須賀咲ちゃんです。き、緊張の1日です。須賀咲ちゃんです。

 私たちの子供たちもそろそろ3歳、幼稚園に入れようと京ちゃんや両親との話し合いで決めまして、入園手続きをしているところだよ!

 自分がお母さんって立場になって幼稚園に来るなんて思わなかった。

 思えば、20歳を超えても自分が大人になった気はしなかったし、こうして子供を持つ身になっても当時のお母さん像に近づけたとは思えない。

 大人のイメージってのは子供が勝手に作り出すもので、お母さんはいつでもいっぱいいっぱいなんだろうな、と思います。


 「あら、男女の双子?」

 「は、はい!」

 「あ、大丈夫よー。

  意外と見ないけれど、いる所にはいるんだから!

  そんなに緊張しないで大丈夫」


 なんか先生に気遣われた! 恥ずかしい!!

 そう、うちの子供達は男女の双子なんだ。

 子育て自体なにもかも初めてなのに、男の子と女の子を同時ともなれば、両親の協力がなければどうしようもなかったね。

 私の両親は女の子二人を育てた経験があるし、京ちゃん家も一人っ子を育てているので、うまくやり取りをしてノウハウをいただきました!

 それでもいきなり二人。双子は1人を育てるより1.7倍忙しいとは言うけど、両親にフォローしてもらってなんとか……。

 男女の双子について、そういうコミュニティもあるらしいけど、私はその……ええコミュ症ですみません!

 でもこれから奥様たちと会話をしなければいけないこともあるわけで……どちらかと言うとそれに一番緊張します!

 それにこれからはこの子たちに友達が出来るかとか、みんなについていけるかとか、いじめられないかとか、うわぁぁぁぁ考えること多すぎ!

 何より、私の血を継いでコミュ症になったらどうなることやら……うぅ。


 「咲。大丈夫だって」

 「え?」

 「ほら!」


 京ちゃんが指差すところを見ると、息子がみんなの輪に突撃して行っている!

 ああ、息子は活発だから……、加えて娘の方はじーっとしてるのが好きなんだよね。

 私か! 私だ……。

 京ちゃん。どちらかというとこっちの方が心配なんだよぉ。


 「だってほらぁ、私の子だもん」

 「だから大丈夫だって。

  見てなよ」

 「ふぇ?」


 突撃した息子が、あっという間に仲良くなってる。

 うぅ、あのコミュ力は間違いなく京ちゃんの遺伝。

 しかし走って戻ってきたと思ったら、娘の方の手を取ってさっきの場所に突撃!

 まさに電光石火。うちの娘もグループに入れちゃいました!


 「俺たちの子、だろ?」


 なにそのドヤ顔うざい。ちょっとキュンとした自分に腹たつ。

 息子はまるで京ちゃんみたいに、娘はまるで私みたいに、二人一緒に育ってる。

 それならば安心だろう、と京ちゃんは思っているみたい。……まるでやったことあるからみたいに言いって、ぐぬぬ。


 「本当に仲が良いですねぇ」

 「そうなんですよ。息子も娘もとっても仲が良くて」


 京ちゃんが自慢してる。

 確かに双子の仲が良いのは私も自慢だ。

 メインで躾してるのは私だからね! えっへん!


 「いえいえ」

 「?」

 「あなたたちですよ。

  もー、その若さで子供がいるのも大変だろうな、と思ったけれど、まさにラブラブ夫婦ですね」

 「「!?」」


 え、えっ!?

 今私たちイチャイチャしてた? してないよ!?


 「それに、息子さんは旦那さんに、娘さんは奥さんにそっくりじゃないですか」


 一瞬でそこまで!? え、そんなに露骨だった!?

 京ちゃんも恥ずかしいのか赤くなって顔を伏せてる。止めてよ!


 「園にいる間は任せてくださいね。

  これから宜しくお願いします」


 そうして握手する私たちと先生。

 これからどうなるのかわからないけれど、ちょっと緊張も和らいだ、のかなぁ? カン!