ID:g21NkRKX0氏:双子の誕生日2

 梅雨も本格的なはずなのに雨ひとつ降らない今日この頃。
みゆき「誕生日のプレゼント、ですか?」
こなた「うん、もうそろそろかがみとつかさの誕生日でしょ、個人であれこれ悩むより二人共同で選べばいいかなと思って」
みゆき「そうですね、それも良いかもしれません」
こなた「それで、みゆきさんはもう宛てはあるの?」
みゆきさんは下を向いた。
みゆき「それが……なかなか思い当たるものがないのです」
こなた「そうだね、もう高校時代から何度も渡しているからネタ切れっぽいかな」
みゆき「なにか、年齢に相応しいものがあればいいのすが……泉さんは何かありますか?」
あらら、全部みゆきさんに振っちゃおうと思ったけど、さすがにそれは出来ないか……
こなた「年齢に相応しいものね~もうなんだかんだで二十歳だからね……大人のもの……ん~」
そう簡単に出るわけはない。そうでなければみゆきさんと共同なんてしなくてもよい。
こなた「二十歳になった祝いも兼ねてお酒を贈るのはどう、たとえば洋酒、ぶどう酒なんか」
みゆき「お酒ですか……」
みゆきさんの顔が曇った。
こなた「何か問題でもある?」
みゆき「い、いえ、別にありません、お酒を贈るのは祝い事で普通にしますから問題はないと思います」
こなた「それじゃ決定だね、さっそく何にするかお店に行こう」
みゆき「はい」

 っと思って店に来たのはいいけど。あまりにも種類が沢山ありすぎて何にするか決められなかった。
こなた「う~ん、どれにするかな、みゆきさん、かがみとつかさがどんなお酒が好きなのか分かる?」
みゆき「いいえ分かりません、それにお二人はまだ法律的には未だ飲めませんので好みはまだ無いと思いますが……」
こなた「ねぇ、このお酒は?」
適当に取った瓶をみゆきさんに見せた。
みゆき「すみません、私も10月までは二十歳ではありません、飲めませんので……分かりません」
こなた「そうだったね、でもさ、もう利き酒くらいならしてもいいんじゃないの」
みゆき「すみませんそれも出来ません」
こなた「みゆきさんは真面目だね……」
みゆき「すみません、何にするかが一番悩むと思ったので……その、は別の物にしませんか……」
これ以上無理強いできないか、するともう既に二十歳を過ぎた私が利き酒をするしかないか。
こなた「すみません~このお酒試飲できますか?」
店員に声をかけて小さなグラスを借りて試飲した。
こなた「ん~すこし匂いがきついかも~」
店員「それならばこれはいかがでしょうか?」
店員は店の奥の方から赤ワインを持って来た。グラスに少々ついでくれた。
こなた「ちょっと甘すぎない?」
店員「それではこちらはどうですか」
……
……

 誕生日当日、柊家。
かがみ「それで、店のど真ん中でへべれけになって倒れたのか……」
みゆきさんは頷いた。
こなた「いやぁ、もう最後の方は何がなんだか分からなくなっちゃって、気が付いたら家の居間のソファーで寝てた」
つかさ「大変だったね、でも、どうやって帰ったの?」
かがみ「それは全部みゆきが介抱してくれたってことでしょ、やれやれ、全く、なにをしに行ったのか」
みゆきさんは鞄から二つの箱を取り出した。そしてかがみとつかさに箱を渡した。
みゆき「かがみさん、つかささん、私と泉さんからの誕生日プレゼントです」
こなた「ハッピーバースデー、かがみ、つかさ」
つかさ「この箱って、もしかして……お酒?」
みゆき「はい」
かがみ「……みゆきありがとう」
つかさ「ゆきちゃん、こなちゃん、ありがとう」
こなた「かがみ、私にお礼は……」
かがみはみゆきさんと楽しげに話し始めてしまった。
つかさ「折角だからこのお酒今ここで開けちゃおうよ、おつまみ作ってくるから」
こなた「やめた方がいいよ」
つかさ「どうして?」
こなた「みゆきさんはまだ飲めないから」
つかさ「あっ、そうだった」
みゆき「かまいません、どうぞ」
かがみ「飲めなくとも乾杯くらいはできるでしょ」
みゆき「は、はい」
つかさの作ったおつまみと共に私達はプレゼントのお酒で乾杯した。


みゆき「すみませんでした」
帰り道の途中、みゆきさんが突然謝りだした。
こなた「どうしたの急に?」
みゆき「泉さんが酔いつぶれた話しはするべきではありませんでした、それに……あの時私も試飲していればあの様な事はおきませんでした」
こなた「別に良いよそんなの気にしなくて」
みゆき「かがみさんのお礼がなかったものですから、、私のせいで……」
みゆきさんは申し訳無さそうに頭を低く下げた。
こなた「あれ、あれはその逆だよ、かがみは素直じゃないから照れ隠しで言わなかっただけだよ」
みゆき「そうでしょうか?」
こなた「はいはい、もうその話はおしまい、頭を上げてよ、二人ともプレゼント気に入ったみたいだし、大成功って事でおしまいにしよ」
みゆき「は、はい……」
こなた「これからお酒とは長い付き合いになるからお互いに気をつけようね」
みゆき「泉さん、かがみさんとつかささんはさっきのが初めてのお酒だったのでしょうか?」
こなた「どうだろうね、神社は行事とかで何かとお酒が付きまとうから二人にとっては身近な物だけど、あれが初めてかどうかは分からないね」
みゆき「お二人ともほんのり顔が赤く、とても艶やかで大人になった……そう思いませんでしたか」
こなた「ん~そう言われるとそうだったかな」
みゆき「……試飲の時の泉さんも素晴らしかったです」
こなた「そ、そうかな……」
みゆき「あ、すみません、帰りが遅くなってしまいます、急ぎましょう」
みゆきさんは駅に向かって早歩きで歩き始めた。

 つかさとかがみが大人に見えたってみゆきさんは言った。お酒が二人を大人にしたのかな……分からないや。でも……
みゆきさんの誕生日に何を贈るか、もう決まったよ。



コメント・感想フォーム

名前:
コメント:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。