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「ID:eWHIU2s0氏:名前」(2009/01/10 (土) 10:34:15) の最新版変更点
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『それは、こなたのとある日の昼休みの一言から始まった。
「ペットをね、飼おうと思うんだ」
それを聞いたかがみは、胡散臭そうに眉をひそめた。
「どういうゲームで?」
「…バレバレですか」
図星をつかれて、こなたがムッとした表情になる。
「あんた、絶対途中で世話投げ出しそうだもの。リアルでペットとかありえん」
「…ひどい事言うなあ…当たってるから言い返せないけど」
「こなちゃん、前にDSでペット飼うゲームやってるって言ってたけど、あれとは違うの?」
二人のやり取りを聴いていたつかさが、そう口を挟んだ。
「あ、うん。あれとは違うやつなんだよ。ネトゲのRPGなんだけどね。この前のバージョンアップで、ペットが飼えるようになるコンテンツが実装されてね。それでわたしも何か飼ってみようかと思って」
「ふ、ふーん…そうなんだ」
「つかさ。分からないなら無理して納得しようとしなくていいから…ってかわたしも半分くらい何言ってるか分からん」
「舞台がファンタジーだからね。ドラゴンとかでっかいのも飼えるみたいなんだよ」
「…分からないのお構い無しに続けるなっちゅーに…ってかそれはペットなのか?なんか違う気がするんだが…」
「だよねー。やっぱ飼うなら可愛いのがいいよねー…って事で、ワーウルフの女の子でも飼おうかと…」
「いいのかそれはっ!?なんか色々ヤバイ気がするぞっ!?」
- 名前 -
「それでみゆきさん。なんかいいのない?」
「は?…な、何がですか?」
急に話を振られて、みゆきは素っ頓狂な声を上げた。
「ペットの名前。みゆきさんならいいの思いつきそうだから」
「まてまて、それくらい自分で決めろ」
かがみがそう突っ込むと、こなたは困ったように頭をかいた。
「いやー、それが…自分で考えるとポチとかシロとかありきたりなのしか思いつかなくて…」
「…女の子にポチだのシロだのは…」
「へ?あ、いやさっきのは流石に冗談だよ。ホントに飼うのはノームドッグっていって、成長しても外見が子犬のままのモンスターなんだよ」
「へー、それは可愛いかも」
「うん、可愛いよー…で、みゆきさん、なんか思いついた?」
「そうですね…ハチ、なんてのはどうでしょう?」
「…ポチやシロとたいして変わんないね」
「…ですよね…すいません。ペット飼ったことなくて、名前の付け方とかよく分からないんです」
「あ、そうだ。こなちゃん、わたしにいい案があるよ」
二人のやり取りをみていたつかさが、なにか閃いたようにそう言った。
「それはありがたいけど…バルサミコスとか言ったらデコピンだからね」
ビシッとつかさの身体が硬直する。
「…バ…バッカじゃないのこなちゃん!そんなの言うわけないじゃない!」
そして開き直ったように言い放った。
「言う気だったな」
「言う気でしたね」
「つかさのツン台詞は新鮮だけど似合わないね…ってかバカいうなー」
ビシッと音を立てて、こなたのデコピンがつかさに炸裂した。
「あいたっ…うう、結局やられたよ…」
「…なんでか知らないけど、カチンときた」
ビシッと音を立てて、今度はかがみのデコピンがつかさに炸裂した。
「あいたっ…うう、お姉ちゃんまで…」
「トドメです」
ビシッと音を立てて、更にみゆきのデコピンがつかさに炸裂した。
「あいたっ…って、ゆきちゃんトドメってなにー!?」
「…すいません…つい勢いで…」
「まあ、そんな事はどうでもよくてっと…」
「どうでもよくないよこなちゃーん!」
「どうどう。つかさ落ち着け」
興奮気味のつかさをなだめるかがみを横目に見ながら、こなたは溜息をついた。
「やっぱりなかなか難しいもんだねえ…あ、そうだ。かがみはなんかないの?」
「モノのついでみたいに聞くな…そうね……ボンタ、とか」
「…いやまあ…さすがかがみ。金魚にギョピとかつけるだけはある…」
「…何が言いたい」
「いや別に…ってかボンタ君、犬じゃないし」
「それもそうね…」
「なかなか参考にならないなー。放課後にでも、もっといろんな人に聞いてみるかな。かがみ付き合ってよ」
「あー、今日はダメ。日下部たちと約束あるから」
「えー。付き合い悪いなあ」
「いや、あっちの付き合いも大事にさせてくれ…」
放課後のことで言い合うこなたとかがみを眺めながら、つかさとみゆきはのんびりと食後のお茶を啜っていた。
「…わたし達は暇なのにねー」
「すいませんつかささん。わたしは用事があります」
「暇なのわたしだけ!?」
「さて、とりあえずはっと…おーい、黒井せんせーい」
ホームルームが終わった直後、こなたはななこを呼び止めた。
「おう、なんや泉」
「例のネトゲでわたしもペット飼おうと思うんですけどね。名前がなかなか決まらなくて…参考にするんでなんかいい名前ありません?」
「あー、あれなあ…で、なに飼うんや?」
「ノームドッグです」
「あのちっこい犬か…ワンコでええんちゃう?」
「…期待を裏切り、予想は裏切らないあなたに失望しました」
「…それは宣戦布告と受け取ってええんやな?」
ななこをなんとかなだめたこなたは、ゆたか達一年生にでも聞いてみようと廊下に出た。そこで丁度隣のクラスから出てきた三人組を見つけた。
「お、あれは…おーい、かがみー、峰岸さーん、以下略ー」
「以下略ってなんだよ略す意味あんのかよ失礼だろあと一人なんだから名前呼んでくれてもいいだろー!」
みさおは、こなたに詰め寄りながら一息にそう言い切った。
「…いやあ、激しい突っ込みだ。思わぬライバルが身近から出現ですな、かがみんや…ってか止まって、止まってみさきち」
ゼイゼイと肩で息をしながら、尚も自分に詰め寄ろうとするみさおを両手で制しながら、こなたはかがみにそう振った。
「いや、突っ込みくらい好きにしてくれていいけど…」
「あ、そうだ。みさきち達にも聞いとこうか」
「ん、なにを?」
みさおの動きがピタリと止まった。
「いや、ちょっとかくかくしかじかって訳で、二人にも参考例を出して貰おうかと」
「おーそっかー…って分かんねえよ。なんだよかくかくしかじかって。ちゃんと話せよ」
「…あー、ごめん。みさきち、頭悪いから分かんないか」
「頭良くてもんなもん分かるか!喧嘩売ってんのかちびっ子!?」
「どうどう。落ち着け日下部。この程度でマジギレしてたら、こなたと話できないわよ」
みさおとこなたの間に割って入ったかがみが、そのまま事の経緯をみさおとあやのに伝えた。
「…なーあやのー…なんでこんな単純な話聞くのに、こんなに苦労しなきゃいけないんだー?」
「い、泉ちゃんなりのスキンシップだよ…多分…」
「んーまあいいか…犬の名前ねぇ…ジェットとかマッハとかどうだ?速そうだろ!」
「…えーと…いや、なんで速さをもとめるのさ…」
「犬だろ?速いほうが強いに決まってるじゃん」
「…えーっと、犬ってそうなの?…ってか別に強くなくてもいいんだけど…ま、まあそれは置いといて、峰岸さんはなんかある?」
「うーん…昔飼ってた犬のでもいい?」
「うん、全然オッケー」
「あやの、犬なんて飼ってたっけ?」
「もう、みさちゃんも一緒に遊んだじゃない。小学生の時に」
「あれ、そうだっけ…ちと思い出してみる」
そういってみさおは、手を組んで考え始めた。
「えっと、それでその犬の名前、カトリーヌだったんだけど…どうかな?」
「…なんだか乙女チックだ…」
「…峰岸らしいっちゃらしいな…」
「そうだけど…な、なにかおかしかった?」
「いや、おかしくはないんだけど…」
会話が切れたと同時に、考え込んでいたみさおがポンッと手を叩いた。
「おー、思い出したカトリーヌ。あのやたらデカかった土佐犬」
「土佐犬でカトリーヌとな!?それはおかしい!」
「あれってたしかオスだったよな?」
「しかもオスときたか!?それはおかしい!」
「…わたしてっきりメスだと思ってて…」
「うーん…まあ、参考になるかどうかは分からないけど、峰岸さんの意外なドジを知れた事でよしとしよう」
「なーちびっ子ー。あたしのはー?」
「論外」
「んなー!?」
「…で、こなた。まだ誰かに聞きに行くの?」
またもこなたに詰め寄りそうになるみさおを押さえながら、かがみがこなたにそう聞いた。
「ん、あーそうだ。ゆーちゃん達にも聞きに行こうかと思ってたんだよ。それで、かがみ達見かけたから聞いとこうかと思って…予想外に時間食っちゃったけど」
「それは半分くらいはお前のせいだ…」
「まあ、そう言う事だから。行こうか、かがみん」
「全く…ちゃんと計画立てて動きなさいよ」
「何言ってんだよ。こういうのはトラブルあるから面白いんじゃないかー」
言い合いながら連れ立って歩き出すかがみとこなた。その背中を見ていたあやのがポツリと呟いた。
「…あれ、柊ちゃん?」
それを聞いたみさおが叫んだ。
「って、おおい!なんで柊連れて行くんだよちびっ子!ってか柊もナチュラルについて行くなよー!!」
その叫びを聞いたかがみがハッと我に返った。
「ご、ごめん…つい…」
「…チッ、おしかった」
「さて、ゆーちゃん達まだいるかな…」
こなたが廊下から教室を覗き込むと、みなみ、ひより、パティの三人が談笑しているのが見えたが、ゆたかの姿だけは見えなかった。とりあえずこなたは、そこにいる三人に聞いてみることにした。
「やふー、全略。ちょっといいかな?」
「…全略…」
「ゼンブをリャクすってコトデスカ!?」
「いやー、さっき三人組に挨拶する時に、一人だけ略したら怒ってねー。だから今度は公平に全員略してみたよ」
「…略さない方向でいきましょうよ泉先輩…ってか無理に略さないでみんなとかで良いと思うんスけど…」
「まあ、その辺は雰囲気で…っと」
こなたは教室を見回したが、やはりゆたかの姿は見えない。
「ゆーちゃんは?」
「…ゆたかは、用事があるらしくて先に帰りました…」
「わたしらは、ちょっとダベッてから帰ろうと思いまして」
「ふーん、まあいいか。ゆーちゃんには家で聞こう」
「ナニかシツモンですカ、コナタ?」
「うん、今やってるネトゲでペット飼うんだけど、名前が決まらなくてね。みんなに色々参考例を聞いて回ってるんだ」
「なるほど…で、なに飼うんスか?」
「犬」
「…うーん、犬の名前…考えようとするとなかなか浮かばないッスね…」
「ワタシのジッカにロッキーってナマエのイヌいますヨ」
「ロッキーて…もしかして映画から?」
「イエス!タネウマならぬタネイヌデス!ネンジュウハツジョ」
こなたが咄嗟にパティの口を手で押さえた。
「ストップパティ…それ以上はヤバイ気がする」
「…小さい頃にテレビで見て、あの通り名の意味が分からなかった思い出が蘇るッス…」
こなたに口を押さえられても、なおモゴモゴ何か言ってるパティを見ていたひよりは、ふとあることを思い出した。
「あ、そういや近所にランボーって名前の犬がいたことあったッスよ」
「…いや、もうあのタレ目はいいから…みなみちゃんは何かない?」
こなたは、まだ聞いてないみなみに話を振ることにした。
「チェリー」
即答された。みなみにしてはハッキリとした声で。
「え、いや…それみなみちゃんちの犬じゃ…」
「チェリー」
更にもう一度言いながら、みなみはこなたの方に近づいた。
「い、いや…あの、だから…」
「チェリー」
顔が引っ付きそうになるくらいまで肉薄しながら、ダメ押しのようにみなみが言う。
「分かった!分かったから!検討しとくから!顔近いって!…ひよりん!パティ!見てないで助けてよ!」
「ミナミ、ナニかアリましたカ?」
「うん、なんか最近チェリーちゃんが、かまってくれないとかどうとかって…」
「あーびっくりした…」
一年の教室から逃げ出したこなたは、とりあえず学校を出ようと靴箱の方に向かった。その途中で見知った背中を見つけた。
「っと、アレは…桜庭先生と天原先生…丁度いいや、二人にも聞いてみよう。せんせーせんせー、ちょっといいですか?」
見かけた先生達の背中に呼びかけるこなた。
「…ん、なんだ泉か」
「なにか御用でしょうか?」
立ち止まり振り返る二人。こなたは二人に感単に事の経緯を話した。
「名前なぁ…無くても死にはせんだろ」
話を聞いたひかるが呆れたように言った。
「…いやまあ、確かに死にはしませんけど…」
「わたしが飼ってるサボテンは、名前はないが元気だぞ」
「それ、ペットですか…?」
「桜庭先生…この前、枯らしかけましたよね?」
「あれは不可抗力だ」
「…サボテン、枯らしかけますか…」
「いちいちうるさいな。名前がほしいならナナシノゴンベエでいいだろ」
「いやまあ…なんだこのやさぐれ教師…」
「桜庭先生、ダメですよ?生徒の相談事にはちゃんと答えてあげませんと」
「そう言うなら、ふゆきが相手してやってくれ」
「分かりました…泉さん、犬の名前でしたよね?」
「あ、はい…」
ニコリと微笑むふゆきに、こなたは「女神」と称号をつけたくなった。
「ジェイソンとかフレディとかどうでしょう?」
こなたは、さっきの称号の前に「闇の」とつけたくなった。
「あ、あの…それの出典はどこからでしょう…?」
違う可能性もあるかもと、こなたは恐る恐るふゆきに聞いた。
「13日の金曜日と、エルム街の悪夢からですよ」
「…やっぱそこからですか」
「クラシックでいい名前ですよね」
「…いやまあ…確かにクラシックではありますが…」
「泉は知らなかったのか?ふゆきはホラーとかオカルトとかが好きなんだ」
「初耳です…」
「ちなみに、今飼ってる猫の名前はクトゥルフだそうだ」
「…なんか保健室のお世話にはならないでおこうと、決意が固まりました」
「来る生徒が減ると、わたしが保健室にしけ込みやすくなるから、その決意は助かるな」
「桜庭先生、サボりはダメですよ?」
「なっかなか決まらないもんだねえ…」
学校を出たこなたは行きつけのゲーセンによって、気晴らしに格ゲーをプレイしていた。
「…こう、やめといた方がいいんじゃない?どうせまた負けるだろうし」
「大丈夫だってやまと!今日は勝てる気がする!わたし的に!」
対戦台の対面から、そんな会話が聞こえてきた。こなたは、その声に聞き覚えがあった。
「…うわー、あのしつこい人だ…また、適当なところで捨てゲーして逃げるか」
最初こなたはそう思ったが、ふと別の考えが浮かんだ。
「ほれ見れやまと!この調子だと勝てる!」
「…っていうか、相手のキャラクター動いてないんじゃない?」
「へ?」
「向こうの席、誰も座ってないし」
「初っ端から捨てられた!?」
「いや、わたしはここにいるよ」
今にも台を蹴りそうなこうの後ろから、こなたが声をかけた。
「いつの間に!?…じゃあ、わたしが今まで闘っていたのは残像!?」
「いや、普通にこっち来ただけでしょ」
「…やまとー…ノリ悪いよー…」
「別に乗る必要もないし…で、何のよう?」
「うん、今日会ったのもなんかの縁って事で、ちょっと相談したいんだけど」
「ほほう、相談と…よろしい!お姉さんにどーんと言ってみなさい!」
「…年下に思われてるなあ…いやまあ、分かるけど…」
「ん?なんか言った?」
「いや、別に」
こなたは二人に事の経緯を話した。
「犬の名前ねえ…ケルベロスとかヘルハウンドとかかっこよくない?」
「…えー」
相談する相手を間違えた。そう思っているこなたの肩を、やまとがポンッと叩いた。
「わたしが言うのもなんだけど…あなたは相談する相手を間違えた」
「…うん、丁度そう思ってた」
「なんだよやまと!そういうなら、あんたはなんか良い案あるの!?」
「わたし?そうねえ…ゴンザレスとか」
「…えー」
相談する相手を間違えた。そう思っているこなたの肩を、こうがポンッと叩いた。
「わたしが言うのもなんだけど…君は相談する相手を間違えている」
「…うん、丁度そう思ってたけど…本当にあなたが言えることじゃ無いと思います…」
「なんでよ…こうよりマシでしょ?」
「…五十歩百歩だと思います…まあ、参考にはなったと思うこともあると思いますんで、わたしはこれで…」
ここにいてもこれ以上収穫は無い。そう判断したこなたは、とっとと退散することにした。
「まー、ちょっと待ってよ」
が、こうに肩をがっしりと掴まれた。
「な、なにか?」
「さっきは捨てられちゃったしさ、相談のお礼もかねて一戦相手してよ」
「…できれば帰りたいな…と」
「連コインなんかしないからさ。ね?ね?」
「しょうがないなあ…」
「手加減なんかしなくていいからねー」
「…失敗から学ばない人っているのね。こんな身近に」
「うるさいよ、やまと」
「…あー、やっと帰ってこれたよ」
こなたが家に辿り着いた時には、すっかり日が落ちていた。
結局あの後、「もう一回!もう一回!」とねだるこうに連コインされ続け、業を煮やしたやまとがこうを取り押さえたところでこなたは逃げ出した来た。
「あの人、今日一日で何千円使ったのやら…」
夕飯の席で、こなたは放課後に聞けなかったゆたかに、名前の案を聞いてみることにした。
「犬?…うーん…急に言われても思いつかないかなあ…あ、そうだ」
「お、何かいいの思いついた?」
「ルピーってのどうかな?」
「おー、なんかまともっぽい…あ、それってインドかどっかの貨幣単位だっけ?」
「うん、なんだか可愛いなって思ってたの」
「…んー…」
「どうしたの、お姉ちゃん?」
「いや、ここまでくるとまともなのが物足りないというか…」
「…どんな案がみんなから出てたんだろう…」
「まあ、気にしないで…そうだ。ねえ、お父さん」
こなたは、テレビの方を見ていたそうじろうに声をかけた。
「ん、なんだ?」
「ついでに聞くけど、お父さんはなんかある?」
「…ついでか。いやいいけど…そうだなあ…ポチとかシロとかしか、浮かばんなあ」
「…あー…」
「どうした、こなた?」
「いや、間違いなくわたしはあなたの娘だなと…」
「なにを今更…」
「さて、どうすっかな…」
一応みんなの案をメモッておいた手帳を眺めながら、こなたは悩んでいた。
「ゆーちゃんの案が良さそうなんだけど…なんか物足りないな」
しばらく、じっと文字の羅列を眺めていたこなたは、ポンッと手を叩いた。
「よし、全部混ぜてみるか」
―しばらく後
「うーす、こなた」
「こなちゃん、来たよー」
「お邪魔します、泉さん」
「おー、三人ともいらさーい」
「こなちゃん、ポチシロハチバルサミコスボンタワンコジェットマッハカトリーヌロッキーランボーチェリーナナシノゴンベエジェイソンフレディクトゥルフケルベロスヘルハウンドゴンザレスルピーポチシロちゃんの調子どう?」
「うんー順調だよ。ポチシロハチバルサミコスボンタワンコジェットマッハカトリーヌロッキーランボーチェリーナナシノゴンベエジェイソンフレディクトゥルフケルベロスヘルハウンドゴンザレスルピーポチシロもやっと外に散歩にいけるレベルになったよ」
「へー、レベルなんてあるんだ。じゃあ、ポチシロハチバルサミコスボンタワンコジェットマッハカトリーヌロッキーランボーチェリーナナシノゴンベエジェイソンフレディクトゥルフケルベロスヘルハウンドゴンザレスルピーポチシロも戦闘に参加できたりするの?」
「ポチシロハチバルサミコスボンタワンコジェットマッハカトリーヌロッキーランボーチェリーナナシノゴンベエジェイソンフレディクトゥルフケルベロスヘルハウンドゴンザレスルピーポチシロさんは、あまりそういう事には関わらせたくないような気もしますね…」
「あーそれもそうね」
「うん、わたしもそう思うよ」
「でも、ノームドッグって結構強かったりするんだよ。ポチシロハチバルサミコスボンタワンコジェットマッハカトリーヌロッキーランボーチェリーナナシノゴンベエジェイソンフレディクトゥルフケルベロスヘルハウンドゴンザレスルピーポチシロも捕まえるのに苦労したんだよー」
「へーそうなんだ。ポチシロハチバルサミコスボンタワンコジェットマッハカトリーヌロッキーランボーチェリーナナシノゴンベエジェイソンフレディクトゥルフケルベロスヘルハウンドゴンザレスルピーポチシロも見かけによらないわね………ねえ、こなた」
「ん、なに?」
「喉、乾かない?」
「………うん」
結局、ゆたかの案を取ってルピーになりましたとさ』
「と、いうタイトルで今から話をだね」
「なげえよ」
かがみはこなたの額をピシャリと叩いた。
- おしまい -