京太郎「……あれ、ここどこ?ああ、洋榎達の家に泊まったんだっけ…今が六時だから……帰るか。置き手紙を書いてっと。」のそのそ

??「待ちや」

雅枝「何処に行くんや?」

京太郎「いや、その、そろそろ帰ろうかなって…」めそらし

雅枝「そうやろうな…全く、本当に子供らしくないな」

京太郎「すいません」

雅枝「ならこれだけ持って行き」封筒を差し出し

京太郎「なんですか、これ?」

雅枝「自分で確認しい。ほら」

京太郎「……四万って、受け取れませんよ!」

雅枝「良いから貰っとき。新幹線代とタクシー代…色々とこみや。ポストにいれて行ったら岩手まで送り届けるからな」

京太郎「うっ…ありがたく貰っておきます」

雅枝「そうしとき…あと、これが昨日の答えや」

ギュ…

京太郎「えっ?」

雅枝「……」ボソボソ

京太郎「なっ!」カァァ

雅枝「それじゃあ、はよいき。娘達が起きたら面倒やで」

京太郎「えっ、あの、その…ありがとうございます」

雅枝「ふふ…どういたしまして」










梅田

京太郎「8時か…まだ時間はあるんだな」

京太郎「通勤ラッシュの梅田って地獄だよな」

バン…肩がぶつかり

京太郎「す、すいません」

セーラ「いや、別に…京やないか」隈があり、やつれている

京太郎「あれ、セーラさん…おはようございます」

セーラ「おはよう…なんでまだ大阪におるん?岩手に帰ったんとちゃうの?」元気がない

京太郎「今から帰るんですよ。それより、大丈夫ですか?」

セーラ「何がや?」

京太郎「そのなんと言うか…顔色が悪いですよ」

セーラ「…気のせいや」

京太郎「いやでも…」

セーラ「気のせいって言ってるやろ!」

京太郎「……」

セーラ「それじゃあ、ウチは学校があるから…」

京太郎「…はい」

京太郎(飯を食べてないな…水分もとってない。あれは倒れるぞ)

セーラ「……」

フラ…

京太郎(やっぱり)

ギュ…手を掴んで

セーラ「…なんのつもりや?」

京太郎「俺とデートしましょ」

セーラ「……」

京太郎(うわぁ…明らかに不機嫌だよ。でもまあ、ついて来たって事は何かを聞いて欲しいんだろうな)

セーラ「それで、なんでこんな高級そうな所に連れてきてどういうつもりや?」

京太郎「とりあえずご飯食べようかなって」

セーラ「ふざけてるんか?」

京太郎「いや、俺からしたら飯もロクに食べずに今にも倒れそうなあんたに言われたくないで?」

セーラ「喧嘩売ってるんやったら買うで?言っとくけど強いからな」

京太郎「…飯を食べたなら幾らでも良いですよ」

セーラ「……だからそれが…」

ガタ…

店員「お待たせしました。朝食セットA二つです」

セーラ「ちっ…」

京太郎「ありがとうございます」

店員「それではごゆっくりどうぞ」

セーラ「……食べへんで」

京太郎「強情ですね、食べればいいじゃないですか」

セーラ「お腹空いてない」

ぐうぅ……

京太郎「身体は正直ですね」

セーラ「お、おまえの聞き間違いや!」

ぐうぅぅぅう…

京太郎「俺の耳も呆けたみたいです…また聞こえましたよ?」

セーラ「俺、お前の事嫌いや」箸を持ち

セーラ「いただきます」

京太郎「どうぞ」

パク…もぐもぐ 粥を一口たべて

セーラ「っ!」

パク、パク…もぐもぐ… 凄い勢いで食べていく

京太郎(美味い料理は偉大だな)

パク…もぐもぐ

セーラ「ふぅ…」完食

京太郎「どうでした?」

セーラ「美味か……普通やったで」

京太郎「美味しかったんですね」

セーラ「べ、別に普通って言ったやろ!」カァァ

京太郎「…そう言う事にしときます」

セーラ「なんやその言い方は…まあ、別にええけど」

京太郎「ありがとうございます」ニコニコ

セーラ「………何も聞かんの?」

京太郎「聞いて答えてくれるんですか?」

セーラ「絶対に言わん」

京太郎「ですよね。だから少しずるい事を言いますね」

セーラ「ずるい事?」

京太郎「今、食べたご飯の分だけ喋って貰えますか?」

セーラ「はっ?」

京太郎「だから…」

セーラ「待て、食べた分は自分で払うで」伝票を見る

セーラ「……なんでこんなにもするん?」伝票を持って固まり

京太郎「なんででしょうね…それでどうしますか?因みにこれはお願いじゃなくて強迫ですから」

セーラ「き、強迫なら仕方ないな」めそらし

京太郎「そうです。仕方ない事です」

セーラ「……解らんようになってきたんや…」

京太郎「何が?」

セーラ「このまま千里山の元エースとして居て良いのかが」

京太郎「何故そう思ったんですか?」

セーラ「あんたに麻雀で三回も役満を上がられて最後に振り込んだから…」

京太郎(俺のせいか…)

セーラ「勿論、あんたのせいにするつもりはない。ただ、同じ高校生やのにここまで差があるなんて考えた事なかった。あの宮永照にでも打てば勝つ気でいれる。でも今の俺には京さんに勝てるビジョンが見えない…麻雀なのに勝てるビジョンが想像できひんのは致命的や」

京太郎「そうですね…麻雀は得点を稼いでそれを競う競技です。なのに勝てるビジョンが見えないのは致命的です」

セーラ「そうやろ…それをずっと考えてた…今の俺に千里山の中堅が務まるんかって」

京太郎「……」

セーラ「つまらん事やと自分でも思う。ただ…今まで信じてた物が信じれへんようになった…それだけで俺は止まってしまったんや。見えてた筈のビジョンも、皆と目指してる優勝も…今の俺には出来る気がせん」ポロポロ

京太郎「……天才の挫折ですか」

セーラ「はっ?」

京太郎「いや、セーラさんも天才の一人だったって事ですよ」

セーラ「一体何を言って…」

京太郎「役満三連続で心が折れたなら麻雀を辞めればいい」

京太郎「トキさんも智紀も和もハオも…悩む所が小さい。セーラさん、今貴女が思ってる言葉を当てましょう。お前は強いからそんな事が言えるねん。あんな槍があるから強いんやろ!ですよね?」

セーラ「……」顔を伏せて

京太郎「強いから、槍があるから…そんな事を羨む前にもっとやる事があると俺は思うんですよ。俺はそうやって義姉二人の扱きに堪えた。幼馴染達が麻雀って楽しいよねって言う度に俺は勝つ事を考えた」

京太郎「負けて悩むのは勝ちたいからだ」

セーラ「そんなん当たり前やん…勝ちたいに決まってるやろ」下を向いたまま

京太郎「ならなんで逃げる?」

セーラ「逃げてなんかない!」涙を流しながら顔を上げて京太郎を睨みつける

京太郎「逃げてますよ。無い物を欲して、悲劇のヒロインを気取って、格好とは全く逆ですね」

セーラ「うるさい…」

京太郎「なんですか?負け犬遠吠えなんて俺には聞こえません」

セーラ「黙れ!」

バン、ギュ…手を伸ばして京太郎の首元握り

京太郎「……次は俺を殴りますか?」

セーラ「…黙れ…黙ってや…なんで俺を…私を苛めるねん」

京太郎「……」

セーラ「私だってな…知ってるんや。甘えてるって…トキが一巡先が視えるって言って千里山のエースになった時、嫉妬した……羨ましかった…あれがあれば私はもっと強くなると思った!でも私には誇りがあった!その誇りがあるから頑張ってこれたんや!」

セーラ「それをへし折ったのはお前や、須賀京太郎!!」

セーラ「なのに…なんでお前は私を苛めるねん…私が何をしたんや」

京太郎「……貴女はどうしたいんですか?」

セーラ「はっ?」

京太郎「そのまま泣いてできないといって諦めるんですか?」

セーラ「仕方ないやろ!私には何にもないんやから!」

京太郎「だから聞いてるんだ。諦めるのか諦めないのか」

セーラ「……無理な物は無理なんや」離して座り込む

京太郎「…力をやる」

セーラ「…えっ?」縋るような眼

京太郎「オカルトが欲しいならオカルトの力をやる」

セーラ「ほんまか?」

京太郎「本当だ…ただし条件がある」

セーラ「条件…?」

京太郎「対価を支払ってもらう」

セーラ「……」

京太郎「カピーが言っていた…覚悟を示さない相手に与える物は何もないと」

京太郎(何よりこのまま凹んでいたらトキさんがネト麻をしてくれない可能性がある。それは困る)

京太郎「だから覚悟を示してくれ」

セーラ「わ、私は…」

セーラ「…本当に覚悟を示したらいいんやな?」

京太郎「ええ」

セーラ「……」立ち上がり、京太郎をみる

京太郎「……」

セーラ「……一回しかせえへんからな?」

京太郎「はっ?」

ギュ… 京太郎の顔に両手を添えて顔を近づけようとして

セーラ(これでいいんや…)涙が出て

バシ…セーラの顎の下をデコピンで弾き

セーラ「痛っ!」

京太郎「な、何をしようとしてるんですか!」カァァ

セーラ「何って覚悟を…」

京太郎「いいです、俺が悪かったから手を出してください」

セーラ「なんや…恥ずかしかったんか?」カァァ

京太郎「ああもう、へんな空気になったじゃないですか!」

セーラ「私が悪いって言うんか?ヘタレな京太郎が悪いやろ!!」

京太郎「へ、ヘタレなんかと違うぞ!」

セーラ「ヘタレやろ!私にキスされようとして拒否したんだから!ヘタレや!」

京太郎「うっ…いや、あれだろ、俺はあんな事を予想してなかったし…」

セーラ「ふん、京太郎はお子ちゃまやな」カァァ

京太郎「顔を真っ赤にさせて言っても説得力がないですよ」

セーラ「真っ赤ちゃうわ!」カァァ

京太郎「赤いじゃないですか!」

セーラ「違う!」 顔を突き出して

京太郎「違わない!」同じく

セーラ「……」

京太郎「……」

セーラ、京太郎「ふははは…」笑いあい

セーラ「手を出せばいいんか?」

京太郎「ええ、それでどうにかなります」

セーラ「ほら、これでええんやろ?」

ギュ…手を握り

京太郎「……対価が決まりました?」

セーラ「えっ?」

京太郎「俺の前では今の女の子で居てください」

セーラ「えっ?」

京太郎「二度は言いません」

京太郎(…この人が泣かなくても良いように…)

??「…その願い叶えよう」

京太郎「えっ?」

ドクン…

セーラ「っーーー!」

バタ…椅子に座り込み

京太郎「なんだ今の…」












公園

セーラ「っ…ここは?」

京太郎「目が覚めましたか?」

セーラ「……何をしたんや?」

京太郎「秘密です」

セーラ「何をしたんか解らんねんな」

京太郎「えっ…なんでばれた」

セーラ「なんとなくや…ただ、少しだけ京太郎の事がわかるようになった」

京太郎「なんだそれ」

セーラ「なんやろな…まあ、なんでもいいやろ」

京太郎「それもそうだが…」

セーラ「それじゃあ、私はそろそろ学校に行かんといけないから」

京太郎「大遅刻だな」

セーラ「だれのせいやと思ってんの」

京太郎「知らんな」

セーラ「ふん…京太郎」

京太郎「なんだ?」

セーラ「ありがとうな」

ちゅ…頬

京太郎「えっ?」

セーラ「全国で会おう。私、頑張るから」

スタスタ…

京太郎「ギャップ萌えだと…」ダラダラ…鼻血











昼2

京太郎「久しぶりの我が家だ……何回目だこれ言うの?」

京太郎「寝るか…少し疲れたしな」

ーーーーーーー

夕方

ピンポーン…

京太郎「…っ?誰かきた?」

京太郎「はい、少し待ってください!」

ガチャ…

??「久しぶりだね」

京太郎「えっと誰ですか?」

??「あちゃあ…忘れてるから。赤土春絵だよ。健夜さんの友人の」

京太郎「…あっ、お久しぶりです」

京太郎(健夜義姉さんの数少ない友人の一人だよな…)

春絵「それで健夜さんに用があるんだけど…居るかな?」

京太郎「義姉さんは居ませんが…」

春絵「マジで?今日、約束してたんだけどな…」

京太郎「何をですか?」

春絵「うん?いや、教え子のコーチをしてくれるって言ったからその打ち合わせに来たんだけど…」

京太郎「あれ、赤土さんって確かプロだったんじゃ…引退したんですか?」

春絵「ああ違う、違う。母校に麻雀部が復活したから、そこで顧問をしてるんだ。君の事も参考にさしてもらってるよ。岩手の大魔王さん」

京太郎「大魔王って…なんですかそれ」苦笑い

春絵「有名だよ。教え子の何人かも君の事をそう呼んでいるし」

京太郎「マジか…不名誉なあだ名だな」

春絵「健夜さんと良子の義弟なんだからそれくらいしかたないでしょ」

京太郎「そうですかね…」

春絵「それじゃあ私はそろそろ行くわ…健夜さんにも連絡をとらないといけないし」

京太郎「俺の方からも連絡をいれときますね」

春絵「そうしてくれると助かるよ。また全国で会おう」

京太郎「はい、楽しみにしてます」

春絵「私の教え子達は強いから」

京太郎「…俺の仲間も強いですよ」

春絵「知ってる」










京太郎「義姉さんにメールを送っといてと…」

京太郎「ネト麻でもするか」

京太郎「えっと智葉さんと妹尾さんを誘ってみるか」

ーーーーー

智葉「久しぶりだな」

佳織「が、頑張らないと!」








京太郎「よし、勝った。あれウィスが着てる」








京太郎「ねりーさんからか…」

ーーーーー

ねりー「ご飯粒は左についてた」

京「えっ?」

ねりー「解らないんですか?ロリコン」

京太郎「………ネリーさんだな」

京「ネリーさんでしたか」

ねりー「正解」

京「それでどうかしたんですか?」

ねりー「これ、私のスカイのIDとメルアド」

京「は、はぁ…」

ねりー「要件はこれだけ。それじゃあ」










京太郎「……眠い」

カピー「パカパカ(久しぶりだな」

京太郎「三日ぶりだな」

カピー「パカパカ(旅行をしてきてタラさなかったのか…でもまあ、人妻に手を出すのはどうかと思うぞ」

京太郎「いやいや、手を出してないからな」

カピー「パカパカ(ふん…酒に弱いのに飲むからだ」

カピー「パカパカ(だから私に頼むがつるぺたか大きいかの二択どう言うことだ?」

京太郎「俺はまだ何も言ってないんだが」

カピー「パカパカ(言わなくても解るわ…全くそれに共通して負の面が出てきたら危ない奴らときている。刺されないと理解できないのか?」

京太郎「恐ろしい事を言い過ぎだろ」

カピー「パカパカ(知るか。まあ、本題にはいるぞ。とりあえず………どうしたいんだ?」

京太郎「いや、何がだ?」

カピー「パカパカ(イチャイチャしたいのかそれいがいなのか」

京太郎「イチャイチャしかないだろ」

カピー「パカパカ(……まあ、普通はそうだな。だが主はあれとイチャイチャしようとしたら少し厳しい」

京太郎「…なんでだ?」

カピー「パカパカ(強すぎるからだ。凡人の最大の嫉妬対象は天才だからな。過程を知らないあの女からしたら主は天才だ。だから秘策を授けてやろう」

京太郎「天才か…頭に努力とつけといてくれ」

カピー「パカパカ(…そうかもしれんな。まあいい…一度しか言わないぞ。自称凡人は秀才だ。秀才には秀才の誇りがある。それを守る為に必死だ。言葉で護り、行動で護り、意思で護る。全部壊してしまえ。イチャイチャはできる。唯一の今、主がマトモにイチャイチャできない相手だからな…壊すなよ」

京太郎「怖いことを言うなよ」

カピー「パカパカ(ふん…全員が主みたいに強くないのだ」












京太郎「どこで食べよう」

部室

豊音「大阪どうだった?」

京太郎「…ごわごわしてた。長野や岩手に比べて建物も薄暗いし…何より星が無かった」

豊音「そうなんだ…どっちの方が良かった?」

京太郎「岩手だろ。空気が美味いし、星も見えるし、何より豊音達も居るしな。遅れたけど全国個人出場おめでとう」

豊音「ありがとう。皆で祭りを楽しまないとね」ニコニコ

京太郎「そうだな…これが最初で最後の祭りだからな。楽しまないとな」

豊音「…ねえ、京太郎」

京太郎「どうした?」

豊音「私達が卒業したら宮守を転校するの?」

京太郎「……どうなんだろうな」

豊音「…まだ先の話だから解らないよね」

京太郎「そうだな、まだ先だからな」

豊音「うん…でも良かったら宮守に居て欲しいよ」ボソ

京太郎「……」












放課後

京太郎「何をしようか」

京太郎「食料品がきれてるから買い物をするか」

京太郎「これだけ買ったら大丈夫だろ。明日は部活だな」

ーーーーーー


京太郎「とりあえず昨日の分のノート作成はできたな」

京太郎「今日も頑張るか」

京太郎「スカイに居る身内で打つか」

ーーーーー

桃子「勝たしてもらうっすよ!」

慧宇「頑張らないと…」

透華「丁度いいですわ」










京太郎「捲られた…それにしても堅い勝負だったな。モモからウィスが着てるな。スカイで話すか」

ーーーーー

桃子「みんな強過ぎっすよ!」

京太郎「モモも空きあれば狙ってただろ」

桃子「…暴露てたっすか」

京太郎「今のメンツは本当に強いからな」

桃子「そうっすね。話は変わるけど、岩手個人優勝おめでとうっす!」

京太郎「ありがとう。モモも長野の個人戦勝っただろ?おめでとう。咲の試合を見たが見ててドキドキしたぞ」

桃子「ありがとうっす。嶺上さんは怖いっすからね」

京太郎「そうだな、あの咲は怖い」

桃子「ロンを凌いでも嶺上開花で削られるっすからね」

京太郎「実はあれには一個奥があるんだぞ」

桃子「ま、マジっすか…」

京太郎「秘密だがな」

桃子「本戦で当たらない事を祈るっすよ」











水曜日

京太郎「……大切なことを忘れてる気がする」

京太郎「お弁当を作るか…買い物もすましたしな」

ーーーーーーーー


京太郎「何処で飯を食べよう」

京太郎「移動するのも面倒だし、教室で食べるか」

??「あれ須賀君、今日は教室で食べるの?」

京太郎「まるで俺が食べたら駄目な言い方だな羽川」

翼「だって須賀君いつも先輩達とたべてるから」

京太郎「よく知ってるな」

翼「たまたまだよ」

京太郎「お弁当が豪華なんだが取引しないか?」

翼「唐翌揚げと卵焼きならいいよ」

京太郎「…仕方ないか」












放課後 部活

京太郎「久しぶりの部活だ」

京太郎「誰とうとうかな」

京太郎「今日は勝たしてもらうぞ」

塞「どうなるだろうね」

豊音「私も最初から全力でいくよー」

エイスリン「カツ!」










京太郎「負けたー!」

塞「私を潰そうとして豊音に振り込むからだよ。まあ、私が一位だけど」どやぁ

豊音「うぅ…エイスリンさんと京太郎を狙ったら塞にやられたよ…」

エイスリン「ワタシ、ナニモデキテナイ!!」

京太郎「次は、次は負けないからな」

塞「かかってきなさい」

豊音「次は塞を狙うよ」

エイスリン「マケナイ!」










帰り道

京太郎「そろそろ夏だな」







校門

咏「京太郎ー」ブンブン

京太郎「……なんで居るんですか?」

咏「なんとなく」

京太郎「…一人ですか?」

咏「二人に見えるかい?」

京太郎「…」

咏「……」ニコニコ

京太郎「家に来ますか?」

咏「行く。いや、悪いね?」

京太郎「来るつもりだったんでしょ?」

咏「どうだろうねー」

京太郎「眼が泳いでますよ。夕飯のリクエストとかはありますか?」

咏「ハンバーグ」

京太郎「ハンバーグか…買い物に行きますか」

咏「そうだね」

ギュ…手を繋ぎ

京太郎「……」手を見て

咏「どうかした?」

京太郎「いや、とりあえずスーパーに行きますか」

京太郎(こんなに小さかったんだ)

咏「おじゃましまーす」

京太郎「とりあえず手を洗っといてください。俺は準備しますんで」

咏「手伝う事はあるかい?」

京太郎「ないです…と言いたいですが野菜の下ごしらえを手伝ってください」

咏「了解」ニコニコ

京太郎「…なんでそんなに嬉しそうなんですか?」

咏「そう見える?」

京太郎「ええ」

咏「そうか…私は今嬉しいのか」ニコニコ

京太郎「咏さんって料理できたんですね?」

咏「当たり前。料理ができない女は行き遅れるからねー」

京太郎「……それは色々な人に喧嘩を売ってる気がしますが」

咏「大丈夫、大丈夫。生き遅れの知り合いなんてそんなに居ないから」ダラダラ

京太郎「冷や汗かきながら言う事じゃないですね…おっと、焼きあがったみたいです」

咏「ハンバーグの下にローズマリーを敷いて焼くなんて初めて知った」

京太郎「結構美味しくなるんですよ。柑橘系のソース、今回はレモンですけど相性もいいですし」皿に盛り付けて

咏「そうなんだ…流石京君だ、偉いぞ」

京太郎「それほどでもないよ、咏お姉ちゃん…あっ…」

ガタ…

咏「……」

京太郎「聞かなかった事にしてください」

咏「断る」

京太郎「卑怯ですよ、あの言い方は…」

咏「ただ確かめたくなっただけ…京太郎の中にまだ私は居るのかを」

京太郎「……捨てた人間が言ったら駄目ですよ」

咏「それもそうだね…でも私は…」

京太郎「それ以上は無しだ。今更、そんな事を言い出すのは本当に卑怯だ」

咏「……卑怯でもいい」

京太郎「聞こえない」

スタスタ…リビングに逃げる

咏「そう、私は卑怯でもなんでもいい…あんたが手に入るなら…側に居てくれるのなら…どんな事でもするよ」

京太郎「気をつけて帰ってくださいね」

咏「また遊びに来るよ」

京太郎「……車に乗れるようになってからですね」

咏「ば、馬鹿にするな!こう見えても免許はあるんだぞ!」

京太郎「足、届かないでしょ」

咏「届く!」

京太郎「はいはい…本当に駅まで送って行かなくて良いんですか?」

咏「ああ。知り合いがそこまで迎えに来てくれてるから大丈夫」

京太郎「知り合い…プロの方ですか?」

咏「そこは秘密。ただ女なのは確か」

京太郎「…別に性別は気になってない」

咏「嘘だね、顔にかいてるよ」

京太郎「……」

咏「それじゃあね、京太郎」

スタスタ…

京太郎「咏さん!」

咏「うん?」振り返り

京太郎「俺は昔のあんたが嫌いだ。今のあんたの方がずっと好ましいよ」

咏「…ふふ…ハハハ…当たり前よ」

バシ…扇子を拡げて
スタスタ…また歩き始める

京太郎「昔と本当に真逆だな」ボソ



京太郎「……夏服を買いにいかないとな」

京太郎「ネト麻でもするか」

京太郎「洋榎でも誘ってみるか」

ーーーーーー

洋榎「京太郎からの誘いやったら受けへんわけにはいかんな」









京太郎「三位だ……どうも狙いうちされた気がする」

♪ー

京太郎「洋榎からスカイか…もしもし」

洋榎「今の試合、明らかに狙われとったよな」

京太郎「やっぱりそう思うか?金糸雀って人に怨まれる覚えは無いんだがな」

洋榎「…どうやろうな。京太郎は麻雀の事では容赦ないから。それよりなんでウチに黙って帰ってん」

京太郎「いや、それはあの…起こしたらマズイかなって」

洋榎「…そう言う事にしといたる…だけど次はないからな!」

京太郎「覚えておきます…」








木曜日

京太郎「何をしようか」

カピー「パカパカ(なあ主」

京太郎「どうしたんだ?」

カピー「パカパカ(もし許嫁が三人できて一人しか選べないとしたらどうする?」

京太郎「残りの二人はどうなるんだ?」

カピー「パカパカ(秘密だ」

京太郎「…そうだな…とりあえずはカピーに相談だな。俺の事だけど明らかにおかしいからな」

カピー「パカパカ(まあ、主は12人と結婚した猛者だから関係ないか」

京太郎「ナースと仲よくなりたい」

カピー「パカパカ(本能に忠実だな」

京太郎「いや、買った覚えのない秘蔵本に良子義姉さんそっくりのナース本があったんだ」

カピー「パカパカ(それでそれに欲情したのか?」

京太郎「そうじゃなくて、本当にあんな重労働なのか聞いてみたいから」

カピー「パカパカ(腰振るのは二次元の世界だけだぞ」

京太郎「何言ってんだ、当たり前だろ」

カピー「パカパカ(…まあいい。神託はこれで一回中断するからな。解決していない神託が多すぎる」

京太郎「まあ、仕方ないか」

カピー「パカパカ(解決しなかった罰則は世界を持ち越すからな」

京太郎「世界?」

カピー「パカパカ(解らなくていいさ。とりあえずは…………全国で幸運に会えば会える。そこで挑発されるから勝て。蟹、天女、電波、厨二か……どれも私が嫌いな存在だな」

京太郎「そういや、なんで蟹が嫌いなんだ?」

カピー「パカパカ(一人で食べれないから」









京太郎「……雨が降ってるな」

京太郎「寝るか……zzz」

羽川「あれ、須賀君?…寝てるのかな?」

ツンツン…

京太郎「……zzz」

羽川「珍しい事もあるんだね」

京太郎「……zzz」







「願い事を叶えてやる」

「どんな願いでも良いの?」

「どんな願いでもだ…私が視える人間は久しぶりだからな」

「……他の人に視えないの?」

「視えない。視えても困るからな」

「寂しくないの?」

「馬鹿か?元々独りだったんだ、寂しいわけがないだろ」

「そうなんだ…僕とは違うね」

「そうだな。私とお前は違う…ほらさっさと願いを言ってみろ」

「僕と家族になってよ?」

「はっ?」

「だから…」

「それはできないな」

「嘘をつくの?」

「う、嘘なんてついてないだろ!」

「お、大きい声を出さないでよ…でも嘘をついたよ。何でもできるっていったじゃないか」

「……記憶にない」

「嘘つきだ…先生が言ってたよ、記憶にございませんって言うのは嘘つきだって」

「私をあの腐れ政治家共と一緒にするな!」

「一緒だよ。嘘つき」

「ああ、解った、その願いを叶えてやる。私とお前は家族だ!その代わりお前は何として扱う!」

「カピバラ…」

「はっ?」

「カピバラでしょ?」

「私のこの美しい四肢をカピバラと……あれ?」

「それじゃあ帰ろうか。僕と君は家族なんだから」

「なんでカピバラなんだ…」ブツブツ

「…お姉さんよりカピバラの方が僕はいいよ」ボソ…












放課後

京太郎「懐かしい夢を見た気がする…」

京太郎「部活だな」

京太郎「あれトシさんも打つんですか?」

トシ「私が打ったら駄目かい?」

京太郎「いや、全力で行かしてもらいます」

トシ「…リベンジさしてもらうよ」

白望「ダルい…」

胡桃「負けない」










白望「……ズルい」

京太郎「いや、待て…俺にそれを言われても仕方ないだろ」

トシ「最速はやっぱり胡桃の方が早かったかね…」

胡桃「先生も私の待ちを握ってたから仕方ないです」どやぁ

白望「京太郎…」

京太郎「なんだ?」

白望「おんぶ…」

ぎゅ…

京太郎「ちょっ、急にどうしたんだよ」

白望「凹んだから…慰めて……あとできれば…ご飯も」

京太郎「……」

京太郎「仕方ない、一緒に帰るか」

白望「うん…」

エイスリン「シロ、ズルイ!」

豊音「そうだよー!」

塞「そうだ、そうだ」

胡桃「なら勝者権限で…」

京太郎「駄目だ。俺は今日、シロと帰る。なあ、シロ」

白望「うん」

京太郎「それじゃあな」おんぶ中

白望「ばいばい…」京太郎は見えないように勝者の笑みを浮かべて

スタスタ…

エイスリン「……ハメラレタ」

豊音「うん…負けたくないけど…どうしよう」わたふた

塞「あんな方法があったなんて」

胡桃「勝ったのに勝った気がしない…」

トシ「モテモテだねぇ、京太郎は」

豊音「…そう言えばトシさんの初恋ってどうだったんですか?」

トシ「私かい?」

胡桃「何それ、気になる」

エイスリン「キニナル」

塞「私も聞いてみたいな。」

トシ「なんだい全く、昔の事を聞くもんじゃないよ…でもまあ、負けたから教えてあげようか」

一同「やった!」

トシ「あれはね、私が17の時だった」











校門

京太郎「よし帰るか」

白望「待って…」おんぶをやめて降りる

京太郎「あれどうしたんだ?」

白望「こっちでいい」京太郎の左側に立ち寄り添って

京太郎「そうなのか?でもまあ雨に濡れるからもう少し寄っていいぞ」

白望「うん…」

白望「大阪どうだった?」相合傘

京太郎「豊音にも聞かれたぞ、それ。なんかこう…人が多かった。粉もんは美味しかったぞ」

白望「そう…誰かと麻雀は打ったの?」

京太郎「ネト麻のフレンドとその友達と打った…全力で挑んだから場の空気が悪くなってな…少し反省したよ」

白望「それは京太郎が悪い…普通の人だと危ない」

京太郎「危ないってなんだ危ないって。まあシロ達と打ってる方が今は1番楽しいけどな」

白望「……ありがとう」

京太郎「どうしたんだ急に」

白望「別に…」

京太郎「今のもしかしてあの有名人のネタ…」

白望「違う」

京太郎「ですよねー。おっと着いたぞシロ」

白望「うん…送ってくれてありがとう」

京太郎「おうまたな」右肩が濡れていて

白望「…風邪ひかないように」

京太郎「大丈夫だ、問題ない」












京太郎「風邪ひかないようにしないとな…」

京太郎「まあ、ネト麻が先だな」

京太郎「和とハオが居るな」

ーーーーーー

慧宇「…またご主人様がいる」ぶる…

和「今日は勝たしてもらいます」











京太郎「負けた…スランプかな。呪われてる気がする」

ーーーーーー

金曜日

京太郎「どうしたものか」

京太郎「お弁当だな」

ーーーーーーー


京太郎「何処で食べようか」

トシ「須賀はいるかい?」

京太郎「どうかしました?」

トシ「いや、ちょっと見て欲しい物があるんだよ」

京太郎「見て欲しい物?」

トシ「とりあえずこっちにきておくれ」

スタスタ…

京太郎「わかりました」

ーーーーーーー

京太郎「それで俺は何を見れば良いんですか?」

トシ「これだよ…」少し錆びれた銀の指輪

京太郎「……」

京太郎「いや、特に覚えは…」

トシ「そうかい…まあ、当たり前の事か」

京太郎「差し支えなかったらそれが何か教えてくれますか?」

トシ「ああ、いいよ…これは初恋の証さ」

京太郎「初恋の証?」

トシ「そう…もう昔のはなしだけどね」

京太郎「大切な思い出なんですね」

トシ「どうだろう…昔の事だから覚えてないな」










部活

京太郎「部活だな」

京太郎「……なんでこんなに殺気立ってるんだ?」

エイスリン「キョウタロウガワルイ」

豊音「そうだよ、京太郎が悪い」

胡桃「あとシロも悪い」

京太郎「どう言う事なんだ」












京太郎「最後の最後で捲られた…」

豊音「麻雀は全力で挑むんだよ!」

エイスリン【魔王二人の絵】

胡桃「あの二人同時は流石に辛いよね」

エイスリン「ウン」











帰り道

京太郎「指輪が初恋の証か…」





豊音「一緒に帰ろう」

京太郎「おう、別にいいぞ」

ーーーーーーー

豊音「……」ニコニコ

京太郎「……」

スタスタ…

京太郎「なあ、豊音」

豊音「どうしたの?」

京太郎「豊音の初恋っていつなんだ?」

豊音「えっ?」

京太郎「いや今日、トシさんの初恋の証を見せられてさ…だから気になってな」

豊音「わ、私は…今も昔も初恋のままだよ」カァァ

京太郎「まじか…」

豊音「うん…京太郎はどうなの?」

京太郎「俺の初恋か…俺の初恋は年上の泣き虫のお姉さんだったな」

豊音「そ、そうなんだ」

京太郎「まあ小さい時の事だからよくわからないんだけどな」

豊音「…きっとそれは本物だよ」

京太郎「そうかな?」

豊音「うん。大事な思い出だよ」

京太郎「思い出か…確かに大切な思い出だな」ニコニコ

豊音(霞さんには負けないんだよー)







京太郎「初恋か…」









京太郎「ふぅ…やっとまともに勝てたよ」

ーーーーーーーー

七月1日 土曜日


京太郎「…眠い」

京太郎「とりあえず朝ごはんだな…」

ーーーーーーーーー


京太郎「昼寝をするか出かけるか…」

昼寝

京太郎「…眠いから寝るか」











「それ以上したら駄目!死ぬ!血が無くなったら死ぬんだぞ!」

京太郎「はは、大丈夫ですよ。死にません。俺が勝って、あんたは自由になるんだ**さん」

「ふん…そんな絵空事をまだ信じるのか?私の持ち点は64000。それに対してお前はもう1000点しかない。諦めろ。そして死に怯えるがいい」

京太郎「…」

「ふん…こわくて喋れぬか。つまらん本当につまらない」

京太郎「最期に確認しておく…」

「なんだ?」

京太郎「この麻雀は役満はWや Tはありなんだな」

「できればな。この鷲巣麻雀で役満などまず上がれまい」

京太郎「そうか…ならいい」

オーラス

京太郎(義姉さん…約束を破るよ…俺はこの試合に勝つ為に)


灼熱に愛された者発動!
覇王に愛された者発動!
爆発王との縁発動!
焦土の覇王槍発動!

「な、何が起きて…」

京太郎手配

黒白白撥撥撥黒中中南南南黒

「い、イカサマだ!なんだその手牌はありえん!貴様イカサマをしただろ!」

京太郎「騒ぐな鷲巣、お前が振り込まなければいいだけのことだろ…怖いのか?」フラ…

「馬鹿を言え!この鷲巣様が恐怖で怯える事などない!」

京太郎「なら早くしろ」

「………」

(三枚握っている西は絶対にありえない…あの凡人にそんな事できるわけがない!」

コトン…

西

京太郎「……」ぶるぶる

「これではなかったようだの…だから貴様は」

京太郎「死ね、鷲巣。ロン!大三元…」

ドス…

京太郎「四暗刻単騎」

ドス、ドス…

京太郎「字一色…」

ドス…

京太郎「人和…16万点だ」

ドシュ…ぶしゃぁぁぁあ…血しぶき
「なっ、な、な、な…」
ゴトン…倒れる
京太郎「これで俺の勝ちだ……」
バタ…












京太郎「はっ…何だ今の夢は恐ろしすぎるだろ!」

ーーーーーー


京太郎「…昼寝はするべきじゃなかったか?」

カピー「パカパカ(どうした、冷や汗が凄いぞ」

京太郎「いや、えげつない夢を見てな…」

カピー「パカパカ(夢か…そうだな、夢だな」

京太郎「何だその言い方」

カピー「パカパカ(気にするな。さて今日は質問だな」

京太郎「麻雀に勝てないんだが…」

カピー「パカパカ(くだらん質問だな。運が悪いだけだ」

京太郎「待ておかしいだろ、もっとこうなんかアドバイス的な物を…」

カピー「パカパカ(ない。今の主に何が足りないのか…簡単だ。運がないだけだ」

京太郎「納得できない」

カピー「事実だから仕方ない」












京太郎「……熱い」


朝ごはん

京太郎「……風邪かな」

ーーーーーー


京太郎「……」

スーパー

京太郎「…風邪だな」

トシ「おや、買い物かい?」

京太郎「えっ、あ、トシさんこんにちは。風邪気味なんでお粥でも買っとこうかなって」

トシ「確か料理はできた筈だろ?」

京太郎「たまには楽したって許されますよ」

トシ「……似てるね」

京太郎「どうかしました?」

トシ「いや…なんでもない。風邪なら早く帰るんだよ」

京太郎「大丈夫ですよ、男ですから」

トシ「ほう…そう言ってエイスリンに看病されてたのは誰だい」

京太郎「ははは…知ってたんですか」

トシ「教師だからね。程々にしときなよ」

京太郎「はい、わかってます。あっ、そういえば昨日、若い頃のトシさんみたいな女性の夢を視たんですよ」

トシ「私の若い頃か…どんなんだったんだい?」

京太郎「美人でしたよ。モノクルを着けて、俺の後ろに居たんです」

トシ「美人ねぇ…そんな事しか考えてないのかしら?」

京太郎「そ、そんな事ないですよ。だって俺、その美人の為に…」

♪~

トシ「おっと電話だ…すまないね。もしもし…」

京太郎「いえ大丈夫ですよ。そこから先は俺と鷲巣って奴との麻雀の話ですから。それじゃあ、俺はもう行きますね」

スタスタ…

トシ「鷲巣?…えっ、いや、こちらの話です」

トシ(なんで京太郎が鷲巣の事を知っている?)












京太郎「…夏場の風邪は面倒だな」

カピー「パカパカ(寝ろ」

京太郎「第一声がそれかよ」

カピー「パカパカ(病人がわめくな。それにそれが風邪だとは限らないぞ」

京太郎「えっ、マジでか?」

カピー「パカパカ(どうかは知らんがな。とりあえず質問だろ。早く聞いて寝ろ」

京太郎「これって風邪じゃないのか?」

カピー「パカパカ(正直に言おう。インフルエンザだ」

京太郎「……えっ、冬じゃないぞ?」

カピー「パカパカ(新型だな。安心しろ死なないから。ただまあ看病はしてやる」

京太郎「まじかよ」

カピー「パカパカ(まじだ。朝一で病院だな」

京太郎「……寝たら治ってるから大丈夫だ」

カピー「パカパカ(それはない」

京太郎「聞こえない」










京太郎「ゲホゲホ…これはまずいかもしれない」

カピー「パカパカ(だから言っただろ。学校には連絡をとっておいたぞ。病院には……行けそうにないな。仕方ない、薬をとってくるから寝ておけ」

京太郎「ガビー…」ポロポロ

カピー「パカパカ(泣くな気持ち悪い。すぐ戻るから安心しろ」

京太郎「ん……zzz」

カピー「パカパカ(早すぎるだろ」

ーーーーーー

夕方

京太郎「…zzz」




ぎゅるびーん☆

ピンポーン…

はやり「あれ、居ないのかな☆?」

ガチャ…

はやり「あっ、京太郎……誰もいない?」

カピー「パカパカ(愚者か…まあ義姉や道化よりはマシか」玄関でゴロゴロ

はやり「…お邪魔します☆」

バタン…

はやり「誰も居ないのかな?でも靴はあるし…カピバラちゃんは解る☆」

カピー「パカパカ(インフルエンザだ」

はやり「わかるわけないか☆」

カピー「パカパカ(……これだから愚者は」

はやり「京太郎は何処に居るのかな☆」

スタスタ…

ガチャ…

はやり「…あっ、居た☆京太郎ー……」

京太郎「はぁ……はぁ……zzz」

はやり「熱…これが薬かな…?」隣にあった薬袋を見て

はやり「新型インフルエンザ……あの二人は何をしてるのかな」マジギレ

京太郎「……っ…zzz 」

はやり「大丈夫だよ、京太郎。私が居るから…お粥と氷枕の交換…仕事もキャンセルしとかないと」真剣

京太郎「…はやり…姉ちゃん…?」

はやり「あっ、起きたら駄目だよ。少し待っててね、タオルとか持ってくるから」

京太郎「うん…」意識が朦朧として

はやり「待っててお姉ちゃん頑張るから」










深夜

京太郎「うぅ…」

はやり「熱が下がらない…大丈夫だよ、京太郎。私が居るからね」

ーーーーーーーー


京太郎「…っ…」目を覚まし

はやり「…大丈夫だよ…」寝ており

京太郎「なんではやりさんが…」

カピー「パカパカ(感謝しておけ。寝ずに看病していたんだからな」

京太郎「そうなのか…」

はやり「大丈夫だよ…」

京太郎「ありがとう、はやり…お姉ちゃん」

はやり「うんうん、当たり前の事をしただけだよ☆」

京太郎「いや、それでもはやりさんもインフルになってしまう可能性が…」

はやり「大丈夫だよ」

京太郎「えっ?」

はやり「その時は京太郎に面倒をみてもらうから☆」

京太郎「……今回だけですよ」

はやり「潜伏期間を考えてあと6日は居れるね」ニコニコ

京太郎「それが狙いだったんじゃ…」

はやり「ぎゅるびーん☆はやり、難しい事がわからない」ニコニコ











京太郎「……だいぶマシになったな」

京太郎「はやりさんと話すか」

京太郎「はやりさん」

はやり「どうかしたの☆?」

京太郎「いや、質問があって…」

はやり「子供受けがいいからだよ☆」

京太郎「俺まだ何も言ってない」

はやり「わかるよ、それくらい☆」

京太郎「そうなのか…凄いな」

はやり「当たり前だよ☆」








就寝前

京太郎「あれ…電話がなってる…」

From 姉帯豊音

インフルエンザって聞いたけど大丈夫かな?何かあったら言ってね。…本当ならお見舞いに行けたら良いんだけど…トシさんに念押しされたから皆いけないんだよ。また学校で会えたら嬉しいな。

京太郎「…やばい泣きそうだわ。ありがとうっと…」

From 姉帯豊音

どういたしましてだよ。暖かくして寝るんだよ。おやすみなさい。

京太郎「おやすみなさいっと…寝るか」












京太郎「っ…朝か…」

京太郎「カピー…」

カピー「パカパカ(なんだ?」

京太郎「はやりさん、あんなに頼りになったんだな」

カピー「パカパカ(ふん…私の方が頼りになるわ」

京太郎「この前さ…鍵を拾ったんだけど…あれはなんの鍵だ?」

カピー「パカパカ(強制力か…気に入らんな。まあいい、話してやろう。あれは最期の扉を開ける事ができる鍵だ」

京太郎「最期の扉?」

カピー「パカパカ(そうだ。道化の欠片を拾ったらそれは完成する。気をつけろ…覚悟も無く扉を開けば全てが終わるからな」

京太郎「おいおい、なんだよそれ怖いじゃないか」

カピー「パカパカ(脅しじゃないぞ。私は事実しか言わないからな」

京太郎「覚えておくよ」

カピー「パカパカ(それとな…愚者はインフルエンザになどかからないからな」

京太郎「えっ?」

カピー「パカパカ(あの女の中にどれだけの抗体があると思っている。インフルエンザ如きであの女はどうにもならんよ」

京太郎「ま、まじか…」











京太郎「朝、寝たら夜だから…身体が回復に専念してるんだろうな」

京太郎「晩御飯を食べるか…」

ガチャ…

はやり「お粥持ってきたよ☆」

京太郎「……何で俺がご飯を食べたいってわかったんですか?」

はやり「うーん…なんとなく☆」首を傾げて

はやり「あと怪しい薬とか入ってないから大丈夫だよ☆」

京太郎「病人に怪しい薬とか駄目ですよ」

はやり「まだそんな事しないよ☆」

京太郎(まだ…だと…)冷や汗











就寝前

京太郎「おうまた電話が」

健夜「もしもし、京君?」

京太郎「もしもし、どうかしたの?」

健夜「うん…京君が危ない気がしたから気になって」

京太郎「っ…特に何もないよ」

健夜「……ウソだね。お姉ちゃんなんだからそれくらい解るよ」

京太郎「ああ…今、新型インフルエンザになって学校を休んでる」

健夜「新型インフルエンザ…だ、大丈夫なの!?」

京太郎「熱も引いたし大丈夫だよ」

健夜「……帰ったらお話だよ」

京太郎「ごめん」

健夜「許さないよ。いつも言ってるよね、体調を崩したら連絡するようにって」

京太郎「…義姉さん達に迷惑をかけたくなくて」

健夜「それが余計なお世話だって言ってるんだよ?私と京君は家族なのに変な気遣いはなし…この事は良子ちゃんにも報告しとくからね」

京太郎「あっ…うぅ…そこはなんとか…」

健夜「駄目。来週の月曜日に帰る予定だからその時に良子ちゃんも居るからね」

京太郎「はい、覚えておきます」

健夜「暖かくして早く寝るんだよ。おやすみ京君、愛してるよ」

プツン…

京太郎「えっ?ああ、海外に居るからその影響かな?そうだよな…?」










京太郎「……明日で治るかな?」

京太郎「はやりさんを探すか」

ーーーーーー

キッチン

はやり「あと少しかな…治りかけてるみたいだけど…油断できない」

京太郎「真面目に料理をしている…あれでもあのビンはなんだ…」

はやり「あれ、起きたの☆?」

京太郎「おはよう、何か手伝う事はある?」

はやり「うんうん、大丈夫だよ。もうすぐで終わるから座ってていいよ☆」ニコニコ

京太郎「わかった。あとそのビン…あれ、なくなってる」

はやり「ビンなんてないよ☆?」

京太郎「俺の気のせいだったかな」

はやり「気のせいだよ☆」

はやり(危ない、危ない…ばれたら困るよ☆)









京太郎「…眠くない」

カピー「パカパカ(駄目だぞ」

京太郎「…まだ俺は何も」

カピー「パカパカ(日曜日まではゆっくりしておけ」

京太郎「でも体調は…」

カピー「パカパカ(周りに菌をばらまくのか?」

京太郎「わかったよ」

京太郎「セーラに泣かなくて良いように願った時になんか違ったんだが…あれはなんだったんだ?」

カピー「パカパカ(種だろ」

京太郎「種?この前は果実とか言ってなかったか?」

カピー「パカパカ(また別だ。あの種は…ああ、あれだ…聞きたいか?」

京太郎「まあ、聞きたいな」

カピー「パカパカ(果実は主の成長の結果だ。あの種は主の可能性を秘めた物だ」

京太郎「可能性?」

カピー「パカパカ(そうだ。開闢の大樹があったから芽吹く事はなかった。それがあの乙女に譲渡されただけだ」

京太郎「特に問題はないのか?」

カピー「パカパカ(ない…ただ、あれは少し主にとって都合が悪いかもしれないがな」

京太郎「えっ?」

カピー「パカパカ(あれは主の可能性を全て秘めた物だ。主の元に戻りたいが戻れない。だから芽吹き、刷り込み、求める。欲求を高め、可能性を消費してあの種は乙女を成長させる」

京太郎「よくわからないがセーラが泣かなくてなるなら別にいい」

カピー「パカパカ(ふん…お気楽だな。全国は気をつけておけ。撒いた種は全部返ってくるぞ」

京太郎「……覚えておく」










就寝前

京太郎「電話か…」


From エイスリン

そろそろ体調が良くなって大丈夫だろとか言い始めそうなのでメールしました。駄目だからね、ゆっくりしておかないと。来週、学校で会える楽しみにしてるから。

京太郎「なんでわかるんだ…とりあえず否定して、俺も楽しみにしてると送るか」

From エイスリン

暖かくして寝るんだよ。おやすみなさい。

京太郎「おやすみなさいっと…なんだろう、健夜義姉さん、豊音、エイスリンが長年連れ添った嫁みたいだ……何言ってんだ、ありえないだろそんな事」