―県大会

京太郎「ひー、重い。 部長も人使いが荒いんだから……」

ゆみ「きみ、ハンカチを落としたぞ」

京太郎「え? あれ…、すみません。 わざわざ」

ゆみ「気にしなくてもいい。 それよりも荷物をそんなに抱えて大丈夫か?」

京太郎「はは、大丈夫ですよ。 慣れてるんで」

ゆみ「しかし、見るからに一人が持つ量じゃないだろう……」

京太郎「男なんで!」

ゆみ「そ、そうか?」

ゆみ「きみは、マネージャー?」

京太郎「一応男子部員です」

京太郎「殆ど兼女子麻雀部マネージャーって感じですが」

ゆみ「そうか、失礼した」

ゆみ「ちなみに高校はどこかな?」

京太郎「清澄ですね。 あなたは?」

ゆみ「っと、自己紹介もせず失礼」

ゆみ「私は鶴賀学園3年の加治木ゆみだ」

京太郎「俺は1年の須賀京太郎です」

ゆみ「それにしても清澄とは。 順調に勝ち進んでるじゃないか」

京太郎「鶴賀もそうですよね」

ゆみ「知っていたのか」

京太郎「一応、試合結果は確認してますから」


ゆみ「ちなみに男子の方はどうだったんだい?」

京太郎「あー、人数があれでして俺だけなんですよね」

ゆみ「あぁ、すまない……」

京太郎「いえ、気にしないでください」

京太郎「ただ、せめて2年後には5人揃うようにしないとなー……」

ゆみ「須賀くん、きっと須賀くんにもいいチームメイトができるさ」

ゆみ「私もそうだったから」

京太郎「え?」

ゆみ「鶴賀もやっと今年人数が揃ったんだ」

京太郎「へぇ、清澄と一緒ですね」

ゆみ「そうなのか? ふふ、なにか運命を感じるな」

京太郎「あはは、そうですね」

ゆみ「ここであったのも何かの縁だ。 荷物を一緒に持ってあげよう」

京太郎「い、いえ、そんな他校の、しかも先輩にそんなことさせられませんよ」

京太郎「まして女性ですし、女の人に荷物は持たせられません」

ゆみ「気にしなくてもいいよ? 私がしたいのだから」

京太郎「うっ、そ、それでもだめです。 申し訳ないです。 お気持ちは凄くうれしいですが」

ゆみ「うーん……、気にする必要はないというのに」

京太郎「あ、じゃあメアドでも交換してもらえますか?」

京太郎「加治木さん美人だし仲良くできたら嬉しいなー!」

ゆみ「は、はぁっ!?」

京太郎「……なんて言ってみたり。 やっぱダメですよね」

ゆみ「い、いや! メルアドの交換は別に構わないんだが……」

京太郎「本当ですか!? いやぁ~、嬉しいです!」

ゆみ「しかし、美人って……」

京太郎「はは、ちょっと素直すぎましたかね?」


ゆみ「き、きみはちょっと軽すぎるんじゃないか?」

ゆみ「どうせ、色んな人にそんなこと言っているんだろうに」

京太郎「はえ? いや、そんなことは全くないですよ」

京太郎「お気を悪くしてしまったらすみません」

ゆみ「まったく……。 はい、これが私のアドレスだ」

ゆみ「私で良ければなんでも相談に乗るから、頑張るんだよ」

京太郎「ありがとうございます、加治木さん。 あとでメールします!」

ゆみ「うん、じゃあまた」

京太郎「はい」

…………
……


―鶴賀学園控え室

ゆみ「か、蒲原!!」

蒲原「おー? 散歩から帰ってきたのか。 どーしたんだゆみちん」

ゆみ「びびび、美人って!! 私が美人って!!!」

蒲原「落ち着けー」

ゆみ「これが落ち着いていられるか! イケメンが私を美人って!」

蒲原「??」

妹尾「イケメン?」

津山「いったい先輩になにが」

東横「先輩、キャラ崩れすぎっす」


―清澄高校控え室

京太郎「おっくれましたー!!」

竹井「あら、おかえりなさい」

染谷「なんじゃ? 遅れたのに元気がいいのぅ……」

原村「あべこべですね」

京太郎「はっはっは! いやぁ~、辛いことのあとには良いこともあるもんですね!」

宮永「良いこと?」

片岡「あたまがついにイッちゃったじぇ……」

京太郎「シャラップ! はっはっは! もう俺は昨日までの俺じゃないのさー!」


京太郎&ゆみ「幸せー!!」


終わり