京太郎「……この合同合宿に参加している方々は危機感と言うものがないのか?なんで俺参加できたんだろう」

京太郎「いっそのこと覗きでもしてやろうかと思ったけど、チキンな俺にはできねーし」

京太郎「この美味しい状況で何もできないとは、生殺しも極まってやがるぜ」

京太郎「いかんな、雑念が多すぎる……風呂に入って煩悩を洗い流すか」


――風呂場



京太郎「さーて、風呂はどんな感じか……な…………」

淡「あれ、きょーたろー?」

美穂子「須賀君……?」

白望「…………なんでこっちにいるの?」

小蒔「こちらは女湯……ですよ?」

京太郎「……………………」

京太郎(アカン)

京太郎(え?男湯と女湯間違えた?そんなラブコメで使い古されたラキスケ発生?そんなわけがない、俺は確かに確認して……!)

京太郎(だがどうする!?現実として目の前にすばらな光景……もとい、四人のおぜうさまがいらっしゃる!)

京太郎(このままだと起こってしまう惨劇を回避し、この窮地を脱出するには――!)

京太郎「……あ、あっれー皆さんご存じなかったんですか?この時間からはここ男女逆になるんですよー?」

淡「…………」

美穂子「…………」

白望「…………」

小蒔「…………」

京太郎(そりゃこんな嘘に騙される人はいませんよねっ!心なしか視線が冷たい!)

京太郎(だが、この光景を拝めただけでも俺の命の対価としては十分すぎる。……さらば現世)

淡「あ、そうだったんだー。私そんなの知らなかったから長風呂しちゃってたなー」

京太郎「……あれ?」

美穂子「ごめんね京太郎君、私達邪魔だったよね?」

京太郎「あ、いえ、そんな……」

白望「……京太郎がよかったら、もうちょっと入っててもいい?今いい感じに温まって、出るのダルいから……」

京太郎「え、ええ、お構いなく……」

小蒔「京太郎さん、お見苦しいものを見せてしまい申し訳ありません……」

京太郎「いえ、結構なお手前で……じゃなくていいですから!俺はもう少し後で入るんで、ごゆっくり!」

淡「まーまーいーじゃんきょーたろー。一緒に入ろうよー。あ、そうだ互いの体を洗いっことかする?」

京太郎「やめんか!お前には恥じらいと言うものがないのか!?」

美穂子「この時期だし湯冷めして風邪ひいちゃうよ?ほら、私とお風呂に入ろう?」

京太郎「せ、せっかくですが遠慮します!」

白望「……体洗うのダルいから、京太郎が洗ってくれない……?」

京太郎「自分で洗ってくださいませっ!」

小蒔「そうだ、京太郎さん、お詫びと言っては何ですがお背中流しましょうか?」

京太郎「お手を煩わせるつもりはありませんのでっ!」

京太郎(なぜだ!?なぜ全員が受け入れているんだ!?こういうのは俺がセプクする案件では!?)

京太郎(……淡は無邪気、美穂子さんは聖母、シロさんは無関心、小蒔さんは女神)

京太郎(……あっ(察し))

淡「絶対こっから出さないかんねきょーたろー!」

美穂子「ちゃんと温まらないとだめよ?風邪をひいたら困るのは京太郎君なんだからね?」

白望「…………洗ってくれるまで、ここから一歩たりとも動かないよ」

小蒔「さあ京太郎さん、一緒に入りましょう」

京太郎(…………全員、異性の目とか気にしないタイプの人だったのね。助かった……のか?)


カンッ…………?





京太郎「……結局最後まで入ってしまった。皆にはバスタオルを巻いてもらってたけど、精神的に疲れた……」

淡「どーしたのさきょーたろー。温泉気持ちよかったでしょ?」

京太郎「うん、それはそうなんだがな」

美穂子「ところで京太郎君、あとで京太郎君の部屋に行ってもいいかな?私たち京太郎君にお願いがあるんだ」

京太郎「あの、俺1人部屋なんですけど?」

白望「…………むしろそっちの方が好都合、言っておくけど京太郎には拒否権はないから」

京太郎「え、好都合ってどういうことですか?とにかくダメですからね、いくらなんでも」

小蒔「京太郎さん京太郎さん、これ何かわかりますか?」

京太郎「……ビデオカメラ、ですか?」

淡「……これにさ、きょーたろーが女湯に入る映像が記録されてるって言ったらどーする?」

京太郎「……へ?」

美穂子「ちゃんと私達の姿も映ってるから、ばっちり京太郎君が覗いたっていう証拠になるよ」

京太郎「ふぁっ!?」

白望「…………それにしても男湯と女湯ののれんを入れ替えたのに気づかないなんて、鈍感だね京太郎」

京太郎「ま、まさかっ!?」

小蒔「それで、京太郎さん。私達の『お願い』聞いてもらえますよね?」

京太郎「は……はい……」

淡「やったー!きょーたろー、一緒にいろいろ楽しもうね!…………もちろん、朝までだよ?」

美穂子「大丈夫だよ京太郎君、怖いことはしないよ。…………ちゃんと可愛がってあげるから」

白望「…………あー京太郎、私はダルくなったらそこまででいいから。…………久々に本気出すけどさ」

小蒔「京太郎さん、今日は精一杯尽くしますからっ!…………これからも末永くお願いしますね?」

京太郎(…………詰んだ……俺の人生……)


今度こそカンッ!