プロローグ
side京太郎


京太郎『そうそう、だから引っ越すことになったんだよ』

京太郎『いや、そう言われても親父の仕事の都合だって。悪かったって』

京太郎『おいおい、もう会えないって訳でもないし、電話だってこうして今みたいにできるんだから、そんなこと言うなよ』

京太郎『だからお前も携帯持てって……そこは頑張れよお前』

京太郎『引っ越し先?あぁ、奈良だよ。昔、小6くらいの時に1週間くらい休んだ時あったろ?そん時行ったことあるんだよ』

京太郎『おぉ、よく覚えてたな。そうだよ、その時地元の子供に誘われて麻雀覚えたんだ』

京太郎『お前とたまに麻雀やるようになったのもその頃からだよな……あの頃は+-0ばっかで酷かったよなお前』

京太郎『ん?あぁ、俺もそこまで遊んだ奴らのことしっかり覚えてる訳じゃないけど……小学生なのに、とんでもないおもちの持ち主はいたな』

京太郎『……なんだよ、なんか文句あるのかよ』

京太郎『うるせー、麻雀と勉強以外なら相手してやる』

京太郎『引っ越し先?詳しく?俺もまだそこまで詳しくは聞いてないけど、確か……』

京太郎『阿知賀ってとこだ』







憧「あーもう、めんどくさいなー」

晴絵「ほらほら、もーちょいで大掃除も終わるし、頑張れ頑張れ」

憧「分かってるわよー」

穏乃「それにしても、結構やることあるもんだねー」

玄「毎週掃除はしてたけど、やっぱり徹底的な大掃除となったらやることは増えるのです」

憧「さすが旅館の娘。で、宥姉は今なにしてんの?」

宥「す、ストーブのお掃除……」

灼「もうピカピカだとおも……」

宥「ううん、もっと綺麗にしておくと、もっともっとあったかくなるの~」

玄「おかげでうちの暖房器具は年中綺麗なのです」

穏乃「へー、アレ?京太郎は?」

灼「さっきゴミ捨てに……ん?」ピリリ

灼「京太郎からメール……『色々と必要なものを思い出したので、そのまま買い物やってきます』って」

憧「必要なものって……誰よりも掃除道具そろえて、一番働いてたのに何がいるってんだか……」

穏乃「んじゃあこっちは後は宥さんと使ってないロッカーを…わっ!?」バサバサッ

晴絵「おいおい、そこは今日京太郎が荷物置いてるって、最初に言ってたろ?」

玄「京太郎くんの鞄が……荷物も散らばっちゃって」

灼「早く拾って、京太郎に謝っとこ?」

穏乃「はい……ゴメン京太郎」

憧「全く……ん?このノート……」ペラッ








4月×日

引っ越しの片づけも済んだし、今日から新しい日記を書いて行こう

長野から奈良の阿知賀まで引っ越し、ここには以前来たことがあるが、あんまり覚えてないな

地元の子と遊んだ覚えはあるんだがなー

ま、のんびりやっていくか

今日は疲れたし、さっさと寝るに限る

咲には明日にでも連絡するか

憧「これは……京太郎の日記?」

穏乃「えぇ!?京太郎って日記書いてたんだ!」

玄「ほほぅ……つまり京太郎くんが隠しているおもちのことが!?」

灼「それは無いとおも……」

宥「か、勝手に読んだら駄目だよ~」

憧「えー?宥姉も気になるんじゃない?」

宥「そ、それは……」

晴絵「そうね、憧。教師として、それはちょっとどうかと思うわ」

穏乃「赤土先生……」

晴絵「あ?もしもし京太郎?買い物どう?ちょっと買ってきて欲しいものがあるんだけど……そうそう、ちょっと開いてる店遠いんだけど」

晴絵「いける?時間かかる?いいっていいって。ちゃんとみんなで待ってるから。うん、じゃ、戻ってくる前には連絡ね」ピッ

憧「……ハルエ、本音は?」

晴絵「え?面白そうじゃない?ここで止めるのも無粋ってもんだし?」

灼「ハルちゃん……」

晴絵「ま、本当にまずそうなことあったらすぐ終わり。もしもの時は責任とって、京太郎に宥の胸でも揉ませればいいでしょ」

宥「えぇっ?」

玄「お姉ちゃんのおもちなら大丈夫ですのだ!」

穏乃「うーん……確かに京太郎ならそれで喜びそう」

灼「それもどうかと思うけどね……」

憧「じゃ、続きいくわよー?」








4月○日

今日は少し辺りを散策してみた

俺が入学予定の阿知賀学院や和菓子屋や神社、ボーリング場や旅館など、色々見て回った

そーいや昔こっちに来た時、同年代の女の子3人が子供用の麻雀教室に連れてってくれたっけ

あれはどっかの学校だったと思うんだけど、女子校だったよな……ま、いっか

旅館は、昔来たとき泊まった旅館、松実館という旅館だ

外から様子を見ただけだが、少し懐かしく感じた

確かここの娘さんとも仲良くなったっけ。名前は……やべ、思い出せねぇ

女の子だが、おもちに対しての理解がある娘だったのは覚えてるんだがな

そんなことを考えながら旅館の近くを歩いていると、宿泊客っぽい、なかなかいいおもちの女性が歩いていた

女性はそのまま旅館に入っていったが……おかしい、おもちの揺れが不自然だ

アレは……パッドか?

そう思っていると、つい「……パッド?」と声に出ていたようだった

すると、「……確かにすばらしいおもちのように見えますが、アレはパッドですのだ」そう後ろから声が聞こえた

振り返ると、制服を着たなかなかにすばらなおもちの女の子が立っていた

女の子は悲しそうに目をつぶって首を横に振り、「と、急ぎなので失礼します」そう言って旅館の方に走っていった

そのおもちの揺れはまさに本物だった

しかし……どっかで会ったことあるような……

憧「……玄……あんたって……」

宥「く、玄ちゃんだから……うん……」

灼「……はぁ」

穏乃「あ、あはは……」

玄「な、何?京太郎くんとのファーストコンタクトなのにこの冷たい反応は?」

晴絵「いやー、まぁしゃーないってか……というか京太郎もパッドの見分けとかつくのか。すごいな」

玄「この程度当然ですのだ!」

憧「はいはい。そーいや子供用の麻雀教室ってあるけど、これってアレよね?」

穏乃「だね。あ、次で書いてあるよ」








4月△日

今日は高校の入学式、だったんだが……

去年まで女子校だったとか聞いてねーよ

男子10人いないし、めっちゃ浮いてるわ。誰だコイツ?って感じでめっちゃ見られたわ

しかし元女子校、ってことと、実際に校内を見てみたことで思い出した

小6の時、ここの教室を使った麻雀教室に来たんだ俺

確か、ポニテにジャージの子と、ショートの活発そうな子、それと小6とは思えないおもちの子

この3人に誘われて来たっけ

懐かしいし、思い出したのはいいんだが、流石に小6の時、1週間だけ遊んだ相手なんて向こうも覚えてないだろうな

ま、いいや。明日にでも記憶を頼りに、当時の教室でも探してみるか

憧「やっぱりね」

穏乃「小6の時、たまたま1人でいるとこ見つけて誘ったっけ」

憧「そうそう。私とシズはすぐに打ち解けたけど、和だけ少し警戒してたわよね」

玄「一緒に和ちゃんのおもちに触れる方法考えたりしたなぁ」

灼「……小学生と一緒に何やってるの」

宥「あはは……」

晴絵「当時、シズと憧と和が男連れてきた、って結構覚えてたのにね」

憧「まー、1週間もいなかったし仕方ないんじゃない?でも和のことは覚えてたっぽく書いてあるわね……」

玄「あのおもちを忘れるなんてとんでもない!」

宥「そ、そういうことで覚えてたの~?」

灼「まぁ、京太郎だし?」

穏乃「確か、この翌日だったっけ?京太郎が来たの」

晴絵「そーね。次の日の部活の時間だったかしら」








4月□日

今日、授業が終わってから麻雀教室の部屋を探しにいった

以外と覚えているもので、あっさりとたどり着いた

まだ麻雀教室やってるのか?と思いながらドアを開けると、

そこではポニテの子、ツーサイドアップ、というのか?その髪型の子、ショートボブの子。やけに厚着をしている子、の4人が普通に麻雀をやっていた

俺も驚いたが、向こうはもっと驚いたのだろう

いきなり「だ、誰!?」って言われた

とりあえず生徒だと言ったが、当然だがまだ警戒されているようだった

黙っていても仕方ないので、子供用の麻雀教室とかやってないのか聞くと、今度はさらに驚いた顔をされた

「……なんでアンタここで麻雀クラブやってたの知ってんの?」と、ツーサイドアップの子に言われた

隠すようなことでもないので、昔1週間ほどここに来たことがあること、3人の女の子に誘われて麻雀を教わったことを言った

するとその子は少し考えるような素振りを見せ、

「その3人って……1人はこんな感じでジャージじゃなかった?」そう言ってポニテの子を立たせた

……同じクラスだったか?立たせた子もそうだ。と思いながらよくポニテの方を見ると、会ったことがあるような気がしないでもなかった

ポニテの子もじーっと俺の方を見たと思うと、「……あぁ!!京太郎!?」いきなり大声で俺の名前を呼んだ

呼ばれて思い出した。そうだ、昔誘ってくれた1人はこの子だ。いや、それよりも驚くべきことがあって、俺はついそれを言ってしまった

「なんでお前小6の時とあんま変わらないんだ!?」言った後、怒られた

しばし怒られた後、改めて自己紹介と、そしてお互いに覚えていることを話した

4人は高鴨穏乃、新子憧、鷺森灼、松実宥というらしい。鷺森さんはひとつ上、松実さんはふたつ上だった

小6の時、俺を誘ってくれた3人の内、1人は高鴨さん、もう1人がなんと新子さんだった

新子さんの方は高鴨さんと違ってかなり変わっていて、また驚いた

俺と違い、2人はちゃんと名前まで覚えていてくれたらしい

ありがたいけど、忘れてた自分が情けねぇ

「色々と話したいこと、聞きたいことがあるのは分かった。でも、明日また来てくれない?」と、鷺森さんに言われた

なんでも、今日はもう1人いる部員は休みで、顧問の先生は今日は用事で来れるか分からないらしい

明日、今度はちゃんと全員揃うから、その時また来てほしい、とのことだった

勿論それでOKだ

また明日、授業が終わったらここに、という訳で今日は帰った

それにしても、まさか3人の内2人に会えるなんてな

もう1人、名前は原村和というらしい、あのおもちが今どうなってるか、気になるところだ

晴絵「確かこの日玄は用事があって、私は新学期で色々忙しくて来れなくて、後で聞いて驚いたわー」

玄「京太郎くんが来てると知ってれば来たのに……」

灼「それは仕方な……」

穏乃「それにしても、小6から変わってないは失礼だよね!自分が背高いからって、私だってちゃんと背伸びたりしてるんだよ!?」

憧「……怒るのは仕方ないけど、京太郎の反応ももっともだと思うわ」

穏乃「憧まで言うの!?」

憧「未だに小学校の時と同じジャージ来てるくせに何を言うか」

穏乃「い、一応サイズは大きくしてるし!」

憧「そういう問題じゃないっ!」

宥「つ、次いこ~?」








4月●日

授業が終わり、高鴨さんと新子さんと一緒に元麻雀クラブ、現麻雀部室まで行った

高鴨さんの方は普通に話してくれるが、新子さんはまだ少し距離を取られているような感じだった

部室に着くと、昨日会った鷺森さんに松実さん、それと、なんと以前松実館前で会った子、それと、副担任の赤土先生がいた

以前松実館前で会った子、松実玄さんと言うらしく、松実宥さんの妹らしい

松実館の娘さん、そして、おもち好き。それで思い出した。麻雀クラブと旅館、両方で玄さん(本人からそう呼ぶように言われた)と会っていたこと

おもちの柔らかさ、いかにして自然におもちに触れるかについて話し合ったことについて、やっと思い出した

玄さんの方は、この前俺と会って、少ししてから思い出していたらしい。また会えて嬉しいと言ってくれた

玄さんとの話が終わると、赤土先生が話してくれた

赤土先生は、昔ここでの麻雀クラブで教えていて、俺のこともちゃんと覚えていてくれたらしい

俺、高鴨さん、新子さん、原村和さんでここに来たこと、俺に麻雀を教えてくれたこと、1週間も無かったけど、俺も一緒に楽しくやっていたこと

言われて思い出してばっかりだけど、嬉しかった

そして、俺と麻雀クラブに関する話が終わり、今の話をしてくれた

今、阿知賀の麻雀部として部員5人顧問1人でやっていること

何より、本気でインハイ出場を目指していること

赤土先生は、入部自体するなら歓迎するけど昔みたいに楽しいだけじゃない、と言ってくれた

インハイ出場を目指している、ということに驚いたが、みんなの反応を見るに本気らしい

俺は今日は見学で、少し考えさせて欲しい、と言った

それから見学させてもらったが……みんなマジなんだと改めて思い知ることになった

楽しそう、ではあった。でもそれだけじゃない、ってなるとなー……

しばらくして、俺だけ先に帰った

色々思い出せて良かったし、麻雀部に入部くらいは考えてたけど

どうすっかなー

憧「……今だから言えるけど、これ結構きついこと言ってるよね」

晴絵「ちょっ、最初一番京太郎の入部に反対してた憧が言う!?」

灼「……確かに、捉え方次第じゃ、少人数で強豪気取り?」

宥「そ、それは言い過ぎじゃないかな?」

穏乃「……でも、全国で和と遊びたいってのは本気だったし、結果こういう言い方になったってこと?」

玄「でも、同じ麻雀クラブの仲間だったんだし、赤土先生も悩んだ結果言ってくれたんだと思うよ?」







4月◇日

今日は麻雀部のことは置いといて、他の部を見に行こうかと思っていた

が、HR終了直後、高鴨さんに捕まって麻雀部まで引っ張られた

部室には玄さんが居て、俺達が着いた後、新子さんも来た

高鴨さんは「よし!打とう!」そう言った。すぐに新子さんがツッコミを入れていた

曰く、とりあえず昔の4人で打ちたい、とのことだった

それを聞いたら玄さんと新子さんも仕方ない、といった感じだった

今思い出せば、俺は麻雀を初めて教わった時から酷い相手とばっかりだよなー

長野では咲とよく打ってたけど、あいつの+-0止めさせるのに苦労したっけ

玄さんは相変わらずのドラ麻雀、新子さんは容赦ないし、高鴨さんも結構酷い

でも、思ったより対応できた。運は良かったのか、結果は3位と僅差で2位

1局終わったし、それで帰ろうと思ったが、高鴨さんがすぐに次の準備をしていた

そのつもりは無いと言ったが「は?勝ち逃げする気?」と、4位だった新子さんからも言われ、そのまま2局目へ

それからは、ずるずると3局目、4局目とドンドン続き、俺も楽しくなってきたり、途中で宥さんや鷺森さんとも打ったりと、気付けば夕方になっていた

入部するかも決めてないのにこんな時間まで打ってていいのか?と考えていると、いつからか居た赤土先生が入部届を渡してきた

「……こりゃ反対のしようもないわ」そう言う赤土先生も回りには、笑顔の高鴨さんと玄さん宥さん、仕方ないといった表情の新子さんと鷺森さんがいた

俺はその場で麻雀部に入部した

晴絵「打ってる内に細かいことはどうでもよくなった、って聞いてたけど、憧が引き留めたからだったかー」

憧「ち、違うわよ!私はただ、入部するかも分からない奴に負けたくなかっただけよ!!」

灼「結果入部してるけどね」

玄「ま、まぁ楽しかったし、京太郎くんが居て助かったことも多かったからいいですのだ!」

宥「うん、みんなで打つの楽しかったしね」

穏乃「私は京太郎とこれからも遊べるってだけで嬉しかったですよ?」










閑話、その頃の咲さん

咲「……うぅ、なんでこんなとこに麻雀部あるんだろ?」

咲「京ちゃんと打って、『麻雀またやれば』、って言ってくれたけど……部室見つからないよぉ……」

久「あら?どうしたのこんなとこで?」

咲「ひっ!?あ、学生議会長さん?」

久「兼麻雀部部長よ。ここ、部室だけど、入部希望者?」

咲「は……はい」



咲「嶺上開花、と、これで逆転ですね」

和「そんなオカルトみたいな打ち方……」

久「まーまー、いいじゃない。今のところ即戦力!いやー、ありがとう宮永さん!」

咲「い、いえ……私はそんな……」

まこ「謙遜せんでもええぞ。ここまでやられるとは思っとらんかった」

優希「ぐぬぬ……タコスの力を得た私相手にここまでやるとは……とんでもないじぇ!」

久「ほんっととんでもないわねー。これで全力?実はまだ2回変身を残してるとかない?」

まこ「流石にそれはないじゃろ」

咲「あ……実は、普通に勝つより得意な打ち方があるんですけど……ちょっと止められてて」

優希「ほ、本当に変身するのか!?」

和「人はそんなことできません。つまり、これは手を抜いていたと?」

咲「そ、そうじゃなくて!……その、ちょっと怒られるような打ち方だから……」

久「?よくわからないけど、やってみない?たまには一番得意な打ち方もやらないといけないでしょ?」

まこ「お前、自分が見たいだけじゃろ?」

咲「……じゃ、じゃあ……いきます」


この後めちゃくちゃ+-0した









4月▽日

麻雀部に入部した

インハイ出場を目指している、と言っていたが、理由をまだ聞いていなかったので聞いてみた

すると、赤土先生がある動画を見せてくれた

どうやらインターミドル個人の決勝らしい

そこに映っていたのはすばらなおもち!……の、持ち主、原村和さんだった

要は、インハイの舞台で原村和さんに会いたいから、らしい

確かにこのおもちには会いたくなる

よし!俺も個人でインハイ出場を目指そう!

より気合いを入れて頑張ろう!

憧「まずは胸か!」

玄「え!?違うの!?」

灼「違うから」

晴絵「俺もインハイ目指します!って言いだしたのはこれかー……まぁ、その向上心はいいことだけど」

宥「動機が動機ですからね……」

穏乃「まぁ、私も驚きましたし……でも胸、胸かぁ……」









4月■日

部室に行くと、まだ玄さんしか来ていなかった

穏乃と憧(昔はそう呼んでたから、という訳で何故か先生以外全員名前で呼ぶことになった)は後でくるらしい

玄さんだけ、だったので久しぶりに聞いてみた

そう、おもちについてだ

初めて会った時、俺達はお互いが原村和の胸を見ていることに気付き、そして熱い握手を交わした

連絡こそ取れなかったが、おもちへの情熱が変わっていないのは、先日のパッドを見抜いた件で理解し合っていた

他の誰かが来るまで、俺達はおもちに対しての熱い議論を交わしていた

しかし、宥さんが厚着の下からも主張するおもちの成長が続いていたり、憧着痩せ説などもいい収穫だったが、玄さん自体も結構あるんだよな……

自分のだからって玄さんは一切気にしてないけど……俺は玄さん自身の胸についても語りたいのに!

それを前にして語れないジレンマ!!なんて辛いんだ……

灼「…………」

穏乃「…………」

憧「玄ー?何人の胸で色々話してくれてんのー?ちょっ、コラ逃げんな!!」

宥「うぅ……またおっきくなったの、黙っててって言ったのに……」

晴絵「玄ー?あー、ありゃ顔真っ赤だったかー。自分が見られてるって今まで気付いて無かったな」

憧「あぁもう逃げて!シズ?灼さん?どしたの静かになって」

灼穏乃「自分の胸に聞いて」

※玄は後で回収されました









4月◎日

休日、まだこの辺りの地理とか分からない部分があるので適当にふらついていた

そしたら、空から女の子が落ちてきた!ならぬ山から女の子が降りてきた。穏乃だった

昔遊んでた時も何度か山に行きたがってたけど、今も山登ってんのかよ……

せっかくだから穏乃に付き合って一緒に登ってみたけど……なんでそんなにひょいひょい登れるんだ?

俺も体力に自信あったけど、それ以上じゃねぇの?

そのまま1日付き合って、日が暮れる前には山を下りたけど、「久しぶりに誰かと登ったから楽しかったー!!」と穏乃はすげーいい笑顔だった

俺はヘトヘトになったのに、疲れとか全然見えねぇ

また山行こう!と言われたが、次は誰か巻き込もう

穏乃「……あ!これってひょっとして、初デートになるの!?」

憧「なってたまるか!!」

灼「流石にない」

玄「山が好きなのは分かるけど……ずっと登ってたの?」

穏乃「ちゃんと降りたり登ったりしてましたよ?」

宥「そういうことじゃないと思うけど……」

晴絵「しずらしいっちゃしずらしいわ……むしろ付き合った京太郎に拍手」








4月☆日

今日は久しぶりに咲に電話して、ついつい長話をしてしまった

聞いてみると、なんと自分から麻雀部に入ったらしい

嬉しい進歩だ

しかし清澄の麻雀部って、長野には風越とか、去年大暴れとかの話を聞いた龍門渕とかあるのに、大丈夫なのか?

そう聞くと、インターミドルチャンプがいるらしい

まさか、原村和!?そんな近くにあのおもちがあったのか!?

早くおもちについて話せ!と言ったら電話を切られた

酷い、俺はただ今の原村和とおもちが知りたかっただけなのに!

畜生、また明日にでも電話してみるか

玄「気付かない内におも…和ちゃんが近くにいたなんて」

灼「今何言いかけたの?」

憧「長野に引っ越した、ってそういや言ってなかったわね」

穏乃「京太郎も清澄に和がいるって言わなかったし、お互い様じゃない?」

宥「和ちゃんは京太郎くんのこと、覚えてたのかな」

晴絵「どーだろうねー。意外と初恋だったり?」

憧「まっさかー」







閑話、4月末、長野

「付き合ってください!」

和「申し訳ありませんが、お断りします。見知らぬ方とお付き合いはできません」

「そ、そんな……」



優希「まーたふったのかー」

咲「また、ってそんなに告白されてるの?」

優希「おう!中学で転校してから私が知ってるだけで……あ、これ両手両足の指足りないじょ」

和「そんなに多くは……ないですよね?」

優希「どーだろなー?和ちゃん、ふった相手に向かって『初めまして』って言って泣かせたりしてたしー」

咲「うわぁ……」

和「そ、そう言われてもほとんど話してない人ですよ?そんな覚えられませんよ」

咲「覚えきれないくらい告白されてきたんだ……」

和「咲さん!?」

優希「はっはっは。しかし、中学の時も思ったけどなんでそんな断ってばっかなんだじぇ?好きな人でもいるのか?」

和「いえ……ただ、ああいういきなり告白してくる人が多いだけです」

優希「ふーん……実は初恋の相手が忘れられない、とかムロマホと話したこともあったんだがなー」

和「何話してるんです!?そんなことじゃないですよ。むしろ、もう名前も思い出せませんし」

咲「え?初恋の人はいるの?」

優希「それは初耳だじぇ……てっきり男に興味がないのかと」

和「怒りますよ?初恋くらいありますよ。もっとも、さっきも言いましたけど、名前も思い出せませんし、顔もぼんやりしてますけど」

和「……今思えば初恋というより、数少ない仲の良い同年代の男の子、というべきでしょうか……」

咲「へぇ……いつくらいの時?」

和「そうですね……長野に引っ越してくる前の、奈良に居た頃でしょうか」

優希「ほうほう」

和「小学校6年生くらいの時、その時の友達と一緒に知り合った男の子だったんです」

和「確か、親の用事か何かで来ていて、1週間も居なかったんですが、話しやすくて一緒に居て楽しい男の子でしたね」

和「……私の胸ばかり見ていたこと以外、いい思い出ですね」

優希「おー……そんな僅かな期間に芽生える恋」

咲「そして数年後の再開……恋愛小説の基本だね!」

和「そんな期待しても、連絡先も知りませんし、あの男の子がどこから来たのかも知りません」

和「名前も憶えていませんし……ああ、ひとつ覚えていることがありました」

和「金髪でした、その男の子」










5月×日

阿知賀に入学して1ヶ月、周りが女子ばかりな環境にもそれなりに慣れてきた

まぁおもちが見れるチャンスは逃さないけどな!

他の男子の奴らとも人数が少ないからか必然的に仲良くなった

他の奴らだが、意外と部活にはあまり入っていないらしい

元お嬢様高校だし、運動系の部活とかやっぱり難しいらしい

なので、いっそ男子で何か部活を作らないかという話になった

運動系の野球部やサッカー部、下心が見えている水泳部、変わり種でツインテール部とか言い出した奴もいた

色々な意見が出たが、写真部という意見にほぼ全員の男子が賛同した

主な活動は学園内の風景を撮ること、そこにうっかり他の生徒が入ってもしょうがないよね?

それに俺達は強く同意し、詳しく部を作るための話し合いをしよう、としたその時

赤土先生が俺達のいた教室に入ってきた

…………その後、男子達による創部計画は無かったことになった


憧「……何したの?最後、なんか涙が滲んでるんだけど」

晴絵「はっはっは。教育的指導教育的指導」

灼「さすがハルちゃん……」

穏乃「い、いいのかな……」

玄「写真部……そこでおもちの写真を撮るのなら私はそこに入っても!」

宥「玄ちゃん?麻雀部はどうするの?」

玄「あぅ……」









5月○日

今日からゴールデンウィーク

去年までなら適当に出かけたり鹿児島に行ったりしていたが、今年はインハイのため麻雀部で練習

でもやっぱみんな俺より上手いなー

特に玄さんなんかアレ初見じゃ無理だろ

こっちにドラは来ないで向こうが独占とか、どんな縛りプレイだ

このドラ麻雀で先鋒として頑張るんだ、と張り切っていた

ちょっとドラ麻雀に負けまくってたんで、冗談半分に先鋒の選手は貧乳が多いと言った

すると玄さんはかなりショックを受けたようで、目に見えてミスが増えた

ここぞとばかりに、各校のエースは貧乳が多く、故に先鋒はエース、先鋒は貧乳という別称まであると言うと、今にも泣きそうな顔になってしまった

ちょっと苛め過ぎたか。なんか苛めたくなるんだよな

少しして、このことがバレ、憧と灼さん、赤土先生にしこたま叱られた

帰り、玄さんは苛められたことで怒ってか、あからさまに俺を無視していたが、

すばらなおもち発見というと、すぐにいつものようにおもちについいて語りだした

これも嘘だったんだが、玄さんはポカポカ俺を叩いてきた

年上なのにからかい甲斐がある可愛い人だ

憧「しょーもない嘘で京太郎が玄泣かした時かー」

灼「騙される玄も玄だけど……」

晴絵「ま、それも玄らしいっちゃ玄らしいけどね」

穏乃「それはどうなんでしょう……でも先鋒はエースを先鋒は貧乳って、京太郎も面白いこと思いつきますよね?」

宥「だね~。ん?玄ちゃんどうしたの?」

玄「……今気付いたのです……私がインハイで出会った先鋒は、みんなおもちが控えめだった!!」

玄「こ、これはまさか本当に先鋒は貧乳!?」

憧「アンタ全国の先鋒に喧嘩売ってんの?」








5月△日

今日も1日麻雀。まぁ休日に女子の中に男子1人って、考えてみりゃ恵まれてる状況だよなー

現実は麻雀でフルボッコだけど

憧とか狙ってんのかってくらい俺に直撃させる

これがまた上手いからどうしようもない

一体いつの間にそんなに実力を、そう言うとドヤ顔するのがイラッとくるぜ

いや、それよりも気になったことがあったので聞いてみた

「一体いつの間にそんなに綺麗になったんだ?」と

憧は一瞬ポカンとした後、顔を真っ赤にしていた

最後に会った時は俺や穏乃と一緒に走り回るような活発な感じだったのに、今やこんな女の子らしくなって

この数年で一体そうやってそんな変わったんだ

そこに関しては穏乃や玄さん、赤土先生も同感だったのか色々聞いていた

玄さんは手をワキワキさせていたけど、それは違うだろう。それもいいけど

赤土先生が「彼氏できた?」と聞くと、憧はさらに真っ赤になって妙な声を出していた

面白くなったのか、みんなでからかい続けると

「か、彼氏とかいたことないから!!」と憧は叫んだ

その後ハッとして、何故か俺を思いっきり叩いてきた

理不尽だ。俺は綺麗になったしか言ってないのに

帰りも何故か憧にアイスを奢ることになった

晴絵「あー、この辺りから京太郎が無自覚に口説くのが目立ってきたよね」

灼「そういえば玄の時も可愛いって……」

憧「うぅぅ……急に綺麗になったとか言われたらああなるわよ!」

玄「か、可愛い……いやでも私は憧ちゃんみたいに綺麗じゃないし……」

宥「ふ、2人とも落ち着いて~」

穏乃「さらっと、気付いたら言ってるんですよね」

晴絵「別の時だけど、シズもいいリアクションしてたわよ?」








5月□日

GW最終日は、松実館での短期バイトだった

人手が足りないってことで頼まれたんだが

玄さんも宥さんも結構着物が似合っていた。宥さんは中にガッツリあったかいもの仕込んでいるんだろうけど

最初は勝手が分からなかったが、しばらく色々聞くと、ハギヨシさんに教わった様々なスキルもあってかそれなりに働くことができた

なんか色んな人から驚かれたり褒められたりしたが、そんな大したことはしてないんだがなぁ

終わった後のバイト代も最初に言われていた額よりずっと多かった

玄さん宥さんの親父さん曰く、「これじゃ足りないくらい働いてくれた。受け取ってくれ!」とのことだった

その後、卒業後に旅館に来ないかと誘われた。せめてバイトでも!と

最後に「なんならうちの娘どっちかいるか?いっそ両方とかどうよ!」流石に玄さん宥さんが叩いて止めた

恥ずかしかったのか2人とも赤くなっていた

ま、いいバイトだった。今後もたまに短期ならということで話は終わった

玄「……旅館の娘なのに、京太郎くんに負けたのです」

宥「……京太郎くん、すごかった」

穏乃「いや、アレは勝てませんって」

灼「正直人じゃない……」

晴絵「言い過ぎだって。ほら、京太郎も誰かに教わったってあるし……」

憧「教えた人はもう人間止めてるレベルじゃない?」










GW前
side京太郎

京太郎『っつーわけで、今年はそっちに行けなくなったわ』

京太郎『……いや無理だって、みんな頑張ってんのに俺だけ抜けるとか』

京太郎『オイ、電話しながら黒糖食うのはやめろ』

京太郎『そもそも親戚っつっても血なんてほぼ繋がっちゃいないだろ、親父がおっちゃんと仲良かったからみたいなもんだし』

京太郎『いや、もう来ないって訳じゃないんだから、またそのうち行くって。だから黒糖は一旦置いとけ』

京太郎『え?今年はみんな集まる?良子さんも?』

京太郎『あー、プロ入りしてから来なかったもんな、良子さん。なんだっけ、今年は冬木市?では聖なる牌を取りに行ったんだっけ?』

京太郎『違った?ま、いっか』

京太郎『ん?……ああ、分かってるって』

京太郎『良子さんやおばさんおじさんにもよろしく言っといてくれ、春』








5月●日

今日は運動会だったけど……疲れた

男子だからって準備でも片づけでもこき使われたぜ

運動会自体はそれなりに楽しかった

特に揺れるおもちが最高でした。玄さんにいい見学ポイントを教えてもらっておいて本当に良かった

競技自体は普通だったが、いくつかに男子が混ざる、といった形だった

まぁ10人いないくらいだし、しゃーない

それでもなかなか楽しかった。特に、障害物競争は良かった

あえておもちのある娘と並走して揺れるおもちをごく自然に楽しんだりできた

ただ、途中の障害の借り物が少し悩むものだった

他はやかんとか、ヅラとか、こ○亀152巻とか微妙な物もあったが、俺が引いたのは『尊敬できる先輩』だった

こっちに来て日が浅いので、少し悩んだ結果、玄さんを連れてゴールした

ちょっと無理矢理手を引いたからか、少し玄さんは息が上がって赤くなっていた

一応、尊敬できる先輩として連れてきたと言うと喜んでくれた

尊敬しているとも。おもちと同志的な意味で

まぁ、本人も分かっているだろう

玄「え!?人間性とかそういうのじゃなかったの!?」

憧「むしろなんで迷いなくそれ信じたの?」

晴絵「結構辛辣な意見ねー」

灼「そんなことだと思ってた」

宥「あ、あはは」

灼宥(選ばれなくて、ちょっと凹んだし)

穏乃「2人ともどうかしたんですか?」







5月◇日

今日も部活

今日は結構遅くなった

帰りに穏乃の希望で俺、穏乃、憧の3人でコンビニに寄った

そこで、憧が急に他校の娘に声を掛けられていた

どうやら中学の時の同級生らしい

確か、晩成だったか?奈良で何年も連続でインハイに出てる

でもって偏差値70とか。憧もそこに行く予定だったとか

憧、頭めっちゃ良かったんだなー

とりあえず憧がどうして来なかった、とか言われてたので、一応止めようと思って間に入ると

「誰……まさか……憧の彼氏!?」こっちが何か言う前にそう言う晩成の娘

いやいやそんなんじゃねー、と言おうとするがまた遮って

「……男が原因で来なかったのか」とか向こうは勝手に納得しだした

憧もかなり否定していたが、向こうはそのまま今年も晩成が勝つとか言い残して走り去って行った

後からコンビニから出てきた人が

「初瀬ー、アレ?……え!?お前なんで走って行ってるんだ!?私一応先輩だぞオイ!?」そう言って走って追って行った

なんか誤解されたままで終わった

俺にはどうしようもないから憧にまかせたけど……どーなったかな

憧「……まだ微妙に誤解したままなのよねー」

穏乃「え!?壮行試合とかやったのに!?」

宥「た、大変だね」

玄「そうですのだ!一刻も早く本当は私の彼氏だって誤解を解いて…」

憧「しれっと何言ってる!!」

灼「……私のってメールしとこかな」

晴絵「青春だねー」



初瀬「うーん……」

やえ「どうした?携帯持って唸って」

初瀬「いや……その、略奪ってどうやればいいのかなって」

やえ「……色々言いたいことはあるが、私も競争相手にいるって忘れるなよ?」









5月▽日

部室に行くと、宥さんしかいなかった

宥さんはまだストーブを付けさせてもらえないからか、5月だというのに寒そうにしていた

あんなに厚着してて寒いとか、大変だろうな

ほっとくのもアレなんで、無いよりマシと思い、俺の上着を貸した

宥さんは驚いていたが、寒さには勝てないのかお礼を言ってから上着を受け取った

大き目だからか、厚着をしておもちな宥さんでも充分に着れた

上着1枚じゃあんまり変わらないと思っていたが、宥さんはあったか~いと言って、今日は普段より調子が良かった

ただ、俺の上着を着ていることを憧や灼さんに問い詰められた。俺が

親切心なのに、解せぬ

宥「京太郎君の上着、あったかかったな~」

玄「なんて羨まし……じゃなくて、お姉ちゃん!ちゃんと着ないとだめなのです!」

憧「そ、そーよ!もっと、京太郎から借りなくていいくらい着とかなきゃ!」

灼「そーいえばこの前私にも貸してくれた……」

穏乃「いいなー……よし、私も!」

晴絵「シズはまずジャージだけなのをやめような」







5月■日

今日も部活

だが、部活前に灼さんに会った

そのまま一緒に部室に行こうとしたが、灼さんが階段で足を滑らせてしまった

階段といっても、そんなに段差が無かったからか大事はなかったが、足を挫いてしまったようだった

大丈夫と灼さんは言っていたが、そのままにしておけず、保健室に行こうと言っても聞いてくれなかったので、

強制的に抱えて運んだ。今考えればお姫様抱っこの形だったな

灼さんは顔を真っ赤にして文句を言っていたが、怪我人に無理させる訳にはいかない

そのまま保険室まで連れて行って、手当してもらった

手当が終わって、部室に行くから肩を貸して欲しいと言われたが、身長差がどう見ても30以上はある

なのでまた同じようにお姫様抱っこで運んだ

保健室に行くときよりかなり文句を言っていたが、怪我して無理をしようとした罰です、と言ってあえてそのまま運んだ

部室にもそのまま入ってやると、流石に降ろしてから怒られた

顔は真っ赤のままだったが

その後、帰りは灼さんは赤土先生に送ってもらっていた

憧にもめっちゃ怒られたし、少しやりすぎたと思う

だが、また同じようなことがあったら誰でも俺はやるかもなー

灼「……アレは酷かった」

晴絵「人生初お姫様抱っこだったっけ?」

灼「うぅ……」

憧「そんな無理矢理なんて羨まし……じゃなくて酷いわよね!」

穏乃「でも、怪我してたからと考えれば……」

玄「無理しようとしたからですのだ!」

宥「……玄ちゃん?同じことしようとか考えてないよね?」

玄「ギクッ!?」

憧「オイ」











5月17日

今日は憧の誕生日だった

昔会ったことあるとはいえ、実際の付き合いはまだ一ヶ月ちょっと、いや知らんから

部活が終わってケーキが出されてから初めて知った

何も用意できてねーよ

みんな何かプレゼントを用意していて、俺1人無しというのもアレなので、

ついこの前携帯で撮ったカピーのベストショットを見せたら、思った以上に喜んでくれた

結構動物とか好きらしい

写メを送った後、今度うちに見に来るという約束をした

まぁ、これで喜んでくれるなら安いもんだけどな

カピーを今日は少し長めに撫でといた

でも写メだけってのもアレなんで、明日何かお菓子でも作って持ってくか

憧「あぁ、この時の写メ、今もたまに見るわ」

灼「結局みんなもらってたけどね」

憧「いいのいいの、可愛いんだし」

穏乃「でも、翌日京太郎が持ってきたクッキーも美味しかったですよね」

晴絵「アレ、どこで買ってきたかと思ったよ」

宥「手作りですもんね」

玄「京太郎くん、そういうとこ本当にすごいなぁ……」










5月◎日

今日は松実館でバイトした

なんでも従業員が1人風邪らしいので急遽頼まれた

まぁ大体は前回やったことだからそこまで苦ではない

でも、前回に比べて、他の従業員の人にも結構顔を覚えてもらえたり、

たまに厨房に呼ばれて手伝いをしたり、前よりも信用されているような感じはあった

何人かからは、いっそ今から就職しないかとか誘われたりした

冗談だろうけど、気に入ってもらえたのかなー

玄「むぅ……冗談じゃないのに……」

宥「ねー」

穏乃「え?従業員の人達もですか?」

玄「うん!板前さんとか、『弟子にしてもいい』とか言ってたよ」

宥「他の人から『ちょっと本気で勧誘してくれない?』って頼まれたりもあったなぁ~」

灼「……従業員みんな本気で狙ってる?」

憧「まぁ、京太郎のスキルならねぇ……」

晴絵「そのうち松実館に就職したって言ってきそうだなー……」








5月☆日

ちょっと親父からの頼まれ事で大阪まで遠出

そこでちょっと奇妙な出会いがあった

昼に大阪ということで目についたお好み焼き屋に入った

個人でやっているようなところなのか、客は俺と、高校生の制服を着た姉妹だけだった

どうやら自分で焼けるとこらしかった

俺も自分で焼いてみることにして注文し、タイミングの問題か姉妹と同じタイミングでお好み焼きのたねがきた

客が少ないからか、姉妹の会話もよく聞こえた

「ええか?今うまいお好み焼き焼いたるからな?」「でもお姉ちゃん、この前失敗せぇへんかった?」「ぐ、偶然や!」

等と微笑ましい会話だ。というか背が低い方が姉か。よく見たら妹の方が背も胸もあるな

俺も鉄板で焼いた。久しぶりだったが、案外覚えているものだった

「ええか……ひっくり返すのはタイミングと勢いや!……こう、ピピッときたらガッといくんやで?」「……大丈夫かなぁ」

声が大きいのもあってよく会話は聞こえた。なんかフラグっぽいと思っていたら、その通りだった

「……よし!今や!!」「あ、まだ早……あ~あ……」妹の「あ~あ」で全てを理解した

姉……やらかしたな

「……難しいんやって!ほら!あっちの金髪のにーちゃんも今失敗するで!!」

なんか姉妹でこっちを見ているような気がしたので、あえて見せつけるように綺麗にひっくり返したやった。ドヤ顔のおまけ付きで

「……お姉ちゃん、あの人めっちゃ上手いやん。お好み焼きめっちゃ美味しそうやん」「……見た目より味や!ちょっと!!そこのにーちゃん!!」

そう呼ばれた。まぁ最初から聞こえていたし、別に問題はないが

「うちのお好み焼きとアンタのお好み焼き、どっちが美味いか勝負や!!」そう言ってくる姉の方……思ったより貧乳だったな

断る理由もないので、焼き上がったお好み焼きを切り分けて姉妹に渡す

「……美味いな」「……お姉ちゃん、これオカンより美味しくない?」

そして渡される姉……いや貧乳のお好み焼き……THE失敗作な見た目だった

味は……まぁ普通だな。見た目アレでも悪い訳じゃあない

悔しそうにする貧乳と、申し訳なさそうな妹、もとい巨乳。対照的だった。色々と

そのまま一緒に食べることになり、何故か連絡先を交換することになった

「次は負けんからな!なんなら美味いもん作ったら写メ送ったるわ!!」そう宣言しる姉妹の貧乳の方、愛宕洋榎さん

「ホンマお姉ちゃんがスンマセン。あ、これ私の連絡先です」そう言いながら連絡先を教えてくれた姉妹の妹、巨乳の愛宕絹恵さん

帰り道にメールしていると、2人が年上で麻雀部だと知った

夜、宣言通り愛宕…愛宕(貧)からからあげの写メが届いた

なのでこっちはこってり豚骨のチャーシューメンを送ってあげた

言い出したのはあっちだし、問題ない問題ない

灼「大阪の愛宕さん……有名選手……」

晴絵「誰とでも仲良くなるなぁ……きっかけがアレだけど」

憧「夜にラーメンって狙ってやってるわね。というか(貧)って……」

玄「確かに愛宕さんは妹さんの方はすばらですが、お姉ちゃんの方はおもちがひかえめですのだ!!」

宥「なんで対戦してないのに分かるの?」

穏乃「……ラーメン食べたいなぁ」

憧「……アンタが引っかかるな」



洋榎「うーん……」

絹恵「……どうしたん?今日の夕飯作るんやないん?」

洋榎「いや、作ってから京太郎に送ってやろーって思っとるんやけど……」

絹恵「うん?」

洋榎「京太郎にダメージあるようなもん作ったら太るし、夜は夜で京太郎が送ってくるし……ウチはどうしたらええんや!?」

絹恵「……無茶な勝負やめたらええやん」


愛宕(貧)、必死に京太郎に仕返し中

しかし京太郎へはほぼノーダメージの模様








5月★日

今日は俺が部室に来た時玄さんしかいなかった

部活が始まるまで時間があったので、玄さんと魂の決闘(デュエル)をした

お互いのカード(写真)を出し合い(見せ合い)より上をいく方が勝つ……

やはり同性の強みか、玄さんはかなりの数のカード(写真)を出す

俺も無くはないが……数が足りなかった(写真の入手は合法な手段)

このまま負けるのか……そう思った時に引いたのは……鹿児島の春から送られてきた1枚の写真

石戸霞さん&明星ちゃんの規格外なおもちの写真!!

流石の玄さんもこれには涙して深々と一礼

俺達は互いの健闘を称えあい、硬い握手を交わした

そしてその3分後、赤土先生と憧と灼さんに見つかり、正座で説教をくらった

写真だけは死守したがな

玄「いい決闘(デュエル)だったね……京太郎くん」

憧「机に女子の写真広げて泣きながら握手してたんだけど、やっぱ今からでも殴っていいわよね?」

晴絵「まーまー落ち着けって。うん、私より大きいのばっかだったけど、気にすんなって」

灼「……やっぱりゆるせな……」

穏乃「でも、今なら憧の写真もあるかもよ?」

憧「なっ!?」

宥「ちゃんとみんなの分あるんじゃない?」









6月×日

今日は穏乃と憧と遊ぶ予定だったが、待ち合わせ場所に2人とも来たが、憧は予定で遊べなくなったらしい

穏乃と2人で、ということになった

ついでに憧からジャージ以外の服を選んでやってほしいと頼まれた

思い出してみれば昔会った時もずっとジャージで、今もその時とほとんど変わらない

普段はずっとジャージなのかと聞くと、いい笑顔で頷かれた

なんで少し誇らしそうに頷く

憧の頼みもあり、商店街の服屋を見て回ることにしたが……穏乃ががっつり拒否しやがる

スカートとか制服以外は絶対ないとまで断言しやがった

一応女子高生なのにそれでいいのか

元は悪くないのに、もったいない

仕方なく穏乃の服は諦め、適当に商店街を見て回ることになった

ちょっとした食べ歩きみたいになったが、まぁこれはこれで楽しかった

道中で買ったものはしっかりと写メを撮り、夜に愛宕(貧)に送っといた

穏乃「ジャージでいいのにー」

憧「普段着がほぼジャージってのは流石にないわよ」

灼「だね。ちゃんと服買わなきゃ」

晴絵「……ツッコミどころか?」

宥「そ、それはちょっと……」

玄「でも、元は悪くないって言ってるから、可愛らしい服着てみるのもいいんじゃない?」

憧「それがねー……実は結構後に…」

穏乃「!?そ、それは黙っててって言ったじゃん!!」

玄「へー……じゃあ読み進めたら書いてあるかもだね!」

穏乃「!?」









6月○日

今日からついに団体戦が始まった

初戦からいきなり晩成が相手、どうなるかと思ったが、

いきなり玄さんが大きくリードを広げ、そのまま1位に!

マジで晩成に勝ったよ、すげー

会場のみんなびっくりしてたわ

そのまま2回戦も危なげなくトップ通過

このままの勢いで目指せ全国!!

晴絵「県予選かー、いやー、あの会場中のびっくりした顔は良かったなー」

穏乃「いきなり玄さんが5万もリード広げましたからね、アレはすごかったなー」

玄「た、たまたまだよ!それに、その後すぐ晩成の小走さんが対応してきたし」

憧「あー、あの人はマジですごいわよねー。初見で玄相手に+で終わらせるんだもの」

灼「あの人は本当に上手い、奈良個人1位だし」

宥「壮行試合の時も、すごく強かったよね~」










6月△日

団体戦、優勝おめでとう!!

晩成以外って10年ぶり?とか言われてたけどどうでもいい!

全国出場が決まったことが嬉しい

このまま勝ち進んで和と、という目標のためにも、

これからも頑張っていこう

とりあえずは来週の個人戦!

やってやるぜ!!

穏乃「この時は嬉しかったなぁ……」

憧「今思えば夏に全国目指すって決めて、本当に全国行くとかどこのドラマよ」

晴絵「それを自分たちでやったんだ。誇っていいぞー」

灼「ハルちゃんもそうだった……」

玄「みんなで掴んだ勝利、ですのだ!」

宥「だね~」










6月□日

麻雀部が全国に行くことになったせいか、周りの扱いも変わってきた

穏乃や憧は他のクラスの人にまで色々聞かれていたようだった

玄さんと灼さんは、それぞれ旅館とボーリング場にお客が増えたと言っていた

宥さんはもみくちゃにされていた。超混ざりたかった

それと、麻雀部の後援会がまたでき、予算やらでかなり援助してくれるらしい

なので、インハイまでの間に毎週どこかの県の2位の学校に練習試合に行こうという話になった

詳しくは、俺の個人戦が終わってかららしい

俺は留守番かなー。ま、野郎1人なら当然だが

それと、みんなで新聞を見て知ったが、長野で咲と和がいる清澄高校が全国出場を決めたらしい

穏乃が燃えていた。物理的に燃えそうでこえーよ

マジで優勝かー。あいつも頑張ったんだな

後で電話しておこう

穏乃「あ、うちの店もお客増えたよ!」

憧「うちも参拝客が増えたわ。ま、そのせいで私まで巫女服着て出るはめになったけどね」

灼「なんにせよ、増えたのはありがたい」

玄「だね。お姉ちゃんは揉みくちゃにされてどうだった?」

宥「あったかかったよ」

玄「そのまま私も混ざっていれば上級生のおもちを堪能できたのに……」

晴絵「玄ー?女同士でもセクハラは成立するからなー?」












6月●日

今日から個人戦、俺の大会が始まった

俺なんかほっといていいのに、みんなわざわざ応援に来てくれた

というか男子1人に女子5人+引率、目立つわ

玄さんとか落ち着くためにおもちを思い浮かべて、とかアドバイスくれたけど、

思い浮かべなくても目の前のおもちで充分ですありがとうございます

そうこうしていると、晩成の先鋒、小走さんがわざわざこっちに来た

晩成は共学で、小走さん自身も個人戦に出ているが、男子の応援にも来たらしい

「個人でリベンジできないのは残念だが、やるからにはトップを目指す!それは男子も同じだ!負けないからな!」そう言い残して
行った

あの人なりの激励か?悪い人じゃないのは分かる

そして試合、厳しいとこもあったが、なんとか初日は突破した

しかし、明日からはもっと強い相手もいるだろう

気合いを入れて、明日も頑張ろう!

憧「京太郎の試合も見ててハラハラしたわねー」

晴絵「ま、いきなり3年生ばっかの卓に入ったりだったからなー」

灼「運が良いのか悪いのか……」

穏乃「うーん……微妙なクジで1位とか引くけど……」

玄「とにかく初日は勝てて良かったよ」

宥「うん。みんなで応援したね~」











6月◇日

大会2日目、悪くは無かったし、午前中は勝ち抜けたんだが、晩成男子は上手かった

奈良県のトップ校は伊達じゃないな

1年夏でいきなり全国、なんて普通じゃ無理なのは分かってるが、悔しい

終わった後、みんな色々と慰めてくれた

玄さんなんて胸を貸すとまで言ってくれたが、断った。断るとか何シリアスっぽくやったんだあの時の俺

でも、これで終わるか

もっと、もっと練習して次の大会こそやってやる!

俺は諦めねーぞ!!

穏乃「京太郎……」

憧「そんなの見せなかったくせに、やっぱり悔しかったんだ……」

晴絵「男の意地ってやつよ」

灼「……今度、小走さんも誘って京太郎と打と」

宥「うん……私も」

玄「……じゃあ私は胸を!」

晴絵「シリアスを胸でぶち壊すのは止めなさい。京太郎は喜ぶかもしれないけど」











6月▽日

今日は雨

だから制服が濡れた、とか言いながら何故か嬉しそうにジャージ姿の穏乃が言っていた

制服よりジャージの方が見慣れてしっくりくるってちょっとおかしい気がする

ジャージなせいか、普段よりよく穏乃は動いていたが、そのせいかジャージが壁の釘か何かに引っかかり、盛大に破けた

ジャージの下はそのまま下着だったのか、一瞬白い何かが見えたが、穏乃はすばやく隠してしまった。おしい

しかしそのままにしておく訳にもいかない。制服も濡れているらしいので、一旦ジャージを脱いで貸せと言うと、殴られた

普通ビンタじゃねーの。グーってさぁ……

とにかくジャージを縫うため、妥協案として、一時的に俺の上着を貸した。まだ冬服のままでよかった

体格差の問題か、俺の上着で十分ジャージの代わりはできていた

貸している間、穏乃は何か大人しかったが、まぁジャージが直るのを待っていたんだろう

ハギヨシさんに教わったことを思い出し、3分で終わらせた

そのまま穏乃にジャージを返し、すぐに着替えたが……なんで今度はジャージの上に俺の上着着てんだ

結局穏乃は俺の上着を着たまま部活を始めた

俺に上着が帰ってきたのは帰り際になってからだった

そんなに俺の上着が良かったのか?どこがいいのか全く分からん

穏乃「あぅ……」

晴絵「あったわねー。穏乃が珍しく京太郎を困らせてた日」

灼「あったあった。何を言われても上着を返さなくて」

宥「あったかそうだった」

玄「で?どうしてかな?」

憧「さー、キリキリ吐きなさい」

穏乃「いやその……京太郎が近くに居る感じが良くて……ちょっと話したくないなーって……あぁもうこれ以上いいじゃん!!」

晴絵「おー、穏乃が乙女の顔してるー」

憧「気持ちは分からなくもないけどねー……あたしもやろっかな」

灼「……体格的には私が」

玄「は、はいはい!私も!」

宥「わ、私もあったかくなりたいな~」

穏乃「なっ……じゃ、じゃあ私は今から京太郎に頼んで…」

晴絵「はい、その辺にしときなさいね?」













6月■日

今日から毎週末、全国の県2位の高校との練習試合だ

俺は対戦校がOKすれば付いていけるらしい

今週は穏乃の希望でなんと長野の龍門渕高校

龍門渕と言えば、長野での親友であり師匠、ハギヨシさんが勤める家

多少は面識があったからか、俺が来ることもOKだったらしい

高校、ではなく龍門渕家に招かれた。何度か来たことはあったが、相変わらずでかい

すれ違う使用人の人も、ちらほら知っている人もいるので軽く挨拶もしつつ、部屋に通された

そこには何度か会ったことがある人達、龍門渕透華さん、天江衣さん、井上純さん、国広一さん、沢村智紀さんがいた

まさかこんな形でまた会うことになるとは、そう龍門渕の人達と話し、早速練習試合を始めることに

初戦……穏乃が天江さんにフルボッコに。ついでに俺まで巻き込まれた。飛んだけどな

穏乃が圧倒的な実力に凹んだ、かと思ったがそこは山育ち(半分くらい)

すぐに復活して再び天江さんい挑む辺りが流石阿知賀の大将だ

それからしばらくして、休憩がてら清澄がどうだったか聞くことに

初めは和が大将だったかと思ったが、大将はなんと咲だった

咲が大将かー……昔はそりゃ自分はおろか俺まで+-0されまくったり、カンばっかりされて気付いたら飛ばされたりしたけど……

そういうとなんか赤土先生が引き攣った顔してた

予定が合わないから会えそうにはないが、インハイで会えるかな

晴絵「あんな人外と昔から打ってて平然としてるのがすごいのよ」

憧「いや、一応あたしらとタメなんだからそんな人外とか……いや、人外というか……」

玄「おもちは人並み以下なのに……」

灼「それ言ったら色々な人に怒られるよ……」

宥「穏乃ちゃん、実際打ってみてどうだった?」

穏乃「打ってる最中は平気だったんですけど……後からすっごく怖くなりました」



咲「へくちっ……風邪かなぁ……」










6月◎日

学校帰り、少し早いけど必勝祈願のお守りでも買うべきかと話すと、

憧が自分のとこの神社でいいものを選ぶ、ということで憧と2人で神社に寄ることに

神社に着き、2人で境内にいるという憧のお姉さん、望さんを探していると、見知らぬ同年代の男の人と親しげに話す望さんを見つけた

邪魔になってはいけないし、今日はやめとくかと思ったが、隣で憧がとんでもなく驚いた顔をしていた

「そんな……お姉ちゃんに……小鍛治プロみたいになるとか考えたりはしてたけど……いやでも……」とかブツブツ言ってた憧

大分失礼なこと言ってたけど聞かなかったことにした

望さん達はそのまま神社の裏手に回って行き、俺は憧に引っ張られてそれを尾行することに

馬に蹴られたくはない、と言っても憧は「ほっとけないでしょ!?」と聞かなかった

やがて、周囲から見えないような神社の裏手の奥に。俺達は近くの茂みに

そのまま望さん達は急に互いに近付き、どうなるか、と思った時

憧が前に出過ぎたのか、思いっきり音を出して、望さん達に気付かれてしまった

仕方なく俺が事情を話すと、望さんは声を上げて大笑いだった

「この人、親戚だよ?憧、忘れたの?」そう言う望さん

憧はぽかんと呆気にとられた顔をした後、一気に真っ赤になった

さらに話を聞くと、男の人は憧とも親戚関係にある人で、ただ建物の修理に来ただけらしい

最後まで話を聞くと、憧はすごい速さで走って逃げていってしまった

俺を置いて。せめて最後まで引っ張っていけ

「あーおかしかった。ま、あんな妹だけどよろしくね?」そう言う望さんだった

一応、帰りにお守りは選んでもらった

憧「うあああああ……なんでこんなことまで書いてんの……」

晴絵「望に男ができたと勘違いか……くく、確かに驚くけど……いやー、面白いよ憧」

憧「う、うっさい!姉の心配くらいするわよね!玄も!!」

玄「え!?そ、そう!お姉ちゃんの心配はするものですのだ!」

灼「……京太郎取られないように?」

玄「なっ!?ななななんのことかな!?」

宥「玄ちゃん……」

穏乃「いや、今更でしょう」










6月☆日

週末の泊りで練習試合、今回は愛知県だ

だが俺は留守番。まぁ、相手校が女子校で女子チーム同士の練習試合だし、そりゃ普通はこうなるわなー

仕方ないので今日は1日ネト麻

久しぶりにじっくりハギヨシさんと打ったり、うっかり間違えたのかネト麻最強ののどっちとエンカウントしたり、色々あった

ただ、1人仲良くなれた人がいた

ハンドルネーム打倒はやりんさん

可愛らしいアバターに、アバターのおもちが大胆な人、チャットで仲良くなり、連絡先まで交換した

ぼちぼちメールもやってる。なんか今度着る衣装、とか言って服の写メを送ってくれた

これがかなり大胆なものだった

これを平然と着れるほどの人物……是非ともリアルでも会ってみたいな

晴絵「まー、さすがに連れてけなかったわー」

憧「仕方ないわよ。せめて個人で入賞でもしてれば断られなかったかもしれないけど」

穏乃「ちゃんと京太郎も分かってるよ。お土産も買ってったし」

玄「しかし……この人もおもちがあると見た!」

灼「いやネト麻だし……そもそも女の人じゃないかも……」

宥「玄ちゃんのこういう勘は当たるよ~」



揺杏「ユキー!新しい衣装だぞー!!」

爽「希望通り胸めちゃくちゃ強調したぜー!!」

成香「わ、わぁ……」

誓子「胸元すっごく開けて……これ、本当に着るの?」

由暉子「いいですね……彼、胸が好きですし……」












6月★日

部活に早めに行くと、玄さんが部室の掃除をしていた

せっかくなので俺も手伝うことに

熱いおもちへの愛を語り合いながら掃除をしていた

しかし、俺と玄さんでは大きな違いがある

それは、おもちを実際に触れたことがあるか否かだ

玄さんは同じ同性として、比較的容易に触れることができる

だが俺は男だ。下手に触れでもしたらあっという間にデッドエンド直行コースに

おもちを愛するものとして、柔らかさや重さ、それらを知りたいが俺ではその領域まで至ることはできない

なんという玄さんとの大きな差。なんて大きな問題

玄さんもこの辛さが分かってくれたようで、優しく慰めてくれた

その時だ

俺は掃除で濡れた床で足を滑らせ、まるで玄さんを押し倒すような形で倒れた

あまりに唐突な出来事に俺は状況が理解できなかった

そして、倒れている俺は、その手に当たっている柔らかいものが何かも分からなかった

とりあえず手を動かすと、それは柔らかく、そしてあたたかなものだった

動かすと同時に玄さんの声も聞こえた

「きょ、きょぉ…たろ……くん……」その声でハッとした

俺の手は、俺の両手は……玄さんのおもちの上にあった

つまり、俺が触れていたものは……玄さんのおもちっ!!

すぐさま玄さんの上に倒れる形だった俺はそこをどき、すぐに土下座した

玄さんの表情は土下座で見えなかった

が、玄さんが何かを言う前に、みんなが来た

そこで土下座している俺にみんな驚き、結局玄さんのおもちを揉んだことは有耶無耶になってしまった

しかし……今思い出すと、アレがおもちの感触か……すばらしい

俺はまた、ひとつ大人になれた気がするよ

ありがとう、玄さん

玄「どういたしまして……やはりおもちは触れてこそ…」

憧「何やらせてんのよっ!!」バシッ

玄「あいたぁ!!叩かないでよぉ!」

晴絵「いやー、これ現場抑えられてたらアウトよ」

灼「流石に擁護できない……」

玄「事故!事故だよ!!」

宥「でも、京太郎くんに押し倒されたんだよね?」

穏乃「な、なんかそう聞くとすごいですね……」

玄「そ、そんなんじゃ……あぅぅ……」カオマッカ