h105-13 - 咲-Saki- 京太郎SSまとめ

京太郎「…」ｼﾞｰ

久「…」

京太郎「……」ｼﾞｨｰ

久「…あげないわよ？」

京太郎「…えっ？」

久「このカップ麺は私のお昼なんだからねっ」

京太郎「…あぁ、いやいや。別に欲しいって訳じゃないんですって」

久「だったら何でさっきからこっちの方見てるのよ？」

京太郎「いや、それが…何かがこう、頭の隅で引っ掛かっててですね…」

久「ふぅん…何か心残り的な？」

京太郎「ええ、多分…でもその内容がいまいちわかんなくて」

久「良くあることねえ…気にしすぎない方がいいんじゃない？」

京太郎「でも一旦気になるとモヤモヤしません？」

久「ま、それはそうだけどね。気にしてても始まんないし、気分切り替えて何かしたら？私もこれ食べるし」ﾍﾟﾘﾍﾟﾘ

京太郎「ですね、とりあえずお茶か何かで、も…？」

久「ふー、ふー…ずるっ、ずるるっ…」

京太郎「あ゛ーーーーーーっ！！！」

久「ングッ！？げっほ、ごほっ！」

京太郎「そうだ、思い出した！あれを忘れて…くっそ何で今頃思い出すんだ！」

久「けっほ、けほっ！こほっ…ちょっと！いきなり叫ばないでよビックリするわね！」

京太郎「あぁすみません…ちょっと感情が爆発しちゃって…」

久「ん、んんっ…それで、一体何が引っ掛かってたのよ？食べながらでも聞いてあげるから話してみなさいな」

京太郎「えっとですね、今日の朝メシの話なんですけどね…いつもより起きるの遅くなっちゃってすぐに食べられるのがうどんしかなかったんですよ」

久「ふぅん…」ずるずる

京太郎「時間的にも余裕なかったし冷やのかけうどんを食べようと思って薬味とかも準備してですね…鮭フレークやら生卵やらをパパっとかけて、カカカッとかき混ぜて食ったんですよ」

久「…」モキュモキュ

京太郎「そんでその時『何か足んねえな…？』って思っちゃって、足りない何かがわかんないわ時間も押してるわで結局何かわかんないまま今に至ります」

久「ふーん…」

京太郎「…ってのを今思い出しました」

久「…んん？」

京太郎「どうしました？」

久「いや、ちょっと待って…その言い方ってつまり『何か足りないな？って思ったこと』を思い出したわけ？」

京太郎「はい」

久「足りない『何か』は？」

京太郎「わかんないです」

久「…」

京太郎「…」

久「…ていっ」ﾋﾟｯ

京太郎「あっつ！？ちょっ、ラーメンのスープ飛ばしてこないでくださいよ！」

久「うるさい！こっちまで妙にしこりに残るようなことすんじゃないわよ！気になって仕方ないじゃない！」

京太郎「だから言ったじゃないっすか！何で今頃思い出すんだって！」

久「こういう方向のものだって思えるわけないでしょ！このっ、このっ！」

京太郎「あっつ、あっつい！やめっ、やめろぉ！」

おちなしｶﾝｯ