京太郎「ロン。 二本場だから5800は6400だ」

優希「あいたたー…、また降っちまったじぇー」

京太郎「よーっし、連チャン連チャン」

和「あら……いい待ちですね」

まこ「うむ、いい引っ掛けになっとるな」

京太郎「たまたまっすよ。優希だからこそ引っ掛かったんでしょうし」

優希「な、なにー!」

京太郎「ははっ」


久「最近の須賀くん……調子良さそうね」

咲「そうですねー」

久「良い練習相手でも見つかったのかしら……?」

咲「さあー? どうでしょうねー」

久「ま、私には遠く及ばないけどね」

咲「そうですねー」

久「……咲?」


咲「今日も良かったね、京ちゃん」

京太郎「そうだな。 久々に連チャンした気がするわ」

咲「引っ掛けも上手く決まったし、良い感じだよ。 部長も褒めてたし」

京太郎「部長がそんなことを? そりゃ嬉しいな」

咲「……私も…嬉しいよ?」

京太郎「ああ、そうだな。 ありがとう、咲」

京太郎「お前に褒められるのが一番嬉しいよ」

咲「……えへへ」





京太郎「今日もやるか?」

咲「勿論。 予習復習は大事だからね」

京太郎「んじゃ、また5時頃な」

咲「うん! 待ってるからね!」



咲(今日の京ちゃん。カッコ良かったなぁ……)

咲(京ちゃんに麻雀教えるのがこんなに楽しいなんて思わなかった……)


咲「もっともっと京ちゃんに麻雀を教えなきゃね」


咲(……ダメダメな京ちゃんが一番だけどっ)






京太郎「ロン。 タンピンドラ1赤1で7700」

咲「うん、いいね。 牌効率もわかってきたんじゃない?」

京太郎「ボチボチだけどなー。 基本的なことしか出来ないし」

咲「それでいいんだよ、京ちゃん。 基本無しの応用なんて出来ないんだから」

京太郎「さすが元文学少女。 言うことは真面目だな」

咲「もう……今でも本は読むよ…」

京太郎「へぇ、最近は麻雀ばっかりだと思ってたけど。 どんなの読むんだ?」

咲「え? それは……その……」

京太郎「?」

咲「べ、別に関係無いでしょ! 今は麻雀! ハイ、集中!」

京太郎「な、なんだよいきなり」

咲「い・い・か・ら!」

京太郎「お、おう……」



咲(幼馴染とのラブコメばっかなんて言えるわけないよ……)


咲「ん……カンッ!」

咲「ツモっ! ツモ嶺上開花三暗刻ドラ4……倍満ですっ」

京太郎「っ、かー! 一気に逆転された―!」

咲「ふふっ、私に勝つのはまだまだ早いよ? 京ちゃん」

京太郎「今日は行けると思ったんだけどなー……」


咲「それじゃあ罰ゲームだよ、京ちゃん」

京太郎「これも恒例化してきたな……」

咲「はい、どーぞ」スッ

京太郎「せめて楽なのでありますように……」ゴソゴソ

京太郎「っと……。 どれどれ?」スッ

京太郎「……うっ」

咲「何だった?」


京太郎「お、幼馴染に……膝枕」


咲「膝枕かー。 じゃあやろうかー」

京太郎「いや……これはちょっと」

咲「なんでー? 楽なのがいいって言ってたじゃんー。 膝枕は楽なほうだと思うけどなー」

京太郎「そうだとしてもこれは……」

咲「京ちゃんー? これは罰ゲームなんだよー?」

京太郎「鼻息荒いよお前。 落ち着け、どうした」

咲「京ちゃん、これを見て?」

京太郎「あん?」

咲「ひーざーまーくーら」

京太郎「おう」

咲「しなきゃ!!」

京太郎「……はい」


咲「あー」

京太郎「………」

咲「うー」

京太郎「………」

咲「あうあー」

京太郎「………」

咲「んふー」

京太郎「………」

咲「んふふー」

京太郎「………」


咲「ふぅ……。 お疲れ様、京ちゃん」ツヤツヤ

京太郎「……罰ゲームの途中いつもお前があげてるあの奇声はなんなんだ」

咲「え? ……ああ」

咲「ああでもしないと正気が保てなくて」

京太郎「……は?」


咲「ハイ! 今日はここまで!」

京太郎「おう、ありがとうございました」

咲「……こちらこそ」ボソッ

京太郎「ん?」

咲「な、なんでもないよー」


京太郎「また明日な」

咲「うん! 今日やったこと、明日に活かせるようにしとくんだよー」

京太郎「……膝枕をか」

咲「そ、そっちじゃないよお!」

京太郎「ははっ」

咲「……もうっ、京ちゃんはー!」




京太郎「……おやすみ、咲」


咲「うん。 おやすみなさい、京ちゃん」


京太郎「ん、きたきた」

京太郎「リーチっと」

久「あら、早いわね」

和(牌効率がわかってきてる……? もう初心者とは思えなくなってきましたね)

優希「う……うーん……。 こっち!」

京太郎「ところがどっこい、ロンだ」

優希「うげー!」

まこ「なんじゃ京太郎のやつ。 最近強うなってきたのう」

咲「えへへー。そうですよねー。 京ちゃん、強くなってきてますよねー!」

まこ「な、なんじゃ急に……」



咲(京ちゃんがまたほめられた! 嬉しいなぁ!)

咲「……えへへー」

まこ「……?」


和「ツモ。 6000オールで終了です」

久「お疲れ様。 流石は和ね」

和「どうも」

京太郎「あー……逆転されちゃったか……」

和「……あれ……」

和「須賀くん……テンパイしてたじゃないですか」

京太郎「ん……いや、そうなんだけどさ。 この点差じゃリーチかけても届かねーなと思って。 変化待ってたんだけど……」

和「ああ、でしたらこっちでリーチをかけるといいですよ。 単騎待ちとは言え出やすいですし」

京太郎「ん?でも出和了りでも届かないぜ?」

和「いえ、多分……。 ほら、裏ドラが乗ってます」

京太郎「……おお、なるほど! 裏ドラの牌効率も考えるのか!」

京太郎「やっぱ和は凄いなぁ! ありがとう和!」

和「あら……」


和「……ふふっ」


京太郎「牌効率はツモだけじゃない……っかぁ。 なるほどー」

和「須賀くん須賀くん」チョンチョン

京太郎「ん?」

和「……よかったら明日の放課後、一緒に打ちませんか?」

京太郎「えっ」

和「主に麻雀の勉強の為、ですけどね」

京太郎「そんなっ、願ってもない! いいのか!?」

和「ええ。 私なんかが参考になるといいですけど……」

京太郎「参考にならないわけない!」ガシッ

和「あっ……」


京太郎「ありがとう、和!」


和「……ふふっ」

和「どういたしましてっ♪」


咲「和ちゃんが?」

京太郎「ああ。 どういう風の吹き回しだか知らんけど」

咲「ふーん……」


咲「あ、それカンッ」

京太郎「へ?」

咲「っと、ツモ。 嶺上開花ドラ12」

京太郎「は?」

咲「責任払いでトビだよ、京ちゃん」

京太郎「……」


咲「はい、罰ゲーム」

京太郎「おかしい……。 やり始めて10分も経たない内に罰ゲームとは……」

咲「ブツブツ言わない! トんだから3つ引いてね!」

京太郎「お、おう……。 ……何怒ってんだ?」

咲「お、怒ってないもん!」


京太郎「えーっと……」


  • 幼馴染と手を絡ませる

  • 幼馴染と腕を組む

  • 幼馴染にハグ


京太郎「……」

咲「やたっ」ボソッ

京太郎「あん?」

咲「な、なんでもないー」



―幼馴染と手を絡ませる

ギュッ

京太郎「……」

咲「あうっ……あうっ……」

京太郎「……」

咲「きょ、京ちゃん」

京太郎「な、なんだよ」

咲「そ、その……」

咲「もっと強くしてもいい……よ?」

京太郎「……」

ギュウッ

咲「ふわっ……」

咲「うわぁ! わーわーわー!」

京太郎「……」


京太郎( ……隣がうるさくて全然ドキドキしない )


―幼馴染と腕を組む

咲「それじゃあその……失礼します……」

京太郎「お、おう」

 キュッ

咲「あうぁ……」

京太郎「おぅ……」

咲「あう……うあ……」

京太郎「………」

咲「……きょきょ、京ちゃんが…京ちゃんが近い」

京太郎「お、落ち着け。 大丈夫だ傷は浅い」

咲「そそそそっか、京ちゃん……京ちゃんがこんなに……」

京太郎「いや、だから落ち着け」

咲「えへ、えへへへへへ」



京太郎(なにこいつこわい)


―幼馴染とハグ

京太郎「……心の準備は良いか? 咲」

咲「え? 準備って?たかがハグに準備なんて必要なの?」

京太郎「えっ……」

咲「この歳にもなってハグの一回や二回も出来なきゃ高校生としてどうなの?」

京太郎「……」

咲「意外と京ちゃんっておくびょ……」


 ダキッ 

咲「 ふぁっ 」


京太郎「……きょ、虚勢張ってるのバレバレだっつの……」

咲「 」

京太郎「おい、なんとか言ったらどうなんだ……? ……咲?」

咲「 」


京太郎「き……気を失ってる……」


サキー アッ,オネエチャーン コッチコッチー マッテヨー

――――
―――
――

咲「ハッ!!?」

京太郎「あ、起きた」

咲「今……天国でお姉ちゃんと追いかけっこをしてたような……」

京太郎「実のお姉さんを勝手に殺すな」

咲「ああでもなんか……胸がすごくポカポカする……」

京太郎「そ、そうか」


咲「それじゃあ京ちゃん。 今日やったことを明日も活かせるようにするんだよ?」

京太郎「罰ゲームやった記憶しかないんだが」

咲「き、気のせい気のせい」


咲「それじゃあ京ちゃん。おやすみ」


京太郎「おう、おやすみ」


―翌日 放課後

咲「いい、京ちゃん? 和ちゃんの迷惑になるようなことは絶対しちゃ駄目だからね?」

京太郎「わかってるって」

咲「ホントに解ってる? ……帰ったら講義の成果、見せてもらうからねっ」

京太郎「はいはい」

咲「むぅ……」


和「須賀くーん」

京太郎「あ、はいはーい。 今いくよ-」

京太郎「それじゃ行ってくる」

咲「……京ちゃん!」

京太郎「あん?」


咲「……待ってるから……ね?」

京太郎「……」

京太郎「おうっ」


和「さて、では始めましょう」

京太郎「うん。 何からやるんだ?」

和「これといって特別なことはしませんよ」

和「須賀くんはネット麻雀をしてください。 私は横から見てます」

京太郎「ネトマかー」

和「あ、私のID使っていいですよ」

京太郎「おうサンクス」


京太郎「て……天使なんて段位があるのか……」

和「天使は10段になった後に免許皆伝試験を受けるとなることができますよ」

京太郎「へぇ……なんか難しそうな試験だな」

和「結構単純ですよ。 同じ10段の人と半日打って、ポイント総数で一位になればいいだけです」

京太郎「……半日?」

和「はい。 半日」

京太郎「……」


和「な、なんですか……」

京太郎「いや、やっぱ和はすごいんだなって……」

和「わ、私のことはいいですからっ。 早く打ってください!」

京太郎「あ、はい」


京太郎「……」カチッ

和「……ふむ」

京太郎「……」カチッ

和「……うん」

京太郎「……」カチッ

 リーチッ

和「……いいですね」

京太郎「……うん」カチッ

京太郎(なんか、気不味いな)カチッ

 ロンッ


京太郎「……」カチッ

和「……うん」

京太郎「んっ、……」

和「あ、ここはこっちを打つといいですよ」カチッ

ムニュッ

京太郎「おおうっ!?」

和「?」

京太郎「あ、いやいや。 ……なんでもない」カチッ

和「そうですか? …あ、和了れますよ」

京太郎「あ、はい」カチッ

 ツモッ

京太郎(今、背中におもちが……)


京太郎「うぅ……」

和「?」


京太郎「……」カチッ

和「うんうん」

京太郎「……」カチッ

和「いいですね」

京太郎(もっかいおもち来ねえかなぁ……)

京太郎「っと……」

和「あ、そこは……」

京太郎「こっちだな」カチッ

 リーチッ

和「えっ?」

京太郎「っと来た、カンッ」 カンッ

和「ええっ?」

京太郎「んでもって……」

 ツモッ

和「あれぇ!?」


和(理想的1-4-7,2-5の5面待ちを捨てての単騎待ち……?)

和(狙って打った……? いや、でも須賀くんなら打ち間違えって可能性も……)


京太郎「ツイてたよ、和」

和「そ、そうですね。 今のはツイてましたね」


和(や、やっぱりツキですよね……。 良かったぁ……)


和「す、須賀くん。 今のはツイてたから良かったですけど、こっちを切ればより多面待ちになりますよ」

京太郎「え……? ……お、ホントだ。 俺、こういうの慣れないんだよなー」

和「大抵のネトマだと待ちを教えてくれますよね。 私はあまり好きじゃないからその機能切ってますけど……、戻しますか?」

京太郎「いや、いいよ。 自分で考える方が覚えられると思うし」

和「あら……」

和(意外ですね……。 てっきり戻すと思ったんですが……)

和「ふふっ」

京太郎「?」




―そんなこんなで。


京太郎「ありがとうございました!」

和「お、お疲れ様でした……」

京太郎「だ、大丈夫か? お疲れな様子だけど……」

和「お、お構いなく……」


和(まさか一試合で嶺上開花を4回も見るなんて……)

和(まるで咲さんのような打ち方……)

和(っ、……まさか……?)ジッ


京太郎「? 水、飲む?」

和「……」

和「はい。 ……頂きます」


和(……そんなわけないか)クスッ


京太郎「というわけだったのさ」

咲「へ、へぇー。 それはよかったねー」

京太郎「? なにニヤニヤしてんだ?」

咲「べ、別にニヤニヤなんてしてないよっ!」

京太郎「あ、そう……」


咲(うわっ、わわっ。 どうしよどうしよっ)

咲(京ちゃんが私と同じような打ち方してたなんて……)


咲「嬉しい!」

京太郎「っ、! な、なんだよ突然……」


咲(一試合で嶺上開花4回とかもう偶然じゃないよね!)

咲(むしろここまで来たら運命だよねっ! すごいすごい!)

咲「えへ……えへへへ」



京太郎「いつにも増して不気味だ……」


京太郎「あ、それロン。 8000だ」

咲「うわぁー満貫手に振っちゃったー。 でも5面待ちなんだし振ってもしょうが無いよねーえへへー」

京太郎「うーわ、ワザとっぽい口調。 つーかわざとだろ」

咲「すごいな京ちゃんいつの間にか多面待ちなんてできるようになってたんだねー」

京太郎「和と勉強したってさっき言ったろうが」

咲「すごいなぁ京ちゃんはー。 えらいえらーい」ナデナデ

京太郎「……」

咲「えへへー。えらーいえらーい」ナデナデ

京太郎「……まいっか」

京太郎「おら、連チャンだ連チャン! 次行くぞー!」

咲「はーい♪」



 カンッ ! モイッコカンッ ! サラニカンッ ! ツモッ !

 ギャー !


優希「っしゃーロンだじぇー!! 16300!!」

京太郎「げっ、倍満かよ」

優希「一本場のサービス付きだじぇー♪ おらー! 点棒よこせー!」

京太郎「ぐぬぬ」


咲「京ちゃん、別に無理に大きい手を狙う必要は無いんだよ?」

和「そうですよ。 さっきのだって、ピンフで流せる手でしたのに……」

京太郎「わかっちゃいるんだけどなぁ……。 中々大きい手で和了ったことがないもんだから……」


優希「それは流れが読めない証拠だじぇ!」

京太郎「優希……。 流れか……まだ俺にはわからねえな……」

優希「ふぅ……、やれやれ。 ダメ犬を持つと苦労させられるじぇ……」

京太郎「腹立つわぁ……」

優希「ふふふっ、ペットの責任は主人の責任……」

京太郎「?」


優希「喜べ京太郎! いっちょこのアタシがしごいてやるじぇ!」


咲「明日の朝? 優希ちゃんと?」

京太郎「ああ、流れを掴む練習だとさ。 ……朝練なんて中学以来だな」ナデナデ

咲「ふぅん? 何時頃に行くの?」

京太郎「あっちが決める。 多分そろそろメールが来るはず」ナデナデ

 ♪~♪~

京太郎「と、噂をすれば。 どれ」

from:優希 『明日午前6時! 麻雀部にて! お前を待つ!』

京太郎「なんで決闘風なんだよ」カチカチ

咲「……」

京太郎「……ふふっ。 アホかっ」カチカチ


咲「むぅ……」

咲「京ちゃん! 手が止まってるよ! 続けなさい!」

京太郎「あ、ああ。 悪い悪い」ナデナデ

咲「んっ……。 ~♪」

―罰ゲーム:幼馴染の頭を撫でる。


―翌朝 AM5:50

京太郎「おはようございまーす」ガララッ

京太郎「……あれ? いねえな、アイツ」


「お、おお……主人より先に来るとは……。 殊勝な犬だじぇ……」


京太郎「おわっ! び、ビックリした……。 いきなり後ろから話しかけんなよ……」

優希「おおう……。 きょーたろー……大きい声出すなぁ……」

京太郎「わ、悪い……。 ……随分と眠そうだな」

優希「そりゃあ……一睡もしなけりゃこうなる……」

京太郎「は? 寝てないのかお前」

優希「ベッド入ると……ドキドキして眠気が来なかったんだもん……」

京太郎「翌日が遠足の幼稚園児みてえなこと言うなよ……」

優希「だって……」


優希「京太郎と打てるの……楽しみだったから……」

京太郎「……」


京太郎「あー……。 そりゃ悪かったな」

優希「そうだ……全部きょうたろーが悪い……」

京太郎「んで?どうするよ?」

優希「あー……きょーたろー……」

京太郎「はいはい。 ここにいるよ。 どうした?」

優希「ベッドまでおぶってぇ……」

京太郎「寝る気満々っすね」


京太郎「よっと……、お前軽いなぁ」

優希「あう……ちっこい言うな……」

京太郎「言ってない言ってない。 ほら、ベッドだぞ」

優希「あー……きょーたろー」

京太郎「なんだー?」


優希「あり……がと……」


京太郎「……おう。 しっかり寝ろよ」


優希「んぅ……? ふぁ……」

優希「……タコスの匂い……」

優希「タコス!?」バッ

京太郎「タコスの匂いで起きるなんてお前らしいな」

優希「きょ、京太郎! 今何時だ!?」

京太郎「7時40分くらいか。 まだ寝足りないだろうけど、とりあえずこれ食っとけ」スッ

優希「タコス……。 わざわざ買ってきたのか!?」

京太郎「まさか。 俺特性の朝食用タコスだ。 俺なりに研究して作ってみたんだ」

優希「お、おおお……京太郎特性……!」

京太郎「ほら、冷めねえうちに食っちまえ」

優希「う、うん! 頂きますじぇ!」パクッ


京太郎「……味はどうだ?」

優希「うん! 美味いじぇ!!」


優希「毎日食べたいくらい!!」



咲「……え? 結局朝練しなかったの?」

京太郎「様子が様子だったからなぁ。 食った後は暴眠してたし」

京太郎「だからまた今度の日にすることになった」

咲「なんかふんだり蹴ったりだね、京ちゃん」

京太郎「まぁ優希だからな。 そこら辺は諦めてる」

咲「あははー」

咲(なにこの『アイツのことは俺が一番解ってる感』……)


京太郎「ああ、それと。 試食してもらってた朝食用タコスだけどさ」

咲「ああ、あれ? タコスなのに軽く食べられるから好きなんだよねー」

京太郎「明日から毎朝優希に作ってやることになった」

咲「へぇ~」

咲「………へぇ!!?」

京太郎「あいつが毎日食べたいくらい美味いって言うからさ」

咲「ええっ!?」

咲(そ、それって……)


~♪~♪

京太郎「……っと、優希からだ」

from優希:『タコスが楽しみで眠気が来ない! どうしてくれる!!』

京太郎「んな理不尽な……」カチカチ

咲「……」

京太郎「……ったく……。 しょうがねえな……」

咲「……むぅ」

京太郎「……ははっ。 アホらしっ」

咲「~~!!」


咲「京ちゃん! メールしてる場合じゃないよ! まだ東風一回しかしてないんだから!」

京太郎「え? 今日はもう終わりってさっき……」

咲「知らないもん! ほら、卓に着いて! 早く罰ゲームするんだから!!」

京太郎「趣旨が違くなってねえか!?」

咲「うー!!」

京太郎「わ、わかったよ。 そんな睨むなって……」


咲「カン! カン! カン! カン! ツモ!」

京太郎「 」

咲「四槓子四連刻四暗刻単騎!」

京太郎「 」


咲「ロン!」

咲「大四喜字一色八連荘!」

京太郎「 」


咲「ロン!!」

咲「純正九蓮宝燈!!!」

京太郎「 」


咲「まだまだいくよ……!」

京太郎「ちょ」


咲(京ちゃんは絶対に……渡さないんだから!!)








カンッ! ギャー!








―――――――――― おしまい。