『アグリー&直人の中学生日記』

前回までのあらすじ…

中の人『おぉ悠慈よ、医務室で負傷するとは情けないっ!』

悠慈「やっかましいわぁ!! ありゃどう考えても人災だぁ!!」

中の人『君は、口は災いの元って言葉を知らんのかね?』

悠慈「お話には…オチというモノが必要でして…」

中の人『今回の人選、よもや…最年少キャラなら殴られる心配がないとゆう打算の産物ではあるまいね…?』

悠慈「 知 ら な い 。 それは勘繰りすぎでは?」

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場所は例によって、工房の会議室…少年が独り、退屈そうにテーブルを指で叩きながら暇を持て余していた…。

堀田 直人「…ったく、いつまで待たせんだよ…悠慈のヤツ…。」(少々、ご機嫌斜め)


そんな小言をブツクサ言ってる最中…不意にドアが勢いよく開け放たれた…


アウグーリオ・ボナーノ「遅くなってゴメンっ! …ってアンタ誰っ?!」

直人「お前こそ誰だよっ?! 威勢良く部屋間違えてんじゃないっ!」

アウグーリオ「間違えてんのはアンタの方じゃないのっ?! このドちびっ!!」

直人「 ド ち び だとぉ!! 俺と身長かわらなそうなヤツにチビ呼ばわりされたくねぇ!!」(怒)

アウグーリオ「153cmよ。」(即答)

直人「…はぁ?」(突然の即答に、呆気にとられる)

アウグーリオ「私の身長よ。さぁ、答えて貰おうかしら? アンタは何cmなのさ?」

直人「…150cmちょうど…。」(目を逸らしながら答える)

アウグーリオ「ぷはぁ!! 3cmも違えば充分よ、この お チ ビ さ ん ♪ 」(さらにからかう)

直人「バカにすんなよ! だいたい、話が逸れてるだろっ! お前、何の用があってココに来たんだよっ!」

アウグーリオ「悠慈とかっていう、ココの居候に呼ばれて来たんだけど?」

直人「え…? お前も…? 俺も、悠慈のヤツに呼ばれて…約束の時間になっても来ないからムシャクシャしてたトコなんだけど…。」


その時…二人の脳裏には『約束すっぽかされたのでは…?』とイヤな予感がよぎった…(汗)


アウグーリオ「ま、いっか…いい加減『アンタ』って呼ぶのも疲れたから、名前教えてくんない?」

直人「それが人に名前聞く態度かよっ!そっちから名乗れ!」

アウグーリオ「私? アウグーリオ・ボナーノだよ。 職場の皆からはアグリーって呼ばれてる。」

直人「アグリー、で良いのか? 俺は堀田直人。 呼び方は直人でいい。」

アグリー「見たところ…工房の人って感じがしないんだけどさ、何やってんの?」

直人「ホントは中学生なんだけどさ、今は…極東支部でロボットに乗ってる。 14歳だってのに、戦場出なきゃならないなんて…ありえないだろ?普通…」(汗)

アグリー(それよりも…私と同い年ってのにビックリしてるんだけど…? 東洋系って、幼く見えるのかな…?)

直人「てめっ!今、ガキだと思ったろっ!」

アグリー「思ってないよっ!私も同い年なんだからっ!」

直人「えっ…? 同い年だったのか? さっき職場って言うから…ココの職員かとてっきり…」

アグリー「ココのじゃないけど、私の仕事は建設作業員だよ…職場が特殊だけど…」(だって、プラントとかコロニーの建設だし)

直人「未成年なのに?それって…バレたらマズイんじゃ…?」(汗)

アグリー「ま、家業手伝いみたいなモノだから心配しない♪ 重機運転は全部、無免許(モグリ)だけどね♪」

直人「サラっと言うなよ…。 で、悠慈に用事って何だったんだよ?」

アグリー「ウチの土建重機の修理、彼に頼んでたのよ。 直人は何の用事で?」

直人「…ダンクーガの定期補修(メンテナンス)…」

アグリー「表のデカブツ、アンタのだったの?! あんなサイズを操縦するなんて…」

直人「操縦には『野獣化』って適正が必要らしくて…なぜか俺にその適正があったんだよ…だから渋々こうやって…」

アグリー「ふ~ん…生まれ持っての能力ってトコ? なら、私と同じじゃない。」

直人「お前も獣戦機に乗れるのかよっ?!」

アグリー「違うわよっ!私のは…コーディネイターって言うんだけどね…。」

直人「ソレって、どんな能力なんだ? 初めて聞くから…」

アグリー「私に聞かれても困るって。 生まれた時からそうなんだから、ナチュラルとの違いを言えだなんて…ただ、パソコン弄ったり仕事で精密作業やると周囲がDON引きするぐらいかな?」(苦笑)

直人「よく分からん…でもさ、ずっと家の仕事ばっかり手伝ってたのか?」

アグリー「そうだけど? だから…ガッコなんて行った事ないもの。 直人は学生って言ってたよね? ガッコってどんなトコ? 楽しい?」

直人「う~ん…そう聞かれても…授業は退屈だし、楽しい事って言ったら部活やらクラスメイトと馬鹿やってる時ぐらいかな…」

アグリー「ちょっとだけ、羨ましいかな…私って、ずっと職場の皆としか接してなかったから…。 同じ年頃の知り合いってか友達いないんだ…。」(妙にしおらしくなる)

直人「さっきまでの威勢はどうした? 俺もさ、最近はガッコで馬鹿やってた頃が懐かしくてさ…。」(年甲斐もなくしみじみ)「同じ年頃の友達がいないって言ってたよな? 同い年のが一人、ココにいるんだけどさ…?」

アグリー「何よそれっ!ソレで『男らしさ』演出したつもり?! 私にだって選ぶ権利が…!」(爆笑)

直人「言ったなこのっ! そのぐらい元気じゃなきゃ、友達になり甲斐がねぇよ!」(同じく爆笑)

アグリー「直人、ありがと♪ これから宜しくねw」

直人「おうよっ!コッチこそw 何か困った事あったら何時でも呼んでくれ。友達だから、ドコだって駆けつけるぜ♪」

アグリー「私の職場、宇宙なんだけどなぁ…」(苦笑)

直人「構わねぇって! ダンクーガ、単体で大気圏脱出できるからな♪」


そんな二人の初々しい会話の最中…不意にノックの音が響いた…


誠人「お前等…ココで何してんだ?」

アグリー&直人「「悠慈に約束すっぽかされたんだけど?」」(意味もなくシンクロ)

誠人「あの野郎…事前に連絡しときゃいいモノを…!」(汗)

アグリー「アイツになんかあったの?切れ長釣り目?」

直人「ダブルブッキングかました挙句すっぽかすなんて、アイツ約束守る気ないだろ?」

誠人「正確には…来なかったんじゃなくて、来れなかったんだ…アイツ、今入院中でな…。 キャンセルかけるって知恵、回らなかったのかね…。」

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その頃の悠慈は…

悠慈「センセ…俺っち、いつ退院できんのよ…? ついさっき、仕事がダブルブッキングしてんの思い出したんだけど…?」

ルァン「私に責任持てませんっ!第一、完治直前になる度に私を怒らせて入院長引かせたのは貴方でしょ?!」

悠慈「…年休…消費したかったんです…」(涙)

ルァン「ど~して貴方っていつも無計画で後先考えてないのよ…」(汗)


やたら滅多に交友の輪を広げるのが好きな悠慈、自分のすっぽかした約束で新たな『交友の輪』が広がった事を知る由もなかった…(〆)

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最終更新:2008年06月02日 06:05