あれ茶緒じゃね?


2008年冬合宿のこと、スキーのリフトに乗っている途中、立ち入り禁止区域に突っ込んでいるボーダーがいた。

「全くどこのボーダーなん…」
ココ市が言葉を詰まらせたのも無理もない。隣にいた数理の胸中にも同様の思いがあった。
リフトが上がるにつれ徐々に明らかになっていくその正体。それはまさしく茶緒その人だった。

スキー場の隅の網に絡まりもがき苦しんでいる人物が自分たちの愛すべき後輩であったことに
動揺を禁じえないココ市。隣にいた数理の胸中にも同様の思いがあった。

しかし、悠長に眺めている場合ではない!茶緒は狂ったように暴れ、ついには邪魔とばかりに
自らのボードを脱ぎ捨てたのである!
そして皮肉にもその行動は彼女をより遠い深みへと誘う結果となってしまった!!

このままでは茶緒は深雪の奥深くへと消え、数十年後にアイスマンとして発掘されてしまうのではないか!
もう四の五の言ってはいられないっ!
ココ市は今にもリフトから飛び降りそうだ!隣にいた数理の胸中にも同様の思いがあった。
しかし無情にもリフトはあがっていく…。もう諦めかけていたその時!!!


「あれ玉じゃね?」


幸運にもそばでのん気に滑っていた玉之上を発見した二人!!
必死にSOS信号を送り、自分たちはリフト到着後、なるったけ早く茶緒の元へ滑った!!



しかしそこには彼女の姿はなく、ボロボロに破かれた網だけが残っていた。