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アンハッピーリフレイン ◆J/0wGHN.4E





時刻は13時38分。


「無いなぁ…」


「勝手に提案しておいてのその態度ですかい」


相生祐子は嘆息を漏らし、操舵室の椅子に座りこんだ。

先ほどからマニュアルの類いを見つけるため、しらみつぶしに操舵室内を調べて回ったが、梨の礫であった。
とは言え二人はたったこの15分間しか探してなかったのだが。

祐子の信念は熱しやすく、しかし冷めやすかった。


(何が船の操作法知らない人の為にマニュアルがあるだよチキショー!!)


(っていうかそんな意味不明な理論思いついたの誰だよ!!…あ、私か)

いちいちテンション上がっては後悔を繰り返す祐子も、研とは別の方向でキチガイである。





「…そろそろ逃げる事も考えないといけないんじゃないの?」

ふとバリカンがゆっこに声をかける。

いわれてみればそうである。
何だかんだで探し続けてみればこの場所が禁止エリア指定されるまで20分程しか無くなってしまった。
それまでにここを出るか船を操作するかしてこのエリアから逃げなければならないのだ。
さもなくば、自らの首輪が爆発してしまう。


殺し合いを強いるための参加者に課せられた首輪という枷。
その首輪の爆発、普段のゆっこにしてみればそんな物はトリックに過ぎないだろうと受け流していた所である。
しかし、あのゲーム開始時に見せられた「見せしめ」はゆっこに首輪の恐ろしさを植え付けるには十分だった。
今の今まで生きていた人間が首輪の爆発とともに物言わぬ首無き死体へと変わる。
それは、ゆっこが今までもこれからも断じて経験する事も無かった非日常。
後20分、ここに居るだけで自分も同じ立場におかれてしまう。

主催側の手によって見事にゆっこはこのゲームが「殺し合い」であると刷り込まれてしまったのだ。


脱出は確かに重要だが、それは命ある事が大前提である。
このまま動かし方がわからない首輪がまま爆発して死ぬよりはここから離れた方が良い。
船に未練は残るが背に腹は代えられない。


「なんでこんな首輪なんか…」

「首輪?」

忌まわしき首輪に手をかけて、ふとゆっこが気づく。

確かに自分にはこの首輪がはめられている。
だが、この目の前に居るロボットはどうだろうか。
彼(?)は参加者とやらではなく一介の支給品という存在である。
つまり、参加者に課せられるべき首輪が無いのだ。
例え禁止エリアに指定される時間になってもバリカンには何ら影響は無い。



「バリカン!良い事思いついた!」

「え?」

「君、首輪無いよね?」

「え?あぁ、うん」

この時点でバリカン何か嫌な予感を察した。
また面倒な事を言い出しそうな雰囲気とバリカンは思ったのだ。

「一度私は避難するから、バリカンはここで船を何とか動かす方法を探してくれない?」

「エ゛ェー!?」

「取り敢えずホテルに私は避難するよ、日が暮れても動かせなかったら戻ってきて!」


またしても無茶振りを押し付けられた。とバリカンは感じた。
同時にゆっこは善は急げといわんばかりに出口へと駆け出していた。

「あー…うん」


慌ててバリカンは引き止めようとした。
が、ふと操舵室の備え付けの時計を見れば時刻は既に13時42分。
はっきり言ってもうあまり時間に余裕は無い、ここで判断がもたついては彼女の命に関わるだろう。
そう判断し、半ば仕方なくゆっこの話を承る事にした。


「その必要はない」

「!?」


駆け出すゆっこの足は、目の前の声によって遮られた。











「これがエスポワールとやらか…」

「豪華客船の名には恥じないな」


それが、二人の目前の豪華客船への感想。

運良く何事もなく船に到着したお陰で何とか25分近くの余裕を作れた。
これなら船を操作してこのエリアを出られるだけの余裕はあるだろう
メイトリックスとフランクは君島の車から降り、辺りの様子を調べながら船に入る。



「ケイネス、こいつを見てくれ」

桟橋に足を踏み入れたメイトリックスが言い放つ。
ケイネスが指差した先を見れば、桟橋に泥汚れがついていた。
豪華客船という名に合わせて桟橋も蒼く美しい物であったが、その汚れは余りにも場違いであり、とても目立つ。
そしてその泥汚れは、靴の形で列をなしている。


「足跡か…」

「ああ、大きさからして女か子供だ、それにまだ中に居る可能性が高い」

「たしかに、これは入ってきた足跡だが、出てきた足跡は見られない」

実際、汚れの列は一列しかなく、その隣に杖のような物をついた跡がある位である。
そうだとしたら奇妙な形の杖だ、とケイネスは思った。

「もしかするとケンとやらがここに逃げ込んだのではないか?」

「違うな、ケンの靴は子供の運動靴だ、もっと複雑な形の足跡をしている」

「この靴はローファーかなんかだろう。普通は学生とかが履く物だ」

やはり早くに禁止エリアに指定されるだけあって、ここに来る人間は少なかった様だ。

「どちらにせよ、急ぐ必要があるな」


ケイネスはこの男が信頼に値する人間という程ではないが、少なくともある程度の信用をおいていた。
根拠の一つとしてこの軍人らしい判断力、洞察力の高さ。
サーヴァントのマスターであるという性質上、戦闘では基本的に後衛つく事がほとんどであるため、ランサー同様に前線経験に富んだ人間の存在は有り難い。
サーヴァントではない為ランサーと違い命令を下す事はできないが、そんな事を不満に思う程ケイネスは傲慢ではない。
協力し合える存在が居るだけで、少なくとも彼には十分なのだ。



「ん?」

「どうした?」


ケイネスが訝しむと、それに呼応してメイトリックスも聞き返す。
だが、すぐにケイネスがなんでもない、といった素振りで返した。

普通ならば気づかない物である。
蒼い桟橋についた青い滴り跡など。
ましてや足跡のその下にあるのだ、メイトリックスでも気づかなかったのも道理である。
だがケイネスは気づく事ができた。その滴り跡に残されたわずかな魔力のお陰で。

それが何を意味するのか、少なくとも今の彼らには知る由もないだろう。





これだけの大きさを誇る客船、参加者の身を隠すにはうってつけだろう。
とは言え彼らにとって今は操舵室以外に用はない。
当然のように寄り道もなく二人は操舵室をまっすぐ目指した

「君、首輪無いよね?」

「え?あぁ、うん」


操舵室から漏れる声。
やはり予想通り人が居た、それも女性。

「…もう一人居る様だな、敵対者じゃなさそうだが」

やはり年を取ったかとメイトリックスは思った。


「一度私は避難するから、バリカンはここで船を何とか動かす方法を探してくれない?」

「エ゛ェー!?」

「取り敢えずホテルに私は避難するよ、日が暮れても動かせなかったら戻ってきて!」


操舵室に入ると席で騒ぐ少女が一人、球体の何かに話しかけていた。
ロボットの類いだろうか。
どちらにせよ彼女達には船を動かす算段はないらしい。
わかっていた事だが自分が動かす他にないだろう。

「その必要はない」

「!?」

メイトリックスは少女を引き止め、尚も続ける。

「船は俺たちで動かす。君たちは休め。OK?」



「えっ…誰?」

突然の救世主に対するゆっこの反応は、困惑であった。
目の前に筋肉モリモリマッチョマンの変態が薮から棒に現れれば致し方のない事だろう、とケイネスは思った。

「俺はメイトリックスだ、後の事は船を動かしてから説明する」

メイトリックスはゆっこに最低限の紹介をした後ケイネスに指示を出した。

「ケイネスだったか、まずは船のタラップを上げてきてもらえるか?」

「了承した」

そう言ってケイネスは操舵室から出た。
そして徐にメイトリックスは操舵室の席に座り、計器を弄り始めた。


(すごく…歴戦の戦士っぽいです…)

自分では触れる事も気が引けるような計器をメイトリックスはまるで使い慣れた物のように動かしている。

「そ、そういえば筋肉のおじさん、おじさんは最初のあの時また娘がどうとかって言ってたけど…」

「また人質にされた、君よりも幼いだろう」

「また?」

「ああ、そうだ。少し長くなるがそれでも構わないなら話そう」

ゆっこが頷いた。

船を動かす準備をしながらメイトリックスはゆっこにベネットとの因縁や娘について大まかに話した。
(要はコマンドー本編の全容である)



「外したぞ」

ちょうどメイトリックスの話が終わる頃、その声とともに先ほど部屋から出て行った壮年が戻ってきた。
メイトリックスに言われた仕事を終えた様だ。


「随分と早いな、例のヘンテコな金属を使ったのか?」

「そうだ、ついでに車も積んでおいた」

「有り難い、ここからは一人じゃ難がある。俺が指示するから手伝ってほしい」

「それと祐子、君の話も後で聞いておきたい。船を動かすまでは取り敢えず休んでいてくれ」


わかったという間にケイネスはヘンテコな金属―月霊髄液(ヴォールメン・ハイドラグラム)を取り出し、詠唱を始める。

「トゥットゥルー!!メタルまゆしぃでーす!」

可愛らしい声とともに水銀がうねる。

「よし、じゃあまずはそこの2番目のレバーを下げるんだ…」

ケイネスはメイトリックスの指示通り、水銀を操作する。
そして、その度に可愛らしい声が水銀から漏れる。





「私たち、完全に蚊帳の外だね」

「仕方無いでゲス」

現在、ケイネスとメイトリックスは操舵室で機械と格闘を繰り広げている。
ゆっこ達はそれを操舵室の片隅から遠巻きに見ている形だ
ぼっちを完全に脱却したのは有り難いがどうにも疎外感は拭えなかった。

「船の中、見てくる?」

ここでゆっこが提案する。
今の所、彼女らがあの場に入れる余地は無い。
しかし、彼らに最低限の協力ぐらいはしたい。
そこで自分にもできる事といえば、船の探索であった。

「わかった、一緒に行こう」

バリカンも賛成した。


こうして、二人きりの時間がまた始まった。






【I-01/1日目・午後 船内】


【相生祐子@日常】
[状態]:疲労(軽微)、死への恐怖とそれに伴う悲しみ(若干克服)、若干希望を持ちつつある。ぼっち脱却
[装備]:バリカン
[道具]:基本支給品、一本満足バー×28inファミマの袋@アサヒフードアンドヘルスケア、
バトルロワイアルガイドブック@ニコロワγ
スポンジボブ@ハッキョーセット、でかいきんのたま@ポケットモンスターBW
キチガイレコード@チャージマン研!
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いには乗らない
0:何だったんだろう今の人?
1:船内を探索。
2:研君を探しに行きますか
3:危険地帯…恐るべし…!
4:もっといい道具が欲しかった
5:研君の そこにシビれる 憧れる
6:なのちゃんに続く新しいロボットの知り合いができて嬉しい
7:………死にたくないよ
※ジュラル星人と研の関係、泉家の家族構成を簡単に知りました。
※精神がわずかに不安定になっている可能性があります。
※民家の地下でニコニコ危険地帯を発見しました


【バリカン@チャージマン研!】※意思持ち支給品
[状態]良好、首輪なし、愛称で呼ぶ程度にはゆっこを信頼
[思考]
基本行動方針:ゆっこと一緒に研を探す。見つけたら保護してもらう。
0:さっきのは何だったんだろう?
1:何か胡散臭そうな船でゲス
2:ゆっこと行動。
3:終わったらゆっこがジュラル星人の存在を知らない事について話し合う
※機能に何らかの制限が課せられているかもしれません。
※ゆっこの交友関係を軽く知りました。
※星君を警戒対象に入れてないのは、彼がジュラルであることを知らないからです
※参戦時期は最終回よりも前のどこか。魔王については面識があるか見たことはあります








† † †








「よし、何とか出たな」

ケイネスとメイトリックスが船の計器と戦う事十数分。
どうにか禁止エリアという峠は越えたようだった。

「終わったか…」

溜め息まじりに言うケイネスの声は大分疲れているようだった。
参加者に賭けられた制限のお陰でかなり魔力の燃費を悪くされているという点に加え、
ケイネスにとって水銀で細かい機器を丁寧に操作するのは骨の折れる作業であった為である。

「取り敢えず、岸へ戻った方が良いのではないか?」

ケイネスの問いかけにメイトリックスは頷く。
メイトリックスとしてもそのつもりであった。
船に乗っただけで脱出できてしまう程ガバガバ運営な主催ではないだろう。
何より自分たちに付けられたこの首輪の存在がある。
下手に出れば奴らはこの首輪を吹っ飛ばすだろう。それこそケイネスの愛人のように、何の戸惑いも無く。
今は船を動かせる事を確認できただけで十分だ。

航路を西へと変え、船を停められる場所があれば停めておく事にした。


一段落した所でケイネスは座席に深く座り込む。
そして、ふと気づいた。




「…そういえばあの2人は何所へ行った?」





【I-01/1日目・午後 船内・操舵室】


【ケイネス・エルメロイ・アーチボルト@Fate/Zero】
[状態]:疲労(大) 魔力消費(中) 令呪残り二画
[装備]:メタルまゆしぃ@Fate/Zero(ケイネスの礼装をCv.花澤香菜にしてみた)、 ヒラリマント@ドラえもん、君島の車@スクライド
[道具]:基本支給品×4(食料×1)、アカツキのディバック、ジャックのデイバック
   ブック・オブ・ジエンド@BLEACH、グリーフシード@魔法少女まどか☆マギカ 
   ハリボテエレジー(破損状態、濡れてる)@JAPAN WORLD CUP
   乖離剣・エア@Fate/stay night
[思考・状況]
基本行動方針:主催者の打倒。
1:松岡勝治と会う、
2:不動遊星、鬼柳京介を捜索。
3:ランサーの魔力は誰が・・・?
4:ギルガメッシュ、アサシン、ラミエル、グレーテルを警戒。
5:化け物(青鬼)を警戒。
6:このゲームは聖杯戦争と関連している・・・?
7:あの少女と一緒に居た丸い生き物は何だったんだろうか。
※車内でメイトリックスとの情報交換を軽く済ませました。
※青い滴り跡については軽く気に留めている程度です。

【ジョン・メイトリックス@コマンドー】
[状態]:ダメージ(中)、疲労(中)
[装備]:GUN鬼の銃@MUSASHI-GUN道-
[道具]: 基本支給品、ラットの爆弾×3@探偵オペラミルキィホームズ、氷剣ユキアネサ@BLAZBLUE
    宝塔(罅が入っている)@東方Project 、セイバーのカード@遊戯王なのはMAD(使用不可)
    世界樹の巫女 エレイン@カードファイト!! ヴァンガード、確認済み支給品1
[思考・状況]
基本思考:娘を助け出し、殺し合いをぶっ潰す。
0:岸まで船を動かす。
1:士、イーノックと合流する。
2:鹿目まどかとはいずれ決着をつける。
3:なんだこいつ?
4:そういえばあの2人(一人と一匹?)は何所へ?
[備考]
※参戦時期は原作終了後。
※エイレンは4時間、セイバーは半日です。
※アザディスタン王宮に向かう予定です。
※GUN鬼の銃に触れましたが元々能力制限されておらず潜在能力が底上げされている状態です。
※車内でケイネスとの情報交換を軽く済ませました。









ーー何故桟橋に青い滴り跡があったのか。



ーーー何故。




それは、




希望の船の、ある一室。





黎明に放たれた、小さな悪夢がーー





ねぇ あそぼうよ こ43lr76+*<'しろいもの

たくさん あるん6bi,uc5f6e7;@p/fr

あたらしい おようふ@.]9-^]\9,gyしいなぁ

to;097

ずっと あなrywj7q;ずっと あなたに ついてくね

254876 0ni@kv:h;d]cy@p/_いてくね わた]_t[@g/sうち すぐそこ6ch,gc;:x

vy/_[:@/e7c6ju:/




言うなら、それはー






※船のどこかの部屋が【青い人形の部屋@Ib】と化しています。


sm150:伏線回収した淫夢くんUC 時系列順 sm140:きょうのわんこ
sm156:ならず者達 投下順 sm159:第三回放送
sm148:幕間2 ジョン・メイトリックス sm164:首輪解除×脱出×ぼっち
sm148:幕間2 ケイネス・エルメロイ・アーチボルト sm164:首輪解除×脱出×ぼっち
sm150:伏線回収した淫夢くんUC 相生祐子 sm164:首輪解除×脱出×ぼっち




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