咲「牌が行方不明?」

久「あの指でピーンッて投げて叩きつけるの失敗しちゃって」

優希「中、お前のことは忘れないじょ!」

京太郎「というか部長どんだけのパワーでやってるんですか、木造だからって床はブチ抜けないでしょ普通」

まこ「ともかく、早く下の部屋行って探しにいくぞ」

久「じゃ、じゃあ残った一年は各自自習で!」

和「自習……とは言っても」

京太郎「一人はネト麻でいいとして」

咲「ふえぇ……」

京太郎「訂正、咲以外の誰か一人がネト麻でいいとして」

和「というかネト麻覚えてない宮永さんって時系列的にどこらへんなんですか。部長のピーンッてするやつは県大会ですし」

優希「気にしなーい!気にしすぎるとおっぱいおっきくなるじょ」

京太郎「何ィ!」

和「……ともかく、牌を入れ替えれば残りでサンマはできますね」

優希「むー……でもそれならみんなケータイで麻雀アプリでもした方が」

咲「……」

京太郎「……どーするか」

和「どうしますかね……」

優希「あ、トランプならあるじぇ」

咲「え」

京太郎「おお、いいな!」

和「仕方ありませんね……部長達が牌を見つけるまでですよ」

優希「決定ー!」

咲「い、いや私……というか京ちゃんとは」

京太郎「なんだよ咲、トランプゲームなら中学のとき一通りやってたろ」

咲「う、うん……というか、だからなんだけど」

優希「ババ抜きのタコスと呼ばれた私の実力、思い知るがいいじぇ!」

京太郎「お前の名前が無くなってるぞ」

咲「……大丈夫かなぁ」












……十分後

優希「……こっちだじぇ!」

京太郎「残念ババ」

優希「ムキィーっ!なら犬っ、左か右か」

京太郎「こっちがクローバーの3で、ほいっあがり」

優希「なんでだじぇー!」

和「優希の七連敗ですね」

咲「はは……」

優希「こうなったら別のゲーム!別のゲームだじょ!」

京太郎「なんでもこいこい、俺は負けねーよ」

優希「吠え面かかせてやるじぇ!」

七並べ

優希「八持ってる奴誰だー!」

京太郎「はっはっは」

ポーカー

優希「フルハウス!」

京太郎「ストレートフラッシュ」

神経衰弱

優希「これだじぇ!あれ?違う」

京太郎「その組み合わせさっきも捲ってたぞ」

優希「完敗だじぇ……」

京太郎「最後のは自滅だろ」

和「いや、それにしても凄まじいですね須賀君……」

咲「うん、京ちゃんってトランプ使ったゲームで負けたことないから」

和「そうですか……」

和「……は?」

咲「中学の頃からトランプ使えば無敗で、ついたアダ名がトランプカイザー京太郎」

京太郎「懐かしいな」

和「そんな売れないマジシャンみたいなアダ名はともかく……一度も負けない!?そんな」

咲「そんな?」

和「そんな、オカルト、ありえません!」

京太郎「なんかオチが見えてるぞ」

和「須賀君のその秘密、私が暴いてあげます!」

京太郎「別に秘密じゃないんだけど」

和「覚悟しなさい須賀君、今日が年貢の納め時です」

京太郎「俺は悪役なのか?」

咲「起きて優希ちゃん、なんか面倒なことになりそうだよ」

優希「うぅ……」

和「優希さん、あなたが行った負けた試合を一から思い出して下さい」

京太郎「おいおい口調まで変わってるぞ」

咲「カタチから入るタイプなんだよ」

優希「試合?……いや私は負けてないじょ」

京太郎「ワーオいい性格してるぜ」

咲「ね、寝ぼけてるんだよたぶん」

和「優希さん……もしかして須賀氏はトランプを自分でシャッフルしてたのでは?」

京太郎「須賀氏て」

優希「はっ!いや……でも京太郎が、そんなこと……するかもしれないけど、でも!」

京太郎「信用ねーな俺!」

和「そう、積込ですよ……ひらたく言えばずるっこです」

京太郎「ずるっこて」

優希「そんな……影で今更チョイ悪に憧れてるとはいえそんなことまでしないじぇ!」

京太郎「おいなんで知ってんだよ」

和「シャッフルするときになんやかんやしたんでしょ?須賀氏」

京太郎「なんやかんやって、なんだよ詳しく言えよ」

和「いえいえ私も証拠がないことをとやかく言いませんよ」

京太郎「証拠がないならまず疑うな」

和「ならば次の大富豪、私にシャッフルさせてください。それなら、いいでしょう?」

京太郎「なんでそこまでドヤ顔できるんだよ……なあ、咲」

咲「そんな……まさか今までのがずるっこだったなんて……」

京太郎「信用ねーな俺!」










大富豪

和「それでは私がシャッフルして配ります」

京太郎「でもそれって和がズルしたら俺が負けるように仕組めるよな?」

和「……ッ!仲間を疑うんですかあなたは!」

京太郎「疑ってるのは和の方だろ!」

和「仕方ないですね、宮永さんお願いします」

京太郎「まあ咲なら安心だな」

優希「咲ちゃんなら安心だじぇ」

咲「え、えへへ。そう?」

三人 *1 )

和「ま、ともかく!これで負けた場合、須賀君はずるっこ!」

京太郎「お、おう」

和「おっと、もちろん一試合で決めたりはしませんよ……たまたま、手札が良かった。と、なってはたまりませんから十戦!きっちり戦ってもらいますよ!」

京太郎「部長早く帰ってこないかな」








十戦後

咲「げ、元気だして」貧民

優希「そ、そうだじぇ挫けちゃ駄目だじぇ」富豪

和「……」十連続大貧民

京太郎「あー疲れた」十連続大富豪

和「おかしいじゃないですか!」十連続大貧民

京太郎「えぇ……」十連続大富豪

優希「のどちゃん、仕方ない。勝負の世界、こういうこともある」富豪

和「なに富豪になったことで余裕出し始めたんですか優希!あなたこっち側でしょ!?」十連続大貧民

優希「私は京太郎を疑ったことなどない!」富豪

和「清々しいほどの手のひら返しですね!」十連続大貧民

咲「あ、須賀京太郎だけに?」貧民

京太郎「咲、もうお前は黙ってろ」十連続大富豪

和「というかこの横についてる称号みたいなのなんですか!このっ!これっ!」十連続大貧民

優希「ああ、ついにのどちゃんが幻覚まで」富豪

咲「風邪かな?」貧民

京太郎「トランプ片付けるぞー」十連続大富豪

和「待ってください須賀君!いや須賀さん!もう一回だけ、なにとぞ!何卒!」十連続大貧民

和(十一試合目……これまでと同様に前回順位によるトランプの移動はありません……ええ、これまでと同様に、決して言われてから気づいたのではなく)

和「もうこうなったら須賀君はどうでもいいですから他を落とさないと」

京太郎「和、声、声」

優希「嫌ぇねアナタ、貧民は思考も貧相で」

京太郎「お前との友人関係ちょっと見直したくなってきた」

優希「えっ……そんな、恋人なんて……嬉しいじぇ!」

京太郎「ポジティブシンキング!」

咲「貧相……」

和(さあ!きなさい!私の手札!)

スペード:3、7、9
クローバー:4、5、6
ダイヤ:3、5、7
ハート:3、6、9

和「ガッデム!」

和「いえ……落ち着きなさい私、というか枚数が一枚足りませんでしたよ張り付いてましたねクローバーの10!絵札!くださいよ!よく見ればペア四組にスリーカード一組……どうにか十で手番を取れればペア連打で一瞬にして持っていける……いや、そうでなくとも誰かの上がりから持っていければ」

一番
須賀「おいこれ切れてるのか」

二番
優希「ペアばっかりだじぇ」

三番
咲「うぅみんなそんなに強いの……」

四番
和「駄目です……これは駄目です……」

和(特殊ルールを8切り革命役あがり禁止だけにしたのが裏目に……せめて11バックさえあれば!)

和「……実は私の実家に伝わるルールでクローバーの十が一番強いと言う」

京太郎「よし始めるぞー」

和「ああああ」

京太郎「……ま、しょうがないな」

和「えっ……」

和(もしかして須賀君……)

京太郎「Aのスリーカード」

優希「パスだじぇ」

咲「パスだよ」

和「……パスです」

京太郎「じゃ、2を4枚で革命だ」

優希「じぇじぇ!?」

咲「えぇ!?そ、そんなによくないんだけど」

和(私のために……これは)

和「負けられない、試合になりましたね」

京太郎「じゃ、8を4枚で8切り革命」

優希「よかったじぇ」

咲「ほんとだよー」

和「……へ?」

京太郎「ジョーカー含めたAの2ペア、最後に10出してあがり」

優希「よーし勝負はここからだじぇ!」

咲「あはは、京ちゃん最初からいない扱いになっちゃった」

京太郎「おいおい傷つくぞ流石の俺も」

久「ただいま、いやーまさかあんなところに入り込んでいたとは」

まこ「見つからんはずじゃ……って」

久「あら?」

京太郎「どうかしましたか部長?」

久「いや、私の眼が確かならそこの窓から」

まこ「和が飛び降りようとしとるのお」

京太郎「え」

和「須賀君は裏切り者です……もうここの部員は信じれません」

優希「のどちゃんストーップ!」

咲「ここの高さ的に骨折がせいぜいだから落ち着いて原村さーん!」

久「なにやってたのあんた達?」

京太郎「……トランプ?」










次の日

和「須賀君、今度はこれで勝負ですよ」

京太郎「UNO?」

久「あの、二人とも卓についてないときはネト麻かなんか、ともかく麻雀に関係あることしてくれない?」

和「これは私のプライドをかけた戦いなんです!」

久「いや、よく知らないけどUNOで勝ち取れるプライドなら捨てた方がいいわよ」

和「くっ……なら今度の休み!いいですね須賀君!」

京太郎「いや、いいけど和はそれでいいのか」

和「私の父と母もいれて四人で対決です」

京太郎「お父さんもお母さんも俺も困惑するからやめておけって」