ID:BhOaXxQ0氏:鉄道事故

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かがみ「明日からゴールデンウィークねぇ~」 つかさ「そうだよね~。ゆきちゃんは何か予定ある?旅行とか」 みゆき「私ですか?…連休中は軽井沢の別荘に行こうと思っています」 かがみ(…このブルジョアめッ) こなた「軽井沢か~、そういうのも大変魅力的ではあるのだが…」 かがみ「ははーん?どうせ家でネトゲとか、そんなんじゃないの?」 こなた「いんや、5月3日のイベントに出撃する予定なのだよ。かがみんも一緒にどう~?」 かがみ「…いや、遠慮しとく」 いつものように笑い合う帰り道。 みんなゴールデンウィークに何をするかで話題はもちきりだ。 だけど…まさか、この日が…アイツと笑いあった最後の日になるなんて。 つかさ「じゃぁゆきちゃん、ばいにー☆」 春日部駅でみゆきと別れた私たち3人は、いつものように電車に乗って家路につく。 こなたは一本あとの電車で帰るんだそうだ。 アイツも、アイツなりにゴールデンウィークを楽しむつもりなんだろうな。 そう…アイツの笑顔は、今までの中でも最高に輝いてたと思う。 そして5月3日。私はつかさと一緒に箱根に来ていた。 つかさ「あー、よく寝た~。こういう山の中って静かでいいよね~」 かがみ「ほんと、たまった疲れが一気に吹っ飛ぶ…って、いかんいかん、これじゃ発想がアイツと同レベルだ」 つかさ「あはは…ねえお姉ちゃん」 かがみ「ん?」 つかさ「こなちゃん…どうしてるかな」 かがみ「…あぁ、アイツはアイツなりに楽しんでるんじゃないの?」 ふと、何の気なしにテレビをつける。といっても、ワンセグなんだけど。 『…ただいま、番組の内容を変更してお送りしておりますが、ここで事故の続報…』 かがみ「事故?…こんなときに事故なんて珍しいわね…」 『…今朝6時37分頃、埼玉県宮代町の東武伊勢崎線・東武動物公園駅で、列車同士が衝突すると言う事故が発生しました。この事故は…』 つかさ「お姉ちゃん…なんか、怖いよ…」 かがみ「アイツ、朝早い電車に乗るって言ってたわよね…大丈夫かしら…」 ふいに携帯が鳴る。誰からだろう…。 かがみ「…はい、柊かがみです」 ゆい「もしもし、埼玉県警の…」 かがみ「ゆいさん!?…一体、どうしたんですか?」 ゆい「あなた、こなたのお友達のかがみちゃんね?」 かがみ「はい…そうですけど…」 ゆい「じゃぁ…落ち着いて聞いて欲しいの。実は…」 かがみ「!」 まさか…私は耳を疑った。 かがみ「嘘ですよね…まさか、アイツが…」 ゆい「私だって信じたくない。でもね…今起こっていることは事実なの。…こなたは…こなたは…!」 信じたくなかった。全て嘘であって欲しかった。 私の目から一粒、二粒…そしてそれがひとつの鎖となって、私の頬を伝い落ちた。 つかさ「お姉ちゃん…どうして泣いてるの?」 かがみ「つ、つかさ…?実は…実はね…」 つかさ「そ、そんな……こなちゃんが…?」 つかさもショックを隠しきれない様子だった。 まさかアイツが、いきなりあんな事故にあうなんて。 …そりゃぁアイツはいつもお調子者で自分勝手でわがままで、空気が読めないところもあったかもしれない。 だけど、あんなアイツでも面白おかしく私たちを楽しませてくれていた。それなのに…なんでアイツがあんな目にあわなきゃいけないの? それからと言うもの、私は授業中もまるで上の空だった。 とても勉強に集中できる気分じゃなかった。 こなたがいなくなった悲しみ。こなたの命を奪った、事故を起こした東武鉄道への恨み。 …そればかりを考えていた…。 その夜のことだった。 (…み…かがみ…) 声が聞こえた。 かがみ「こなた?こなたなの!?」 こなた『やぁ、驚かせてすまない。そうです、私が…と、冗談を言いたいところなんだが…』 かがみ「まさか…本当に…」 こなた『うん、「死んじゃった」んだ。すまない』 かがみ「……こなた…」 こなた『いや…なんていうか……その…今まで迷惑かけっぱなしで、ごめんね?』 かがみ「…ううん、謝るのは私のほうよ…私、こなたを救ってやれなかった…」 こなた『かがみは悪くないよ。…運命だったんだ。誰にも逆らえないひとつの運命だったんだよ』 かがみ「でも、電車が脱線したのは整備不良だって…」 こなた『…それはそうかもしれないけど…でもね、かがみ。…私はかがみの泣いてる顔なんて見たくないんだよ。かがみが悲しいと、こっちまで悲しくなってきちゃうんだ』 かがみ「…」 こなた『だからさ、私の後を追って死のうなんて考えたり、事故を起こすつもりなんて少しもないのに起こしてしまった東武を恨んだりしないで。かがみはいつもの笑顔でいてよ』 かがみ「でも…でもあんたは」 こなた『だぁいじょうぶだって~。ドラゴンボール7つ集めりゃ復活するんだから』 その言葉を聞いた瞬間、私は思わず叫んだ。 かがみ「あんたねぇっ!この期に及んでまだアニメの話を持ち出すか!!」 こなた『ひゃぁ~怖い怖い。…それでいいんだよ、かがみん』 かがみ「え?」 こなた『かがみ達が信じている限り、私はずっとみんなの中で生きていけるんだ。ありがと…かがみ』 かがみ「こなた…私も、ありがと…」 最後の挨拶を交わしたあと、こなたは光の粒子になって空へと飛んでいった…。 それから時は流れ…。 つかさは「二度とあんな事故が起こらない安全な鉄道にしたい」と、東武鉄道に就職。 みゆきも難しい勉強と激しい訓練を乗り越えてレスキュー隊になった。 そして私は、大学を経て試験に合格し、国土交通省に就職することになった。 私は事故で大切な友を失った。だから、そんな思いをする人がこれ以上増えないように、私はやれるだけのことをやるだけだ。 そんな私にも娘が生まれた。ちょっとまだ世間知らずなところもあるけど、すくすくと育っている。 私は娘に名前を付けた。それは特別な名前。私の大切な友達の名前。 『こなた』。私の、私たちの、かけがえのない友達の名前…。 こなた「ねぇ、ママ」 かがみ「どうしたの?」 こなた「私ね、たまに思うんだ。ママとはだいぶ昔に会ったような気がするんだって」 かがみ「え…?」 こなた「私が生まれるずっと前。夢を見るんだ。高校生になった私が、ママそっくりの子と…」 かがみ「こなた…?」 こなた「確か、そうだ……かがみん…って。思い出した、思い出したよ…何もかもを!」 かがみ「…こなた?こなたでしょ?」 こなた「へへ…やっと思い出したよ。…ただいま、かがみん…」 かがみ「こなた~、やっぱり、やっぱりアンタなのねぇ~!」 こなた「うわ、ちょっ、放してよ!せっかく復活したのにまた死んじゃうよ!苦しっ…」 …おかえり、こなた。 ☆おまけ☆ こなた「ところでかがm(ry」 かがみ「ダメ!…外に出るときはママ、でしょ?」 こなた「わ、わかったよ。じゃぁママ…ポッキー買って☆」 かがみ「ゴフゥッ!」ドサッ! こなた「ちょ!?」 かがみ「…テラ…萌エス……ッ!」ガクッ こなた「かがm…ママ!?ママ!誰か!誰か救急車をー!!」 ☆おまけ その2☆ 実は、私の娘は双子だった…。 一人はもうご存知のこなた。そしてもう一人は…。 かがみ「ほぉらこなた、大好きな唐揚げよ~」 こなた「いいよ、わざわざ持ってきてもらわなくても自分で食べるって…」 かがみ「もぅつれないなぁ、こなた~、あ~んして」 こなた「…もぅ、私は赤ちゃんじゃないんだよ!?」 ガラガラガラ 「お母さん!こなたにベトベトくっつくなって言ってるでしょ?」 かがみ「かなた?…あ~、アンタアレでしょ、ほんとはこなたがうらやましいんでしょ」 かなた「や…そ、そんなつもりで言ったんじゃ…」 かがみ「ほんと双子だから瓜二つでかわいいわよねぇ~…そうだ、かなたもいらっしゃーいΨ(゚д゚ )Ψカモーン」 かなた・こなた「いやぁぁぁぁ!実の娘に何をするだァーッ!!」

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