みさおが撃たれてから一週間が経過した学校は休校になったが、明日から始まる手筈となっているかがみは自室で、翌日の授業の準備をしていたその顔に、憂いはない「……ふう、完了。休校ばっかりだったけど、ちゃんと授業についていけるかな……」かがみの今の悩みは、今までまったく勉強ができなかったこと。志望校に受かるかどうかが問題なのだふと、机の上の写真に目が行った写真の中にいるかがみとみさおが、こちらに笑顔を向けている一ヶ月前にみさおと遊びに行った時に撮った、最初で最後の、二人だけの写真である「……日下部……」みさおは今、病院の集中治療室で眠り続けている生命維持装置によって、かろうじて命を繋ぎ止めているのだかがみはみさおが病院に担ぎ込まれた日以来、お見舞いに行っていないそれが、自分の――みさおのためだと信じているから(……日下部……私、もう大丈夫。一人は確かに寂しいけど……新しい友達も作る。だから、心配しないで……安らかに眠ってね)かがみは胸に手を当て、未だ眠り続ける友へ祈った目覚まし時計をセットして、ベッドに潜り込む「……おやすみ……」誰にともなく、かがみは呟いた ・・・「はぁ……黒井先生、前の授業内容忘れるとか信じらんない……」あれから更に二週間。今日の授業を終えたかがみは一人きりの下校をしていたたった一人での下校……それは、かがみにとっては拷問に等しいことである「……ん、電話だ」かつてこなたから勧められた着メロが鳴り響く手に取り、開いてみると、電話の主は姉の柊まつりだった「もしもし、姉さん?」『かがみ!? い、今なにしてるの!?』なぜか焦りまくっているまつり戸惑いながら、ありのままを伝える「か、帰ってる途中だけど……」『ならすぐ病院に行って! 日下部ちゃんが……日下部ちゃんが!!』「!!」その宣告に、危うくケータイを落としそうになったかがみは一方的に電話を切り、病院へと駆け出した!(……日下部……もう『その時』なの……!?)
このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー と 利用規約 が適用されます。
1文字以上入力してください
本文は少なくとも1文字以上必要です。
1文字以上入力してください。
下から選んでください: