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お前らのような主人公がいるか ◆FTrPA9Zlak



「なるほど、これが俺に与えられた次の世界ってわけか」

首にカメラを吊り下げた青年、門矢士は辺りの風景の写真を手に呟く。最もその写真はピンボケしまくりで見られたものではなかったが。
今いる場所は光写真館。今まで通ってきた全ての世界において、そこがスタート地点だった。

「夏美、じいさん、ユウスケ!!
 …いない、か。まあその方が安心だが」

共に旅をしてきた仲間の名前を呼ぶが、反応は無し。
だが士はその事実に落胆するどころかむしろ安堵していた。
こんな場所になどいないほうがよいのだから。

「それにしても、子供を人質とはねぇ。嫌なやつのことを思い出すな」

無論、彼に殺し合いに乗るつもりなど微塵もない。
逆にこの殺し合いを破壊し、人質の子供を救う。仮面ライダーとしてしなければならないことだ。
心配なのは少女の父親らしき筋肉モリモリマッチョなあの男のことだ。

「確かメイトリックスだったか、早まったことをしなきゃいいが」

そうと決まればグズグズしている暇はない。この世界で己の役割を果たし、抜け出す手段を探さなければ。
そして写真館を出発した直後のことである。

「…み、水…」

今にも乾きで死にそうな声が背後から聞こえた。
振り向くと、引き締まった体をした鋭い眼光の男がこちらに向かって歩いてきた。
今にも死にそうな声とは裏腹に、その足取りはしっかりとしていた。

「水を…」
「お前は…、北斗神拳伝承者、ケンシロウか?」

世紀末の弱肉強食の世界で弱者を守るために戦っている男。聞いたことがあった。
この男ならばこの殺し合いを破壊する力になってくれるはずだ。


「のどが乾いているのか?これをやるから、この殺し合いを――」
「それを寄越せ」

と、バッグから水を取り出したとき、ケンシロウは士の手を掴みはっきりとそう告げた。

「全部だ、全部だ!」
「おい落ち着け!お前どうしたんだ?!」

そう言いつつバッグの水を全て奪おうとするケンシロウ。
はっきり言ってその目は決して世紀末救世主のものではなく、むしろ盗賊や強盗のそれだった。

「お前ケンシロウじゃないのか?!」
「お前は、目が見えぬのか?」

どういうことだ?
なぜこんな状況に陥っているんだ?こいつはあのケンシロウではないのか?
混乱する士と、そんな彼を尻目に水を奪おうとするケンシロウ。
そこへ、

「ウェヒヒヒ」

大量の光の矢が降り注いだ。

「ぐあっ!」
「……。北斗神拳奥義!!二指真空把!」
「できてねえよ!!」

光に当てられつつもどうにか致命傷は避けるように伏せる士。
それに対してケンシロウは光の矢を指で受け止めようとするも光であるがゆえ止められず、体に傷を作っていた。

「あの、声は…」
「む…、貴様は…」

と、矢の飛んできた方向を向く二人。
そこにはピンク色でフリルのついた服装を身に着けた少女―――


「…は?」

ではなくピンク色の覇気を放つ大男が立っていた。

「貴様…!生きていたのか!!」
「あいつはまさか…」
「俺には三人の兄がいた」
「やっぱり、ラオ―」
「トキ、ジャッカル!!
 そして最後に…バイクのエンジン音…!」

士にはもうケンシロウが何を言っているのか分からなかった。

「そんな緊張しなくていいよ~♪」

一方気の抜けるほど落ちついた声を、外見からは想像もできないような少女の声で発する大男、もといラオウ。

「くそ、まあ大体分かった。お前は殺し合いに乗ってるんだな?」

ケンシロウのことも気になるが今はあいつをどうにかするのが先決だ。
バックルとカードを懐から取り出す。

「変身!!」
『KAMEN RIDE DECADE』

カードをバックルに入れ、その両側を押さえる。
次の瞬間、現れた光が士の体を包み、マゼンダのスーツが覆う。

「アタァ!!」
「ハシャイジャッテ☆」

士がディケイドに変身した頃にはすでにケンシロウとラオウは戦い始めていた。
その有様は、北斗神拳の後継者を争った二人にふさわしいほどの覇気と迫力を示していた。
…ラオウの謎の声を除いて、だが。

「燃え上がれ~」
「天破活殺!!」

空中で放たれた剛掌波を迎え撃つケンシロウ。
二つの闘気が空中でぶつかり爆発を起こす。
煙の舞う中、ラオウの着地した場所を狙ってライドブッカーの射撃を撃つ。


「うぅ!」
「今だ!ケンシロウ!!」
「北斗、残悔拳!」

ラオウが蹲った隙にケンシロウは空中から逆さの体勢で首に親指を突き刺す。
北斗残悔拳。この秘孔を突かれた相手は3秒後に全身を破裂させ死に至る。

「やったか?!」
「お前の命はあと3秒だ」

ラオウが起き上がる。
それと同時にケンシロウはカウントを始める。
「3」
こちらに向かって歩いてくる。
「2」
目の前にたどり着く。
「1」
拳を振り上げる。
「0だ」
「起きろーー!!」

振り上げられた拳は二人をまとめて吹き飛ばし、道路脇の壁に叩き付けた。
その体から血が吹き出るということもなく、未だにその五体は健在だった。

なぜ残悔拳が効かないのか。
ラオウはサウザーのような特異体質でもなければ秘孔封じを使っているわけでもない。
答えは簡単である。
ケンシロウ自身が突く秘孔を間違えたのだ。

「ぐはっ!」

士は叩きつけられた瞬間、空にピンク色に煌く一つの星を見た気がした。

(まずい!)

と、急接近したラオウは手を掲げ、拳を振りかざした。
そこから発される闘気は先ほどとは比べ物にならない。

士はライドブッカーからカードを取り出そうと慌てて脇に手をやる。
使うのはカブトとクロックアップのカード。それをもってケンシロウと共にこの場を脱する。
が、なぜかライドブッカーからカブトのカードが出てこなかった。


(な!どうして?!くそ、仕方ない、こいつで)

止むを得ないと、ふと手についたカードをドライバに挿入し―


『KAMEN RIDE ……』
「いきなり秘密がばれちゃったね」


「クラスのみんなには、内緒ダヨッ!!」

ラオウ全霊の拳が叩きつけられた。


「あれ?あの変な仮面の人はどこ行ったんだろ?」

北斗滅天把が叩きつけられた周りには破壊された壁から多くの瓦礫が積み上げられていた。
その場に立っていたのはラオウただ一人。
ケンシロウは地面に倒れ、ディケイドの気配は周囲になかった。


「逃げたのかな?ま、いっか。
 それにしても…、ウェヒヒヒ、これ凄い!」


身動き一つとらないケンシロウの傍で、ラオウは体から何かを取り出した。
すると筋骨隆々だった肉体は瞬時にその声相応の、少女のものに戻っていった。

「これがあればさやかちゃんにも負けないかな?」

そう呟くのは鹿目まどか、至上最強の魔法少女になると言われた存在である。
彼らと戦ったのは、この支給品の強さと自分に掛かっている力の制限を確認するためである。
最初に放ったスブレットアロー、あれは手加減したとはいえもう少し威力を期待したのだが、あまりダメージは与えられていなかった。
最強の魔法少女である自分にはどうやら大きな枷が付けられているようだ。

「こんなのじゃさやかちゃんを殺せない…。もっと色んな方法を考えないと…」

美樹さやか。どんな願いも叶えられる自分の祈りを勝手に奪った張本人。
もしこの場にいるなら絶対に許さない。いかなる方法を使っても殺す。
だが彼女は魔法少女として自分より強い存在になるよう祈ったのだ。ならば他の手段も考えなければならない。

無論この殺し合いでそれだけを考えているわけにはいかない。
なるべく安全に、確実に帰れるように利用できる仲間を増やし、使えない者、邪魔な者は殺す。
この支給品は邪魔になる者を殺す際に使えば自分の悪評は広がらないだろう。


「ほむらちゃんにマミさん、いるかなぁ…。あの二人がいれば少しは楽になるんだけどね。
 あ、そういえば。ごめんね☆、悪気はなかったんだけど」

と、悪びれる様子もなく謝罪の言葉を口にし、鹿目まどかは道を沿って歩いていった
その顔には無邪気なようにも邪悪なようにも見える笑みをたたえて。

【H-4/1日目・深夜】
【鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ(クズなまどかシリーズ)】
[状態]:疲労(中)、魔力消費小
[装備]:ソウルジェム
[道具]:基本支給品一式、世紀末魔法少女パッチ@MUGEN、不明支給品0~2
[思考・状況]
基本:ゲームからの生還
1:いるのならさやかちゃん、キュゥべえは殺す。ほむらちゃん、マミさんとは合流。杏子ちゃんは彼女の出方次第
2:利用できる者は利用し、邪魔になる者は殺す
3:行動に出る際はパッチを利用してなるべく自分の悪評が広がることはないように動く
【備考】
※クズなまどかVS逆襲の魔法少女スーパーさやかちゃん【前編】直後の参戦です。
※さやかがいた場合、さやかにも制限が掛かっているであろう可能性には気付いていません。


「ぶあっ!!死ぬかと思った!」

そうして鹿目まどかが去っていった場所。そこから瓦礫を押しのけて士が出てきた。
本来その場所には、士のような青年男性のいられるほどのスペースはなかった。まどかが見落としたのも無理はない。

脱出した士は先ほどの違和感を確かめるためにライドブッカーを開く。

「…やっぱりライダーのカードが無い…。何でこいつだけが…?」

その手にあるのはカメンライド、スペランカーのカードだった。
ある世界に寄った際、そこで戦う者に力を貸す際に使用したカードだ。
これを使ったおかげでうまい具合に体が小さくなり、瓦礫の隙間に入り込めたのだ。
だが、逆に言えばもう少し場所がずれていたら死んでいたのだが。
あの世界では士の耐久力を持つスペランカーだったはずが、この場ではスペランカーと同程度、段差で死ぬ耐久力しかなかったのだ。

「それにしてもあいつ、確か鹿目まどか…だったか。何があったんだ…?」

あのラオウの正体が鹿目まどかであったことも驚きだが、それ以上に彼女の性格の違いも気になる。
鹿目まどかはもっと優しい、それこそ虫も殺せそうにない少女ではなかったか?

「ケンシロウのことといい、どうなっている?
 …そうだ、おいケンシロウ!!」

地面に倒れ、ピクリとも動かないケンシロウに近寄り、声をかける。
だが、声をかけても体を揺らしても反応はなかった。
正体があれであったとはいえ、仮にもラオウの一撃を受けたのだ。いくらケンシロウとはいえ…。

仲間になれるかどうかはともかく、少し話もしておきたかった。
もしかすればこの謎の人格変化の正体に気付けたかもしれなかったから。

「…確か水を欲しがっていたな。せめてもの手向けだ、置いてくぞ」

バッグから僅かに残した自分の分以外の水を供え、その場を後にした。
改めて決意を口にして。

「俺が、仮面ライダーディケイドがこの殺し合いを破壊する!!」

【H-4/1日目・深夜】
【門矢士@仮面ライダーディケイド】
[状態]:疲労中、ダメージ中
[装備]:ディケイドライバー@仮面ライダーディケイド、ライダーカード一式@仮面ライダーディケイド
[道具]:基本支給品一式(水残り僅か)、ライダーカード(スペランカー)@ニコニコワールド、不明支給品0~1
[思考・状況]
基本:この殺し合いを破壊する
1:殺し合いに抗う仲間を集める
2:会った参加者達の人格崩壊が気になる
3:メイトリックスが気がかり
4:ライダーカード、ケータッチを探す
【備考】
※一部の参加者について、ある程度の知識を持っているようです
※ニコニコワールドのことを知っていますが、特にニコニコワールド出典の門矢士というわけではありません
※ライダーカード一式の中身は、カメンライドディケイド、アタックライドスラッシュ、ブラスト、ファイナルアタックライド、イリュージョンとなっています。
※ケンシロウは死んだと認識しています。


ケンシロウ。
過去700人を殺し、死刑執行されること13回。
そのことごとくを生き延びてきた男。

もし、あの一撃を放ったのが本物のラオウであったなら、そんな彼とて無事では済まなかっただろう。

「…み、水…!」

士も去り、この場で一人になったところでケンシロウの意識が覚める。
無論、今の状態でも無事というにはほど遠いのだが、彼を動かすあるものへの執念の前では小さなことだった。
それは、水。

「水!!」

脇に供えてあった水。それを掴み、驚くような勢いで飲み干していくケンシロウ。
全てを飲み終えたころには彼の体には活力が戻っていた。

「久しぶりに人間に会った気がする」

体にダメージは残りこそすれ、鍛え上げられた体を動かすことには何の支障もなかった。

「ラオウ、地獄の果てまでも追い詰めてやる…!」

すぐさまラオウを追い、今度こそ確実に殺す。
ある豚愛好家であるかつての親友は言っていた。俺に足りないのは執念だと。
だが今のケンシロウにはその執念に勝る怒りがその体を動かしていた。
絶対に逃がしはしない。

だが、彼の執念をもってしても――

「…み、水…」

水切れだけはどうしようもなかった。

【H-4 光写真館付近/1日目・深夜】
【ケンシロウ@北斗の拳(真・世紀末死あたぁ伝説 )】
[状態]:ダメージ大、怒り
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式(水無し)、不明支給品1~3
[思考・状況]
基本:水が欲しい
1:水を探す
2:ラオウを追い、今度こそ確実に倒す
3:士(名前は知らない)はいいやつだ


【世紀末魔法少女パッチ@MUGEN】
MUGENにおいて、ほむらの移動がトキのナギッと被ったという発想から生まれたパッチ。
詳細は『【MUGEN】世紀末の魔法少女パッチ製作』にて。
北斗キャラに使用することで魔法少女ボイスとなる。
本ロワにおいてはまどか☆マギカキャラにも使用可能で、その場合は北斗キャラの姿と一部能力を得る。
魔法少女としての能力との併用は不可。
それぞれ以下に対応している。
  • まどか⇔ラオウ ・さやか⇔シン ・ほむら⇔トキ
  • マミ⇔ジャギ ・杏子⇔サウザー ・キュゥべえ⇔ケンシロウ

【ライダーカード(スペランカー)@ニコニコワールド】
『ニコニコワールド 第十九幕 シーン5』において、士がパーティに一時加入する際に使用したカード。
スペランカーにカメンライドできる。カメンでもライドでもないが気にしたら負け。
なお、本編においては士の耐久力を持つスペランカーになったが、本ロワにおいての耐久力はスペランカーのものとなる。




sm12:早苗と権兵衛の、バトルロワイアル演義 時系列順 sm14:モコミチ橄欖戦鬼
sm12:早苗と権兵衛の、バトルロワイアル演義 投下順 sm14:モコミチ橄欖戦鬼
鹿目まどか sm48:士郎から寅丸星は大変な槍を奪い返しに来ました
門矢士 sm48:士郎から寅丸星は大変な槍を奪い返しに来ました
ケンシロウ sm55:FAIRY in the EdenSpring ~その姿は Drowning in Ideal~




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