助けに船とは…

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<p>2</p> <p>「どうしよう……」<br />  チェリーは賢い、放っておいても、いずれ戻ってくるはず。<br />  だけど、その間に事故にあわないとも限らない。<br />  ……どうやって探す? 足には自信があるけれど、とても追いつけないだろう。<br />  大体、どこへ行ってしまったかも分からない。<br />  田村さんは……当てにできない。何しろ逃げてる側だ。捕食されて帰ってくる事はあっても、その逆はない。<br />  となれば、誰か。そう、たとえばみゆきさんに協力を仰ぐのは? でもこれぐらいで……いや、みゆきさんだけなら、まだ頼みようもある。<br />  しかし、みゆきさんの性格上、他の先輩たちにも連絡して、探してもらおうと言い出しかねない。<br />  さすがにそこまでの手間をかけさせるのは――<br /> 「あれ? みなみちゃん?」<br /> 「……泉先輩? それに……柊先輩たちも。どうして……ここに」<br /> 「みゆきの家に遊びに来たのよ」<br /> 「どうかしたの? 何か困ってる?」<br />  助けに船とはこのことか……!<br /> 「実は……」</p> <p> </p> <p>分岐 A:ゆたかを愛しすぎた故に(カオスルート)→そのまま進む</p> <p>分岐 B:こなたの妄想?→リンク先</p> <hr /><p>3</p> <p>「放っておけば良いじゃん」<br /> 「え?」<br />  泉先輩から意外な一言、放っておく? 何故そんな事が言えるんだろう……? とりあえず理由を聞いてみよう……。<br /> 「なんどぇ」<br />  噛んだ……この大事な時に噛んだ……果てしなく恥ずかしい……爆弾があったら飲み込んで周りの人も巻き込んで死にたい……。そしてゆたかに背後霊として憑きたい……きっと楽しいだろうな……。<br />  毎日ゆたかを見れる、寝顔も、お風呂も……あぁ、良い……考えただけでゾクゾクする……。よし、やろう。思い立ったが吉日。早速行動に移さないと……。<br /> 「先輩、爆弾ってないですか?」<br /> 「へ? 爆弾? チェリーの話で何で爆弾が?」<br /> 「チェリー? チェリー……チェリー? はっ」<br />  私としたことが……愛犬であるゆたかの事を忘れるなんて……飼い主失格だ……。ん? ゆたか? うん、私が飼ってる犬はゆたかだったよね……間違いないよ?<br />  そして泉先輩はゆたかが居なくなったというのに「放っておけば」等と言った……何で? これにはきっと訳があるはずだ……理由を聞いてみよう。<br /> 「先輩……なんで放っておけば良いなんて言うんですか? 私がゆたかを大事にしてる事ぐらい先輩にも分かるはず……」<br /> 「へ? ゆーちゃん? ごめん、みなみちゃん……さっきから何が言いたいの?」<br /> 「惚けないで下さい……さっき先輩は、私のゆたかが居なくなったって言ったら――」<br /> 「こなた、この子はもうダメよ……放っておきましょう」<br />  柊先輩、あなたまでゆたかを放っておけば良いなんて……! どういう事だろう……先輩達はいい人だと思ってたのに……!<br /> 「もう、良いです……私一人でゆたかを探しますから……さようなら」<br /><br /> 「重症ね、あれは……」<br /> 「うん、とりあえず、ゆーちゃんに家から出るなって電話しとくよ……」<br /><br /> ☆<br /><br /> 「私は一体どうなるッスか……」<br /> 「わんわんお!」</p>
<p>2</p> <p>「どうしよう……」<br />  チェリーは賢い、放っておいても、いずれ戻ってくるはず。<br />  だけど、その間に事故にあわないとも限らない。<br />  ……どうやって探す? 足には自信があるけれど、とても追いつけないだろう。<br />  大体、どこへ行ってしまったかも分からない。<br />  田村さんは……当てにできない。何しろ逃げてる側だ。捕食されて帰ってくる事はあっても、その逆はない。<br />  となれば、誰か。そう、たとえばみゆきさんに協力を仰ぐのは? でもこれぐらいで……いや、みゆきさんだけなら、まだ頼みようもある。<br />  しかし、みゆきさんの性格上、他の先輩たちにも連絡して、探してもらおうと言い出しかねない。<br />  さすがにそこまでの手間をかけさせるのは――<br /> 「あれ? みなみちゃん?」<br /> 「……泉先輩? それに……柊先輩たちも。どうして……ここに」<br /> 「みゆきの家に遊びに来たのよ」<br /> 「どうかしたの? 何か困ってる?」<br />  助けに船とはこのことか……!<br /> 「実は……」</p> <p> </p> <p>分岐 A:ゆたかを愛しすぎた故に(カオスルート)→そのまま進む</p> <p>分岐 B:<a title="こなたの妄想? (2m)" href="http://www34.atwiki.jp/luckystar-ss/pages/1043.html">こなたの妄想?</a>→リンク先</p> <hr /><p>3</p> <p>「放っておけば良いじゃん」<br /> 「え?」<br />  泉先輩から意外な一言、放っておく? 何故そんな事が言えるんだろう……? とりあえず理由を聞いてみよう……。<br /> 「なんどぇ」<br />  噛んだ……この大事な時に噛んだ……果てしなく恥ずかしい……爆弾があったら飲み込んで周りの人も巻き込んで死にたい……。そしてゆたかに背後霊として憑きたい……きっと楽しいだろうな……。<br />  毎日ゆたかを見れる、寝顔も、お風呂も……あぁ、良い……考えただけでゾクゾクする……。よし、やろう。思い立ったが吉日。早速行動に移さないと……。<br /> 「先輩、爆弾ってないですか?」<br /> 「へ? 爆弾? チェリーの話で何で爆弾が?」<br /> 「チェリー? チェリー……チェリー? はっ」<br />  私としたことが……愛犬であるゆたかの事を忘れるなんて……飼い主失格だ……。ん? ゆたか? うん、私が飼ってる犬はゆたかだったよね……間違いないよ?<br />  そして泉先輩はゆたかが居なくなったというのに「放っておけば」等と言った……何で? これにはきっと訳があるはずだ……理由を聞いてみよう。<br /> 「先輩……なんで放っておけば良いなんて言うんですか? 私がゆたかを大事にしてる事ぐらい先輩にも分かるはず……」<br /> 「へ? ゆーちゃん? ごめん、みなみちゃん……さっきから何が言いたいの?」<br /> 「惚けないで下さい……さっき先輩は、私のゆたかが居なくなったって言ったら――」<br /> 「こなた、この子はもうダメよ……放っておきましょう」<br />  柊先輩、あなたまでゆたかを放っておけば良いなんて……! どういう事だろう……先輩達はいい人だと思ってたのに……!<br /> 「もう、良いです……私一人でゆたかを探しますから……さようなら」<br /><br /> 「重症ね、あれは……」<br /> 「うん、とりあえず、ゆーちゃんに家から出るなって電話しとくよ……」<br /><br /> ☆<br /><br /> 「私は一体どうなるッスか……」<br /> 「わんわんお!」</p>

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