京太郎「ただいま~……はぁ、また姉ちゃんに怒られるかな」

閑無「おー帰ったか。おかえりおかえり~」

京太郎「ね、姉ちゃん……帰ってたんだ。……怒ってる?」

閑無「んー?ああ、今年も県予選突破出来なかったな。まー準決まで残ったなら上出来上出来」

京太郎「インターミドルはまだ遠かったよ……姉ちゃんに鍛えて貰ってるのに不甲斐ない弟でゴメン……」

閑無「まだ来年があんだろ。あんまクヨクヨすんなって」

京太郎「ありがと……」

 ~~~

京太郎「姉ちゃん、ご飯出来たよ~」

閑無「サンキュー。おっうまそうだな、食べよ食べよ!いただきまーす……うまっ!」

京太郎「ホント?やったぜ」

閑無「……我が弟ながら勉強運動家事まで何でもそつなくこなすんだけどなぁ。なんで麻雀だけ中々芽が出ないんだろ」

京太郎「ぐふっ……それは言わない約束だよねーちゃん」

閑無「……悪い」

 ピンポーン

京太郎「あれ、誰だろ」

閑無「いーよ私が出るから座ってな」

 ~~~

閑無「はいはいどちらさん……」

はやり「閑無ちゃんこんばんは~」

閑無「なっ!?瑞原てめーこっち帰ってたのかよ!」

はやり「突然お休み貰える事になったんだ~。はいこれお土産のお饅頭」

閑無「おっ悪いね。……って、いきなり来てんじゃねーよ!こっちにも持て成しの用意とかあr」

京太郎「姉ちゃん大声出してどうしたのさ」

閑無「オホンッ、な、何でもない!」

はやり「わぁ京太郎くん?久し振り~。大きくなったねえ」

京太郎「みっ、みみみ瑞原さん!?お久し振りです!こっちに戻ってらしたんですか!?」

はやり「あはは流石きょーだいだ、リアクションがおんなじだね。ていうか瑞原さんなんてよそよそしいなぁ、はやりでいいのに」

京太郎「い、いえその何と言いますかその、あはは……」

閑無「くそぅ、こっぱずかしい……」

 ~~~

はやり「それじゃ慕ちゃん達にも挨拶してくるね。明日都合が合えばみんなで遊ぼう?京太郎くんも良かったらおいでよ」

京太郎「えっ、いえあのその、ご迷惑では……」

閑無「中坊がンな事気にしてんじゃねーって。慕もお前と遊びたがってたぞ」

はやり「うんうん、みんな一緒の方が楽しいよ」

京太郎「ですかね……それじゃあ、ご一緒させてもらいます」

はやり「やった!じゃあ閑無ちゃん、後でまた連絡するね」

閑無「ん、分かった」

 ~~~

京太郎「はぁ~。き、緊張した……」

閑無「……姉弟共々瑞原を前にするとテンパっちまうのは血筋なんかね」

京太郎「や、テンパると言うか何と言うか瑞原さん美人だし優しいし緊張するのも仕方ないと言うか……」

閑無「んなもん杏果や慕だって似たようなもんじゃねーか。あいつらお前の事スゲー可愛がってるぞ」

京太郎「そ、それは……」

閑無「奴らとは別なわけだ。認めちまえよ、好きなんだろ?瑞原の事」

京太郎「…………うん」

閑無「よしよし認めたな。そうと決まればガンガン攻めるぞ!あんな奴は私の妹にしてやれ!」

京太郎「えぇ……(てか姉ちゃんも大概瑞原さんの事好き過ぎるよなぁ)」

閑無「何か言ったか」

京太郎「何も……」

 ~~~

慕「わァ、京太郎くんちょっと見ない間にまた大きくなったんだね!」

悠彗「今中二だっけ。ね、ねえねえ!気になる男友達とか出来た?」

京太郎「皆さんご無沙汰してます。……あの、ゆ、悠彗さんは一体何を」

杏果「あーごめんね、悠彗ちゃんのそれは只の発作だから。気にしないで」

京太郎「は、はぁ……?」

はやり「お待たせ~。おっ京太郎くんちゃんと来たね、エライエライ」

京太郎「……!?瑞、じゃなくてはやりさん!?」

はやり「あっ、ごめんね?中学生の男の子なんだから、もう気軽に頭撫でたりしたら駄目だよね……」

京太郎「……いいえ、そんな事無いです。はやりさんに褒められるのは嬉しいです」

はやり「京くん……!」

閑無(あん?何だこいつら。うちらで焚き付けてやんなくても勝手にくっつくんじゃねーの?)

慕(はやりちゃんがちょっと落ち込んだのに気付いたね)

杏果(姉と違ってヘタレずにしっかりフォローも出来てたのも好印象)

悠彗(意外とデキる子だね、弟くん。これで相手が♂なモガッ)

閑無(杏果うっさい。よし、二人にしてやると見せかけて覗き見してやろうぜ)

慕(わー、かんなちゃん悪いんだ~)

杏果(そう言う慕ちゃん笑顔が黒いよ~?)

悠彗(モゴゴゴ……もう変な事言わないから、稲村さん手をどけてぇ……!)

はやり「はは……気付いたらみんな、どっか行っちゃったねぇ?」

京太郎「?……あれ、ホントだ。……え、これって」

はやり「そーゆう事だよねぇ?……アハハ、京くんもこんなアラサー予備軍と二人きりにされても困っちゃうよね」

京太郎「……そんな事ありません」

はやり「え……」

慕(わ……これ、くるんじゃないかな?)

閑無(男を見せろ弟!)

杏果(ちょっと閑無、いいトコなんだから笑わせないで)

閑無(いくら何でもひどくねー?)

京太郎「お、俺……」

はやり「……京くん?」

悠彗(なんか、こっちまで緊張してきたね……)

慕(悠彗ちゃんシッ!)

悠彗(ひどっ!?変な事言ってないのに……)

京太郎「俺……」

はやり「……」

京太郎「…………俺、俺!はやりさんの事が好きです!前からずっとずっと大好きでした!俺と付き合って下さい!」

はやり「……」

京太郎「……やっぱり駄目ですか?」

はやり「……わたしで、いいの……?京くんが大人になる頃には、わたし、おばさんだよ……?」

京太郎「正直……それにはどう答えていいのか分かりません。そんな事無いと言うべきか、年齢なんて関係無いと言うべきか」

はやり「え……」

京太郎「どっちで答えればはやりさんに好かれるのか。そんな事ばかりが頭の中を堂々巡りになってますよ」

慕(……)

京太郎「はっきり言って誠意の欠片も無いです。……だから、自分が今考えてる事だけ。簡潔に伝えたいと思います」

閑無(ごくっ……)

京太郎「俺ははやりさんがいいです!他の誰かの事なんて考えられません!」

悠彗(おお……)

京太郎「待たせてしまう事ばかりは申し訳無く思います!……でも!俺、はやりさんの事誰にも渡したくないです!」

杏果(……やるぅ)

京太郎「……自分の言いたい事だけ捲し立ててごめんなさい。でも、これが俺の正直な気持ちです」

はやり「……」

閑無(……ど、どうだ?)

慕(かんなちゃんステイ。後ははやりちゃん次第だよ)

はやり「……」

京太郎「……沈黙が答え、でいいのかな。……分かりまs」

 ギュッ

京太郎「た?」

はやり「……いつの間にそんなにオトコノコになっちゃったの?」

京太郎「はやりさん……?」

はやり「見た目の背丈だけじゃない、こんなにがっしりしてる。私の知らない内にどんどん大人になってたんだね」

京太郎「そ、それって……!」

はやり「後でやっぱり若い娘がいいって言ったら怒っちゃうからね……?」

京太郎「……ッ!!有り得ません!生涯はやりさんだけを愛しますから!」

悠彗「えんだあaアボッ!?」

慕(悠彗ちゃんはしょうがないなぁ。大人しくしてなきゃ駄目じゃない)

閑無(恐ろしく早い手刀。私じゃなきゃ見逃してるね)

杏果(はいはい、おふざけはその辺にして悠彗ちゃん連れて今度こそずらかるよ)

閑無(……やったな、京太郎!お前は立派にやり遂げた。姉ちゃん少し淋しいけど……それ以上に嬉しいよ、おめでとう!)

はやり「これからは好き好きオーラ隠さないから、そのつもりでいてね☆」

京太郎「身に余る僥倖ですが望むところです!はやりさん、大好きだーっ!」


 終われ