京太郎「言霊《ヴォイシングスピリット》…………ですか?」

ハギヨシ「ええ、古来より人の声には霊魂が宿るとされています。
言霊を極めれば、その声に込められた力を操る事が出来るのです」

京太郎「なんか、眉唾ですけど……」

ハギヨシ「声とは、すなわち振動です。
その波長が適切に『聖幽界』へ届ける事さえできればその力を引き寄せられるのです。
論より証拠、お見せしましょう」

京太郎「おおっ……!」

ハギヨシ「ふーん……もっふ!」

京太郎「えっ、水を飲んで……」

ハギヨシ【http://i.imgur.com/18Q7HXP.jpg

京太郎「…………」

ハギヨシ「どうですか?」

京太郎「どうですか、じゃないですよ!いや、確かに何か凄いですけど意味不明ですよ!?」

ハギヨシ「極めて平和的な利用法です。
今みたいに、ただの一発芸の如く使い方ならば何の問題もありません。
しかし…………」

京太郎「しかし?」

ハギヨシ「この力は、戦いという形にも顕現する事ができます。
剣や銃器は勿論の事、魔法や巨大化ロボットと言った非科学的な代物まで呼び寄せてしまえます」

京太郎「ろ、ロボット……?」

ハギヨシ「ええ、例えば…………ビルドアーップ!」


鋼鉄神ジーグ「こういった手合いに」

京太郎「」

鋼鉄神ジーグ「ビームやミサイルを実際に放つ事も出来ますし、それこそ必殺技と呼ばれる物を使えば…………場合によっては確実に世界は崩壊します。困ったものです……」

京太郎「た、確かに…………」

ハギヨシ「私の見込みでは、京太郎くんも絶大な言霊力を持っています。
ですから、その使い方を間違って欲しくないのです」

京太郎「俺にも…………そんな力が?」

ハギヨシ「ムッ……!」

京太郎「ハギヨシさん?」

ハギヨシ「京太郎くん、伏せてください」

京太郎「何を言って……うわっ!?」

ハギヨシ「これはこれは……」

京太郎「なっ、ななっ!!炎とか氷の塊がいきなり飛んできて!
道路も建物も吹き飛んじゃいましたよ!?」

ハギヨシ「これは言霊の暴走ですね……見てください」

京太郎「あれは…………咲?」

咲?「ウアアアアアアアッ!!!」

京太郎「な、何で咲があんな事を!?」

ハギヨシ「彼女の言霊は大分魔法との親和性が高いようです。
しかし、それ故に取り込まれてしまった……
今の彼女の力はもはや《八神はやて》や《遠坂凜》と言った既存の枠組みに捕らわれない魔法の暴力、その物です」

京太郎「何か意味が解らないけど、兎に角ヤバいんですね!?」

ハギヨシ「ええ…………そうだ、京太郎くん」

京太郎「なんです?!」

ハギヨシ「君が彼女を止めて見てください」

京太郎「ええっ!?お、俺が?」

ハギヨシ「君なら確実にそれが出来るだけの力を持っています。
大丈夫、危なかったら私がフォローします」

京太郎「ど、どうすれば良いんですか!?」

ハギヨシ「自然体になって、何も考えずに有りの儘に発声してください。自ずと力が宿っている筈です」

京太郎「こ、こうか……?《アアアアアア!!》」

京太郎「《よし、アレも一応魔法なのか。アルファスティングマで解析できたな》《まあ、僕にかかればそんな必要は無いんだけどね》

ハギヨシ「ま、まさか彼は《ライナ=リュート》と《紅日向》の力を同時に行使して……!?
一人二役《ダブルキャスティング》…………それこそ、宮永照や神代小蒔と言った実力者でなければ使いこなせない筈…………
いや、寧ろ彼女達と比べてもより高度な!?」