咲「まだ……京ちゃんに話がある」

京太郎「………なんだ」

咲「あなたにとって…私は何?」

京太郎「クク…冗談はよせ。今さらくだらない事を聴くな。お前はオレにとって他でもない。京太郎だ」

京太郎「この百合の世界を否定する存在が京太郎だ。その思想を胸に行動し、
世界改変の計画を狙う者は全て京太郎でしかない」

咲「それは私の道でもあった」

京太郎「オレが眠りにつき記憶を取り戻すまでの間、お前に全てを任せオレの先を歩かせてやったのだ」

照「咲………」

京太郎「それはオレが示してやった道だ。お前は目的達成の為に京太郎として天寿を全うするハズだった。この…世界を救った救世主としてな」

京太郎「小林立が示したこの世界は——失敗した」

京太郎「いいか、立の広めた百合とさ本来"繋ぐ"力の事だ。女と女の愛のエネルギーを繋ぐものだった。
言葉無くとも互いの心を理解し合い、
自分と恋人の安定を願うもの。その力を友情として説き、人々に伝え導こうとしたのが小林立だ」

京太郎「小林立の行いは人の矛盾を助長したにすぎん。そしてたとえ心と心を繋げたところで解り合えないのが分かるだけだったのだ。
そちらにしろ百合は争いを生み、まやかしの希望を生むだけだった。
お前達も愛を追い求めると同時に争いを求めてきた現実がある。この現実は"百合という力"によって無限の苦しみを強いられている。愛があるからこそ争いを望み、愛がないから全てを失う」

京太郎「オレはそれを乗り越えた新たな世界を創る!世界改変によりいまわしき百合の無き男と女が愛し合う世界を創るのだ。
最後にして最強の改変力を持つ、このオレが導く!そしてお前はオレそのものだ!宮永咲ではない!」

京太郎「宮永咲は同性への愛がある故に宮永照に挑戦し和解を望み、
原村和を望んだ!
だがその力がまやかしだったために
忌まわしき過去を掘り起こし、その全てを失ったのだ!!」

京太郎「ここは地獄だ!忘れたのか!?
来い!そう咲、いや……京太郎よ!今でもお前は救世主のハズだ!過去を変えたいと思っているはずだ!かつて火事で失った……友のいる世界を望んでいるはずだ!」

咲「みなも…ちゃん……」

京太郎「そうだ来い……オレと共に虹の向こうで待ってるもう一つの未来へ行こう…!」