ID:RfPAPqE0氏:ざ・くいず・しょー

 

とある山の中の病院。
その病院に一つの個室がある。その部屋はベットしかない殺風景な部屋で、
天井のほうにある窓から微かな光が差し込むだけ。そしてその部屋に一人の青い髪の少女が立っていた。少女はただベットに寄りかかって天井の窓をただひたすら見ていた。
ただひたすら眺めていると、 不意に扉から音がした。少女が振り向くと、
そこには紫色の短い髪の女がいた。そしてその女はこちらのほうを見て、
「ほら、いくよ」
そう言われると少女は言われるがままにその女の後ろをついていくのであった・・・


 

「ええから金貸してくれや!なあええやろ桜庭先生!!」
「嫌ですって言ってるじゃないですか黒井先生!
大体あなたがあんなことしなければ・・・とにかくあなたはもうここの学校の教師じゃないでしょう?
あなたみたいな・・・・


起きて見ると汗をかなりかいていた。久々に嫌な夢を見たなと思っているのもつかの間、ドアの方から豪快な音が聞こえた。
「黒井さーん?いるのは分かってんですよ、今日こそ返してくれますか?」
「あなた貸してくれっていったから貸したんですよー?早く返してくれないとー」
さまざまなヤジが飛びかってくるが、黒井という人物は慣れたかのように
隣にあったビールの残りを口に含み、とっさに窓から逃げ出した。

「おい、窓から逃げたぞ、追え!」
「今日こそは捕まえてやる、逃がすなぁ!」

ーそして数分後、ようやく逃げ切った彼女は自動販売機でジュースを買おうとしていた。そのとき、

「黒井ななこさんですね?」



「黒井ななこさんですね?」
不意に背後から声がしたので振り向くとそこに一人の黒のスーツを纏った男がいた。
「な、何やおまえはぁ!?と、取り返しに来たんか!?」
黒井はとっさに後ろへと下がる。
「いえ、私は借金取りではありません。糟日部テレビの者です。」
「テ、テレビ局の人ぉ?」
驚く黒井に黒のスーツの男は淡々と答える。
「あなたは全国の約1憶3000万人の中から抽選で見事選ばれました。
よって、あなたを、夢の叶える事の出来るざ・くいず・しょーにご招待します!」
そう言って黒スーツの男は一枚のざ・くいず・しょーと書かれた名刺を取り出した。
「じ、自分が?本当に?」
「ええ本当です」
そう言われると黒井は一瞬固まったがすぐに大声を叫んだ。
「や、やったー!!!」
「おめでとうございます」
満面の笑みを浮かべ、喜んでいると今度は遠くから叫んでいる者が来た。
「いたぞ、こっちだ!仲間がいるぞ!」
「ア、アカン逃げるでアンタ!」
「わ、私もですか!?」
こうしてまた逃走劇を始めるのであった。

ーそして時は流れ夜の糟日部テレビの廊下。
「いやー大変でしたよ色々と。」
「ふふ、ご苦労さんです。」
「で、やるのですね?本当に。」
「ええ、もちろんやりますよ。それに
すると放送室のドアから声が聞こえた。
「つかささーん、本番そろそろでーす。」
「わかったよーひかげちゃーん、じゃまた後で白石さん。」
「ええ、ではまた。」
そう断りを入れるとつかさは放送室へと歩いて行った。
放送室へ入るつかさを見送ると、白石は廊下の窓を見つめて一人呟いた。
「ついに始まるんだな。」
そう言って白石は廊下から段々と去って行った。


「ハイ声出してー、もっとっ!」
放送室のスタジオカメラからは新人ADの八坂がギャラリーの声出しを行っていた。
「つかささん放送30秒前です。」
「こなちゃんは大丈夫?」
「はい、スタンバイ出来てます。」
「そっか。じゃあ今日からみんなよろしくー」
つかさが何げなく挨拶すると周りの者が頷きひかげがカウントをやり始めた。
「5,4,3,2,1、スタート!」
ひかげがスタートと言ったと同時に暗いスタジオから正面にスポットライトがつく、そこには青い髪の少女が立っていた。
続けて彼女はこう言いだす。
「人は誰でも夢を華やかな夢に憧れている。世界中を旅したい者、大きな家に住みたい者、はたまた大金を手にしたい者。
そんな夢の終着点、それが、ざ・くいずしょー!!!!」
彼女が叫んだと同時に明るいジャズ風の音楽が流れダンサー達が踊りだした。そしてしばらくのダンスの後、
前に出てきた彼女が再び喋り始めた。
「さあ始まりました、ざ・くいずしょー!司会は私、MC・IZUMI、そして記念すべき第1回はこの方でーす!」
凄まじい煙と共に黒井が登場する。
「ハイここで人物紹介!」
つかさがそういうと画面には黒井ななこの紹介画面が映し出される。

黒井ななこ無職、8年前まで教師が職業だったが、
生徒にテストの横流しなどが発覚し解雇処分になり無職に。
現在は多くの借金を抱え逃げまとう日々を過ごしている。

「な、なんか凄い紹介やなコレ。」
少し黒井が戸惑い気味に言うと
「そうですか?まああなたがしたことですから当然でしょう。」
そこでこなたがそう切って返すと黒井が何かを言い返そうとしたがこなたが無視してルールを言い始めた。

「このざ・くいず・しょーは全部で7問+ドリームチャンスの全8問。
1問ごとに賞金は上がって行き7問答えた時点で自分の夢をかけたドリームチャンスへ挑戦してもらいます。
そしてそのドリームチャンスに答えることが出来ればあなたが持っていた夢を実現させることが出来ます。
では黒井さんあなたの夢は?」
「全ての借金の返済と、イケメンのお見合い相手やな!」
「ほー、借金の返済はともかくお見合い相手ですか、まだ結婚していないんですか?」
「せや、自分は今まで色々あったからなー、そろそろ身を固めたいなー思うてな。」
「分かりました、あなたが正解した暁には当局が責任を持って全ての借金の返済と、
超イケメンのお見合い相手をご用意いたしましょう!それでは黒井さん、席へ」
「おう、やったるでー!」



「では第一問、645年に行われた政治的改革は次のうち何でしょう。
A上地令B大化の改新C・・・
「Bや」
「正解でーす!」
「速いですねー、では第二問、次のうち、杉田玄白が出した代表的な本は何でしょう。
A・・・」
「あーいわんでも分かる、解体新書!」
「正解でーす!」
「回答をなくても分かるとはさすが教師ですね!」
「いや、まーこのくらい小学生でもわかるやろ。」
会場に周囲の笑い声が響く。
「ははは、では第3問!お、これはラッキー問題ですよ?」
「ホ、ホンマか!?」
「ええ、これは簡単ですよー、次のうちあなたが8年前まで教師として勤めていた学校はどこ?
A大東高、B林善高、C親切高、D陵桜高」
その時、黒井はふと疑問に思った。

「・・・何でこんなの知ってるんや?」
「さ~何ででしょうね~?」
黒井の質問に笑いながら答えるこなた
「アンタ真面目に・・・・」
「さあ答えてください黒井さん!」
「・・・D陵桜高。」
「正解でーす!」
「黒井さんあなた陵桜高という所で仕事したんですねー」
「・・・・アンタなあ」
「では第4問!次のうちあなたが借金を負った理由はどれでしょう?
A連帯保証人になったためB寄付C会社の設立D賭博」
「アンタ何でこんな事知っとんや!大体さっきからの態度も!ええ加減にせえよ!」
ついに黒井の怒りが爆発し、大声で叫んだ。しかしこなたは冷静に答えた。
「そうそう黒井さん、」
「何や」
「言い忘れていたんですけどねー」
「だから何や!」


あなたの全て、知ってますよ」



その時こなたから発せられた言葉はとても冷ややかで、それかつ威圧のある言葉だった。
その言葉に黒井は黙らざるを得なかった。
そして再び黒井は喋り始めた。
そういやあ思い出したで、10年前にもあんたみたいな奴がいたなあアイツは色々あって今もみとらんのやけどな
名前を確か…」
その時こなたに急激な頭痛が襲った。

 

「う・・・あああ・・・」
急に頭を抱え苦しみ始めたのだ。
「な、何や、大丈夫かアンタ!?」
黒井も驚いていたが、ひかげも驚いた。
「つかささん、泉さんが苦しみ始めました!と、止めますか?」
「大丈夫、続けて」
「で、でも・・・」
「いいから!」
急な大声に驚きつつもひかげは止めることが出来なかった。
その時こなたは訳の分からない光景を見ていた。
そこはパーティ会場?そしてそこにはあの黒井の姿が・・・とここで頭痛が治まり途端に抑えていた手を放した。
「・・・大丈夫かいな?あんた?」
「え?・・・ええ大丈夫です。私の事はいいのでさあ!答えをどうぞ!」
「あ、ああ、・・・Dや」
「正解でーす!」

「へー黒井さん賭博やって借金作っちゃったのかーやっぱ
解雇されて金が無くなったとか?」
「・・・そうや」
「では第5問!」
「まずはこの映像を見てください」
そう言ってこなたが手を挙げると、画面に一人の女性が映し出された。
するとその瞬間黒井が目に物を喰らったようにギョッとした。
「アンタ、これは・・・」
戸惑う黒井にを無視してなんなくこなたは説明する。
「この方は8年前まで黒井さんと同じく陵桜学園で教師を勤めていた桜庭ひかるさんです。
ですが8年前に何者かに殺されてしまいました・・・・そこで問題、この桜庭ひかるさんの死因は
次のうちどれ? A溺死 B落下死 C自殺 D凶器による撲殺死」
「何が言いたいんや」
「いえ、問題を言っただけですが?」
「・・・まあええわ、D」
こなたの白々しさにまたイラツキを覚えながらも黒井は答えた。
「正解でーす!」
正解のファンファーレと共にこなたが黒井にまた話しかけてくる。

「桜庭さん、誰かに殺されちゃったんですねえ。しかもまだ犯人は見つかっていない」
「そやな」
「・・・聞けば黒井さん、あなた桜庭さんとは仲が良かったそうで?」
「・・・いや、そこまでじゃあらへんけどな。まあでも桜庭せ」
「では第六問!」
黒井が桜庭に同情の言葉を言おうとした瞬間、またもこなたによって遮られる。
「あなたが借金をしたのは今年から何年前?
A1年前 B3年前 C5年前 D6年前」
「またエラく個人的な問題やな。」
「でもそうだから答えやすいんじゃないですが」
「せやけどな・・・・」
「さあお答えください!」

 

 

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