~早朝~
「京太郎、起きとるか? ……お、こっちは起きとるの。それじゃ、んっ~~! ふあああ、京太郎の、最高じゃの♪」

 最近は2,3日に1回。朝起きると染谷先輩が俺に跨って恍惚としている状況に遭遇する。
 眼鏡を外していることが多く、俺の顔を両手でがっちりとホールドして色気を全開にした様を見せつけてくるのは心臓と股間に悪い。

~朝~
「はぁっはぁっんむ ぺちゃ れろっ ぁむんっ 。京太郎のたこす、おいしいじょ……んぐっ うっ、けほっけほっ ごくん。ふぅ、ごちだじぇ」

 朝少し早めに登校し、部室の掃除が終わった頃に優希が荷物を持ってやってくる。
 トルティーヤが俺の息子に巻かれ、その内側には日替わりでサルサやヨーグルトやチョコレートのソース。
 舌と唇、口内で丹念に味わうように舐ってくる。魚介風味のヨーグルトソースを飲み下しておしまいだ。
 サルサソースはかなり沁みるのだが……それが使われる周期は染谷先輩の襲来する日と被っている気がする。

~昼~
「あっ♪ 美味しいですか? やんっ 駄目ですよっ? ま、ずは私じゃなくて、お弁当を……ひゃあん♪ あっ やっ んっ、ぁぁぁあああ~~~~♪」

 昼は和が手作りの弁当を持参してくる。これみよがしに胸元を開き(なにせリボンを解いているのだ)誘惑している。
 俺はさくらんぼや桃、赤貝にタラコや牛タンなどの珍味とともに味わう。どうしてこうなったのかはさっぱりだが、最高だから気にしないことにする。

~放課後、部活~
「や! 京ちゃんっ 京ちゃぁんっ♪ 止めてっ! チョンボ、しちゃうからぁ♪ ツモ牌、落としちゃっあっあっあっ~~♪ っ♪」

 部活ではなぜか俺が椅子になって咲達が四人で麻雀を打つ。
 最初はいつも咲が俺に座る。なぜならこのように、最中で必ずチョンボして最下位になってしまうからだ。
 半荘ごとにトップが俺に座ることになっているのだが、咲が回復するのは2,3半荘経ってからになる。
 和達も着実に実力を上げており、咲のトップ率は全力で打っても5割を超えない程度。
 1回の部活で咲が俺に座るのは多くても2回、少ないときは最初の1回以降座らずに部活終了になることも珍しくないのだ。
 それを皆も分かっているから、最初だけは咲に譲る。そんな不文律がいつの間にか出来上がっていた。

~部活後~
「さあ、最後は私よ須賀君? 今日は美穂子もゆみも東横さんもいない、私とあなただけ。あら、ご不満かしら?
 ……私じゃ、ダメ、かな? お願い、精一杯、ううん、須賀君が満足するまで満足できるように、好きにしてくれていいの。
 だから嫌いにならないで。私を捨てないで……ちゅっ んぁっ んんぅ♪ はっ、ぁあっ! そうよ、もっと、激しくても、いいわよっおぉっ、おっ、ぉあああ!?」

 部活が終わり、色々な後片付けも終わり咲達が下校した後。俺は部長に誘われ、彼女の家に赴く。
 そこでは部長の知り合いを交えて痴態が繰り広げられることも多いのだが、たまに部長一人だけのことがある。
 そのときの部長、竹井久はとてもしおらしい。自らの魅力だけでは俺を満足させられないとでも思い込んでいるのか。
 憐れではあるが、俺はその誤解をあえて解かない。代わりに普段よりも多く激しく責め立てる。
 そうされている間の久の表情は、涙のみならず体液に塗れ汚れながらも深い満足感に包まれているように思えた。

~夜~
「ふぅ。今日は誰も来ない、か。役得だけどさすがに体力がきつい……。まあ、幸せだからいいか」

 いつまで続くかは分からない爛れた天国。
 例え世界が明日終わってしまうのだとしても、俺は笑って受け入れられるだろう。
 願わくは、このテンゴクがとこしえに続かんことを――――


カンッ

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最終更新:2017年03月19日 21:44