京太郎「何だって、俺と同じ大学に来るんだよ。お前なら引く手数多だったろうに。」

咲「だって、一度きりのキャンパスライフ味わってみたいし。
それに、京ちゃんと一緒の方が良いし。」

京太郎「お姫様にそう言ってもらえるとは恐悦至極。んで、本音は?」

咲「だって一人は不安なんだもん。
無理だよ、和ちゃんとか優希ちゃんとか、ムロちゃんにマホちゃんとかならまだしも、
初対面とか数回しか会ったことのない人とどう接すれば良いかなんて分からないもん。」

京太郎「はぁ、まったく。」

咲「なんだかんだ文句いってもやってくれる京ちゃん好きだよ。」

京太郎「はいはい。自分の進路より優先してくれる幼馴染を持って感謝してるし、
そんな幼馴染を愛してますよーっと。
そんなことより、ガイダンス始まるからさっさと行こーぜ、咲。」

咲「うん!それで、何処に行くの?京ちゃん。」

京太郎「えーっと。A会館の201室だな。逸れないでくださいね、お嬢様。」

咲「なら、エスコートをお願いするわ、執事さん。」


咲「ねぇねぇ京ちゃん。」

京太郎「はいはい。どうかしたか?」

咲「授業の組み方ってどうやったら良いの?」

京太郎「パソコン使うんだよ。」

京太郎(あー。このまま、咲の面倒を一生見るんだろうなぁ、俺って。)


◆◇◆数ヶ月後◇◆◇


京太郎(学生ホールで何してんだ?咲は。全く仕方ない奴だなぁ。)

京太郎「おーい、さk」
「あー、もう、やっと見つけたよ咲ちゃん。授業はじまるから教室行こ。」

京太郎(そうだよな、麻雀サークルだってあるんだから咲には咲の繋がりがあるよな。)



◆◇◆数日後◇◆◇

京太郎(ここ数日、咲の面倒見てないなー)

京太郎(いやいや、何残念がってんだって俺。寧ろ清々だね、うん。)

京太郎(俺の時間をちゃんと割けるんだからな、うん。)

京太郎(あー、けど、なんか、落ち着かねーなぁ。)


◆◇◆数日後◇◆◇

京太郎(あー、駄目だ。何も手が付かなーい。咲が気になって仕方がない。)

京太郎(アイツ迷ってたりしないよな。電車乗り間違えてたりしないよな。)

京太郎(心配で心配で、不安だ。)

「咲」プルルルプルルル

京太郎「どうした?咲。また、迷ったのか?」

咲「京゛ち゛ゃ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ん゛。ココド゛コ゛ォ゛ォ゛」グスッエッグ

京太郎「電柱か、自販機に住所書いてあるから、それ見てメールを寄越す。
あとは動かない。分かったな?」

咲「分かったァァ」グスッ


京太郎「おーい。迎えにk「京ちゃーーん!」ゴフッ。鳩尾辺りだから、飛び込んでくるなって」

咲「ご、ごめんね。なんか嬉しくて。」

京太郎「嬉しくてって。」

咲「やっぱり、私には京ちゃんしか居ないんだなって。
ここ最近はようやく出来た友達が居たんだけど。やっぱり物足りなくて。」


咲「だからね、京ちゃん。これからも私の面倒をちゃんと見て続けてくれる?」

京太郎「わかってねーなぁ、咲は。俺以外に、咲の面倒を見続けられる奴なんていねーよ。」


カンッ

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最終更新:2017年10月20日 00:58