和「憧、こちらが須賀京太郎くんです。須賀くんは憧のことは知ってますよね?」

京太郎「ああ、阿知賀の中堅さんだろ。よろしくな」

憧「え、あ、うん」

和「憧、既に引け腰でどうするんですか。男の人に対する苦手意識を何とかしたいって言ってきたのは憧ですよね」

憧「いやだって身長高いし、チャラそうだし……和ぁ」

和「須賀くんは私の知る限り安全筆頭ですよ。見た目に関しては憧が言えた口ではないと思いますが」

京太郎「いや和も言えた口じゃないだろ。あの私服とか」

和「須賀くん、まぜっかえさないでください」

京太郎「はい、すいません」

憧「あれ? もしかして和に頭上がんない?」

和「いえ、須賀くんは基本誰にでもこうです。平和主義というか……おかげで一部が調子づくんですけど」

京太郎「優希や部長は元の性格だろ、俺は悪くない。まあそんな感じだから新子さんも力入れすぎないようにな、疲れちゃうだろ」

憧「う、うーん、努力はしてみるけど」

京太郎「まあ荒療治とかよくないと思うし、ゆっくりと慣らしていこうぜ。俺が粗相したら和に言いつけてくれればいいから」

和「私はお母さんか何かですか? 私たちは幸い1年、大学までは時間があるんですから憧もそんなに焦らなくても自然になれますよ」

こうして原村和の仲介によって『大学までに新子憧の苦手意識を何とかするための特訓』が始まった。
友人を思ってした行為が後々修羅場の種になるなどと、この時点で予測していたものは誰もいなかった。


次回、『何で京ちゃんが阿知賀の子と会ってるの? ねえ答えてよ』に続、く?

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最終更新:2018年04月30日 19:48