京太郎「ふうう・・・・!ふうう・・・!」

竜華「これでよし、と・・・。京太郎の手足をベルトで固定したで」

京太郎(なんで・・・なんで俺は竜華さんに監禁されているんだ?)

竜華「京太郎・・・うちは清澄に関わってしまったアンタの事が心配なんや・・・分かるやろ?」

京太郎(声が・・・・恐怖で声が出ない・・・!)

竜華「その・・・悪気はないんやが・・・清澄の連中はちょっと女尊男卑の気があると思うとるんや・・・」

京太郎(なにを言っているんだこの人は・・・・?)

竜華「この世界はまともやない・・・そうは思わへんか?本来なら男と女が愛しあうのが自然なのに・・・・どうも女の子同士による過剰な付き合いが至るところで満ちてしもうとる・・・」

竜華「うちも少し前まではそうやった・・・だけどな、今ならはっきりと見えるんや。この世界の歪み・・・この世界を汚染しとる『毒』が・・・」

竜華「その毒は・・・残念ながら京太郎のおった清澄にも及んでいるとうちは思う。だってそうやろ?京太郎にあそこまで不遇を強いるなんて酷い話なんやから・・・」

京太郎(だめだ・・・竜華さんの言っている事が全く分からない・・・・!どうかしてる・・・・)

竜華「京太郎が救われるためにはその毒を取り払うしかない。病は・・・早いうちから治さないとダメなんや・・・」ニイイ・・・

京太郎「────!」ゾクッ

竜華「だからこそ、うちはここにいる。愛する京太郎を救うために」スッ・・・

ガシッ!

京太郎「うぷっ!?」

【京太郎の顔を自分の胸に押し付け力を込める竜華】

竜華「真面目にうちの話を聞いとるんか!?うちの話を適当に聞き流すな!京太郎が救われる為に必要な事は沢山あるんやからな!」ギュウウウ・・・!

京太郎「うっ!くっ!ううう・・・!」(苦し・・・!息が・・・・!)

【数十後、竜華は抑えていた腕を離し京太郎を解放する】

京太郎「ゼー・・・・!ゼー・・・・!」

竜華「よし、気分はどうや京太郎?うちの話を理解できたか?うちは京太郎を救う方法を見つけたんや!これで京太郎を清澄から、世界の毒から解放する事が出来るんや!アハハハハハハハハハ!」

【愉悦の笑いをあげながら京太郎を置いて部屋を出ていく竜華】

京太郎「ハァ・・・・!ハァ・・・!今の竜華さんは明らかに正気を失っている・・・!逃げなきゃ・・・逃げなきゃあの人は何をするか分からない・・・!」

【身体を揺らし手足のベルトを解こうとする京太郎。そして】

京太郎「よし!外れた!今のうちに逃げよう・・・!」

【部屋を出て音を立てない様に歩き出す京太郎。すると】

?「誰や・・・?誰かそこにおるんか・・・?悪いけどこっちに来てくれへんか・・・・?」

【とある部屋の扉の向こうから弱々しい女の声が京太郎を呼ぶ。少し迷った京太郎であったが、生まれついてのお人好しである彼は無視する事が出来ず扉を開けた】

京太郎「な────!」

【京太郎は絶句する。部屋にいた首や手足を手錠で繋がれ虚ろな目でベッドに横たわる怜の姿があったからだ】

怜「久しぶりやなあ京太郎・・・。ウチも京太郎より少し前に・・・竜華に縛られてしまったんや」

京太郎「そんな・・・・・」

怜「ウチらだけやない・・・泉もセーラも船Qも・・・急に毒だの歪みだの訳の分からない事を言い始めた竜華によって部屋に監禁され鎖で繋がれとる・・・・」

京太郎「そんな・・・嘘でしょう!?」

怜「竜華の頭は完全に狂気に満ちとるんや・・・もう誰にも止める事は出来へん・・・」

京太郎「怜さん・・・・」

怜「もう誰にも竜華を止める事は出来へん!誰にも!誰にもぉっ!誰にもやああああっ!」 ガチャガチャ

【急に興奮して暴れだす怜】

京太郎「落ち着いて下さい怜さん!そんなに音を立てたら竜華さんが!」

怜「京太郎を見つけ出す!京太郎もウチらと同じになる!もうすぐそこまで来とるでぇ!りゅーかあっ!りゅうかあっ!ウオアアアアッ!」

京太郎(怜さんはもう・・・・!このままじゃヤバい!竜華さんが来る前に!)

竜華「間違った選択をしてもうたなぁ京太郎?」

京太郎「ひっ!」

竜華「さあ・・・部屋に戻ろうや京太郎?ウチがたーっぷりと治療したるからなぁ」

【声のした方に振り返った京太郎の目に映ったもの・・・それは片手に巨大な注射器を持って三日月の様な笑みを浮かべる竜華の姿であった】