愛宕家
絹恵「なぁ、京太郎。ちょっとお悩み相談なんやけどな」
京太郎「なんですか。また洋榎さんがしでかしたんですか?」
絹恵「ううん、お姉ちゃんは関係ないんやけど...」
絹恵「...ウチって暴力的かな?」
京太郎「暴力的って...何か言われたんですか?」
絹恵「いや、な。この前軽く遊んでやってた男がウチを振ったんよ」
京太郎「なんで?!絹恵さんのどこに不満があるって言うんですか!」
絹恵「あ、えっと...その男の子はサッカーやっとるんよ」
絹恵「その兼ね合いで彼の部活にお邪魔したんや」
京太郎「ほうほう。どことは言わないけど玉を蹴り飛ばしたんですね」
絹恵「なんでウチが金玉クラッシャーなんて言われなアカンのや!!」
絹恵「それと京太郎!その渾名でウチを呼ぶな!次言ったら蹴るで!」
京太郎「はいはい。話の続き聞かせて下さいよ」
絹恵「その高校はな、それなりに強いサッカー部らしくてな」
絹恵「今二月やろ?オフ期間だし、皆ゆる~く練習してたんよ」
京太郎「ちなみにその彼氏って同級生なんですか」
絹恵「ああ、同級生やで。ウチと同じキーパーやけど」
絹恵「なんか皆盛り上がってな。紅白戦やったんよ」
京太郎「美少女高校生が一緒に練習となると盛り上がりますからね」
京太郎(なんかこの先の展開が予想できた気がする)
京太郎「試合はどうなったんですか?」
絹恵「いや~...久々にボール見て昔の血が騒いでな」
絹恵「7対4でウチのチームの勝ちやった」
京太郎「キーパーのくせにフォワードとかやっちゃったんですか?」
絹恵「そう!アイツらめっちゃトロくて腹立ってな」
絹恵「延々とパス回し続けてボールを転がしやがって...」
絹恵「男は黙ってドリブルしてゴールにボールを蹴り入れんかい!」
絹恵「そんなんやから万年三位止まりで全国いけないんや!」
京太郎(そういう男勝りなところが原因だと思うんですけど...)
京太郎「で、そのおっきなお胸のサッカーボールを揺らしながら驀進して」
京太郎「そこら辺の男の股間に多大なダメージを当ててボールをシュート」
京太郎「実に計画的な犯行じゃないですか絹恵さん。パーフェクトですよ」
絹恵「んなっ!なんやその言い方!京太郎のスケベ!」
京太郎「そういうちょっと抜けてる所が可愛いですよ。絹恵さん」
京太郎「試合中に胸を揉まれ、ケツでも撫でられたんですか?」
絹恵「...うん。三、四人で囲まれて、ケツにナニを当てられてな...」
絹恵「腹が立って踵と膝と爪先でちょんちょんと、そうとう軽くな」
京太郎「絹恵さんは一見チョロそうに見えるけど、実はS気質なんですよね」
絹恵「オカンからして男勝りが過ぎるからなぁ」
絹恵「はぁ。試合直後にもう別れようって切り出されてな...」
絹恵「顔だけは好みやったし、サッカーって共通項もあったんやけどな...」
京太郎「まぁ別れて正解だったんじゃないですか」
京太郎「ダメ元で告白して、一時の気の迷いでOKなんて長続きしませんよ」
絹恵「...偉く分かった風な事をいうんやな」
京太郎「洋榎さんが絹は押しに弱いって言ってましたからね」
京太郎「シンデレラ気質で男の方から来るのを待つタイプって」
絹恵「ああ、お姉ちゃんから聞いてたかぁ」
京太郎「男からすれば男勝りな女の子って怖いんですよ」
京太郎「男ってのは自分が好きな女の尻に敷かれるのが殊の外嫌なんです」
京太郎「それに加えて絹恵さんは魅力的で、性格も本当に真っ直ぐ」
京太郎「そんなとこ見せられると男って気後れするし萎えるんですよ」
絹恵「結局、女だから男の見栄に気を遣えって話か...」
絹恵(でも、確かにそうかも知れないなぁ...)
絹恵「ふーん。じゃあそこにいる金髪君はウチの事どう思ってるん?」
京太郎「何回もフラれたけど、やっぱり一緒にいたい。って思ってます」
絹恵「お姉ちゃんがいるやん。お姉ちゃん京太郎に惚れてるで」
京太郎「俺は絹恵さんとそう言う中になりたいって言ってるんですけど?」
京太郎「こうしなきゃ分かりませんか?!」
絹恵「ちょっ!?な、何するんや!いきなり抱きついて!」
京太郎「...やっぱり、眼鏡外した方が俺は好きだな」
絹恵「あっ...///」
京太郎「真っ直ぐで素直で、サッカーが好きで、良い体してて」
京太郎「怒った顔も可愛くて、照れ屋なところが堪らなく好きです」
絹恵「京太郎...でも、京太郎にはなんか長野だかに幼馴染がいるんやろ?」
絹恵「ウチから見た京太郎は...」
絹恵「自分からリード出来ない女やないと嫌なんやろ」
京太郎「子供に本気で惚れる男はいませんよ。つまりはそういう事です」
京太郎「目を閉じて怯えながらもどっか期待する恥じらいが堪らない」
京太郎「絹恵さん。目を閉じて」
絹恵「バカ、ナルシスト!変態!」
京太郎「全部当てはまるけど、そんな男は強気な貴女が大好きです」
京太郎「告白の返事は?」
絹恵「ええで。京太郎となら上手く彼女やっていけそうやから」
絹恵「京太郎。ウチとそう言う仲になってほしい。お願いします」
京太郎「ああ、じゃあそういう事なら、もう我慢しなくて良いよな?」
絹恵(そして私は目を閉じて、京太郎が何をするのかを期待した)
絹恵(ああ、ふぁふぁ、ファーストキスってどんな味なんやろな)
絹恵(そして、京太郎の唇が私の唇に触れ、その隙間をこじ開け始めた)
絹恵(強引に唇を割開いて入ってきた男の舌が私の舌に絡みつく)
絹恵(座っている京太郎の腰に自分の足を回しつけ、固く抱きつきながら)
絹恵(私は、京太郎の手慣れたキスのなされるがままに己を委ねる)
絹恵(ドロドロに溶かされて一つに交わる様な倒錯の快感)
絹恵(薄く目を開くと、必死な眼差しが自分を見つめている事に気が付く)
京太郎「ぷはぁ...流石絹恵さん。俺の方が先に音を上げるなんて」
絹恵「まだ、足りないで...。なぁ、続きしてくれへんの?」
京太郎「もうすぐ雅枝さん達が帰ってきますよ」
絹恵「あっ...」
京太郎「だから、続きは俺の家でやりましょう」
京太郎「俺の家、今日は誰もいないから」
絹恵(そう私の耳元で囁いた京太郎は、私をベットの上に押し倒した)
絹恵(そしてあられのない声をあげながら、私は京太郎を受け入れた)
続く
最終更新:2018年05月02日 20:49