ドッキリ

 つかさが専門学校を卒業するに当たり親からパソコンが贈呈された。しかしつかさはパソコンの操作や内容がよく理解できていない。そこでこなたにセットアップを依頼した。
こなた「これでよしっと……メール、インターネットは使えるようにしたよ」
つかさ「ありがとう、操作方法も教えてもらうと助かるんだけど」
こなた「つかさ、後は使って覚えるしかないよ、メールとインターネット、ワープロとかなら今までも使えてたでしょ、それと同じだから」
つかさ「そうなんだ、分ったよやってみるよ」
こなた「ところでつかさ、このパソコン、メールとインターネットだけやるには勿体無い仕様だよ……どうだいゲームをインストールしてあげようか?」
つかさ「私今はそんなにお金持ってないよ」
こなたは不敵な笑みを浮かべた。
こなた「ふふふ、別にお金なんか要らないよ、ほら、いくつか持ってきた、選り取り見取りだよ」
こなたは鞄からいくつかソフトを取り出しつかさの机の上に並べた。
こなた「ネットゲームは?」
つかさ「んー、時間かかりそうだし難しそうだよ」
こなた「ギャルゲーは?」
つかさ「そうゆうのはやった事ないし、それに私は女性だし……」
こなたは暫く考えた。
こなた「それじゃロールプレイングはどうかなこのゲームは全年齢対象だし面白いかもよ」
つかさ「それならいいかも」
こなたはつかさに許可を取る間も惜しむようにパソコンにそのゲームをインストールしだした。
つかさ「ちょっと、私まだゲームをするって言ってないよ」
こなた「いいから、いいから、興味なければアイコンをクリックしなければいいんだし……」
こなたに押し切られた。つかさはそれ以上何も言わなかった。そこにかがみがやってきた。
かがみ「ほー、こなたにしては珍しいわね、ちゃんとやってるみたいね」
こなた「……一言余計だよ、私だってやる時はやる」
かがみ「言ってくれるじゃない、まさか変なゲームなんか入れていないわよね」
疑いの眼でこなたを見つめるかがみ。
つかさ「今ゲームを入れてもらってる」
こなた「バカ……そんなの言っちゃ……」
かがみ「……つかさに変なの教えないでよね」
こなた「ただの普通のロールプレイングゲームだよ……それにもうつかさだって大人なんだしそのへんの分別はついてよ、いつまでも子ども扱いしてると嫌われるよ」
こなたとつかさは見合って頷いた。
かがみ「ただの普通のって強調する所が怪しいわね、つかさも相槌なんかして……まあいいわ、一段落したら台所に来て、お昼作ってあるから」
こなたは驚き、嫌な顔をした。そんなこなたを尻目にかがみは台所に戻って行った。
こなた「も、もしかしてそのお昼ってかがみが作ったの?」
つかさ「今日はお母さんも居ないし、お姉ちゃんしか他に居ないよ」
こなた「うっげー、つかさの作ったのが良かったな、おばさんのもなかなかだったよね……期待してたのに……」
こなたは項垂れた。
つかさ「それよりこなちゃんゲームの方は終わりそうなの?」
こなた「もう放っておいても大丈夫だよ」
つかさ「それじゃお昼食べに行こうよ」
こなたは渋々と台所へと向かった。





@まつりの部屋
まつり「ちゃんとインストールできたみたいね」
いのり「・・・でも、さすがにこれはヤバイんじゃないの?ドッキリとはいえ」
まつり「いいっていいって。べつにファイル削除したりするわけじゃないし、エロくもグロくもないし。」
いのり「・・・ほんとに?」
まつり「夜になったら勝手に起動してびっくりさせるだけだから。あとカメラの準備もしなきゃ。」
いのり「・・・何言われても知らないよ。」
まつり「大丈夫だって!」

こなた「まつり姉さ~ん。インスコ終わったよ~」
まつり「おーサンキュ!かがみには気づかれてない?」
こなた「疑いはしていたけどたぶん私のせいになるから大丈夫!」
まつり「よーし!あとは夜になるのを待つだけ!」

@陵桜学園保健室
ふゆき「今夜はいよいよドッキリ仕掛ける日ですね。」
ひかる「本当に・・・やるのか・・・?」
ふゆき「柊さんのお母さんとお姉さんには許可とってますから。」
ひかる「マジだ・・・この人マジだ」
ふゆき「だってあのくらいじゃ全然怖くないんですもの。」
ひかる「・・・はぁ。」

@鷹宮神社境内裏
みき 「・・・さて。」
くぁwせdrftgyふじこlp!
かなた「はい。」
みき 「ふゆき先生もドッキリ参加するらしいけど大丈夫ですか?」
かなた「『大丈夫だ、問題ない。』・・・ですよね?」
みき 「どこで覚えてきたんですか?それ」
かなた「伊達にこなた見守っていないですよ。」
みき 「ああ・・・そう。じゃぁ予定通りよろしく。」
かなた「はーい。」



さて、その夜…

つかさ「もぅこんな時間だ。そろそろパソコン止めて寝よっと」
パソコンをいじるのに夢中になっていたつかさは、普段なら既に寝ている時間なのにようやく気がついた。
つかさ「あ、でもこなちゃんのくれたゲームやってないや…明日でいいかな?いいよね」
そういいながらもシャットダウンを実行し、さて眠ろうかと布団に入ったその時ー

…ウイィィィン

ドッキリが開始された。

つかさ「あれ、今確かにパソコンを止めたはずなのに…」
不審に思いながら再びパソコンの前に座るつかさ。だが彼女の考えと異なり、パソコンの電源は入っている。
つかさ「なんでだろ…あ、そっか。この『再起動』っていうのやっちゃったんだ」
適当にいじったつかさはドッキリとは思わず、単に自分がケアレスミスをしたと勘違いした。
が、次の瞬間に、そうではないと思い知らされたー。




逃げなきゃ…そう思う意志とは裏腹に、つかさはモニターを凝視していた。
 ずるり…ずるり…と、湿った音をたてて髪の長い少女らしきモノが、モニターの奥からこちらに向かいはいずってきていた。
 そのモノがモニターの縁に手をかけたのを見て…つかさは声も無く真後ろに倒れた。
「あ、あれ…?」
 モニターからはいずり出てきたモノ…かなたは乱していた髪の毛を整えると、気絶したつかさの横にしゃがみ込み、頬をつついた。
「…わたし、そんなに怖かった?ちょっとショック」

 気絶したつかさをとりあえずベッドに寝かせたかなたは、少し考えるように腕を組んだ。
「一応ドッキリは成功したのかしら…んー…他の人だとどういう反応するのかしら。例えば…そう君とか」

 ずるり…ずるり…。
『…なにやってんだ、かなた?』
『あ、あれ…わかっちゃった?』
『そりゃわかるさ…どんな姿になっても、俺にはかなただってわかるよ』
『…やっぱり、かなわないな…そう君には…』

「…なんて…えへへへ…おっと」
 かなたは口の端から垂れそうになったよだれを拭い、つかさの様子を見た。
 そして、つかさの寝息が安定しているのを確認すると、部屋の窓の方へと向かった。
「これは、そう…アレよ。知的好奇心を満たす実験とか、そういう感じよ…うん」
 自分に言い聞かせるようにそう呟き、かなたは夜空を泉家に向かいふよふよと飛び立った。
 どことなく、緩んだ笑みを浮かべながら。



「………なんだったの今のは」

夕方仕掛けたこなたとのドッキリの内容は『電源を落とそうとするとつかさのパソコンが暴走し、突然エロゲーが始まる』といった事になっているハズだった。しかしドアの隙間からいのりと覗いていたまつりの目にはパソコンから半透明な髪の長い女の子が出てくるようにしか見えていなかった。
「とりあえずあれはこなたちゃんの仕掛けたものじゃなさそうね…よっと」

パソコンから女の子が出てきた瞬間いのりと揃って気絶していたが、まつりの方が早くに気が付きつかさの部屋の隠しカメラの映像を確認しようと今だに気絶している姉を跨ぎ部屋に入った。

「うわーこれって本物の…にしても変わった幽霊ね」

隠しカメラの映像を見てみると幽霊が気絶したつかさを丁寧にベッドに乗せ窓から出ていく所までが映っていた。
「とりあえずこの映像はこなたちゃんに見せた方がいいわね。随分予定と違うけどつかさの気絶するいい瞬間も撮れてるし」
まつりニヤつきながらカメラを回収すると、姉を起こすために廊下へ戻っていった




翌日、泉家の居間。
 みき、いのり、まつり、かがみ、つかさ、こなた、ゆたか、そうじろう、さらには、ふゆきまでが、そこにずらりと勢ぞろいしていた。
 ふゆきは、ゆたかが電話をかけて、来てもらったのだ。

こなた「えーっと、話を整理すると。
 まず、私がつかさに仕掛けるいたずらのことを、ゆーちゃんと、いのりさんとまつりさんに話して。
 ゆーちゃんが学校に遊びに行ったときに、天原先生にそれを話して。
 天原先生は、ゆーちゃんに、仕掛けるエロゲーを差し替えるようにと、ホラームービーを手渡したわけですね」
ふゆき「はい。青少年に不健全なものよりは、こちらの方がよりふさわしいかと思いまして」
こなた「そんで、天原先生は、みきさんといのりさんにはそのことを伝えていたと。ここまでは、まあいいよね」
つかさ「みんなひどいよぉ」
 つかさが涙目でそう訴えたが、
ゆたか「ごめんなさい、先輩」
 謝ったのは、ゆたかだけだった。
 他のみんなは、それどころではない事態の方に関心が向いていた。
 それはすなわち、
まつり「で、最後に本物の幽霊が出てきちゃったわけね」
 かがみは、いろいろとツッコミたいところが満載だったが、あまりに多すぎて、言い出せずにいた。

 そうじろうは、例の映像を停止させて、じっと見入っていた。
そうじろう(ここでもうちょっと角度がよければ、顔が見えるんだが……)
 パソコン画面から出てきた場面では、髪を前にたらしているため顔が確認できない。そのあとの場面では、角度が悪くて、顔がよく見えなかった。
 そうじろうは、その幽霊をどこかで見たことがあるような気がしていた。だからこそ、顔を確認したかったのだが。

ふゆき「でも、本物の幽霊も見れましたし、予想外の収穫でしたね」
 ふゆきは、うれしそうな顔をしてそんなことを言った。
かがみ「たたられたりしないかしら」
 心配なのは、まさにそこだ。
ふゆき「見る限りでは、純粋ないたずら目的のようですから、その心配はないでしょう。つかささんをベッドに寝かせるといった律儀な対応をしていらっしゃいますし。専門家としては、どう思いますか? 柊さん」
 ふゆきは、みきに意見を求めた。
みき「先生がおっしゃられるとおり、実害はないと思いますよ」

 いのりは、みんなの会話そっちのけで、居間の一角をじっと見ていた。
いのり「ねえ、母さん。あそこ、いる?」
 いのりが、指差した先には誰の姿もないのだが……。
 みきが、ふいに笑みを漏らした。
みき「ふふ。やっぱり、いのりには分かっちゃうのね」
 みきは、そこにいる存在に対して、呼びかけた。
みき「かなたさん、出ていらっしゃい」




未完です  続きを書きたい方はどうぞ


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