ウミガメのスープ 過去問集 32スレ目
わたしを褒めて
【問題】
A:「ねぇ、褒めて褒めて」
B:「えぇ、っと(これは褒めるべきかしら?)」
さて、A、Bは誰で、Aはなにをしたのでしょうか?
【解説】
「ねえ、レミリアお姉さま~。褒めてよー」
「あー、フラン。確かにあなたのしたことは吸血鬼として当たり前のことでもあるし、と
ても大切なことよ。
でもね。
魔理沙の血を吸わないでよ」
「なんでー。お姉さまはいつも吸血して同族を増やすって教えてくれたじゃない。それに
魔理沙は友達だから、同族になったらもっと仲良くなれるでしょう?」
「友達なんだから、本人の意思も尊重しないといけないでしょう。しかし困ったわね。も
う顔が蒼白。パチェに処置してもらえばまだ助かると思うけど…」
「私、…、はまだ、…、人間をやめ、る、…気は無い、…ぜ、…」
「あら、素晴らしい精神力。これなら十分助かるわ。咲夜、魔理沙の時間を止めて進行を
遅らせて。私はパチェを呼びに行くから」
「わかりました。おまかせくだ…」
カプッ
「う、ぐ、…(パタッ)」
「わー、ちょっと!咲夜まで!」
「友達がだめなら従者ならいいでしょ!!」
「よけいだめ!あー、あなたはもう動かないで!」
「と、いうわけでパチェ。二人を助けて」
「わかった。吸血鬼化は早い段階なら、適切な処置と本人の精神力次第で、…」
カプッ
「う、ぁあ、…」
「ちょっとーーー!!パチェまで!」
「人間がだめなら魔法使いならいいでしょ!!」
「もう本来の目的を見失ってる…。あー、メイド達、美鈴を呼んできて。残った半分はパ
チェの本を見てなんとか2人を治療して」
結局、美鈴がおとりになってフランドールを引きつけている間に処置は成功し、魔理沙
と咲夜は人間に踏みとどまることができました。けれどフランドールはご機嫌斜めです。
「フンッだ!アイツ自分が吸血ヘタだからって、私が吸血したら怒り出すんだから。いつ
かこんな家出ていってやる!」
以上のように正解はA:フランドール、B:レミリアで、フランドールがしたのは「魔理沙
に吸血して吸血鬼化しようとした」でした。
トリップは「#妹吸血」でした。
上機嫌な幽々子
【問題】
白玉楼の主人、西行寺幽々子は妖夢が驚くほど上機嫌だった。
理由が気になる妖夢だったが、幽々子は浮かれてふわふわ飛んでいく始末で聞きだせそうに無い。
一体何があったのだろうか?
幽々子が上機嫌な理由を当ててください。
【解説】
幽々子が紫から貰ったプレゼントは桜の苗だった。
それも佐藤錦という外の世界で人気の高いさくらんぼが実る品種である。
幻想郷は明治に博麗大結界で封鎖されてしまったため、大正時代に誕生した佐藤錦は存在しない。
幽々子は紫の家に行った時に食べた佐藤錦の味が忘れられず、
その後もねだったりごねたり拗ねたりと紫にまとわりつき困惑させた。
渋っていた紫も最後は折れ、苗を二つ幽々子に渡した。
当然苗を育てるのは庭師である妖夢の仕事になる。
自分で貰ってきたくせに……と思わないではないが、
苗から木を育てるのはやりがいがある。幽々子が毎日苗の様子を見に来るのも実は嬉しい。
問題は実がなった後、熟するまでにどうやって幽々子のつまみ食いを阻止するかだ。
トリップは#冥界錦 でした。
桜に関係ありますか? で即死の危険もあったり……
人里の騒動
【問題】
幻想郷、慧音の住む人里にて
人里はいつになく騒然としていた。
みな血眼で走り回り、
時々、あっちだ! とか、必ず見つけ出せ! などといった叫び声が聞こえてくる。
住人達は一体なぜ騒いでいるのか?
里の住人が騒いでいる理由を当ててください。
【解説】
座敷童子とは人の家に住み着き、その家の住人に幸運をもたらすとされる妖怪である。
幻想郷にも座敷童子は存在するのだが、気まぐれで一つの家に定住する事がなく、
時折人里に現れては幸運を振りまいて去っていく。
人里の住人達は座敷童子を探し、何とか自分の家に住んでもらおうと躍起になるのだが、
結局座敷童子は一通り家を見て回るといつの間にか姿を消してしまい、疲れ果てた住人だけが残るのだった。
「結局座敷童子に遊ばれているだけなんだろうなあ……」
慧音はあちこちでのびている住人達を呆れ顔で見ていたが、座敷童子は楽しんでいるようでもあるし、
座敷童子が来ると必ず一つ良い事があるので特に何も言わず、家へ帰っていった。
人形遣いの動揺
【問題】
ズタボロになったマーガトロイド邸にて
アリスは百面相をしていた。笑ったり怒ったり泣きそうになったりと実にせわしない。
魔理沙は呆れたようにそれを見ていたが、つい微苦笑が漏れてしまう。
散々色々なことをまくし立ててようやく落ち着いたアリスが今度は魔理沙に謝りはじめる。
魔理沙はそれを適当にあしらうと、迷惑料として本を一冊借りて帰っていった。
アリスが笑ったり怒ったりしていた理由を当ててください。
【解説】
ある日、霧雨魔理沙は魔道書を借りにアリスの家を訪ねた。
アリスは留守のようなので勝手に本を持って帰ろうと家の中へ入ると、中は滅茶苦茶に荒らされていた。
さらに、アリスの人形達が見るも無残な姿になっていた。
戸惑っていると間の悪いことにアリスが帰宅。日頃の行いの悪さから速攻で犯人扱いされる魔理沙。
ひどい有様の人形を見たアリスの怒りは凄まじく、家を破壊するのも構わず全力で攻撃してきたが、
肝心の人形がぼろぼろなのでどうにか魔理沙が勝利する。
アリスは憎しみすらこもった目で魔理沙を睨みながら崩れ落ち、気絶。
いくらなんでもこのまま立ち去るのは寝覚めが悪すぎる。
家の中を丁寧に調べてみると、
実験室の奥で、人形が人形を作っていた。
辺りには鋏や針が散らばっており、それをつかって作られたらしい不恰好な人形が一つ。
周囲には手足や首を失った人形が転がっており、
どうもこの不恰好な人形は他の人形の一部分をつなぎ合わせて作られたらしい。
他にも失敗作と思われる両腕とも左腕の人形や手足の位置が逆の人形が散乱していた。
魔理沙は比較的五体満足な蓬莱人形に魔力を供給して事情を聞いてみた。
それによると、
「ホラーイ アリスハニンギョウガフエタトキ スゴクヨロコブカラ アタラシイニンギョウヲミンナデツクッター」
以下、魔理沙による要約。
人形の作り方がわからなかったので、みんなの体をつなぎ合わせて作ることにした。
最初はレーザーだの弾幕だので体を切り離そうとしたので家が凄いことに。
さらに道具を探す段階でますます家が滅茶苦茶になる。
試行錯誤の末にどうにかまともな人形が一つ完成したが、
その過程で五体満足な人形がほとんどいなくなってしまった。
自分達が壊れることについては後でアリスに直してもらえば良いと楽観していたらしい。
やっぱりこいつらどこかズレてるなあ、と微妙に薄ら寒く感じる魔理沙だったが、
ともかく事態の真相がわかったので、アリスを起こして暴れるのをなだめながら事情を説明。
アリスは人形が自発的に何かを作ろうとしたことに驚いたり、
だからといって自分達を傷つけるようなことをしてはいけないと叱ったり、
嬉しそうに上海達が作った人形にリボンをつけてみたり、
ふと他の人形の惨状を目にして泣きそうになったりと大騒ぎしはじめる。
(出題文へ続く)
ひとりぼっち
【問題】
霊夢は気がつくと、神社の境内の上に横になっていた。
いつもと変わらない空っぽのお賽銭箱ちらりと見て腹を立てながら、霊夢は奇妙に思う。
「だれもいない」
魔法の森や紅魔館、果ては永遠亭までどうにか行ってみたが、誰もいないし何もいない。
ここは確かに幻想郷だが、何が起きているのか。
霊夢にはそれが全く分からない……
【解説】
「もう我慢できないわ……私の霊夢の周りにだれかがいるのが……」
愛故に。
「……どうかしら。幻想郷ごと一度スキマに放り込んで、私と霊夢以外のモノを全部閉じ込めちゃえば」
彼女は。
「精巧なもう1つの幻想郷を式で生成しておく。 他はそこで永遠に住むのがお似合いね……私の霊夢に触った罰よ」
禁忌に足を。
「 さて、始めましょう。 」
踏み入れる。
「式の幻想郷、生成完了……」
皆が寝静まった夜中。
外に出た彼女の上に、巨大という言葉にすら収まらないスキマが開く。
そこからは、もう1つの幻想が見える。
「後は……みんなどっかいっちゃえ……」
コピー元幻想郷の各地にスキマができる。
誰もが抗う術もなくスキマへと入る。
「これで……私と霊夢……ふたりぼっち……」
彼女の目は、もはや人間でも妖怪でもなくなっていた。
しかし、天罰は必ず起きる。
「な……何かしら……?」
空間が激しく揺れているのを察知する。
予想はしていたことだが、一度に大量の幻想を運びすぎた。
「このままだと…ああっ!」
自分の真下に偽りの郷への扉が開いたことに、彼女は紙一重で気づけなかった。
ここは偽りの幻想郷。
空間が不安定で、皆の記憶も場所も心も主が創るスキマも捻じ曲がる。
誰も何も思わないこの世界で、真実を知る者は一生後悔し続ける。
そして、元の世界で、愛されたものは永遠に #ひとりぼっち。