インターハイにおいて強豪と呼ばれる高校のそのほとんどが女子高であることに違和感を覚えたことはないだろうか?
彼女らが必死になる理由、それは優勝校に与えられる裏の権利と関係する。
優良とされる同年代の男子リストから指名しての合コン制度、彼女らが真に目指しているのはそれだ。

もちろん選ばれた男子にだって自由意思はある。上手くいくかどうかは当人たち次第。
それでも彼女らは少ない出会いの場を求めて争うのだ。

個人的な理由から全国を目指した清澄高校、旧友との再会を求めた阿知賀女子学院などは例外中の例外だ。
だからまあ、実際に優勝してしまうと困ってしまうのである。

咲「ぶ、部長、合コンって何ですか!? 私聞いてません!」

和「インターミドルではこんなことなかったのに。いえ、あれは個人の部だからでしょうか?」

優希「私が望むのは一人だけだじぇ。こんなの無視していいんじゃないか?」

まこ「実家を継ぐための相手探しとしてはありかもしれんが、できれば自由恋愛がいいんじゃが」

久「いやー、必死な相手を負かすのが楽しくて、あとのことは考えてなかったわね」

呟きながらペラペラと写真とプロフィールが乗った用紙をめくる竹井久。その手が止まる。

久「あら、須賀くんまでノミネートされてるじゃない。知らなかったけど家がお金持ちだったんだ」

ピクンと、一部が劇的な反応を示す。

咲「部長、見せてください! ……ほんとだ。ハンドの経験やカピーのことまで載ってる」

優希「これなら迷う必要はないな! 部長、私は京太郎にするじぇ!」

咲「ず、ずるいよ優希ちゃん! 私も京ちゃんがいい! 知らない男の人なんてやだ!」

和「……別に複数名からの指名でも問題はないようですね。私も須賀くんで。他の人にじろじろ見られるよりましです」

まこ「名目は合コンじゃが祝勝会を兼ねるかの。部外者混ぜるのもなんじゃし、わしも京太郎にしとくか」

久「仕方ないわねぇ。私も須賀くんにしとくわ。で、も、別に本当に落としちゃってもいいわよね?」

咲優希『だめです(だじぇ)!』

合コンと称する清澄祝勝会のさなか、京太郎が指名されたことが今年だけではないことが明らかになったりしたが、表面上は平穏に終わった。
過去に指名した人間を探し出そうと躍起になる人間が出たりしたが、それは些細なことである。


カン