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ジャギのドキドキ大冒険 ◆nVZ6p0TCus



「ったく、こんな「ドーム」じゃろくに休めねぇ「もん」」

深夜の博麗神社。そこの賽銭箱の前に座る男、ジャギはそうつぶやいた。
ある意味早苗と権兵衛のおかげで、神社は甚大な被害を受けていた。
階段の上部二十数段弱、鳥居、そしてそこから本殿まで続く石道数メートルは先程ボルガ博士が爆発したことによって、見る影もなく破壊された。
道中は階段わきの雑草が多く生えている所を歩いて行った方がましなレベルだ。
ただ、それだけなら一歩も動かずにゆっくりと休憩できるが、問題は爆発した原因にある。

ボルガ博士はジュラル星人に改造された、頭に時限爆弾を仕掛けられた「人間」である。

人間が爆発したことによって二次災害が発生、それがジャギの不満の元になってしまっている。
具体的に言えば、爆心地を中心に博士の脳や骨、目玉や筋肉に皮膚、多くの内臓が無数の破片となって大量の血や体液と共に飛散していた。
さらに、爆弾とグロテクスな破片と液体が合わさる事により最強に……もとい、この場には火薬と生臭さを含んだ鉄の匂いの混ざったなんとも言えない悪臭が漂っている。
普通に爆弾が爆発しただけならそれを威嚇に使えることもできたが、目や鼻を通じて脳に悪影響を及ぼすこんな環境では、その場にいるのも耐えられない。
………ジャギは北斗神拳の継承者として育ったため、人の何倍以上の修羅場をくぐり抜けたこともあり、血の匂いにも慣れている。
だが、そんな彼も人の子である。酷い環境の中に長時間いるのは耐えうるものではなかったようだ。

「あーダメだダメ「だぁ!」臭くてたまんねぇ場所で休憩なんぞできっ「かぁ!」 うるせーぞテメェ!!ちったぁ静かにすることを覚えろやぁ!!「あぁ?!」」

言い忘れていたが、神社にいるのはジャギだけではなかった。殺し合いが始まってから何故か彼の頭が定位置の青ダヌキ、ドラえもんがジャギの望んでいない漫才を繰り広げている。
あの爆発をモロに受けたはずなのにどういう理屈か、全くの無傷でピンピンしている。
ジャギも初めこそはドラえもんをただのうるさい人形か何かかとしか認識していなかったが、不思議な力を持つヘルメットを持ってきてくれたり、なんだかんだで相手をしてくれているからだろう。
無意識に、自覚できない程度には親しみを感じていた。もっとも、彼にそんなことを聞いたら怒り狂うに決まっているが。

「だが、こんな所に長時間いたらイライラでどうにかしそうだ「なぁ」」
何気なしに、くるりと後ろを振り返る。
本殿が堂々とそこにあった。
「ふむ、この建物ならちょっとは臭いに悩まされずに済みそうだぜ」
立ち上がり、悠々と扉へと向かった。


扉には鍵はかかっておらず、木製であることも手伝って簡単に開けることができた。
中は広く、約5メートル離れた先の祭壇以外には何もない。微かにヒノキのような香りが漂っている。
祭壇には左右に榊の葉が生けてあり、他にも塩や酒に、米が供えてある。中央には鏡が鎮座。これはご神体だろう。
だがしかし、ジャギはこういった宗教的な事には全く興味も関心もなく、なんのためにこれらが供えてあるのか、これらが何なのか、理解できなかった。
故に、酒の入った一升瓶を見てラッキーと思い、それを手にとってデイパックに収納した。とんでもない罰当たり野郎である。
殺し合いが終わったら酒でもあおろう。頭の隅でそんな事を思った。
そして部屋の適当なところに座り、デイパックを下ろしてゴロリと仰向けに寝転ぶ。寝るときでもヘルメットを外さないのは、それだけ自身の顔と、その原因となったケンシロウが憎いのだろう。
それに、ヘルメットのお陰で頭がちょうどいい高さと角度になってくれた。

「今から仮眠するから一言も喋るんじゃねぇぞ」
「わかったぁ!」
「黙ってろ!」



  30分後………


「……仮眠どころかちょっと本気寝しちまったぜ」
爆発による怪我のダメージもあって、わずかな間夢の世界へとトリップしてしまった。
幸いにも、寝ている間に神社に何かしらのアクションは起こらなかったようで静かなまま、何の気配も感じられなかった。
「んん? なんだこれは……?」
「おみゃーの、また出たぁ!」

目を覚ましたジャギは、体に何か布がかけられているのに気づいた。自身の隣にあるデイパックが少し開いている事、そしてドラえもんのセリフから、こいつがこの布を持ってきたのだろうと推理した。
布をちゃんと持ってみる。赤い皮製のベストだ。よく見ると今かぶっているヘルメットの色と酷似している気がする。
―――もしかして、探せばズボンもあるんじゃねぇか?
思い立ったが吉日、と言わんばかりにすぐにデイパックの中身を出してみる。するとズボンが、さらに棘のついた肩当てに指の根元までしか無い手袋、すね当てのあるブーツも入っていた。
着ていたものを脱いでそれらを全て装着してみると、ヘルメットをかぶった時の比ではないほどにパワーがみなぎってきたではないか。
これらは着慣れているものを赤くしただけのものだ。しかし、装着しただけでここまでの変化が現れるとは。魔法戦士の肩書きは馬鹿にできない。


  体が軽い。こんなテンションは初めてだ。
  もう、何も恐くない。


空も少し明るくなっているのが、窓を通してわかるようになってきた。少しの間、外で敵を待つのも悪くはないだろう。
そう思い、立ち上がってここへ入るときに使った扉へ向かおうとする。

ギッ、ギッ、ギッ、キィ……

「?」

ある地点までさしかかったところで、そこの床の音がおかしいと気づいた。
視点を下へ下ろしてみる。すると、今自身が立っているところ、各辺が90センチ程の正方形のタイルだけ色が他と比べて濃かった。そこだけこげ茶色で、他は木材独特の明るい茶色だ。
なんとなく気になってしゃがみ、触ってみる。ワックスのかかっているつるつるした普通の床だ。
軽く叩いてみる。該当の部分だけ音が軽く感じられた。
手を当ててガタガタと前後左右に動かしてみた。右にちょっとだけ力を入れて動かした時、異変が起こった。

ガガガガ………と、音を立てて床がスライドしたではないか。
「階段?「何だぁ?」」

色が違うのは、そこが隠し扉だったからなのだろう。今、ジャギが見ているのは地下へと続く石階段だ。
ランタンをつけてみる。どうやらそれほど長くはなさそうだ。
「(もしかしたら、降りた先に武器が隠してあるかもしれねぇな)……よし、降りてみるぞ」


入り口は彼が通るにはほんの少し狭かったが、初めの5段を超えると少しスペースが生まれて進みやすくなった。
地下は光がささないこともあってか、涼しいどころか寒気すら感じた。支給品の中に長袖の服が無いのが悔やまれる。
壁も全て石でできていて、ある種の冷たさも感じた。普通の人なら足がすくんでしまうだろう不気味さが、そこに漂う。
しかしジャギはそれくらいでは怖気づくような男ではない。足元に注意しながら、淡々と足を進める。
ちょうど30段の階段を降り切った先に、大きな石扉があった。
そのすぐ上に短い木のプレートが設置されているのが見える。「奇跡の部屋」だそうだ。
「奇跡の部屋、か。どういった部屋かわからんが、入るぞ」
何かいいものがあるかもしれないといった期待を胸に、扉を開ける。


奇跡とは程遠い光景が、広がっていた。

まず知覚したのは、血の匂いだった。どういうことだとランタンと共に部屋を眺めてみる。
部屋の中にはのこぎりだとか多数の刃物が床や左右両サイドに転がっていたり、壁に立てかけられていたり、上には大きなフックのついた鎖が10はぶら下がっている。
中には少数ながら見たことのない何かが混ざっていた。おそらくは拷問のための道具だろう。
広さは本殿と同じか、それより少し狭いくらい。そこで言う祭壇があるところ、その中心には十字の磔台が立てられていて、クロスしているところ数十センチ下から血がこびりついている。
磔台のすぐ下に血溜まりと、その主が持っていたと想われる包丁を見つけた。あと一歩か二歩足を進めていたら、今頃ジャギの足裏は血まみれだったろう。

「とんでもねぇところに来ちまったな……。使えそうなものだけ取ったらずらかるか」

さすがの彼も、この部屋に対しては動揺を隠せなかった。それは頭の上にいるドラえもんも同じだったようで、この部屋に来てから今に至るまでカタカタと震えていた。
ヘルメット越しに伝わる振動と部屋の不気味さでで少し気分が悪くなったジャギは、ドラえもんを掴んで命令する。
「いいか、オレがいいと言うまでこン中から出てくんな。わかったか」
ドラえもんは震えるまま、何も答えなかった。ジャギはそれを了解と判断、デイパックへ放り込んだ。
このままずっと出なければイライラせずに済むのだが、多分叶えられることは無いだろう。根拠はないが何故か自信を持ってそう言える。
ジャギは思った。

様々な刃物の類が目に入る。斧に包丁、のこぎりだとか比較的大きめなハサミが大量に整理されていたり、無造作に放置されている。
神社の持ち主が使えないのだろう、大きな刀や槍の類は見当たらず、大体が片手で扱える物が多い。
そのうちの3分の1は使い古したのか、刃の部分が欠けていたり錆びていたりした。
また、銃火器の類が部屋には一つもなかった。あってもここには合わないなとジャギは考えた。
どちらかと言えばそっちが欲しかったが、ワガママは言うまい。
拷問道具にも興味を持ったが、全て大きすぎて実際に使うには時間と場所が必要なのと、
取り出したり運ぶための労力がいるしで、何より即戦力に欠けると判断したため、持ちだすのを諦めた。
刃物の中から特に大きいものを5つ、種類がダブらないように拝借し、全てデイパックへしまう。不思議な事に、デイパックにいくらものを入れても劇的に重くなることはなかった。
本殿に入ってから一升瓶と大きな刃物を5つも入れたというのに、精々厚めの雑誌を入れた時くらいの重さしか追加されてないのだ。

「目当ての物も手に入れられたし、戻るか。……ここの事は忘れるぜ、二度と来ねぇぞ」
吐き捨てて階段へ急ぎ足で向かう。ヘルメットの下の素顔は青ざめている。


  《もう何も恐くないと言ったな。あれは嘘だ。》


隠し階段を登りきり、出入り口を塞ぐ。そこまですると急に疲れと安堵感が彼を襲った。
残虐性に定評のある彼だが、あれほど不気味な部屋に居続けるのは耐え難いものがあったようだ。
フゥ、と一息つき、5分ほど休んだ。地下へ行こうとした時より明るくなってきている。太陽が少しは出ているかもしれないと思った。
そういえば、と、一つ彼の心に引っかかる事柄があった。

「(殺し合いが始まってから随分と長いことここにいたが、あの血はやけに新鮮だった。だが、地下にはあそこ以外に部屋はなかったし、『オレの他に誰もいなかった』。
 本殿の中から距離はあったから気づきはできないのはわかるが、何故死体がどこにもなかったんだ?)」
しかしいくら考えても答えは出てこないし、そもそもわかったところで自分のためにならないと考えなおして、外へ出る。
正直、外も中もこんな酷い有様の神社にいるのはもう耐えられず、外は足場も悪いため戦うには都合が悪いと考えたため、神社を離れることにした。
それに、自ら動いたほうが待っているより殺すチャンスがあるだろうとも思った。
外は明るくなりつつある。日が出れば参加者を見つけやすくなるため、これからは積極的に動く方がよろしいだろう。
デイパックから出刃包丁を取り出し、握り締める。
ここにはもう、何の用もない。
朝日が少しずつ昇る中、ジャギは神社を後にする。

  ☆

心を閉ざしたサトリ妖怪が狂った幻想郷。
原因不明の狂気が幻想郷を包み、守矢神社の風祝もその狂気に侵された。
彼女が一匹の木っ端妖怪をいたぶり弄び、そして殺された。
そんな舞台が、会場の全く関係ない神社に現れた。
これは主催のいたずらか、別の要因か、誰にも分からない。

  ☆


【E-04 博麗神社階段/一日目 早朝】


【ジャギ@北斗の拳】
[状態]:疲労(中)、全身に爆発によるダメージ、QMZの力の目覚め
[装備]:魔法戦士の衣装一式@QMZ、ドラえもん@ドラえもんBDが見たシリーズ、出刃包丁
[道具]:基本支給品一式、音の出るフリスピー@ミツバチ(遊助)
    日本酒一升、刃物×4(全て違う種類、そこそこ大きい)
[思考・状況]
基本思考:ケンシロウの名を騙ってゲームに乗る
1.参加者を探し、殺す
2.銃火器がほしい。ガトリングとか。
3.ドラえもんがうっとうしい
4.自分をコケにした女と犬(早苗と権兵衛)は許さない
5.奇跡の部屋にある新鮮な血に疑問

※神社の石道数メートル、鳥居、階段上部が壊滅。爆心地を中心にボルガ博士の残骸が散らばっています。
 早朝現在、臭いは薄くなっています
※本殿にはジャギの元々の服が、神社の外の何処かにヘルメットがいずれもボロボロの状態で放置されています。
※「奇跡の部屋」がドラえもんのトラウマになりました。
 これ以降、そこへ行こうとする場合は全力で拒絶します。


※博麗神社の本殿の床に隠し扉があり、そこを下ると「奇跡の部屋」があります。
 中には多数の刃物と磔台、わずかな拷問道具があります。
 磔台の前に血溜まりがあり、そこに血まみれの包丁が放置されています。


【「奇跡の部屋」@古明地こいしのドキドキ大冒険】
上記東方手書き動画パート6で登場した、守矢神社の地下室。
早苗が唐傘妖怪をこの部屋でいたぶり、最終的には唐傘に殺された。
このロワでは、殺された直後、死体を取り除いた状態で何故か博麗神社に登場。
たくさんの刃物が放置されている。
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm8837167 (4:05~、閲覧注意)



sm55:FAIRY in the EdenSpring ~その姿は Drowning in Ideal~ 時系列順 sm57:探索したほうが良いかもしれない!
sm55:FAIRY in the EdenSpring ~その姿は Drowning in Ideal~ 投下順 sm57:探索したほうが良いかもしれない!
sm36:難儀を引き寄せる程度の能力 ジャギ sm89:Want to be controlled……DoRaeMooooooooooooN!!!!




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