和「須賀くんは趣味とかありますか?」
京太郎「趣味かー。 部に入ってからはもっぱら麻雀かな」
和「部に入る前は何を?」
京太郎「んー……、運動かなぁ。 俺中学はバスケ部だったからさ」
和「バスケットですか……」
京太郎「なんかあったのか?」
和「い、いえ、ただなんとなく聞いてみただけです」
京太郎「ははーん、さては俺のことが知りたかったとか?」
和「!! そ、そんなことはっ!」
京太郎「ははは、なんてな」
和「……そうですよ。 なんとなくです。 もう、須賀くんったら!」
京太郎「ごめんごめん。 っと、それはそうと和は運動はどうなんだ?」
和「恥ずかしい話ですが、あんまり得意では……。 それに…あの…」
和(激しく動いたりすると男の人から視線が……)
京太郎「ん、どうかしたか?」
和「いえ! なんでも……。 私結構どんくさいですよ」
京太郎「へぇ、意外だな。 なんでも完璧にこなすのかと思ってたよ」
和「自分で言うのもなんですが、結構そう見られてしまうんです」
和「実際は全然そんなことはないので、恥ずかしいです」
京太郎「ギャップだなぁ」
和「うぅ、体育の授業は結構苦痛です……」
京太郎「体動かすのもあんまり好きじゃないのか?」
和「そう……ですね。 まぁ、動かさなきゃいけないのでたまに動かしてますけど」
和(ダイエットで)
京太郎「ふーむ」
京太郎「じゃあさ、今度俺と一緒に運動しないか?」
和「え!?」
京太郎「い、いや、誰かと一緒なら意外と運動も楽しいもんだしさ!」
京太郎「別に下心があるわけじゃなく……、そう! 運動の素晴らしさを知ってもらいたいと思って!」
和「じとー」
京太郎「うっ」
和「ふふ、わかってますよ。 でも、私須賀くんについていけなさそうです」
京太郎「大丈夫大丈夫。 和に合わせるから」
京太郎「とりあえず苦手意識をなくせるように楽しんで動こう」
和「それなら……」
和「はい……不束者ですが、よろしくお願いします」
京太郎「あ、いや、こちらこそ……」
京太郎「何するかなぁ……。 和はなにかやりたいことあるか?」
和「あっ、じゃあ私にバスケット教えてください」
和「そろそろ体育でバスケットが始まりそうなので、ちょっとは上手になれたらなぁと」
京太郎「よーっし! 任せてくれ!」
和「須賀コーチ、スパルタは……やめてくださいね?」
京太郎(うっ、上目遣いで……)
京太郎「ていうかコーチって?」
和「ふふ、先生のほうがよかったですか?」
京太郎「あ、あのなぁ~……」
京太郎「まっ、大船に乗った気で俺に任せなさい!」
和「うふふふ、よろしくお願いしますね」
和「……旦那様」
京太郎「? なんか言ったか?」
和「い、いえなにも!」
和(ちょ……ちょっと冒険しすぎましたかね。 ドキドキが止まりません)
和(でも、いつか素直に呼べたら……)
終わり
おまけ
―そのあと
片岡「見たじぇ、聞いたじぇのどちゃ~ん」
宮永「見たよ、聞いたよ和ちゃ~ん」
和「え、何をですか?」
片岡「またまた~」
宮永「知ってるんだから~」
和「え? え?」
宮永「京ちゃんと一緒に運動!」
片岡「京太郎と一緒にバスケ!」
和「!」
和「な、なぜ知っているんですか!?」
宮永「えへへ」
宮永(実は)
片岡「にっひっひ」
片岡(部室に)
宮永・片岡「えっへっへ」
宮永・片岡(隠れていたのだ)
和「うぅ、なんか、は……恥ずかしい……」
片岡「いいのだよ、のどちゃん」
宮永「私たちは華の女子高校生」
片岡「異性に恋焦がれるのは当然……」
宮永「そしてそれをサポートするのも友人として当然……」
和「え……?」
片岡「つまり」
宮永「我々は」
宮永・片岡「 原村和を応援し隊っ!! ばばーん!!」
和「……」
和「あ……、よ、よろしくおねがいします……」
片岡「……」
宮永「……」
和「……」
片岡「……あ」
宮永「……う、うん」
和「あ、ありがとうございます……」
片岡「……その」
宮永「……なんかごめんね」
宮永・片岡「はしゃぎすぎちゃった! 反省反省! てへ!」
終わり
最終更新:2012年11月17日 20:37