清澄、一年生組の卒業前


咲「ねぇ?マホちゃん?今のアガリってどういうことかな?」 

マホ「今のアガリですか?別に普通だと思うんですけど?」 

咲「あんまりさ、和ちゃんみたいなことは言いたくないんだけど」

咲「配牌時にあった暗刻をわざわざ崩して捨てて、それでだよ?」

咲「別の同じ牌をツモって鳴いて大明槓するのって効率悪くない?」

マホ「マホ、別に嶺上開花でツモるつもりはなかったんです」

マホ「最初の手牌から計算して、和了した点数が伸びないから...」

優希「違うぜ小娘。あまり先輩を舐めるもんじゃ無いぞ?」

優希「最初から暗刻の9索を捨てて、別の刻子を揃えた上での嶺上ツモ」

優希「そうなるべくして和了するつもりじゃなきゃそんなことできない」

優希「しかもその形なら聴牌時点で和ちゃんと私から直撃も取れた」

優希「わざわざ振聴ツモに自分を追い込まなくてもいいはず、違うか?」

マホ(ちっ、カンの鋭い先輩達ですね...)

マホ「い、いえ。私は単に悪い予感がしたから9索をバラしただけで...」

和「その予感は的中してしまいましたね。マホちゃん」

和「貴女のことだから東場ならごまかせると踏んだんでしょう」

和「私とゆーきを利用して咲さんにロンで直撃をぶち当て」

和「あわよくば咲さんの±0を崩すつもりだった」

和「私達も随分舐められたモノですねぇ?咲さん、ゆーき」

咲「そうかもしれないね」

咲「マホちゃんは最近私達のこと随分かぎ回っていたみたいだし」

咲「こうして仕掛けたと言うことは、なにされてもいいってことだよね」

優希「嶺上開花のコピー精度が上がったからって調子に乗るなよ?」

優希「たかだか一翻役でツモられたくらいじゃ痛くも痒くないぜ?」

マホ「へぇ...じゃあ私も全力でぶつからせてもらいます。先輩方」

マホ「±0なんて私、眼中にないんで」

マホ「皆さんのスタイルを全部コピーさせてもらいますから...」

和「ふふふ...たとえ勝負に勝ったとしても彼は渡しませんよ?」

マホ「なん...です...って?」

和「だって彼は既に...」

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ムロ「と、いう感じで来年の部員勧誘のPVの脚本を作ったんですが」

和「却下です。っていうかなんですかこれ?」

和「これではまるで私達が悪役みたいじゃないですか」

ムロ「いつもの先輩達がこんな感じだから反論し辛いですね...」

三人娘「「「ああん!!」」」

ムロ「ひっ、ごご、ごめんなさい!」

京太郎「いいじゃねぇか。最後くらい後輩に花持たせてやれよ」

咲「嫌だよ。これじゃ私が小物みたいじゃない」

咲「更にムカつくのが優希ちゃんの口調が微妙に違うところ」

咲「三尋木プロっぽく演出するのがなんか腹立つ」

優希「ま、そこの所だけは褒めてやるじぇ。でもやっぱり...」

咲「はんたーい」

優希「同じく反対だじぇ。イメージダウンも甚だしいにも程がある」

京太郎「最後は頑張れマホちゃん、負けるな新入部員エンド的な?」

京太郎「そういう形で綺麗に締めくくる。どうだ?」

咲「それが嫌だからごねてるんでしょうが?!」

マホ「マホはこれでやりたいです!」

優希「おい室橋、卒業後も可愛がりされたいか?」

優希「清澄部屋は原村親方、宮永横綱、片岡大関の三トップ」

優希「あっ、京太郎は後援会長な。とにかくだ」

優希「ぼろ雑巾ようになりたくなければ頭を低くするんだな」

和「あっ、だったら夏の全国の控え室の録画もいれましょう」

咲「いいね!臨海のハオさんに瞬殺されるまでをね...プクク...」

和「マホちゃんが次鋒、夢乃マホ行きまーすの所、か~ら~の」

優希「ノォオオオオズフェンシングーー!!」

マホ「や~め~て~!先輩達は鬼畜ですか~?」

マホ「マホこれ以上意地悪されると泣きますよ?面倒くさいですよ?」

マホ「っていうか、なんでマホがレオバルドンなんですか!」

咲「だって宮永先輩の嶺上開花は完全にって豪語したその直後に」

京太郎「ハオさんにノーズフェンシング!されちゃっただろ?」

京太郎「実際これが一回戦だったら笑い事じゃ無いからな?」

京太郎「二人ともそれはちゃんと肝に命じるんだぞ」

ムロ・マホ「はい」

咲「だったらさ、さっきの脚本部分と今のやりとりで宣伝PV作ろうよ」

咲「私達がいなくなってもこういう風な部活にして下さいって感じのさ」

和「そうですね。あと一週間で作るんだったら丁度いいですよね」

優希「10分程度で終わる長さに清澄の全部を詰め込むじぇ」

京太郎「よーし、じゃあムロ。脚本を書き直すんだ」

ムロ「はい!」

咲「じゃあその間に私達は半荘打とっか」

咲「京ちゃんと和ちゃんと優希ちゃんと私でさ」

マホ「私も京太郎先輩と打ちたいです~」

京太郎「はいはい。この後相手してやるから我慢しなさい」

和「マホパルド...あっ、うっかり間違えちゃいました」

和「マホちゃん、調子に乗っちゃダメですよ」

和「清澄部屋の親方を差し置いて抜け駆けなんて許しません」

咲・優希・京太郎「そんなオカルト許しませ~ん」



そして、先輩達が卒業した後、私達はあのPVを清澄の部室で
見返して涙を流していた。

 楽しかったこと、辛かったこともあったけど、先輩達は
最後まで私達を導いてくれた。

 だから、卒業式が終わった後、もうあの人達が来ない旧校舎の部室で、
私達はできあがったPVに最後のメッセージを添える重大な作業に
取りかかった。


ムロ(そして先輩達は笑いながら清澄から旅立っていきました)

ムロ(個性的な先輩達は厳しいところもあったけど...)

ムロ(それ以上に私達を全国区までの実力に引き上げてくれた)

ムロ(原村部長を初めとする人達はいませんが)

マホ(逆に言えば、これから新しい清澄の歴史が始まるのです)

マホ(誰だって、最初から強いわけじゃない)

マホ(ビリからスタートして最後に笑えるのが清澄麻雀部です)

マホ(だから、是非皆で麻雀を楽しみましょう)

マホ・ムロ(麻雀って楽しいんだよ!)

 カン