ID:Qg7TJto0氏:こなたの見る夢

「ID:Qg7TJto0氏:こなたの見る夢」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

ID:Qg7TJto0氏:こなたの見る夢」(2008/05/14 (水) 23:05:31) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

西のビル群に太陽が沈んでいく。 小さな影が長く東に延びる。 その影は1つしかない。 ランドセルを背負い、ワンピースをまとい、 帽子を被った姿だった。 そして、それは私だった。 そこで目が醒めた。 いやな夢を見た…。 いや、それは本当に夢なんだろうか…。 むしろ現実じゃないのか? もちろん、今現在じゃない。 過去のプレイバックじゃないか? 私の過去は今と違い、孤独で彩られたものだった。 中学生でようやく友人ができた。 でもそれまでは友人と呼ぶにふさわしい存在は居なかった。 私自身、自分はおかしいと思っている。 子供のころから、「おたく」の英才教育を受けているから 「おたくネタ」なら詳しい。何時間でも話せる。 でも、実際にほかの人が望む話は「恋愛」などの他愛もない話だった。 そんな他愛もない話が私は苦手だった。 頑張ってその話に入ろうとしても、私は生粋の「おたく」だった。 どうしても「おたくネタ」が入ってしまい、みんな引いた。 私は自重しようと思ったが、どんなに自重してもダメだった。 結局、私は1年生の段階から孤立した。 孤立した存在が受ける仕打ちは決まっている。 いじめだ。 無視というレベルから、上履きが無くなるというものまで様々だった。 朝綺麗な格好で学校に行った私は夕方にはボロボロになっていた。 見かねたお父さんが学校に怒鳴り込みに行ったが、学校側は相手にしなかった。 それどころか担任はこう言い切ったそうだ。 「あなたの教育が間違っているのではないですか?子どもを「おたく」に仕立てて…。」 学校から帰ってきたお父さんは一晩中泣いて私に謝っていた。 「ごめんな、こなた。お父さんがこんなだから…。」 確かにお父さんを恨んだことはある。 でも、お母さんが死んでから今までずっと育ててくれたお父さんが嫌いではなかった。 そんなお父さんを否定されて、私は悲しい以上に悔しかった。 私はこの時、「おたく」を辞めないことを誓った。 でも、その時の私は無力だった。 だから、私は強くなりたかった。 格闘技を習い始めたが、どうも私には格闘の才能があったらしい。 日ごとにメキメキと強くなっていった。 そんな私は刃向う奴を潰していった。 大きかろうと、小さかろうと、 男であろうと、女であろうと、 自分を傷つける奴は誰でもつぶした。 そうしているうちにいじめはなくなったが、誰にも相手されなくなった。 教師もほかの児童も腫物を触るような扱いをしだした。 そして結局私は学校に行くのを辞めた。 そして小学校を卒業した。 その日、私は小学校に関わるもの全てを置いて帰った。 過去をすべて捨てた。 数日後、学校からそれらが返却されたが、ゴミに捨てた。 中学校初日、私は神託のつもりで家を出た。 もし、孤独になりそうだったら二度と行かないでおこう。 まぁ、どうせすぐに籠るんだろうなと思った。 中学校は小学校の延長線上みたいなもの。 すぐに孤独になるに決まっている。 しかし、とんだ番狂わせが起きた。 初日早々、私と同じオーラを放つ男子がいた。 眼は虚空をとらえ、笑いもせず、正しく人形みたいなやつだった。 私は声をかけたが、彼も無口であまり返事が返ってこなかった。 ふと彼の持ち物が見えた。 漫画本である。それも普通の奴らなら読まないであろうものが。 私は思い切って勝負に出た。 「その本、面白いよね。」 「え、いや…これは…!」 「気にしないで、その作者好きだから。」 「…知っているの?」 「うん!」 それ以来、彼とは友人関係になった。 もし彼と会わなければ、今頃私は何をしているんだろう。 たぶん、サ○デーに載っているあの漫画みたく、グレたおたくになっていただろう。 そして私と彼は3年間過ごした。 しかし、時間は非情である。 私も彼も進路を考えるようになった。 彼は「陵桜学園」に行きたいといった。 私には無理だ。そんな賢い学校に行けない。 でも彼はこう言った。 「こなた、頑張れる限り頑張ろうよ。」 私も彼も一生懸命勉強した。 そして受験し、結果発表の日、私たちは引き裂かれた。 なんと私だけ受かったのだ。 彼は笑顔で「よかったね、おめでとう!」と言ってくれた。 私は泣き顔で「私だけ受かって、ごめんね…。」と言った。 そういう私を彼は眼尻に涙を溜めながら慰めてくれた。 本当は彼も泣きたかったんだと思う。 私はここに行きたくなくなった。 私は辞退するって言ったら、なんと彼が怒った! 「僕は本当に行きたかったんだよ!きっとこなたが受かってなくても僕は行くよ! だからこなたも僕がいないぐらいでやめるなんか言うな!」 結局私は彼のいない陵桜学園に通うことにした。 そして、かがみやつかさ、みゆきさんに出会った。 ふぅ、なんか思い出に浸っちゃったよ。 私はそんなキャラじゃないだけどね。 かがみ相手にバカしてはしゃぐキャラなんだけどね。 でも、彼本当に何してるのかな? メールも変わったし、今頃頑張ってるのかな? 一応ニュースや新聞に載っていないから大丈夫だとは思うけど、 たまには会いたいな…。 時間はまだ5時だった。いつもなら今頃から寝る。 私は再び眠りについた。 きっと、また遅刻しそうになって、せんせーに怒られて、 授業中に居眠りして頭を殴られて、 みゆきさんの解説聞いて、つかさのボケ聞いて、 かがみんのツンデレに萌えて、突っ込まれる毎日が始まるんだ。 そして私は見事遅刻しそうになった。 おわり

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。