一「ほっんとに頭に来たよ!」

一「初対面の女の子に普通あんなこと言う?」

一「あーもうっ!思い出しだけでムカツキが!」

智紀「荒れてますね……」

純「荒れてるな」

透華「荒れてますわ」



一「もう絶対に清澄に行かないからね!練習でも!」

純「どーすんだ透華?」

透華「困りましたわね」

智紀「衣も悲しみます……」

一「ボク以外で行けばいいじゃないか!」

純「ま、そっちの方も大事なんだけどなー」

透華「困りましたわねー」

一「何がさ!」



純「いやさ、そいつ今度のIH終ったらウチに来るんだよ」

一「はぁ?いきなり何を言うのさ純君」

純「それも一ヶ月間」

一「…………は?」

透華「他校との親交のを深めるイベントがあるのは覚えています?」

一「……あったね、そんな制度」



透華「今年は清澄高校とになっていましたの」

一「…………もしかして?」

智紀「今年は衣と彼が交換」

一「はぁぁああああ!?」

純「決まったことだし今になって変更もできねーだろ」



一「でもっ――」

透華「衣が自分が行きたいと即答で返事しましたわ」

一「だから――」

純「反故にしちまったら衣が可哀想だろ」

一「うぐぐ――」

智紀「ちなみに寝泊りは龍門渕家」

一「うわぁぁあああああああ!」



そんなこんなで――――



京太郎「須賀京太郎です、宜しくお願いします」

透華「ようこそ龍門渕へ」

純「歓迎するぜ!」

智紀「宜しく……」

一「ガルルルルッ!」

京太郎「あの……?」

純「気にすんなって、悪いモンでも食ったみたいでさ」

京太郎「はぁ……」



透華「須賀さん、龍門渕家に泊めることになっていますが」

透華「ここにいる彼女たちは学生兼メイドもこなしていますわ」

透華「ですので、もしよろしかったら――」

京太郎「ええ、もちろんお手伝いさせてもらいますよ!」

京太郎「だってこんな超豪邸で衣食住タダなんてかえって悪いですし」ニコッ

透華「それは助かりますわ」ニコッ

一(何ニヤついてんのさ!透華も応えないでよ!!)ギリギリ



透華「一、須賀さんを案内してさしあげなさい」

一「はぁ!?なんでボクが!」

透華「それと最初の一週間はあなたが彼に仕事を教えること」

一「待ってよ透――」

純(まあまぁ、落ち着けって)ガシッ

智紀(透華も貴女に気を使ってあげている……)

一(……どういう意味さ?)



純(お前があいつを嫌ってるからあえて最初にしたんだよ)

智紀(一ヶ月なら少なくても一週間一人交代で彼と一緒になる……)

純(だから最初で済ませちまおうってことだ)

智紀(透華に感謝するのね……)

一(透華……)

純(俺たちにもな!残り一週間は俺らのどっちかが引き受けるからよ)

一(うん、ありがとう)



京太郎「うわー!それにしてもデッカイ家ですねぇ」

一「そりゃそうだよ、長野で龍門渕の名を知らない人なんでまずいないから」シレッ

京太郎「すげえなぁ~」キョロキョロ

一「感想とかいいからさっさとついて来なよ」

京太郎「あっ、はい」



10分後

一「これでどこに何があるかは理解したよね」

京太郎「だいたい分かりました」

一「あと、何か質問は?」

京太郎「質問ですか……」



一「あるなら早めに聞いておいてよね」

京太郎「国広さんのことでもいいですか?」

一(……ボクの?)

一「いいけど、何?」

京太郎「今のが普段着なんですよね?」

一「…………は?」



京太郎「いや、前見たときの痴女全開の服装」

京太郎「あれが普段着だと思ってしまってて」アハハ

一「…………」ピククゥ

京太郎「あっ、もしかして仕事してるときアレ着るんですか?」

一「……」ビキビキ

京太郎「なわけないですよねー、変態じゃあるまいし」ハハハ

一「死ね!」ブン

京太郎「ふんごっ!」



京太郎「」グデーン

智紀「痛くない……?」ピトッ

一「ボクは悪くないんだからね!」プンスカ

透華「だからって何も鎖で叩かなくても」

純「ワリィな、あいつ冗談があんま通じなくてよ」

京太郎「いえ、俺も舞い上がってて失礼なことを言っちゃって」

一「ふんっだ!」プイッ



一「透華!ちょっといいかい?」コンコンガチャ

ハギヨシ「おや?」

透華「どうしましたの?」

一「衣のこと心配じゃない?いくら清澄でも一人で行ったんだよ」

透華「あら、ちょうどそのことで話していたところですわ」

透華「ハギヨシに様子を見に行ってもらおうかと考えていましたの」



ハギヨシ「私もお嬢様も清澄なら心配はいらないと思っていますが」

透華「まあ、念のためってところですわ」

ハギヨシ「ですが、二・三日も空けてしまうと仕事の方が……」

一「いいじゃないか!なんなら一週間ぐらい行ってきちゃってよ!」

ハギヨシ「ええっ!?」

一「普段からお世話になってるからたまには休ませてあげなきゃ!」

ハギヨシ「いえ、ですが――」

一「はい決定、今日からでいいからさ!」タッタッタ

透華「はっ、一!お待ちなさい!」



ハギヨシ「……行ってしまわれましたね」

透華「やれやれですの」

ハギヨシ「あんなに我を通す国広さん、初めて見ました」

透華「でも、真面目な話大丈夫ですの?」

ハギヨシ「まぁ、こなせると思いますが……しかし……」

透華「どうかしました?」

ハギヨシ「国広さんは、京太郎君のことをあまり良く思っていないと聞きましたが」

透華「その通りですわ」



透華「きっと自分の仕事のできるところを見せつけようって思ったからあんなことを」

ハギヨシ「先輩の威厳ってところを、ですか」フフッ

透華「一も案外、子供っぽいところが抜けきれてないみたいですの」

透華「それよりハギヨシ、何か気になることでも?」

ハギヨシ「いえ、何でも御座いません」ペコッ

ハギヨシ(仕事はこなせると思いますが……)

ハギヨシ(まあ、その件に関しては何も心配する必要はありませんね)

ハギヨシ(さてさて、どうなることやら♪)



純「あれ?今日の朝飯は和食か?」

一「まあね、口に合ったかい?」

智紀「美味しい……」

一「食べたいものあったらどんどん言ってよ」

透華「ハギヨシが一週間程家を空けることになりましたの」

純「へー、でも国広君がここまで料理できるなんて知らなかったぞ」

一「失礼しちゃうなぁ、純君♪」ヘヘン

京太郎「美味い!美味い!」ガツガツ



智紀「お昼は……?」

一「…………へっ?」

純「そっか、ヨッシーは弁当も作ってくれてたよな」

透華「はじ――」

一「もっ、もっ、もちろんじゃないか!楽しみにしててよー!」

純「やったぜー!」

透華(無茶しちゃって……)



一「やっ、やっと作った……」ハァハァ

純「おーい、そろそろ出ようぜ」

智紀「いつもならもう学校に向かう時間だけど……」

一「いっ、今行くよ!」

透華「いいんですの?」

一「…………え?」

透華「客人(須賀君)の布団のお片づけとか済ませました?」

一「……ヤバッ!みんな先に行ってて!」ダタタ



京太郎「あっ、国広さん」

一「すっ、須賀君!?なんでまだいるの?」

京太郎「いや、国広さんこそ」

一「ボクは仕事してから行くから!君はさっさとみんなと……あれ?」

一「なんで片付いてるの?」

京太郎「え?ダメでしたか?」



京太郎「それにしても皆さん立派ですよね」

京太郎「自分のベットはちゃんと片付けてから学校に行くんですから」

京太郎「あっ、みなさんのシーツとかは洗濯かけておきましたので」

一「」

京太郎「あれ?不味かったですか?」

京太郎「すみません、部屋の入室は一応透華さんに許可はとったんですけど」

一「……してない」

京太郎「え?」



一「ボクは許可してないだろ!!」

一「君は客人なんだから余計なことしないでよ!」

京太郎「いや……でも俺も……」

一「君はあくまでもお手伝い!」

一「仕事覚えるまでは黙って見ててよ!」

京太郎「そんな……なんか悪いで――」

一「返事は!!!!」

京太郎「……はい」



透華「やれやれ、素直にありがとうと言えばいいものを」

一「あっ、透華」

透華「お二人とも、さっさと出ないと遅刻してしまいますわよ」

京太郎「げっ!もうそんな時間でしたか!?」

一「うわわっ!」

透華「さっさと行きますわよ」



一(くっそー、なんなんだよアイツ)

一(あからさまにかっこつけちゃってさ)

透華「――――じめ」

一(いつかギャフンと言わせて――)

透華「はじめ!一!」チョンチョン



一「なんだよ透華?」

透華「当てられてますわよ」

担任「…………」ゴゴゴゴゴゴ

一「わわっ!」ガタッ



透華「やれやれですの」



一「ぜぇ……ぜぇ……」

部屋の掃除 洗濯物の取込 夕食の準備と片付け

一(学校が終わってからのこれは一人じゃ身がもたな……いや!)

一(ここで折れちゃったらアイツに笑われる!)

一(一週間だ!最後までやりきってみせるぞ!)



京太郎「…………」メモメモ



三日後

一「みんなぁ~今晩はイタリアンだよぉ~」フラフラ

純「はっ、一か?お前?」

智紀「随分やつれた……」

透華「無理をしないで休みなさい、ハギヨシを呼び戻しますから」

一「大丈夫だよぉ~」フラフラ



純「でっ、でもよぉ……」

一「一週間ぐらい余裕だよぉ~じっちゃんの名に懸けてぇ~」フラフラ

智紀「これは重症……」

透華「なら須賀君にお手伝いしてもらっ――」

一「それは死んでもごめんだから!」クワッ

透華「ひぃっ!」ビクッ

智紀「そういえば彼は……?」

純「なんか部屋にこもってたぜ、ノートに色々と書いてたけど」



京太郎「…………よしっ!」



翌朝

ジリリリリリリリ

一「」スゥスゥ

ジリャリャリャリャリャ

一「う~ん」スゥ

ギャワワワワワ

一「んあ~」ブン

バギャ!ボクゥ!ベコォ!



一「」スヤスヤ

一「」スヤスヤ

一「」スゥスゥ

一「」スゥ

一「んっ」パチッ

一「ん~何時だろぉ?」



一「なんだよぉ~」クシクシ

一「時計三つとも壊れてるじゃないかぁ~」

一「ふぁぁああ~あ」

一「もう一眠りしよっかな……」ポフッ

一「…………」

一「……」



一「寝過ごした!」ガバッ!



一「みんなゴメン!」

一「寝過ごしちゃって……へ?」

純「よぉ、遅かったじゃなねーか」

智紀「ご飯が冷めてしまいます……」

一「なんで?一体誰が……?」

透華「見れば分かるでしょうに」チラッ

京太郎「あ、おはようございます!国広さん」



純「須賀の料理も中々じゃん」

京太郎「以前ハギヨシさんが教えてくれたので」エヘヘ

智紀「謙遜の必要はない……」

京太郎「ありがとうございます」

純「これなら国広君がゴーサイン出すのも納得だぜ」

一「…………え?ボク?」



透華(須賀さんに感謝しなさい)

透華(貴女から仕事を教えてもらったことのテストという話になっています)

透華(自分から言い出したことで、と私たちにお願いしてましたわ)

透華(まぁ、私だけには事情を話してくれましたけど)

一(…………)

透華(とりあえず今日は彼に任せてしっかり休みなさい)

一(そんな――)

透華(命令、ですわ)

一(……分かったよ)



一「……はぁ、かっこ悪いよなボク」

一「あんなに大見得きっといてこのザマって」

一「…………」

一「ううっ、自己嫌悪でかえって眠れない」



コンコンコン!



一「だっ、誰だい?」

京太郎「あ、俺です、京太郎です」

一(須賀!?学校にいる筈じゃ――)

一「……別に、いいけど?」

京太郎「失礼します」ガチャ



京太郎「体調はどうですか?」

一「少し疲れただけだから……」ツーン

一「ていうか君、学校はどうしたの?」

京太郎「お昼時間、ちょっとだけ抜けてきました」ハハッ

京太郎「飲み物とか適当に買ってきたんで飲んでください」ゴトゴト

一「……この程度でお見舞いなんて大袈裟にし過ぎ」

京太郎「あっ、すみません……」

一「別に、謝らなくていいから……」



京太郎「じゃ、俺そろそろ戻りますんで」

一「…………えよ」

京太郎「へ?」

一「……笑えよ、ボクを」

京太郎「突然何を――」

一「君に散々偉そうなことを言ってたじゃないか」

一「それなのに、こうなっちゃうと滑稽だよね……」

京太郎「…………」



一「…………」

京太郎「…………」

京太郎「…………っス」

一「何?」

京太郎「無理っス」

京太郎「頑張っている人を笑えって言われても、俺にはできないです」

一「…………」



京太郎「それも、可愛い女の子……いやスミマセン!また余計なことを」

一「……時間、いいの?」

京太郎「え?」

一「そろそろ戻らないと不味いんじゃない?」

京太郎「げっ!やばい!」ハッ

京太郎「おっ、お大事にー!」バタバタバタ



一「全く、かっこつけるなら最後までかっこよくしてよ」クスクス

一「……って!何を言ってるんだボクは!」

一「…………寝よ」ポフッ



翌日

衣「トーカ!ただいまー!」

和「お邪魔します」

久「すごい家ねー」マジマジ

まこ「大豪邸じゃの」

優希「イヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌ」

咲「キョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャン」



ハギヨシ「ただいま戻りました」

透華「ご苦労様ハギヨシ、みなさんもどうぞ」

純「久しぶりー」

智紀「いらっしゃい……」

久「あれ?鎖の子がいないわね」

和「須賀君もいません」



透華「あの子は熱を出してしまいまして」

智紀「彼はつきっきりで彼女の看病をしている……」

純「ハギヨシ、帰って来たばかりで悪いが今日の仕事は手伝ってくれねえか?」

ハギヨシ「ふふっ、もちろんです」

優希「イヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌ」

咲「キョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャン」



一(ううっ、まさか熱まで出るなんて……)

一(休んでれば今日で回復してた筈なのに!)

一(須賀君のこと考え過ぎて眠れなかったよ……)ウウン

京太郎「あっ、タオル取り替えますね」

一「あっ、お願い」



一「……ごめんね、せっかく清澄の人たちが来てるのに」

京太郎「いいんですよ、戻ったら嫌でも顔合わせることになりますし」

一「君は、優しいんだね」フフッ

京太郎「いっ、いや!そんなことは///」アセアセ

京太郎「それに俺、こうしている方が……」

一「へっ?///」ドキン



京太郎「ああ!いやその!」ワタワタ

京太郎「おかゆ!冷めない内にどうぞ!」

一「……うん」

京太郎「…………」

一「…………」

京太郎「あの?食べないんですか?」



一「君さぁ……この熱いのをボクに食べろって言うの……?」

京太郎「あ、冷ました方が良かったですか?」

一「そーいうことじゃなくてどさ~」ポリポリ

京太郎「???」

一「きっ、君が食べさせてくれると楽なんだけど///」

京太郎「おおお、俺がですか!?」

一「////」コクッ



京太郎「じゃあ、どどどどうぞ」ヒョイ

一「あーん」パク

京太郎「////」キュン

京太郎「あああ、味はどうですか?」

一「うん、優しい味がするよ///」

京太郎(反則的可愛さだろぉおおおおおお!)

一(何やってるんだろボク、熱で頭がおかしくなっちゃったのかな?///)



久「それじゃあ、そろそろ失礼させてもらうわ」

まこ「今度は月末かのう」

ハギヨシ「ええ、そちらに衣様を迎えに行きますので」

透華「衣、みなさんにあまり迷惑を掛けてはいけませんよ」

衣「うん、一も早く治るといいな」

和「お邪魔しました」ペコッ

優希「イヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌイヌ」

咲「キョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャンキョウチャン」



智紀「彼女たちは別な意味で重症……」

純「見りゃ分かるぞ」



翌朝

純「あれ?今日はいつもの飯だな」

智紀「萩原さん……?」

ハギヨシ「いえ、私はメニューを教えただけです」

ハギヨシ「後は、お二人で作られましたよ」フフッ

透華「一と須賀さんが、ですの?」

智紀「いつのまに仲良く……?」

ハギヨシ「さぁ、どうなんでしょうね♪」



京太郎「休日なんですから、俺一人で平気ですって!」

一「もう治ったから平気だよ!洗濯とかボクがやるから!」

一「女性の下着とかもあるから須賀君は絶対にダメだって!」

京太郎(ちぇー、役得が)

一「何か聞こえたよ」ジロッ

京太郎「俺、食材買ってきます!」ダタタ

一「すけべー!」



そんなこんなで――――



京太郎「ふう、いい湯だなぁ」

京太郎「つーか大浴場とか、この家ホントに凄いな」

京太郎「一週間ってのも案外早いもんだわ」

京太郎「…………はぁ」

京太郎「国広さんの手伝いも今日で終わりか」

京太郎(ちょっと寂しいかな……)



京太郎「ま、とりあえず今夜はゆったり浸かるかなぁ~」



一「はぁ……今日で終わりなんだよね……」

一「やっぱり、お礼は言っておいた方がいいかな?」

一「謝りはしたけど……」

一「そういえばボク、彼のしてくれたことに対して面と向かって言えてないや」

一「うーん、透華に相談しようかな……」

一「駄目だ、頭の中ゴチャゴチャしてる」



一「お風呂にでも入ってから考えよう」



一「うん?電気つけっぱなしじゃないか」ガララ

一「誰かいるのぉ?」

一「…………いないか」

「……Zzzー……」

一「久々にはしゃいじゃおうかな♪」

一「ダッシュから~ジャーンプ」ピョン

ドッパーン!



「いってえええ!」

一「えっ!?」



京太郎「なんだ?一体何が?」イタタ

京太郎「何かが降ってき……て……」

一「」

京太郎「ブー!」

一「ふふ……うふふふふ……」ゴキゴキ

京太郎「いやちょっと、幸運な事故ってことで済みますよね?」

一「へぇ、済むと思うんだぁ……」ニコ

京太郎「ひぃぃいいいいい!」



「なんだ?すっげえ音がしたぞ?」

京太郎・一「」ビクゥ



透華「あら?一じゃありませんか」ガラッ

一「え、えへへへへ……」

智紀「お風呂の飛び込みは禁止……」

純「ったく、病み上がりなんだからちっとは大人しくしてろよ」

一「ごめんごめん!」



京太郎(俺の後ろで国広さんが裸で立ってる……)ムクムク

一(振り向いたら本当に殺すからね!)



一「そろそろ上がるからさ、みんな待っててよ」

透華「そうですか、分かりましたわ」

純「ハギヨシさんがデザート作ってくれたからよ」

智紀「早く来ないとなくなる……」

一「酷いなー、直ぐ行くから残しておいてよ~」

透華「はいはい」ピシャ



京太郎「…………」

一「…………」



京太郎(やべえ、俺完全にオワタ)

京太郎(どうしよう、最後の最後で最悪な印象を……)

一「…………くん」

京太郎(もしかしてこの後警察に――)

一「……須賀くん」

京太郎「はっ、はいいい!」

一「あっ、ありがとね」



京太郎「…………へっ?」

一「だからさ、看病してくれたりフォローしてくれたり」

一「そのお礼!言うの忘れてたから……」

京太郎「国広さん……」クルッ

一「こっち見ないでよ!」ゲシッ!

京太郎「ぐえっ!」



一「それと、呼び方!」

一「君の呼び方、よそよそしくてなんか嫌」

一「今度から下の名前で……いいから……」

京太郎「……一さん?」

一「~~~~っ」カァー



一「あああ、明日からは純君の手伝いだけど!」

一「彼女にこんなことしたら鉄拳が飛ぶからね!」

京太郎「しませんって!」

一「じゃ、時間見て上がってきてよ」

一「ボクは先に行ってるか――キャ!」ツルッ

京太郎「えっ?」クルッ

一「キャアアアアアアーーーーー!」

京太郎「一さん!危ない!」ザバァ



一「…………あ」

京太郎「怪我は無いですか?」

一「……う、うん!ありが――え?」

京太郎「いやその……」シセンハズシ

一「お尻に……何か当たってるんだけど……」ジトッ



京太郎「…………」

一「…………」

京太郎「一さんが魅力的過ぎてってのは言い訳になりますかね?」タハハ

一「ここでそういうこと言える君を尊敬するよ、ケダモノ」



透華「一!今度は一体何で……す……norz」ガラッ!

京太郎「あ……」

一「あ……」

純「おいおい、今度は何を……ナっ!ニッ!」

智紀「逞しい……///」



一「だー!かー!らー!」

純「プクク、怒るなw怒るなってww」

一「出るタイミング逃したのは君たちのせいでもあるんだって!」

純「最後に来たタイミングも余計だってんだろwwww」

一「やっぱり分かってないじゃないかー!」ポカポカ

智紀「少女、女になった……」カタカタ

一「コラー!変なスレ立てるなー!」



透華「一……」

一「とっ、透華は分かってくれるよね!」

透華「仲が良くなることは結構ですが、一気に階段を駆け上がるというのは……」

一「とっ、透華ぁぁああああああ!」

透華「冗談ですわ、貴女たちもからかうのはそのへんにしておきなさい」

純「へーいwwww」

智紀「すまん、魚釣り楽しかったぜ、と……」カタカタ



透華「それにしても、今回は彼に非はないでしょうに」

透華「ちゃんと確認をしてたら、こんな事にはならなかった筈」

一「ううっ……」

京太郎「」ボロボロ

一「ふんっ!ボクの裸を見た罰だよ!」バタン!

京太郎「……不幸だ」ガクッ



透華「やれやれですの」



二週目

純「さってと、じゃ一週間宜しくな」

須賀「お願いします!」

純「っても、ハギさん帰ってきたから大分楽になるけどなー」

須賀「ありがたいですね」

純「気楽にやろうぜ」



一「…………」ソー



純「なんだよwwww京wwww」フキフキ

京太郎「なんで笑うんですか井上さん!」フキフキ

純「カピパラ買ってるとか乙女チック過ぎんだろwwww」

京太郎「べっ、別にいいじゃないですか」

純「しかも、麻雀より囲碁将棋の方が勝率高いとかウケるwwww」

京太郎「俺だって本当は強くなりたいんです!」プイッ



一(…………楽しそうだな)



京太郎「――まあ、そうなってしまったわけで」

純「京太郎って面白しれえなw」

透華「ふふっ、そんなことがあったんですか」クスクス

智紀「その話でスレ立てしていい……?」

京太郎「駄目です!」

一「…………」

透華「どうしました?一?」

一「……なんでもないよ」



純「そういや京ってタコス作るのが特技なんだってよ」

一「……へ?そうなの?」

京太郎「あれ?一さんには言ってませんでしたっけ?」ハハッ

一(言ってないよ、馬鹿……)ムスッ

京太郎「井上さんだけだったかぁ」

純「おい京、純でいいよ」

一「!?」



京太郎「あれ?そうですか?」

純「呼ばれ慣れねー言葉だと背中が痒くってさ~」

京太郎「純さん、そういうとこはマジで兄貴っぽいですねw」

純「あんだとーwwww」

透華「ふふっ」

智紀(今度のコミケは男女×女男で決まりね……)カタカタカタ



一「ボク、もう寝るよ……」



純「あれ?早くねえか?」

智紀「大丈夫……?」

一「大丈夫、みんなお休み」ガチャ

京太郎「あ、お休みなさーい」

一「………………」パタン

透華(一……)



純「おー、流石ヨッシー」

京太郎「やっぱハギヨシさんには適わないなぁ」トントントンット

ハギヨシ「いえいえ、京太郎君も大分早かったですよ」ニコッ

純「よーっし!次はベットメイキングで対決な!」

京太郎「純さん、楽してません!?」

純「バレたwwww」

京太郎「まったくもーwwww」



一(なんだよ、直ぐに仲良くなっちゃって……)



智紀「今日からは私と……」

京太郎「お願いします!」

智紀「仕事の前にVIP……」カタカタ

京太郎「そういえば、20××年のポケモン人気投票見ました?」

智紀「須賀君……まさか……」

京太郎「ええ!コイル復活です!」

智紀「沢村智紀、魂の工作を見せるときがきたようね!」



一(ともきー、男の人の前であんな笑顔見たことないよ……)



京太郎「最後の一週間ですか」

透華「早いものですわね」

京太郎「俺も楽しかったですよ!」

智紀「寂しくなる……」

純「キレーなお姉さんたちに囲まれて嬉しかっただろ」

京太郎「自分で言いますかwwww」

純「うるせーwwww」



一「…………」



一(……………………)

一(そっか……帰っちゃうんだよね……)

一(当たり前だよね……)

一(うん……これでいつもの日常に戻る……)

一「…………ちゃうんだ」ボソッ

一「戻っちゃうんだ……」ポロポロ



「…………一」キィ



一「とっ、透華!何だい?」グシグシ

透華「私の前で、自分の気持ちを偽ることもないでしょう?」

一「なっ、なんのことだよ」プイッ

透華「…………」ダキッ

一「……透華?」

透華「よしよし、ですわ」

一「……う……ううっ……」

透華「…………」ニコッ

一「うわあぁぁあああああん」



透華「……そうでしたか」

一「うっ、うん……」グスッ

透華「確かに、彼は素敵な男性ですものね」

一「えっ!まさか透華も――」

透華「安心しなさい、ライバルが増えると困るのでしょう?」クスクス

一「とっ、透華ぁー!」

透華「でも、貴女と須賀さんは仲直りしたんじゃないのですの?」

一「うん……でも……」

透華「……?」



一「純君やともきーは、直ぐに仲良くなったよね……」

一「ボクといるより……楽しかったからかな……」

透華(…………)

一「ボク、最初は須賀君のこと嫌ってたし……」

一「嫌われても、しょうがないよね……」

透華「そうですわね」

一「…………だよね」

透華「彼以外なら、とっくに嫌われているでしょうね」

一「え?」



透華「貴女を嫌いと、須賀君が言いました?」

一「それは……」

透華「彼がどのような人か」

透華「それは、一が一番知っているのではないの?」

一「でもボク、須賀君の特技も趣味も分からなかったし――」

「頑張っている人を笑えって言われても、俺にはできないです」

一(…………あ)ハッ

透華「彼の優しさと真面目さは、貴女が一番感じたと思いますけどね」



一「……透華、一つお願いしてもいいかな?」

純「おいおい、俺たちにだろー?」

智紀「ちょww空気嫁wwww」

一「!?」



透華「やれやれ、やっぱり聞いてましたのね」ハァ



一「いっ、いつから……」

純「国広君が乙女泣きしたところからかな」

一「うぐっ……////」

智紀「このオカズで三日白飯でいける」

一「うわー!」



純「ま、確かに京はイイ男だけどな」

智紀「一には勝てないわ、残念だけど……」

一「……え?」

透華「あなた達は周りからそう見られているってことですわ」

純「少しは自信を持てってんだ」

智紀「みんな応援している……(○ュー速民も)」

一「みんな……」


純「それに、あんなにアツアツなとこ見せ付けられちゃなw」

一「コラー!それ言うなー!」ワタワタ

智紀「テラカワユス……」

一「もー!」



透華「せっかく良い話でまとまりそうになりましたのに」



翌朝

京太郎「さーてと、今日もハギヨシさんから料理教えてもらうかな」

一「お・は・よ!」

京太郎「あれ?一さん?」

一「最後の一週間、一緒に宜しくね」

京太郎「はっ、はい!」

京太郎(最後の週は純さんか沢村さんって聞いてたけど……)

京太郎(やべっ、何かわからないけど嬉しいぞ!)

一「~~~~♪」



ハギヨシ「お疲れ様でした」

京太郎「お疲れ様です!」

一「お疲れ様」

ハギヨシ「さてと、では私は夕食後のデザートを作りに行きますので」

京太郎「じゃあ俺も――ん?」

一「あの……さ……」チョンチョン



京太郎「一さん?」

一「この後、時間あるかな?」

京太郎「えっ、ええ、でもハギヨシさ――あれ?いない?」

一「庭で、待ってるから……」

京太郎「……?分かりました」





一「…………」

京太郎(一さん、空を眺めてる……)

一「…………」

京太郎(今日はなんだか……いつも以上に綺麗だ……)

一「綺麗だね……」

京太郎「ええ……」

京太郎(貴女が、一番綺麗ですよ)



一「……今週で終わりだよね」

京太郎「残念ですけど……」

一「初めて会ったときのこと覚えてる?」

京太郎「……え?」

 〔 京太郎「痴女?」 一「死にたいの?」 〕

京太郎(うわー!俺なんてこと言ってたんだ!)



京太郎「すみません!すみません!」ペコペコ

一「あれには傷ついたんだよな~」チラッ

京太郎「あの!本当に――」

一「ふふっ、君は本当に真面目な人だね」サラッ

京太郎(うわぁ……綺麗だ……)



一「あれで君の事、かなり嫌いになってさ」

一「君をギャフンと言わせたいと思ってたんだよね」

一「今思うと、ボクも大人気ないけどさ」クスクス

京太郎「そ、そんなことは……」

一「でもさ、改めて君をこと見たとき」

一「君の色々なところが見えて、知ることができた」

京太郎「…………」



一「そして気づいたことがあるんだ」

京太郎「気づいたこと、ですか?」

一「…………」

京太郎「…………」

一「君が来て変わったこと……」



一「…………ボクが」





「君を好きになったってことを」






一「こんな言い方しかできないけどね」テへヘッ

京太郎「一さん……」

一「須賀君のことがとても好き……」

一「君が帰ってしまうと思うと切なくなってしまう」

京太郎「一さん!俺――」

一「答えはいいんだ……」

一「ただ、この気持ちを言えないまま別れたく――ムグッ」










「ちゅむ…………ぷはっ……」ギュ



一「……すっ、須賀君……これは……///」

京太郎「俺に恥をかかせた罰ですよ」

京太郎「……男の、俺の告白を先に奪われたんですから///」

一「須賀……くん……///」

京太郎「俺、凄く嬉しかったんですよ」

京太郎「一さんとまた仕事ができる、まだ一緒にいれる」

京太郎「そして、俺なんかのことを好きだと伝えてくれたこと」



京太郎「でも、すみません」

京太郎「一さんの唇をいきなり奪っ――」

一「…………」チュ

京太郎「あっ……///」

一「はじめ、って呼んで、京君……///」

京太郎「一……」ギュ

一「京君……」チュム



京太郎「俺、絶対に迎えに行くから……」

一「うん……」

京太郎「もっといい男になったら……絶対に……」

一「うん……」

京太郎「一を……幸せにできるように……!」

一「うん!待ってるよぉ……!」ポロポロ





ハギヨシ(ふふっ、やはりハッピーエンドになりましたか♪)

ハギヨシ(クール去りたいトコでしたが、さっきの見ちゃったら興奮して来ちゃいましたよ)

ハギヨシ(男漁りにでも行きますかね~♪)

……………

………


最後日

衣「トーカ!」トテテ

久「あら、いらっしゃい」

透華「この度は大変お世話になりました」

まこ「それはこっちの方じゃ、京太郎が迷惑掛けてなかったかの?」

純「あー超ウザかったよ、てか滅茶苦茶暑苦しかったよ」



京太郎「そんな、アツアツだなんて///」チラッ

一「大袈裟だよぉ……///」チラッ



智紀「まぁ良スレが載ったからOK……」カパッ

和「『ウチの胸無しが違うとこ充実してるがどうしたらいい?』なんですかこれ?」

透華「なんでもありませんわ」

和「はぁ……?」

優希「もう、タコスなどいらぬ!!」

京太郎「え?この筋骨隆々の方は誰?」

久「タコス断ちさせてプロテイン食べさせてたらこうなっちゃって」テヘッ

ハギヨシ「いやはや、これはたまげましたね」



「あっ!ハギヨシさん!」



咲「ハギヨシさんじゃないですかぁ!」

純(うおっ、超元気になってるぞ)

智紀(前と別人……)

咲「あっ、京ちゃん帰ってたんだ、おかえり」チラッ

京太郎「おっ、おう」

咲「ハギヨシさん!また見に行ってもいいですよね!」

ハギヨシ「んっふ、構いませんよ」



透華(彼女、どうかしたんですの?)

透華(私は彼女も須賀君のことを好きだと思っていましたが)

久(ん~、一週間ぐらい前に公園で良いもの見たって言っててね)

まこ(そっから急に元気になってのう)

ハギヨシ「人に見られながらというのも中々良いものでした♪」

咲「私、本気で作家目指そうって思いましたもん///」



透華「なにはともあれ、みなさん良い方向に向かって良かったですわ」

純「いいのか?本当に」

智紀「時は移り、処は変われど、人類の営みに何ら変わる事はない」

純「そ、そうだな?」



帰り道

衣「帰ったらエビフライー♪」

ハギヨシ「はい、かしこまりました」

透華「良かったわね、一」

一「…………」

智紀「一、寂しくなった……?」

純「なわけねーだろ、京とはすっかりラブラブだもんなw」

一「////」



透華「一、付き合うからにはちゃんと節度を持ちなさい」

智紀「でも二人きりだとキス……」

一「へっ?」

純「朝はおはようのチュー!」

一「へっ?ええっ!?」

透華「まさか一!貴女――」

透華「『京君のリー棒でボクを鎖で繋がれたパオから解き放って』とか言ってるんじゃ」



一「ななな、なんで知ってるんだよぉぉおおおおおおおお!!」



透華「へ?」

純「は?」

智紀「……」パカッ

衣「んー?」

ハギヨシ「んっふ!」

一「……………………え?」



京太郎「衣さーん、忘れ物ですよー」タタタ



透華「みんな冗談で言ったつもりですが……」

純「マジか?国広く……いや国広さん……」

一「あっ……あうぅ……///」ボッ

智紀「『少女、女になった!今度は嘘じゃないっす!』」ガダガダガダガダガダガダガダガダガダ

一「////////」アワワワ

京太郎「あれ?みなさんどうしたんスか?」



純「ゴラァー!てめぇ、京ー!」

透華「ハギヨシ!その男を捕まえなさい!!」

ハギヨシ「すみません、透華お嬢様!私今から公園に――」

衣「エビフライー!」ビー!

京太郎「え?え?え!?」

一「京君!逃げるよ!!」グイッ!



 『 まっ、まちなさーい! 』



一「京君、ボクって……」タタタ

京太郎「俺の彼女だろ?」タタタ

一「そうじゃなくて……///」タタタ

京太郎「俺の愛する人(キリッ」タタタ

一「だから、そうじゃなくてね……///」タタタ

一「ボクってちょっと、いやらしいのかなって……」

京太郎「まさか、言葉プレイをお望みで!?」

一「だから違うよ!」



京太郎「痴女?」

一「京君の前だけだよ!」









カン!