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ニコロワγ流星群(後編) ◆FbzPVNOXDo







「光写真館にいつまで居ても始まりません。ここは市街地の方へ行ってみませんか?」

海東の提案に反対するものは誰もいなかった。
星君、ムラクモは元より、早苗もケンやリュウセイ達と合流するには、人の多い場所の方が良いと思い賛同する。
よって四人は準備を済ませ、そして光写真館を発とうしたその時だった。

「問題かも大変かもヤバイかも♪問題かも大変かもヤバイかも♪」

三羽のやかましい鴨が窓を破り光写真館へと飛び込んできた。

「え? 鴨、一体どうし―――」

その鴨たちは口調とは裏腹に、非常に怯えた助けを求める顔をしているように早苗には見えた。
鴨たちの体が膨れ上がり、破裂する。
爆弾を仕込まれていたのかとムラクモが警戒するが、それは爆弾などという兵器ではなかった。
人でもなければ獣でもない。鴨たちの体を食い破り出てきたのは、海魔。
触手をうねらせ海魔達は海東たちへと襲い掛かる。

「ウェイ!」
「電光機関解放!」

星君は金属バットで、ムラクモは電光機関を使い海魔達に応戦していく。
だが、いくらいそう階級は低いといえども、金属バットごときでは海魔はそう簡単には倒せず
ムラクモは本来の力を出し切れず防戦一方。
早苗も弾幕を撃ち援護するが三体も相手では不利だ。

「仕方ありませんね。―――変身」

グレイブバックルから、四角いカードのようなビジョンが飛び出すと、それは海魔の触手を弾く。
海東は走ってそのビジョンを潜り抜ける。
潜り抜けたその先には、海東純一ではなく仮面ライダーグレイブの姿があった。
形成は逆転。いわば怪物退治のスペシャリストである仮面ライダーが相手では如何に海魔でも手も足も出ない。

「試してあげよう。お前たちの力を」
「ウェヒヒヒ、じゃあ試されてあげる」

グレイブのボディに衝撃が走る。
見れば目の前にはフリフリした衣装に身を包んだ少女と、同じくフリフリの衣装を着た見覚えのある男がいた。

「これは一体どういうことでしょう?」
「あんたが海東でしょ? ケン君を襲ったというのは分かってるんだから!」
「何?」

続けざまにフリフリ衣装を着た男、さやかは剣を振るいグレイブへと斬りかかる。
しかし初撃では不覚を取ったが、二撃目からはそうもいかない。
さやかの剣撃を同じく剣の形をした「グレイブラウザー」で受け止めた。

(あの男は殺したはずだ。それにこの姿、剣はあの少女の……どういうことだ?)
「ああああああああ!!!」
「くっ」

海魔とは比べ物にならない強さだ。
更にまどかも後方から援護し二対一の状況。
海魔にまで手が回る状況ではない。

「皆さん、何とか撤退して……ぐわっ」
「海東さん!」

早苗も海東の援護に向かおうとするが海魔に遮られる。
何より、早苗には一つ引っかかる事があつた。

『ケン君を襲ったというのは分かってるんだから!』

あの乱入者は何故ケンのことを知っていたのか。
その言葉が本当ならばケンは……。

(いえ、それよりもまずはこの場を何とかしないと!)




海魔に苦戦しながら星君、ムラクモは舌打ちをする。
間違いない。海東はしくじった。
あのフリフリ衣装の男の言っていたことから、推測すればすぐに分かる。
事態が事態だからか、問い詰めこそしていないが、早苗も既に勘付いていてもおかしくない。
ならばもう、早苗には用はない。海東がクロだと分かればどっち道、自分たちもかなり怪しまれる。
あの時、遊星にケンが飛び出して行った事を信じさせるために、口裏さえ合わせなければと後悔するがもう遅い。
今は、どんな手を使ってでも生還することが優先だ。

(ムラクモ、分かってるだろ?)
(ああ、癪に障るがここは撤退が一番だ)

幸い、自分たちの相手は海魔だけだ。
その動きには規則性が少なからずあり、人間並の知能を持った相手との戦闘に比べれば逃走は図りやすい。

「僕の動きに合わせろ」
「良いだろう」

もう何度目になるか分からない海魔の触手の攻撃。
星君が思いっきりバットを振りかざし触手を払う。
そして触手が払われ、ガードが手薄になった本体へムラクモの拳が突き刺さる。
電光機関の力を借りた拳は海魔を突き抜け、気色の悪い体液を撒き散らしながら貫通した。

「よし! 今だ!」

仲間が一体殺され僅かに海魔達が狼狽えたその隙に星君とムラクモは全力で駆け逃走を図る。
だが、その足元に光線が発射された。
この光線には見覚えがある。忘れるはずもない、星君の仲間を何人も葬り去ってきたあの憎き怨敵のもの。

「見つけたぞ! 星君!」
「チャージマン研か!」

最悪のタイミングで最悪の奴が現れた。
星君はそんな自分の運の悪さに呆れてしまった。

「早苗、無事か!? それになんだこの騒ぎは!?」
「遊星さん!」

研に遅れてデルタイーグルから飛び降りる遊星。
もうかつての光写真館は面影もなく、無残に戦闘の余波で破壊されている。

「さやか? あれはさやかか!」
「え? 何で遊星さんが!」

(腹パン)

「があっ!?」

別の方向へ気を取られているさやかにグレイブは腹パンを食らわせる。
たまらず、さやかは吹っ飛ばされた。
更にまどかが放つ弓矢をグレイブラウザーで弾きながら下がる。





「ご無事でしたか、遊星さん」

姿形が変わっているが、声でそれが海東だと遊星は判断した。
これが仮面ライダーとやらの姿なのかもしれない。

「何がどうなっているんだ一体?」
「彼女らが、襲ってきたんです」
「でも、あの男の人、ケン君がどうこうって……」
「なんだって?」

遊星と早苗の疑いの目は海東へと向く。
さてどうしたものか。

「これには事情があります」
「信用できないな。お前、本当はケンをどうしたんだ?」

その疑いは確信に近い。
少なくとも遊星は海東が、どう言おうと信じる気は更々なさそうだ。

(困りましたね。身を潜めるつもりでしたが……)

大幅に計画がずれてしまった。
こんな事なら、もっとよくケンの死を確認すべきだったかもしれない。
完全に自分のミスだ。

「死んで貰うしかないな。お前ら全員」
「お前、何を―――」

その声は今までとは全く違う、背筋が凍りそうなほど冷たい声。
海東はティバックへと手を伸ばす。
何かすると気付いた遊星が止めようとするが、足で腹パンされ吹っ飛ばされる。

「こ、のおおおおおおお!!!」

先ほど腹パンを喰らったさやかが痛覚を遮断し、痛む体を無理やり動かす。
ともかく事情は分からないが、海東を止めた方が良いことだけは分かった。
手放した剣を再構築し、そのまま海東へと剣を振りかざす。

だが、その時

「案外、思ったよりも私は人望が厚かったようですね」

仮面の下で海東は笑っていた。



―――――








デルタイーグルで光写真館に辿り着いた時、もうすでにその場は戦場になっていた。
真っ先に研が飛び降り、その宿敵を見つけると一目散に駆けて行く。
続いて遊星が降り、イカ娘にシャーロックを頼むと言って早苗の元へ走る。
こうして光写真館の外で、二人は遊星たちを待つこととなった。

「貴方たちも彼らの仲間ね」

少女の声が響く。
いや、少女というよりその姿は異様な程の大男で、その肉体は丸太のように太い。
声だけが少女だ。
更に犬耳を生やした少女にバイクスーツを着た男。
犬耳はともかく男の方もかなり厄介だとイカ娘は覚る。

「一体、何でゲソ?」
「悪いけど、邪魔してもらっては困るの」

少女、ほむトキが駆けその剛腕をイカ娘へと放つ。
イカ娘は触手を盾代わりに、それを受け止めながらも衝撃を殺しきれず後退。
狙い撃つかのようにバイクスーツの男、ギルガメッシュの投擲した石がイカ娘の足を貫通する。

「げ、ゲソ!」

痛みで頭が真っ白になるイカ娘に止めを刺そうと、ほむトキが手刀を刺すがイカ娘は辛うじて回避。
ほむらはギルガメッシュへ一瞥し石を投擲するよう合図を送る。
だがギルガメッシュは退屈そうに欠伸をしているだけだった。

「何をしているの!? こいつらがまどかの邪魔にならないように殺さないと!!」
「飽きた。そんなすぐに殺しては、あまり面白味がない。
 そんなイカ一匹、お前一人で仕留めろ。少し我を楽しませるが良い」
「何、馬鹿な事を……!!」
「おいグレーテル、 ヨツンヴァインになれ。あくしろ」
「え?」

ギルガメッシュは横でオドオドするグレーテルをヨツンヴァインにし、その背に座り込むと酒を取り出しのんびり飲み始める。
完全に見物モードへと入っていた。
ほむらは舌打ちをしいずれ殺してやると心の中で毒づく。
逆にイカ娘はチャンスだと、あの気紛れな王様に感謝した。

(シャーロック、悪いけど私一人じゃ限界があるでゲソ。
 誰か応援を呼んでくれなイカ?)
(分かりました。すぐ遊星さんか海東さんに知らせてきます)


イカ娘がシャーロックに耳打ちをしそれに答え、急いで応援を呼びに走るシャーロック。
ほむらは行かせまいと、手を伸ばすがその先をイカ娘の触手が遮った。

「邪魔を、するなああああ!」
「こっちの台詞でゲソ!」



―――――






鈍い感触がさやかの手に流れる。
それは何かを斬った時の感触だ。特に魔女の体や触手なんかを斬った時に近い。
ただ違うのは、赤い鮮血がさやかの顔を濡らし、一人の少女が苦痛に染まった顔をさやかに見せている。
それだけだった。

「ぁあっ……」

声が上手く出ない。
自分は、何をしでかしたのか理解するまでに時間がかかる。

「シャーロック!!」

遊星の叫びが頭の中に響き渡る。

ああ、そうか。私は……。

海東の手から、血に染まったシャーロック・シェリンフォ―ドが手放された。
もう声を出す力もないのかその小さな体はぴくぴくと震え、その眼はどうしてと訴えているようだ。
その表情が、さらにさやかの心を抉る。

「良い剣だ。感動的だな」

さやかは溜まらず膝を付き、顔を俯かせる。
海東に斬りかかった時、海東はイカ娘の応援に来るよう伝えに来たシャーロックを掴み盾にした。
さやかはその攻撃を止めることができず、その何の罪のない少女を斬り殺した。

「だが無意味だ」

海東はティバックからソレを取り出した。
支給品としてはあまりにも規格外のソレを。

「私はお前に感謝しているんだ。私はお前のおかげでコイツを取り出せた。今度は私がお前を救ってあげよう」

ただし死という形でな。そう海東は心の中で付け加える。
物理法則を無視し、飛び出してきたのは巨大な戦車だ。
光写真館をその大きさで内部から破壊しながら、その戦車は光線を無差別に放つ。
壁はもちろん、天井も床も光写真館という建物そのものが光線により瓦礫と化し、降り注ぐ。

「早苗、こっちだ!」
「はい!」

光写真館から脱出しようと早苗の手を引こうとする遊星とその手を握ろうとする早苗。

(腹パン)

「うっ……」

しかし、その早苗の腹部に強い衝撃が走り、遊星の手を握る前に意識が飛ぶ。
早苗の腹にパンチ叩き込んだ海東は、ぐったりと倒れた早苗を海東が抱き抱えた。

「海東、何の真似だ!」
「申し訳ございません、このような誘拐で」

追おうとする遊星だが瓦礫と戦車に阻まれ進むことができない。
海東はそのまま姿を消してしまった。

「くそっ」

何とか光写真館が崩れる前に飛び出せた遊星。
イカ娘と戦っていたほむらが、手を止め驚愕の表情で遊星と光写真館を見る。
ただ一人、ギルガメッシュは笑いながら楽しそうに酒を飲み、グレーテルは椅子のままだったが。

「な、何でゲソ? ただごとじゃないじゃなイカ?」
「まどか、まどかああああああああああ!!」

叫びながらほむらは倒壊した光写真館の瓦礫に飛び込んでいく。
もし、あの下にまどかが生き埋めになっていたのだとしたら? そうだ早く掘り出さなければ。
まどかは寂しがり屋だ一人になんてさせておけない、早く助けなければ。
ほむらにまともな思考はなく、焦りとまどかを失う恐怖心だけがほむらを突き動かす。

「戦車は。……消えている?」




瓦礫の山から海東の取り出した戦車は姿を消していた。
恐らく、全員殺せたと考えた海東が再びティバックに入れ持ち去ったのかもしれない。

「シャーロック……」

ほむらの横で、同じように瓦礫を退け遊星はシャーロックを探す。
イカ娘も遅れて触手で手伝う。
あの出血量では助かっていないだろうが。それでも死体だけはちゃんと埋葬してやりたかった。

「あまり、面白い見世物ではなかったな」

落胆した様子でギルガメッシュは呟く。
あの巨大な戦車が現れたまでは盛り上がったが、それ以降はろくに面白味がまるでない。
そんな瓦礫を掘るだけでは、まったく娯楽にもならない。
何より、もっと期待していたものが見れないのが実に腹正しい。
こうなれば自分が盛り上げてやろうとギルガメッシュは考える。
ついでに、首輪のない蟹頭に聞きたいこともある。やっとギルガメッシュその重い腰を浮かせた。

「……何?」

その瞬間、胸に空洞が出来ていた。

「ぐ、まさ、か……」

ピンク色の矢のような物が奔りギルガメッシュの胸を貫く。
そこまでグレーテルは理解できた。
だが、その後。胸の空洞から触手が生え始めたという現象に、既知感と驚愕が入れ混じった感覚を感じる。
海東達を襲撃する際、ティバックの中で騒いでいた浜口優かもをまどかに無理やりひったくられ、海魔にされたときと同じ光景。

「貴様、よもやそこま、ガ――!!!???」

英雄王の肉体は完全に食い尽くされた。

「ほむらちゃん、そいつら殺すから手伝って!」

まどかの声が聞こえる。
上空からだ。
瓦礫の下ではなく上空にまどかは浮いていた。
とうの昔に、あの倒壊から逃れていたのだ。

「まどか!」
「ウェヒヒヒ、参加者を媒介にした海魔はかなり強いと思うよ?」

まどかは確かに支給品よりも参加者を媒介にした海魔物非常い強力だ。
その大きさも先の戦車の倍はある。
まどかは知る由もないが、ギルガメッシュの魂は並のサーヴァント以上のもの。
ゆえに、ここまでの海魔を生み出してしまった。

もしギルガメッシュがまどかに興味を示さなければ、こんな目には合わなかった。
もしギルガメッシュが、最初からやる気があればあんな矢などかわせていたかもしれない。
何にせよ、この殺し合いの英雄王の物語はここで終わってしまった。




【ギルガメッシュ@Fate/stay night】 死亡



海魔はその巨体を以てして遊星たちを押しつぶそうとする。
僅かに動いただけで足元にはクレーターのような窪み、島中に轟きそうな地響き。
ただの人間の遊星はもちろん、イカ娘でもあんなものに潰されては一たまりもない。
遊星はデルタイーグルに飛び乗り、イカ娘は自前の身体能力で回避し海魔から距離を取る。

「まずい。どうすればいい!?」

その海魔を倒すには、あまりにも遊星たちには装備が無さすぎる。
せめて、リュウセイ、アルセーヌ、研が居れば話は別だが。
今この場で戦えるのは遊星とイカ娘しかいない。研は光写真館の倒壊から姿を見失っている。

「何か弱点があれば」

海魔、そして上空からのまどかの弓矢を避けながら遊星は推察していく。
まずあの海魔はイカのようなタコのような姿をしている。
ならば、炎に弱いのではないか? だが試そうにも、あんな巨体を燃やし尽くす程の炎なんて調達できない。
レッド・デーモンズ・ドラゴンが使えるのならあるいは。
だがそのレッド・デーモンズ・ドラゴンも使用制限により今は召喚できない。

「まどかに命を差し出しなさい!!」
「しまっ―――」

デルタイーグルに強い衝撃が走り、デルタ―グルがクラッシュする。
勢いに乗せられたまま遊星は放り出され地面を転がる。

「逃げるでゲソ!」

イカ娘が大声で遊星に叫ぶ。
遊星が吹っ飛ばされた先にはあの海魔が迫ってきていた。
体を強く打ち付けた為か、逃げようにも体が思うようにいかない。
救出に向かおうするイカ娘だが、ほむらの巨体が遮る。

「俺は気にするな、お前一人で逃げるんだイカ娘!!」

この場で遊星が死ねば残りはイカ娘ただ一人だけだ。
イカ娘と殺し合いに乗った二人、そしてこの化け物。どうなるかは考えるまでもない。
ならばせめてイカ娘だけでもの逃げて、リュウセイ、アルセーヌと合流した方が良い。
遊星は覚悟を決め、目を閉じた。

「なんで……」

まどかの乾いた声が、その場に居た全員の心境だった。
結果として海魔が遊星を殺すことはなかった。
その動きを無理やりに引き留められ繰りそうに呻いている。



「遊、星さん……」
「シャーロック!?」

瓦礫が浮遊し退けられていく。
手も使わず軽々とそんなことを行える人物などただ一人しかいない。
シャーロック・シェリンフォード、ただ一人だけだ。

「トイズ、戻った……みたい、です……」

もっともその命は尽きかけている。 
さやかに斬られた傷は未だに血を吹き続け、口からは何度もせき込みながら血を吐いている。
おそらくは、このトイズの使用の負担も重なっているのかもしれない。

「シャーロック! やめろ!!」
「遊星、さん……私が止めている内に……」

逃げろと言いたかったのか。
けれども、傷口の激痛からかそれは紡げない。
残った最後の力を振り絞り、自分のディバックを遊星へと投げる。
この中には、権兵衛の残したメモが入っている重要なファクターだ。遊星に渡すことで何かあるかもしれない。

最後にまた大きく血を吐く。
その時、シャーロックの中で何かが途切れたような気がした。
何か大事な命に直結する何かが。




――――権兵衛さん、早苗さん、リュウセイくん、勝治くん、遊星さん

    ごめんなさい。みんなが支えてくれたけど私は死んでしまうみたいです。本当にごめんなさい。
    でもリュウセイくん、早苗さん、遊星さんならきっとこんな殺し合い壊してくれるよね。


――――ネロ、エリーさん、コーデリアさん、アンリエット会長。

    ミルキィホームズの事はお願いします。みんななら大丈夫だと思うから。 


――――小林先生。

    私、先生みたいな探偵にちょっとでも近づけたのかな……。




【シャーロック・シェリンフォード@探偵オペラミルキィホームズ】 死亡






「あーあ、あの屑ガキほんと邪魔だったなあ。死んでせーせしたけど」

海魔の動きが戻っていく。
シャーロックのサイコキネシスの拘束が緩み、再びその身は自由となった。
早く逃げなければ踏みつぶされるだろう。
だが、そんな事はどうでも良かった。
今あの女は何と言った? 

「屑だと……?」

屑と確かに屑と言っていた。

海魔が迫る。だが関係ない。
遊星はそこに立ち尽くし、まどかを睨む。

「屑でしょ? あんなガキ」

悪びれる様子もなくまどかはあざ笑う。

「クズ、クズ、クズ。ウェヒヒヒ、何度でも言ってあげる」

「何度も何度も屑とばかり…他に言葉を知らないのか?」

シャーロックとは決して長い付き合いだった訳じゃない。
通算すれば数時間も一緒にいないかもしれない。
だが彼女の強い意志と、その信念は痛いほどに伝わる。そんな誇り高い少女を侮辱されたまま、終われる訳がない。

「お前なんかにシャーロックを貶されてたまるか!!」

シャーロックのディバックが投げられたとき、確かに感じていた。
確証はないが確信はある。この中に切り札が入っていると。
ディバックを開け、取り出せたのは二枚のカード。

(シューティング・スター・ドラゴン、駄目だ。今は使う事が出来ない。だが―――)

非常に強力なカードだがそれ単体では使用できない。
スターダストドラゴンの強化形態でもある為、そのスターダストドラゴンがなければ召喚不可能だ。
だがもう一枚は違う。

「集いし願いが新たな速度の地平へ誘いざなう。
 光さす道となれ! シンクロ召喚! 希望の力、シンクロチューナー、フォーミュラ・シンクロン!」

遊星の口上に導かれるようにカードの絵柄が実体化しモンスターが現れた。





「そんな雑魚で私の海魔が倒せるわけないじゃん」

まどかは鼻で笑う。
フォーミュラ・シンクロンは凛々しい目をしながらもその姿は小柄でミニカーのようだ。
どう見ても海魔に勝てる様子はない。

「それはどうかな?」

フォーミュラ・シンクロンがその召喚に成功した時、カードを一枚引くことができる。
麗華からレッド・デーモンズ・ドラゴンを譲り受けたとき
カードが実体化することを聞いていた遊星はモンスターの効果もある程度再現されると考えていた。
その考えは当たっていた。

本来ならばシンクロ召喚に成功した時限定だが、それはこの殺し合いにおいて実体化もシンクロ召喚として扱われる。
支給品として出す際、主催側が施した特殊な裁定だ。
そしてそのカードは本来のデュエルならばデッキ(山札)から引くことになるが、この殺し合いにデッキは存在しない。
故に、そのカードは支給品の予備軍よりランダムの使用者の元へと送られるシステムになっていた。

遊星の手に新たなカードが握られる。


「俺の引いたカードは―――死者蘇生!!」

参加者は蘇らせることが出来ないが、墓地に送られたモンスターを蘇らせる強力なカード。

「蘇らせるのは―――」

再び、王者の鼓動が今ここに列をなす。
天地鳴動の力を纏い、そのドラゴンは墓地より舞い戻る。

「レッド・デーモンズ・ドラゴン!」

王者の咆哮だけでその海魔は怯む。
格が明らかに違う。本能的に海魔は理解していた。
これは自分よりも上の食物連鎖の頂点に位置するのだと。
今、殺される側に居るのはこの自分自身なのだと。

「ちょっと、何よ……何で動かないの!!」

こんな、こんなところであんな訳の分からないドラゴンに邪魔されてたまるか。
もうこんな化け物には頼らない。自分自身で遊星を殺す。
まどかは上空から遊星へと急下降し弓矢を向ける。

「お前の魂、借りるぞジャック。―――灼熱のクリムゾン・ヘルフレア!!」

レッド・デーモンズ・ドラゴンから放たれる灼熱のブレス。

「駄目、逃げてまどか!!」

ほむらの叫びも空しく、その灼熱はまどかを包み込む。

「熱い、熱い、熱い熱い熱い熱い熱い!! ほむ、らちゃ……」
「待っててまどか私が……!!」

海魔は蒸発し、まどかの悲鳴が炎に飲まれる。
ほむらはなりふり構わず炎に飛び込み。
それが遊星が見た二人の最後の姿だった




―――――








「どうやら、勝敗は着いたようですね」

海東は光写真館のあった場所に現れた海魔とドラゴンの戦いを離れた場所から見届けていた。
自分の戦車も大概だが、あの二体の生物も中々に厄介だ。
おそらく海魔はまどか、ドラゴンは遊星のものだろう。
早急に対策を練った方がいいかもしれない。

「とはいえ、私のグレイブバックルや電光戦車のように、使用制限を掛けられている可能性は十分にある。
 あまり気を取られるほどでもないかもしれません」

それよりも、と海東は早苗へと視線を戻す。
彼女の扱いを考えなければならない。
もう、どう言い繕っても自分を信じはしない。
そもそも仮面ライダーというだけで、早苗が無条件で信じ込んでくれたのが奇跡に近かったかもしれない。
世の中には色々なライダーが居る。
その力をイライラ発散の為に使うものや。
ライダーの力楽しみだけで使う、薄汚いオルフェノクという怪人の仲間がいると風の噂で聞いたこともある。
どの道、自分は疑われていただろうと海東は開き直った。

「か、海東さん! あなた一体……!?」
「おや、もう目が覚めました」

これは意外だったと言わんばかりに海東は言う。
きちんとした拘束をする前に、目覚めるとは思いもよらなかった。
思った以上に、体がタフなのかもしれない。

(腹パン) バチィ

「いい目覚めだ。感動的だな。だが無意味だ」

腹に一撃お見舞いし、電磁サイリウムで止め。
ケンを殺しきれなかったことから、そう殺傷力は高くないのだろう。
早苗は再び気絶した。

「この電磁サイリウムは、早苗さんが私を信頼し譲ってくれたものでしたね。皮肉なものだ」

感情が篭っていない声で淡々と述べ海東は早苗の拘束を始めた。
もちろん猿轡も忘れない。
そして早苗のディバックの中身を確認し、それらを自分のディバックに移す。
空になった早苗のディバックに早苗そのものを入れ、そのディバックも自分のディバックへと入れた。

「貴方は人質になって頂きます」

グレイブバックルと電光戦車の力は一時的に失われ、仲間という利用できる駒がない以上。
海東には修羅場を切り抜けるカードが必要になる。
それが早苗だった。




「遊星が追ってきたとしても、あるいは他の連中が私を殺し合いに乗っていると知らされているとしても、早苗を盾に使えばそう手出しはできない」

しかし、ある意味このの切り札は、海東が追い詰められている事を示している。
海東はもし自分を知らない参加者と遭遇すれば、無害な参加者を装うつもりだ。
とはいえ既に殺し合いの参加者は半数を切った。
あの場に居た連中の数、更にあの場には居なかったがあの場に居た誰かと面識のある参加者。
そこまで考えると、完全に騙せる人間は殆ど居ない。

「私も追い詰められましたか。だがこれで逆にやりやすくなったとも考えるべきか」

元々、優勝を狙っていた以上殺し合いに乗った参加者がこれ以上戦力を増大させるのは避けたいところだった。
むしろさっさと潰しあって欲しいぐらいだ。
集団に紛れながら、海東はそのことに焦りと憤りを感じていたのも事実。
かえって、堂々と参加者を殺せる立場はそう悪くはないかもしれない。

「あの首輪を外した時は、あのまま主催を倒しても良いかと思いましたが。
 やはり逆らうのは、危険すぎますからね」

ティバッグを担ぎ何処へ向かうか思案する。
出来れば共闘者が欲しい。生きていれば、星君やムラクモと合流できればすべきだろうか。
だが、一度犯したミスでこちらへの信頼は下がっている可能性は高い。
役に立たないと殺される可能性も高い。慎重に接触すべきか。


「とにかく、今は遊星に会わないことを祈りましょう」



【H-05/1日目・夜中】



【海東純一@仮面ライダーディケイド】
[状態]:( ^U^)申し訳ございません、このような健康体で。首輪解除
[装備]:グレイブバックル@仮面ライダーディケイド(二時間変身不可)、電磁サイリウム@COBRA THE IDOLM@STER
[道具]:基本支給品(一食分消費)、電光戦車@エヌアイン完全世界、外部AI@MUGEN(4時間使用不可)
   AT-4@魔法少女まどか☆マギカ、権兵衛の書置き(偽)
    VGカード『幸運の運び手エポナ』@カードファイト!!ヴァンガード、権兵衛の考察メモ
    早苗の基本支給品 (一食分消費)
[思考・状況]
基本:優勝して、元の世界を支配する。
0:取り敢えずここを離れる。
1:表向きは対主催と偽りたいが、恐らく人数的に完全に騙せないので殺しまわる事も算段に入れる
2:早苗はいざとなったときの人質兼盾。
3:何処に向かうかは検討中。遊星たちとは会いたくない
4:ノーリスクで殺人が可能な武器が欲しい。
5:星君、ムラクモとの合流すべきか? 念のために警戒はする。
6:グレイブバックルの制限は首輪とは別にかけられている様だが…。
7:ディケイドは死んだか…
8:AIを搭載した電光戦車は切り札。
※「ディエンドの世界」編終了後からの参戦
※鬼柳とさやかを死んだと思っています。
※大変胡散臭い表情をしていますが、本人はそれに気付いていません。
※グレイブバックルは一度使うと2時間使用不可になります。
※電磁サイリウム@COBRA THE IDOLM@STER、AT-4@魔法少女まどか☆マギカを早苗から譲り受けました
※早苗のことは別の世界の仮面ライダー住民だと思っています。
※権兵衛の書置きを偽造する為、支給品のどれかの説明書の端を破り取ったようです。
※ブレイブバックルの制限は支給品として独立してかけられている為解けていません



【東風谷早苗@守矢一家コスプレ劇場】
[状態]軽傷、霊力消費(小) 首輪解除、腹部に(腹パン)の痛み、気絶 海東のバックの中で拘束中
[装備]無し
[道具]なし
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いには乗らない。
0:……
1:海東さんは……。
2:ムラクモを守りたい。
3:ケンくんはもしかして……。
4:北東から見えたあの光は……?
5:守矢の巫女として信仰を集める。
6:博麗神社は後で改めて訪れたい。
7:権兵衛さん…
8: \  /
9: ●  ● この会場では常識に囚われてはいけないのですね!
10:" ▽ "
※海東を危険人物だと認識しました。
※ムラクモはただのミリオタの少年だと思ってます。




―――――





「倒壊に巻き込まれるのは二回目だ」

自嘲気味にムラクモが吐き捨てる。
同様に星君も大きいため息を漏らしていた。
光写真館倒壊時、なんとか二人は瓦礫に混じり研の追跡を撒く事に成功していた。
とはいえ、やはり二回も生き埋めにされかけるのは良い気分ではない。
ムラクモは複雑な心境だった。

「チャージマンから逃げられたんだし結果オーライさ」

互いに殺し合いに乗ってると分かったムラクモは、星君と共闘関係を結ぶことにした。
やはり、この弱体化した体で一人で殺しあうのに無理があると考えたからだ。
それに対し星君も同意見で制限は解けたが、残り三十人近くと一人で戦うのはごめんだった。

「どうする? また他の参加者を騙し紛れるか?」
「いや、チャージマン研が僕らの悪評をばら撒くに違いない。
 何より、海東のミスで遊星たちは、僕らが海東と口裏を合わせたことを疑っているのも辛い。
 奴の巻き添えで僕らも疑われているはずDA」
「では殺しまわるか?」
「それもナンセンスDA。
 もっと利用できるものは利用しなきゃ」

星君が凶悪な笑みを浮かべる。
そこには、人の情というものがまるでない。
全く別の生命体と話しているようだとムラクモは感じた。

「私が、私が……殺したの……?」

フリフリ衣装を着た男がこちらへ走ってくる。
星君はそれを鼻で笑う。
とても都合が良い。あれは駒になると言いたげに。

「ねえ、提案があるんだちょっと」

静かに冷たく、だがはっきりと聞こえる声で星君は言葉を紡ぐ。

「君の間違いは、全てやり直せる」
「……え?」

その言葉は美樹さやかにとって何よりの救いだった。



「そう、みんな生き返らせてしまえばいいんDA」



ムラクモもまたさやかに気づかれぬよう、その無表情な顔に笑みを浮かべた。



【G-4/一日目・夜中】


【ムラクモ@アカツキ電光戦記】
[状態]:貧血、疲労(中)、ダメージ(中)、右足に刺し傷(処置済)、身体が十二歳程になっています 首輪解除
[装備]: 六〇式電光被服@アカツキ電光戦記、十六夜咲夜のスカート
[道具]:基本支給品(一食分消費)、マッド博士の整形マシーン、ポラロイドカメラ、
[思考・状況]
基本:主催も含めて皆殺し。
1:星君と一先ず組む。
2:海東とは合流すべきか、だが……。
3:無力な少年を装うのは難しいか。
4:怪我の回復にも専念する。
5:オリーブオイルはもう要らないか
6:もこみちざまあwwwwwwwwwwwww
7:早苗はいずれ殺す。
※権兵衛の考察メモを読みました。
※早苗が現人神である事、奇跡を起こす程度の能力の一部を知りました。


【星君@チャージマン研!】
[状態]:疲労(中)、首輪解除
[装備]:金属バット@現実 、キリン装備@モンスターハンター、地の石@仮面ライダーディケイド
[道具]:基本支給品(一食分消費)、双子シグナーカードセット@遊戯王5D's、謎の白い液体@THE 世界遺産、王宮内で手に入れた食料と武器、フランクのカメラ@デッドライジング、
   射命丸のカメラ(30/30)@東方Project、士のカメラ(30/30)@仮面ライダーディケイド、
   射影機(30/30)@零~zero~、カメラのバッテリー@現実×2、十四式フィルム(30/30)@零~zero~×2、フィルム@現実(30/30)×3
   カブドボーグとチャ-ジマン研のDVD、早苗のフィギュア
[思考・状況]基本思考:母星や仲間のために殺し合いに乗る。
1:チャージマン研は最優先で抹殺する。
2:チャージマン研、遊星達、アルセーヌ(名前は知らない)を警戒(特にチャージマン研)。
3:これから毎日、不意討ちしようぜ!
4:さやかや他の参加者を利用し殺し合いを進める。
※参戦時期は不明ですが精神病院の事は知らないようです。



【美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:鬼柳京介の肉体。まどかに発情、戸惑い 、混乱、精神的ショック(大)、シャロを殺した罪悪感
[装備]:さやかのソウルジェム(濁り:大)@魔法少女まどか☆マギカ
[道具]:基本支給品、「スピード・ウォリアー」のカード@遊戯王OCG、
    「くず鉄のかかし」のカード@遊戯王OCG、「???」のカード@遊戯王OCG、不明支給品0~1
[思考・状況]
基本:殺し合いをぶち壊して鬼柳の分まで満足する。
1:私が殺したの……?
2:みんな生き返らせる……?
※ショウさんの話を聞く直前からの参戦。
※肉体は鬼柳京介のものになっています。
※第一放送を聞き逃しました。
※遊星、フランク達と情報交換しました。
※まどか達と情報交換(嘘を含む)しました。




―――――








アルセーヌの到着はあまりにも遅すぎた。
遊星の乗るデルタイーグルの到着から、数分ほどの遅れであることは
その足で走ってきたことから考えて、常人には真似できない恐るべき速力なのは間違いない。
けれども、全ては後の祭りだった。アルセーヌは当事者であることは出来なかった。

「シャーロック……」

その小さな亡骸を見て、アルセーヌは体に力が抜けていくのが感じた。
自らの宿敵であり、そして可愛い後輩でもあるシャーロックの死。
考えたこともなかった。ミルキィホームズの誰かが、シャーロックが死ぬなど。
何処かで期待していた。いや思い込んでいた。
いずれアルセーヌとトイズを取り戻したミルキィホームズが、その因縁にケリをつける決戦で対峙するのだと。
こんな、こんな幕切れなどある訳がないと。

「すまない。俺がもっと海東を警戒していれば……」

遊星はアルセーヌ不在時に起きた全ての事を話した。
直接殺したのはさやかだが、実質的に殺したのは他でもない海東純一だということ。
そして、シャーロック・シェリンフォードは遊星達を助けるために、最後まで戦い続けたことを。

「頑張ったわね。シャーロック」

マスクを外し、髪を下ろす。
今は、この時だけはアルセーヌではなく、アンリエット・ミステールとして。
シャーロックの亡骸を一度だけ優しく撫でた。

「あれ、一体何がどうなって……シャーロックちゃん!?」

瓦礫を押しのけ泉研が這い出てくる。

「研、生きていたのか……」
「何とか、さっきまでは意識を失ってたんだけど……。
 それよりもシャーロックちゃんが、何てことだ!」

拳を強く握り締める。
自分が意識を失っていた内に一人の少女の命を失わせてしまった。
ヒーローとしてあるまじき失態。悔しさと後悔に身を震わせる。

「星君め許さないぞ!」
「違う。海東が」
「星君!!」

「……待て。ムラクモと星君は何処だ?」

そういえばと遊星は辺りを見渡す。
あの二人の姿が何処にも見えない。まさか瓦礫の下に埋まったままなのか。

「あの二人は逃げたよ。はっきりと僕は見たんだ。
 追いかけて、滅ぼしてやらないと」
「逃げた?」
「間違いない。あの二人は殺し合いに乗っている!」

研の決め付けっぷりはどうかと思うが、確かにあの二人もそうとう怪しくなってきている。
警戒するに越したことはないだろう。





そういえばと遊星は辺りを見渡す。
あの二人の姿が何処にも見えない。まさか瓦礫の下に埋まったままなのか。

「あの二人は逃げたよ。はっきりと僕は見たんだ。
 追いかけて、滅ぼしてやらないと」
「逃げた?」
「間違いない。あの二人は殺し合いに乗っている!」

研の決め付けっぷりはどうかと思うが、確かにあの二人もそうとう怪しくなってきている。
警戒するに越したことはないだろう。

「だが、あいつらの前に海東だ。
 さやかも気になるが、あいつは早苗を攫った。何をするか分からない」
「いや、星君を抹殺するのが先だよ。ジュラル星人を生かしていいことなんて一つもないんDA!」

星君を早く追いたい研と早苗の救出したい遊星。
肝心なところで意見が食い違ってしまう。

「いえ私も遊星さんの意見に賛成ですわね」
「そんな、でも……。
 分かったよ。じゃあ僕一人でも星君を倒して見せるさ!」
「待つんだ! 一人じゃ危険だ」

そう言うと研は星君を追うために駆け出した。
追おうとする遊星だが、変装した研とは身体能力が桁違いの上、早苗のこともある為、深追いできない。

「遊星、研のことは私に任せるでゲソ」
「イカ娘!?」

それを察したイカ娘が研の後を追う。

「大丈夫か二人とも……」
「あの二人もかなりの実力者です。大丈夫でしょう」

不安はあるがそれだけにかまっている場合じゃない。
遊星は転倒したデルタイーグルを立て直し、異常がないのを確認し始める。

「リュウセイはどうする? ここにくるまで待つか?」
「いえ、それでは遅すぎます。それまで早苗さんと言う人が無事である保障もありません」
「そうだな。あいつには悪いが、ここは早苗の方を優先しよう」

デルターイーグルを触りながら遊星はひとつ気に掛かっていた。
海東はアルセーヌにとってシャーロックの仇に当たる存在だ。
果たして、彼女は冷静でいられるかということ。そして、狡猾な海東がそれに気づかないかということ。
だが自分一人の戦力では、海東に勝てそうもないのも分かっている。
今はアルセーヌに頼るしかない。

「大丈夫か? その……」
「私は冷静ですわ」
「そう、か」

それでも聞かずにはいられなかった。
もっとも全てを言い切る前に悟られてしまったが。

「良し、何処にも不調はない。いけるぞ」
「では行きましょうか」

デルタイーグルにエンジンを掛け遊星とアルセーヌが乗り込む。
デルタイーグルのエンジン音がH-04に響き渡った。



【H-04 光写真館跡/1日目・夜中】

【不動遊星@遊戯王5D's】
[状態]:疲労(小)、主催者達に怒り、首輪解除
[装備]:デルタイーグル@遊戯王5D's(操縦中)
[道具]:基本支給品、サイバーZ一号のベルト@真夏の夜の淫夢関連、レッド・デーモンズ・ドラゴン@遊戯王5D's(二日目午前まで使用不可)
ライダーズカード一式@仮面ライダーディケイド、沈黙の騎士ギャラティン@カードファイト!! ヴァンガード
大量の玩具@現実、玩具を弄る為の工具@現実、武器になりそうな物@現実(包丁や鋸など)、鬼柳のハーモニカ@遊戯王5D's
解除した首輪×7、分解した首輪、シャロの基本基本支給品、手鏡@現実、権兵衛のメモを再現しいくつか書き足したもの
  フォーミュラ・シンクロン(二日目朝まで使用不可)&シューティング・スター・ドラゴン@遊戯王5D's
DMカード死者蘇生@遊戯王デュエルモンスターズ(二日目夜中まで使用不可)
[思考・状況]基本思考:殺し合いの打破
1:海東を追い早苗を奪還する。
2:星君、ムラクモを警戒。
3:ありがとウサギ…
4:首輪の構造の簡素さに疑問。
5:自分のカード達や仲間を探す。
6:勝治を攻撃した誰かに警戒。
7:ケン、やはり……
8:さやか、大丈夫なのか……
※勝治が今までしてきたことを聞きました。ただし、アルセーヌを覗き見してたことは聞いてません。
 また、田所(野獣先輩)が勝治に一服盛ったと思っています。
※勝治の首輪には不具合が起きていると推測しています。
※主催側に何か不都合な事が起きていると推測しています。
※権兵衛からリュウセイと少年(ムラクモ)の現状、危険人物の話を聞きました
※麗華達と情報交換しました。
※この会場が人工的に作られた物では無いかと考えています。
※フォーミュラ・シンクロンは制限で一度使うと12時間使用不可能です。
※死者蘇生は制限で一度使うと24時間は使えません。


【アルセーヌ(アンリエット・ミステール)@探偵オペラミルキィホームズ】
[状態]:健康、アルセーヌの怪盗服 、首輪解除 、冷静?
[装備]:洞爺湖@銀魂
[道具]:基本支給品、ランダム品×1、 シャロの探偵服@探偵オペラミルキィホームズ
[思考・状況]基本思考:殺し合いを壊し主催から願いを叶える方法を盗み出す。
0:海東を追い、倒す。
1:施設を巡り調査する。
2:アルセーヌとして行動するが、協力者を集める。
3:男声の女(譲治)とロックオンを警戒。
4:自分の推測が正しいか確かめる為、情報を集める。
5:黒幕は神……そんなわけないですわね。
6:会場からの脱出を模索。
7:会場の強度に疑問、本当に地球なのか?
8:シャーロック……
※デッドライジング、スクライド世界の話を聞きましたが半信半疑です。
※有野、もこみち達と情報交換しました。
※首輪解除でトイズの制限が解けました。


【H-04/1日目・夜中】

【泉研@チャージマン研!】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)
[装備]:スペクトルアロー(ランダム品3つ扱い)@チャージマン研! 首輪解除
[道具]:基本支給品、ランダム品無し
[思考・状況]基本思考:主催者及びジュラル星人、殺し合いに乗ったキチガイ参加者を全て滅ぼす!
0:星君を追い、倒す。
1:ありがとウサギ(名前を知らない)、ムラクモを倒す(特にムラクモの計画は必ず阻止する!)。
2:間違いない。黒幕はジュラル星人だ!
3:頭の中に爆弾が! ……ない。
4:ジュラル星人め許さないぞ!
※自分の勘が外れているのをジュラル星人の仕業だと断定しました。(真相は不明)
※首輪解除により、変装制限が解けました。




【死者蘇生@遊戯王デュエルモンスターズ】
使用不能になったモンスターカード一体を召喚できる。
参加者は復活できない。



研を追うイカ娘。
だがその道中に行き倒れている少女を見つけた。

「この娘、あの偉そうな奴に椅子にされてたでゲソ……」

事情は分からないが、あんな扱いをされていたのは間違いなく被害者だろう。
保護するべきだと、イカ娘は思った。
イカ娘はこの娘を背負うと研の追跡を再開した。



【H-04/1日目・夜中】

【イカ娘@侵略!イカ娘(イカ娘の侵略実績のご紹介)】
【状態】】疲労(小)、深い悲しみ、殺人者への怒り、強い決意、首輪解除
【装備】いつもの服(少し破けてる。あかりの血で汚れている。)
【道具】ヴェルタースオリジナル×1、ポケットに入るだけの食料品(すぐ食べれるような物)、地図
    毘沙門天の槍、ドーピングコンソメスープ×2本@魔人探偵脳噛ネウロ、ATTACK RIDEてれびくん@仮面ライダーディケイド
    観葉植物くん@真夏の夜の淫夢、DMカードセット(氷結界の龍ブリューナク、グングニール、トリシューラ)@遊戯王DT
【思考・状況】
基本:殺し合いを止め、主催を打倒する
0:研を追いかける
1:他の参加者と協力する
2:あかり……
3:どうやってれもんをここに持ってきたんだろう?
※E-09にあかりのバックが放置されています。
※海の家れもんを自分の世界から何らかの技術で持ち出された物と考えています。
※ポケットに入るだけの食料品はデイバックに入れました。
※首輪探知機は見落としました。


【グレーテル@よもやま四方山】
【状態】軽度の火傷、打撲、疲労(小)、血塗れ、迷い、気絶
【装備】ボロ服
【道具】ディーノの基本支給品一式、ポッチャマ@ポケモン
    剣(石)@Minecraft、アサシンの首輪
【思考・状況】
基本:出来れば死にたくない
1:……
2:愉悦…
3:自分のデイバックを回収する
4:私は……
※モンスターボール(ポッチャマ)が壊れたため、引っ込めることができません
※ギルガメッシュと情報交換をしました
※会場からの脱出は諦めました





―――――





「し、死ぬかと思った……!!」


【龍昇ケン@人造昆虫カブトボーグV×V】生存


ケンは奇跡的に生きていた。
息を吹き返し安堵の息を漏らしながらケンは思い返す。
リュウセイの容赦のない攻撃を。

「リュウセイのやつめ。友達にあんなことを最低だぞ!」

最初に負けた奴が死ぬとか言い出したのこいつなんだよなぁ。

ともかくケンは怒りに身を任せ、この殺し合いから脱出したら警察に通報してやろうと考えた。

「あり?」

腹から腕が生えていた。
遅れて激痛が走り、叫びそうになるが声がでないことに気づく。
何かが首に噛み付いている。気づいたときには息も出来ない。


「ほら、まどか。頑張ってこいつの首を食いちぎって? 
 そうすれば二人殺した事になるんだよ」
「も、む、ひぃ。こおおひて」
「ほら、噛まないと。痛いい痛いよ?」

ケンの首に齧りついているのは四肢のないピンク髪の女の子だった。
そいつは殺してくれと悲願する。
けれども胸を貫いた女声の大男がその芋虫みたいなピンク髪の女の体を突いた瞬間、叫び声をあげ噛む力が強くなった。

「チャー、ハン……」

完全に止めを刺されたケン。
最後に思い浮かべたのはチャーハン。
死ぬ前にまた一度食いたかった。





【龍昇ケン@人造昆虫カブトボーグV×V】マジで死亡







「もおやらよおお。こおひえ、ほうあひゃん」

呂律が上手く回らない。
全身に火傷をおったせいか。
四肢が欠損している。あの豪華に焼き尽くされたせいだ。
もう死にたい。でも殺してくれない。

「安心して、まどかと私はずっと一緒だから」

四肢のない芋虫のようになったまどかをほむらはぎゅっと抱きしめる。
もう二度と離すものかと。あなたは私の大事な人だからと。

あの時、レッド・デーモンズ・ドラゴンの攻撃からまどかを救い出したほむらだったが。
その惨状は悲惨すぎるものだった。
もう風前の灯、死ぬのは時間の問題だった。

だがほむらはそこで以前の首輪の解除を思いつく。
参加者の力が首輪で制限されていたのは分かっていた。ならば、それを外し生命力を底上げすればあるいは。
まどかにとっての不幸と、ほむらにとっての幸福はそこから始まる。
パッチを付け秘孔を突き肉体の強化、首輪を引きちぎる。
結果、ほむらは首輪を外してしまったのだ。

そして魔法少女はソウルジェムを砕かない限り死なない。
さらに絶望によって起こる魔女化も、螺湮城教本により魔力が供給され続け起きることもない。
つまり鹿目まどかは永遠にこの芋虫のような肉体で生き続けることとなってしまった。



「愛してるわ。まどか」


まどかの頬に口付けをする。
もうずっと二人っきりだ。自分の邪魔をする者は全て殺す。
その愛こそ全てだった。



【F-3/一日目・夜中】


【暁美ほむら@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:疲労(中)、ダメージ(大)、マドカァー 、ヤンデレ状態、首輪解除
[装備]:ソウルジェム、バルメM78(36/40)@コマンドー、ストライカーユニット@ストライクウィッチーズ、世紀末魔法少女パッチ@MUGEN、鹿目まどか
    螺湮城教本@Fate/Zero(まどかに魔力供給)
[道具]:基本支給品一式×4、キャベツ@夜明け前より瑠璃色な ~Crescent Love~、ランダム支給品0~4
    キングクリムゾン(残り3回)@ニコニコ動画、タイム風呂敷@ドラえもん
    十六夜咲夜のナイフ×3、イカ娘の支給品(ランダム品1~3)
    ゴンさんのデイバック(ヴェルタースオリジナル一袋@現実、スタングレネード×5@現実、コンコン@JAPAN_WORLD_CUP
    キャラ改変パッチ@MUGEN),ウィンチェスターライフル(1/7)@うみねこのなく頃に
[思考・状況]
基本思考:まどかとずっと一緒に居続ける。邪魔するものは全員殺す。
1:何があってもまどかを守る。
2:まどか愛してる。ずっと一緒よ。
3:まどかに危険を及ぼしうるものは全て排除する。
4:まどかまどかまどかまどかまどかまどかまどかまどかまどかまどかまどかまどかまどかまどかまどかまどか


【鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ(クズなまどかシリーズ)】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(重傷)、四肢欠損、芋虫、呂律が回らない、全身大火傷、絶望、ほむらの装備、首輪解除
[装備]:ソウルジェム
[道具]:なし
[思考・状況]
基本:ゲームからの生還
1:殺して……
※螺湮城教本は制限により海魔の現界、術者の魔力補給、本体のダメージ修復等の同時運用は出来ません。
※制限として海魔の最大同時現界数は五体までしか出せません、また能力も下方修正されています。
※永続的な魔力供給により魔女化できません。


sm166:ニコロワγ流星群(前編) 時系列順 sm167:新にとり計画
sm166:ニコロワγ流星群(前編) 投下順 sm167:新にとり計画
sm166:ニコロワγ流星群(前編) 不動遊星 sm166:[[]]
sm166:ニコロワγ流星群(前編) イカ娘 sm166:[[]]
sm163:レ陰謀クルーズ(前編) 東風谷早苗 sm166:[[]]
sm163:レ陰謀クルーズ(前編) 海東純一 sm166:[[]]
sm163:レ陰謀クルーズ(前編) ムラクモ sm168:現人乱舞
sm166:ニコロワγ流星群(前編) 龍昇ケン GAME OVER
sm163:レ陰謀クルーズ(前編) 星君 sm168:現人乱舞
sm166:ニコロワγ流星群(前編) 泉研 sm166:[[]]
sm166:ニコロワγ流星群(前編) シャーロック・シェリンフォード GAME OVER
sm166:ニコロワγ流星群(前編) アルセーヌ(アンリエット・ミステール) sm:[[]]
sm166:ニコロワγ流星群(前編) 鹿目まどか sm:[[]]
sm166:ニコロワγ流星群(前編) 暁美ほむら sm:[[]]
sm166:ニコロワγ流星群(前編) グレーテル sm:[[]]
sm166:ニコロワγ流星群(前編) ギルガメッシュ GAME OVER
sm166:ニコロワγ流星群(前編) 美樹さやか sm168:現人乱舞




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