ID:qEBZPAk0O氏:ビューティースノーみゆき様さ!

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今日もアンニュイな一日が始まる。 朝の空気はこんなにも気持ちいいのに、全力でぶち壊してくださる馬鹿がいらっしゃるからだ。 「おはこのみゆき様さ!かがみさん」 まともな挨拶は不可能なのだろうか。 「ああ、おはよー」 どうしてこのネジが足りない気のする女が学年トップなのか。 今の私には理解できない。 「ゆきちゃんおはよー」 つかさ、真面目に相手しないほうがいいんじゃないの? 「泉さん、おはようございます」 「……ふぁ?あわわわおはよーみゆきさん!」 寝ぼけてたわねこなた。かわいい!かわいいぃっ! 始業のチャイムが鳴って私は自分のクラスに帰る。陰謀だ!こなたと私を引き剥がそうとするインビジブルな陰謀だ! 私はこなた達とは別のクラスだ。 くやしいわくやしいわ 「ひいらぎー、高良みゆきってこの学校の裏の支配者らしいZE」 どうやら「このみゆき様さ」はこの学校を裏で掌握しているとの噂があるらしい。 日下部が何故にそれを知っているのかは気にしない。 きっとあれよ、八重歯は高感度のアンテナで空中の電波を受信できるのよ。 「ガラガラっ!みゆき様が噂をされていると聞いてやってきました」 帰ってください。 そんなこんなで午前中の授業も終わって昼休み。レッツイートベントー。 「それでねー、お父さんが目からビーム出してねー」 「そうなんですか~」 「セバスチャンがまともに食らってねー」 「そうなんですか~」 「スリッポン!」 会話成立してるのかしらね。 こんなの見てないで愛しのこなたを眺めましょうか。 アホ毛がかわいい。 「……なに?かがみんどしたの?」 「いやー、元気がないように見えて」 「私はいっつも元気だよ。心配はいらないよ」 本当に?強がってない? 私にはこなたが何か隠しているように見えた。 こなた検定一級の私が言うのだから間違いない。 「突然ですが私の辞書に不可能の文字はないんですよ」 みゆき、黙ってて。 あんたは間違いなく空気を読むのが不可能ね。 午後の授業を適当に学生らしく過ごして放課後に。 「ごめんみんな、今日は一人で帰りたいんだ…」 珍しいわね。こなたが自らそんなこと言い出すなんて。 「さよならつかさ、みゆきさん、かがみん……」 無理して作っているのがバレバレの笑顔でさよならを告げるこなたは痛々しい。 こんなのこなたじゃない。心から笑ってよ。ニコニコしてよ。 何があったの? 私は一人、こなたの後をつけることにした。 こなたは家とは違う方向に歩いている。 たどり着いたのは整備の行き届いていない草ボーボーの公園。 セイタカアワダチソウが黄色い。 落ち着きなく辺りを見回しているこなた。 そわそわしているようにも、びくびくしているようにも見える。 ーーっ!誰か来た! 「泉さん、今日の分持ってきたよね~?」 大人気アイドルの小神あきらだ。なんでこんな所に? それもガラの悪そうな仲間を連れて。 「は…はい」 萎縮しきっているこなたは…… 財布を取り出した。 ちょっと待ちなさいよ……それじゃあ…こなたは…… 「これっぽっちしか持ってないの?ふざけてんの?ねえ?」 ふざけてんのはどっちだ。怒りがふつふつと湧き上がってくる。 私のなかに潜む柊家の血を解放すればマキシマムヒイラギパワーで奴らを消し炭にすることはできる。 でもそれをこんなが望んでいるとは思えない。 ならば、一応普通の女の子柊かがみとして、 こなたを助けるわ。 「こなたに手えだすなぁ!」 隠れていた茂みから飛び出して小神あきらにヒイラギストレートを一発かまそうとした。 立ちふさがった子分に返り討ちにあった。 顎を殴られて脳しんとうを起こして倒れこむ私。 情けない……ごめん…こなた…… 「そこまでです」 拡声器から響く学校の裏支配者の声。 巻き上がる砂塵、唸るローターの爆音。 ピンク一色の対戦車ヘリコプター「コブラ」が私達の前に現れた。 コクピットに収まっているのはもちろん 「このみゆき様の配下にある者に手を出すことは、私に手を出すことと一緒ですよ?」 みゆき……いや、みゆき様……! 「怒りの鉄槌!高良ボンバー!」 放たれる対戦車ミサイル。こなたを抱えて逃げる私。 燃え上がった公園。 あたり一面焼け野原になった公園に着陸したみゆきのコブラ。高良家って一体…… 「ケガはないですかみなさん」 あんたのおかげで爆死するとこだったわ。 「なんとか無事よ。みゆき、ありがとう」 「ありがとうみゆきさん」 「…あまり感謝されると…このみゆき様も照れますよ……」 夕日を浴びて輝きながらはにかむみゆきは、なんだか新鮮に見えた。わかめだけに。 おしまい

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