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「(そのときふしぎな事が起こっちゃ)いかんのか?」(2013/04/07 (日) 12:49:07) の最新版変更点
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*(そのときふしぎな事が起こっちゃ)いかんのか? ◆FTrPA9Zlak
----
キルリアは逃げた。
とにかく逃げた。
その先に何があるのかなど分からない。
もしかしたら危険人物と遭遇する可能性もあった。
それでも逃げた。
ひたすら逃げた。
キルリア、かんじょうポケモン。
その頭の角で人の感情を読み取ることができる。
楽しい気持ち。明るい気持ち。辛い気持ち。歓喜。怒り。絶望。
あの時のラミエルの焦燥。門矢士の絶望、そして黒い感情。
あの場にあのまま留まったなら、あるいは彼に殺されていた未来も存在したかもしれない。
そして、その事実にひたすらに恐怖した。
無力だった。
今の自分の使える技は、トリックルーム、かなしばり、まもる、みちづれ。
もしあの時自分に攻撃技があったらラミエルを守ることはできたのだろうか。
付き合いは短かったが、何かと私のことを気遣ってくれるいい人(?)だった。
さっきの戦いでも、少なくとも私のことは、守ろうとしてくれたのだから。
なのに、そんな彼が死にゆく光景を見ながら、ただ逃げることしかできなかった。
せめて、ねんりきでも覚えていれば。
小さな頭の中を後悔が埋め尽くす。
森の中。
人の気配はない。普通であれば森にはいるはずの野生ポケモンも全く姿を見せない。
だからだろうか。それに会えた時は心の底から安心してしまった。
黄色い体。生き物のよさそうな目。ホンワカした外見。
聞いたことがある。リングマやヒメグマのモデルになったらしいクマという生き物だろう。
「キ…キル…」
話しかける。
どんなことでもいい。仲良くなるきっかけが欲しかったのだ。
体の長さもさほど気に止めるほどのものでもないと思った。安全な生き物だと勘違いしてしまった。
だから、そんな生き物が口を開き血塗られた牙をむけてきたとき、反応が遅れてしまった。
「キル?!」
守るが発動。噛み付く攻撃は阻まれ、衝撃を受け流して後ろに飛びずさる。
そして、その一瞬が私の全ての気持ちを切り替えさせた。
牙をむくクマは再び噛み付きを放ってきた。おそらく齧られたらそのまま胃袋行きだろう。
しかし守るは既に使用済み。連続して使用しては生存率は下がる。
だから、それだけは防ぐために私は本能的にかなしばりを放った。
クマの噛み付き攻撃が止まる。かなしばりにより噛み付きが封じられたのだ。
若干の動揺が私にも見て取れた。今が逃げるチャンスだろう。
そう考えてクマに背を向け逃走に掛かる。
シュルッ
が、そこでクマの胴体の触手がキルリアに巻きつく。
まるでハブネークやアーボックのように長い胴体をした触手。
これではクマなのにまるでヘビだ。
クマは私の胴体を締め付け放さない。
口を封じている間に逃げなければいけないというのに、これでは逃げることができない。
このままかなしばりが解ければ、縛られたままマ――頭ごとガブリで命を終えてしまうだろう。
「キ…ル…」
ラミエルさんより預けられたデイバッグの上からギリギリと体を締め上げる。
このまま絞め殺せば楽なのだろうが、それをしないのは死んだものより活きのいいまま食べるほうがおいしいということなのだろうか。
ギチギチギチ、と。
口の牙が動き始める。
私は恐怖のあまり、手にしたディバッグで口を殴りつけた。瞬間クマの口が開いた。
クマはバッグを食い千切り、中の道具が周囲に飛び散る。
もうダメだ、とクマの顔が迫った。
そして伸ばした手は、バッグから飛び散った何かを掴み。
―――そのときふしぎな事が起こった。
◆
夢を。夢を見ていました。
私は大好きなトレーナーと一緒に冒険の旅に出て、いつかの日にサーナイトに進化してチャンピオンを倒すのです。
なのに、その途中で何者かに拉致され、こうして知らない人の言うことを聞くことを強いられています。
そんな私にも、気遣ってくれる優しい人はいました。
でも、私の持つ技では戦うことはできなくて、ただひたすらに無力で。
もしも、戦うための攻撃技が備わっていれば。
もしも、私がただ守られるだけの存在でなければ。
もしも、私にあの武器が使えれば。
もしも、―――――――私が人間になれたら。
夢の中でそんなことばかりを考えていました。
◆
クマは突如光り始めたキルリアに目を瞑った。
その一瞬こそが命取りであった。
光ると同時に縛り付けたキルリアの体が大きくなるのをクマは感じた。
そして、長く巻きついたその体を、何かが触手の一部を切り裂いた。
煌く斬撃、飛び散る血飛沫。激痛に後ずさるクマ。
光の中から現れたのは、緑色の髪をした少女だった。
◆
その時キルリアが掴んだもの。
元々キュゥべえに支給された道具。仮面ライダークウガを操るために使用されたそれ。
士の妹である門矢小夜が、大神官ビシュムが持っていたその石。
名を地の石という。
クウガの洗脳にしか使われなかったそれは、実はかなりの力を持った秘石である。
ある平行世界では、同じ名を冠したビシュムというゴルゴムの大幹部が所持し、その力を使っていた。
余談だがそのビシュムも過去や未来を見据える能力を備えていた。サイコパワーによって未来を見通すことができるキルリアの手に渡ったのも何かの因果なのだろうか。
そしてキルリアの己の無力を嘆く想いがその石に触れたとき、石は奇跡とも呼べる現象を起こした。
キルリアの姿を、人間を模したものへと変えたのだ。
痛みに耐えながらも、クマはキルリアへと素早い動きで迫った。
その動きは素早く地を這う蛇のごとく俊敏で、まるで神話に聞くナーガのようでもあった。
キルリアはそんなクマを見据え、
「トリックルーム!」
己の力を発動させた。
キルリアの周囲、一定空間において時間の流れが乱れた。
素早く動いていたはずのクマの体が、異常なほどにゆっくりした動きとなっている。
クマ自身もそんな自分の状態に驚く。が、そんな動揺に身を任せている場合ではなかった。
なぜなら、キルリアはその手に携えた、クマの体を割いた槍を構えて急接近してきたのだから。
「破魔の(ゲイ―――――」
その手にあるそれは、かつて二槍を携えた騎士の持った武器。
刃が触れた対象の魔力的効果を打ち消す効果を持った、紅き槍。
「―――――紅薔薇(ジャルグ!!!」
無論、何の魔術効果も持たないクマに対して効果のあるものなどではない。
この場ではただの槍でしかないだろう。
しかしそんな武器でも、クマの体を切り裂くには何の問題もなかった。
槍の名を叫ぶと共に、クマの体は胴体から斬り裂かれて吹き飛ばされた。
ビチビチを地面を這いずる触手を、槍でみじん切りにして、クマとキルリアの戦いは終わった。
「ラミエルさん、ありがとうございます」
キルリアは、この力がラミエルの与えてくれたものであると確信していた。
きっと、彼がこの自分に生きろという願いを託してくれたのだと。
だからこそ、生きなければならない。戦わなければならない。
この新たに得た肉体を持って。
かつて夢見た勇者サーナイトのように。
「私、戦います。だからラミエルさん、こんな私を見守ってください」
そう言って、キルリアはほぼ人間と呼んでも差し支えないであろう外見のまま歩き始めた。
胸に地の石を、手には破魔の紅薔薇を、そして心にはラミエルの想いを携えて。
【H-05東部/一日目・昼】
【キルリア@ポケットモンスター】
[状態]:擬人化、ダメージ(小)
[装備]:地の石@仮面ライダーディケイド、 破魔の紅薔薇@Fate/Zero
[道具]:基本支給品
[思考・状況]基本:ラミエルさんの想いを胸に強く生きる
※キルリアの詳しいスタンスについては次の書き手にお任せします。
※キルリアは地の石の力によって擬人化しました。キルリアとしての能力は使用可能であり、人語も話すことができます。
姿はこちらの動画の58秒のものに近いと考えられます。
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm12902621
また、地の石を損失した場合、元のポケモンの姿に戻るでしょう。
◆
クマは這い蹲るように地面を進む。
体はほぼ瀕死の状態である。弱点である胴体から真っ二つに斬られたのだ。このまま衰弱して死んでいくだけだろう。
だが、クマはまだ運に見放されてはいなかった。
地を這うクマの目の前に、倒れた人の死骸があった。
首を損失した男の死骸。
もしそれを食べれば回復するのかは分からない。だが、己の生存本能はそれを喰えと命じた。
その本能に従い、死骸を貪った。
ひたすらにガシガシと肉体を食い千切る。
内臓もグチョグチョとグロテスクな音を立てて噛み破る。
腰の辺りを齧っていると何かとても硬くて噛み切れないものがあったように感じたが、それはそのまま飲み込んだ。
こうして小野寺ユウスケだったものを全てを食べ終えたクマ。
体の傷がなんとなく楽になったような気がした。若干出血も収まったようだった。
命の危機が去ったように感じたから、そのまま横になって寝た。
【H-06/一日目・昼】
【クマ@よもやま四方山】
[状態]:胴体切断(回復中)、触手の長さ大幅に減少、ダメージ(中)、睡眠
[装備]:アークル(胃の中)@仮面ライダーディケイド(クウガ)、首輪(胃の中)
[道具]:無し
[思考・状況]基本:クマなので特にない。しいて言うなら本能のままに餌を求める
※クマは胴体切断により全長が短くなっています。
※小野寺ユウスケの死体はクマにより捕食されました。
首輪からアークルまで全て腹に収まったようです。
※アークルを取り込んだことである程度の再生能力を得ました。
このまま何か肉体的変化は起こるかもしれないし起こらないかもしれません。
※H-05東部に以下のものが散らばっています
基本支給品、モンスターボール(キルリア)@ポケットモンスター、ビッグライト@ドラえもん
|sm115:[[正義の在処]]|[[時系列順>第一回放送までの本編SS]]|sm118:[[あいさつの決闘者]]|
|sm116:[[只のお酒です、まったく問題ありません!]]|[[投下順>00~50]]|sm118:[[あいさつの決闘者]]|
|sm113:[[ニコロワγ~破壊者と野獣と時々、使徒~]]|キルリア|sm121:[[悪い人間は殺してやるー!]]|
|sm35:[[仙豆だ! 食う!]]|クマ|sm:[[]]|
*(そのときふしぎな事が起こっちゃ)いかんのか? ◆FTrPA9Zlak
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キルリアは逃げた。
とにかく逃げた。
その先に何があるのかなど分からない。
もしかしたら危険人物と遭遇する可能性もあった。
それでも逃げた。
ひたすら逃げた。
キルリア、かんじょうポケモン。
その頭の角で人の感情を読み取ることができる。
楽しい気持ち。明るい気持ち。辛い気持ち。歓喜。怒り。絶望。
あの時のラミエルの焦燥。門矢士の絶望、そして黒い感情。
あの場にあのまま留まったなら、あるいは彼に殺されていた未来も存在したかもしれない。
そして、その事実にひたすらに恐怖した。
無力だった。
今の自分の使える技は、トリックルーム、かなしばり、まもる、みちづれ。
もしあの時自分に攻撃技があったらラミエルを守ることはできたのだろうか。
付き合いは短かったが、何かと私のことを気遣ってくれるいい人(?)だった。
さっきの戦いでも、少なくとも私のことは、守ろうとしてくれたのだから。
なのに、そんな彼が死にゆく光景を見ながら、ただ逃げることしかできなかった。
せめて、ねんりきでも覚えていれば。
小さな頭の中を後悔が埋め尽くす。
森の中。
人の気配はない。普通であれば森にはいるはずの野生ポケモンも全く姿を見せない。
だからだろうか。それに会えた時は心の底から安心してしまった。
黄色い体。生き物のよさそうな目。ホンワカした外見。
聞いたことがある。リングマやヒメグマのモデルになったらしいクマという生き物だろう。
「キ…キル…」
話しかける。
どんなことでもいい。仲良くなるきっかけが欲しかったのだ。
体の長さもさほど気に止めるほどのものでもないと思った。安全な生き物だと勘違いしてしまった。
だから、そんな生き物が口を開き血塗られた牙をむけてきたとき、反応が遅れてしまった。
「キル?!」
守るが発動。噛み付く攻撃は阻まれ、衝撃を受け流して後ろに飛びずさる。
そして、その一瞬が私の全ての気持ちを切り替えさせた。
牙をむくクマは再び噛み付きを放ってきた。おそらく齧られたらそのまま胃袋行きだろう。
しかし守るは既に使用済み。連続して使用しては生存率は下がる。
だから、それだけは防ぐために私は本能的にかなしばりを放った。
クマの噛み付き攻撃が止まる。かなしばりにより噛み付きが封じられたのだ。
若干の動揺が私にも見て取れた。今が逃げるチャンスだろう。
そう考えてクマに背を向け逃走に掛かる。
シュルッ
が、そこでクマの胴体の触手がキルリアに巻きつく。
まるでハブネークやアーボックのように長い胴体をした触手。
これではクマなのにまるでヘビだ。
クマは私の胴体を締め付け放さない。
口を封じている間に逃げなければいけないというのに、これでは逃げることができない。
このままかなしばりが解ければ、縛られたままマ――頭ごとガブリで命を終えてしまうだろう。
「キ…ル…」
ラミエルさんより預けられたデイバッグの上からギリギリと体を締め上げる。
このまま絞め殺せば楽なのだろうが、それをしないのは死んだものより活きのいいまま食べるほうがおいしいということなのだろうか。
ギチギチギチ、と。
口の牙が動き始める。
私は恐怖のあまり、手にしたディバッグで口を殴りつけた。瞬間クマの口が開いた。
クマはバッグを食い千切り、中の道具が周囲に飛び散る。
もうダメだ、とクマの顔が迫った。
そして伸ばした手は、バッグから飛び散った何かを掴み。
―――そのときふしぎな事が起こった。
◆
夢を。夢を見ていました。
私は大好きなトレーナーと一緒に冒険の旅に出て、いつかの日にサーナイトに進化してチャンピオンを倒すのです。
なのに、その途中で何者かに拉致され、こうして知らない人の言うことを聞くことを強いられています。
そんな私にも、気遣ってくれる優しい人はいました。
でも、私の持つ技では戦うことはできなくて、ただひたすらに無力で。
もしも、戦うための攻撃技が備わっていれば。
もしも、私がただ守られるだけの存在でなければ。
もしも、私にあの武器が使えれば。
もしも、―――――――私が人間になれたら。
夢の中でそんなことばかりを考えていました。
◆
クマは突如光り始めたキルリアに目を瞑った。
その一瞬こそが命取りであった。
光ると同時に縛り付けたキルリアの体が大きくなるのをクマは感じた。
そして、長く巻きついたその体を、何かが触手の一部を切り裂いた。
煌く斬撃、飛び散る血飛沫。激痛に後ずさるクマ。
光の中から現れたのは、緑色の髪をした少女だった。
◆
その時キルリアが掴んだもの。
元々キュゥべえに支給された道具。仮面ライダークウガを操るために使用されたそれ。
士の妹である門矢小夜が、大神官ビシュムが持っていたその石。
名を地の石という。
クウガの洗脳にしか使われなかったそれは、実はかなりの力を持った秘石である。
ある平行世界では、同じ名を冠したビシュムというゴルゴムの大幹部が所持し、その力を使っていた。
余談だがそのビシュムも過去や未来を見据える能力を備えていた。サイコパワーによって未来を見通すことができるキルリアの手に渡ったのも何かの因果なのだろうか。
そしてキルリアの己の無力を嘆く想いがその石に触れたとき、石は奇跡とも呼べる現象を起こした。
キルリアの姿を、人間を模したものへと変えたのだ。
痛みに耐えながらも、クマはキルリアへと素早い動きで迫った。
その動きは素早く地を這う蛇のごとく俊敏で、まるで神話に聞くナーガのようでもあった。
キルリアはそんなクマを見据え、
「トリックルーム!」
己の力を発動させた。
キルリアの周囲、一定空間において時間の流れが乱れた。
素早く動いていたはずのクマの体が、異常なほどにゆっくりした動きとなっている。
クマ自身もそんな自分の状態に驚く。が、そんな動揺に身を任せている場合ではなかった。
なぜなら、キルリアはその手に携えた、クマの体を割いた槍を構えて急接近してきたのだから。
「破魔の(ゲイ―――――」
その手にあるそれは、かつて二槍を携えた騎士の持った武器。
刃が触れた対象の魔力的効果を打ち消す効果を持った、紅き槍。
「―――――紅薔薇(ジャルグ!!!」
無論、何の魔術効果も持たないクマに対して効果のあるものなどではない。
この場ではただの槍でしかないだろう。
しかしそんな武器でも、クマの体を切り裂くには何の問題もなかった。
槍の名を叫ぶと共に、クマの体は胴体から斬り裂かれて吹き飛ばされた。
ビチビチを地面を這いずる触手を、槍でみじん切りにして、クマとキルリアの戦いは終わった。
「ラミエルさん、ありがとうございます」
キルリアは、この力がラミエルの与えてくれたものであると確信していた。
きっと、彼がこの自分に生きろという願いを託してくれたのだと。
だからこそ、生きなければならない。戦わなければならない。
この新たに得た肉体を持って。
かつて夢見た勇者サーナイトのように。
「私、戦います。だからラミエルさん、こんな私を見守ってください」
そう言って、キルリアはほぼ人間と呼んでも差し支えないであろう外見のまま歩き始めた。
胸に地の石を、手には破魔の紅薔薇を、そして心にはラミエルの想いを携えて。
【H-05東部/一日目・昼】
【キルリア@ポケットモンスター】
[状態]:擬人化、ダメージ(小)
[装備]:地の石@仮面ライダーディケイド、 破魔の紅薔薇@Fate/Zero
[道具]:基本支給品
[思考・状況]基本:ラミエルさんの想いを胸に強く生きる
※キルリアの詳しいスタンスについては次の書き手にお任せします。
※キルリアは地の石の力によって擬人化しました。キルリアとしての能力は使用可能であり、人語も話すことができます。
姿はこちらの動画の58秒のものに近いと考えられます。
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm12902621
また、地の石を損失した場合、元のポケモンの姿に戻るでしょう。
◆
クマは這い蹲るように地面を進む。
体はほぼ瀕死の状態である。弱点である胴体から真っ二つに斬られたのだ。このまま衰弱して死んでいくだけだろう。
だが、クマはまだ運に見放されてはいなかった。
地を這うクマの目の前に、倒れた人の死骸があった。
首を損失した男の死骸。
もしそれを食べれば回復するのかは分からない。だが、己の生存本能はそれを喰えと命じた。
その本能に従い、死骸を貪った。
ひたすらにガシガシと肉体を食い千切る。
内臓もグチョグチョとグロテスクな音を立てて噛み破る。
腰の辺りを齧っていると何かとても硬くて噛み切れないものがあったように感じたが、それはそのまま飲み込んだ。
こうして小野寺ユウスケだったものを全てを食べ終えたクマ。
体の傷がなんとなく楽になったような気がした。若干出血も収まったようだった。
命の危機が去ったように感じたから、そのまま横になって寝た。
【H-06/一日目・昼】
【クマ@よもやま四方山】
[状態]:胴体切断(回復中)、触手の長さ大幅に減少、ダメージ(中)、睡眠
[装備]:アークル(胃の中)@仮面ライダーディケイド(クウガ)、首輪(胃の中)
[道具]:無し
[思考・状況]基本:クマなので特にない。しいて言うなら本能のままに餌を求める
※クマは胴体切断により全長が短くなっています。
※小野寺ユウスケの死体はクマにより捕食されました。
首輪からアークルまで全て腹に収まったようです。
※アークルを取り込んだことである程度の再生能力を得ました。
このまま何か肉体的変化は起こるかもしれないし起こらないかもしれません。
※H-05東部に以下のものが散らばっています
基本支給品、モンスターボール(キルリア)@ポケットモンスター、ビッグライト@ドラえもん
|sm115:[[正義の在処]]|[[時系列順>第一回放送までの本編SS]]|sm118:[[あいさつの決闘者]]|
|sm116:[[只のお酒です、まったく問題ありません!]]|[[投下順>00~50]]|sm118:[[あいさつの決闘者]]|
|sm113:[[ニコロワγ~破壊者と野獣と時々、使徒~]]|キルリア|sm121:[[悪い人間は殺してやるー!]]|
|sm35:[[仙豆だ! 食う!]]|クマ|sm125:[[胴長のクマにカブトボーグを与えてみた]]|
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