• 松実館にて

玄「同志京太郎君、まさかおもち愛好の志を裏切るなんて……」

京太郎「ちょっと!? 俺裏切ってなんていないっすよ師匠!」

玄「……宮永咲ちゃん、ハギヨシさん、片岡優希ちゃん、井上純さん、天江衣さん……この名前に覚えがあるよね、京太郎君……?」

京太郎「へっ……? そりゃあまぁ、全員知り合いですし……」

玄「今出した名前は、ここ1ヶ月で京太郎君と一緒にいた時間が長かった順(家族を除く)になっているのです!」

京太郎「そ、そうなんですか……あれ? 何でそんなこと師匠が……」

玄「黙るのです京太郎君!」

京太郎「ヒヒィッ!?」

玄「私は悲しいのです……ようやくめぐり逢えたおもち愛好の同志……その京太郎君が、おまちなしの心に目覚めてしまうなんて!」

京太郎「ちょっ、待っ……! 俺は今でもおもち愛好の精神をm」

玄「でも大丈夫……私が、京太郎君の心を呼び戻してあげるのです!」

京太郎「聞いてねぇ……」

玄「その為に、善意の協力者も募ったのです!」

京太郎「善意の、協力者……?」

玄「まずは、はるばる九州からお越しくださった、石戸霞さん!」

霞「どうも、よろしくお願いしますね?」

霞(そろそろ、彼を小蒔ちゃんの所に連れて行きたかったし……これは良い機会だわ)

玄「続いて、東京から来てくれた、大星淡ちゃん!」

淡「キョータローも忙しいねー、あっち行ったりこっち行ったり。」

淡(スミレやテルは、キョータローに渡りを付けれればいいって言ってたけどぉ……盗っちゃってもいいよねっ!)

玄「更に、岩手県から姉帯豊音さん!」

豊音「姉帯豊音です、よろしくー」

豊音(カッコいい人だなー……男の子と遊ぶのって初めてだけどー、ちょー楽しみだよー!)

玄「そして、我らがおねーちゃん!」

宥「よ、よろしくね、京太郎君……」

宥(ごめんね玄ちゃん……玄ちゃんが京太郎君と仲良しなのは知ってるの……でも、京太郎君のあったかさ……手放したくないの)

玄「皆、京太郎君をおもちなしの精神から心変わりさせるために、善意で集まってくれたのです……さぁ今日から、この素晴らしいおもちをお持ちな皆と共同生活だよ、京太郎君!」

京太郎「……ちょ、ちょっとそんなイキナリ……! あ、そういや和は!?」

玄「和ちゃんは、京太郎君へ私欲が働くので最初から候補に入れなかったのです。」

京太郎「何だよそれぇぇぇ……!」

淡「キョータロー、これだけ女の子に囲まれてて、居ないヤツの名前出すとか失礼じゃない? 特に私に対して!」ズズィッ

京太郎「お、おぅ、悪ぃ……というかお前近い近い!」

霞「そうねぇ、まずは女性への接し方からかしら。」グイグイ

京太郎「ふおぉっ……こ、コレはいかん……色々と……!」

豊音「皆でお泊まりだもんねー、楽しくしたいよねー?」ムギュ-

京太郎「そ、そうですね……! た、楽しく、楽しく……」

宥「おしくらまんじゅうみたい……あったかくなれそう」ピタァ

京太郎「お、おお俺の理性がフットーしそうなんですけどぉぉぉっ!」

玄「ちょっと羨ましい光景……同志京太郎君! 皆で過ごして、おもちなしの心から脱却するのです!」ズキッ……

玄(……あれ、今の……胸が痛かったの、何だろう……)


――果たして京太郎の運命は!


カンッ

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最終更新:2017年10月13日 00:10