「なんかお姉ちゃんに名付け親になってもらうってのも良く見るシチュエーションだよね!」

 「咲。本の読みすぎ。

  照さんだって困るだろ。

  それにあの人忙しいんだから気をつかわないと」


 京ちゃん。それは結婚してって意味?

 どうも宮永照です。京ちゃんに告白されました。これからは須賀照として生きていきます。

 妹の旦那といけない関係……。うん。

 よく本で見る展開だから私は悪くないよね。

 冗談にしても自分の子供もいないのに他人の子供の名前をつけるなんて荷が重い……。

 もし名前をつけるなら、どうするんだろう。


 「私もちょっと調べてくる」

 「あ、照さん」


 別に本当に名前をつけようというわけじゃない。

 あくまで自分に子供が出来た時の予行練習。

 いつ私と京ちゃんの間に子供ができるかわからない。準備は満タンにしておくべき。

 それにしても、名前ってどうやって調べるんだろう?



 命名辞典だとしっかりした名前が多い。

 今時の名前にしないと子供がいじめられるかもしれない。

 こういう時は、高校時代に学んだタブレットを使うべき。

 子供、名前……。けんさく!


 「今時人気の名前。

  苺愛(いちあ)……美味しそう。

  皇帝(しいざあ)……つよそう。

  黄熊(ぷう)……? 読めない」


 インターネットってすごい。今時の名前が出てくる。

 それにしても全く読めない。ふしぎ。

 調べればなんでも出てくる。

 私の名前なんかもあるのかな。


 「天照……?」


 今時は神様の名前をつける人もいるんだね。

 私の名前がどこから来ているのかはわからないけれど、もしかしたらここから来ているのかもしれない。

 今更恥ずかしくて聞けないけれども。


 「アマテラス……」


 神様の名前を冠する。いや、違う。

 あの子達は一般人。

 特別麻雀が強いわけでもなく、なんでも出来るような超人でもない。

 ただただ一人の男と女として幸せになった子達。

 その人たちの子供に、神様の名前は重すぎる。

 私も、きっとあの二人も、子供には普通の幸せを持ってもらいたいと思っているはず。

 うん。このタブレットに人気の名前を表示して、参考にしてもらう。

 なんにせよ、二人が決めるべき。

 自分の子供も持たない私には荷が重いかな。

 それに初めて子供の名前をつける時には、自分の子供がいい。

 その時を楽しみに待っていよう。それも女の子としての楽しみ。


 そして持って行ったのだけれども


 「照さん。それはDQNネームと言ってですね……」

 「DQNネーム?」


 なんと。最近はそんな名前があるんだ。

 うん、気をつけよう。カン