ID:0jJad17BO氏:高嶺 オブ フラワー

俺田村さんは諦めた。
うん、正直あの兄さんにはもう会いたくないです。勘弁してください。


再び夕暮れの教室、俺はそわそわしながら女の子を待っている。

岩崎みなみ。成績優秀スポーツ万能おまけにお家はお金もち。普通なら近づき難い高嶺のフラワーだが、俺は敢えて挑む。

だって俺はクールな中に優しさを秘める岩崎に惚れたんだからな!

すりガラス越しに見える程よいショートカット。
岩崎みなみは今ドアの前に立っている。そして、開けるか否か躊躇している。そんなとこか。

ゆったりと俺が開けるべきか?いや、彼女の意志に任せよう。
彼女がドアを開かなかったら、それまでってことだ。

あ、開いた。

「………………」

「ごめんな、呼び出したりして」

恥ずかしがってるな…岩崎さん。チラチラこっち見たり目そらしたり。
慣れてないんだなー。俺もだけど。はっきりいって惜しいよな。
岩崎みなみさんはもっと笑えばモテそうなのに。
陰で雪女なんて呼ぶ奴もいるが奴はわかってねえな。こんなにかわいいんだぜ?

「……何?」

息を吸い込んで、堂々と応えた。

「いや、岩崎とちょっと話がしたくて」

「…話?」

「岩崎ってさ、本当に優しいよな。この前も小早川が体育で倒した時、真っ先に駆けつけたよな」

「ゆたかは……友達だから……」

ピュアだ。すっごいピュアなハートだ。

駄目だね。
俺なんかがイタズラしていい相手じゃない。
さらばだ。ショートカットを軽くポニーテールにする野望。

少しのおせっかいをしておさらばするとしよう。

「岩崎さ、かわいいんだからもっと笑ってみたらどうだ?自分に自信持てって」

「……そう……かな?」

夕日の逆光で表情はわからなかった。
俺が呼びつけたんだ。せめてもの償いにジュースをおごって俺は帰った。
正確には、逃げた。

あー、お空が真っ赤だ。

おしまい。
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