和「あなたは本当に人の話を聞きませんね。テキトーに戸棚でも何でも漁ってみたらどうですか」

淡「だってだって! ファンの子たちがくれた栗まんじゅうも高級モナカも全部食べちゃったし」

和「栗まんじゅうはともかく、モナカの方は私がいただいたものだったはずでは?」

淡「いひゃいいひゃい! おいひく食べたから許ひてよ!」

和「相変わらずよく伸びるほっぺですね。一度きな粉でもつけて焼いてみるのはどうでしょうか」

淡「恐ろひいこと言うな!」

京太郎「お疲れさまです」

淡「おちゅかれひゃま」

京太郎「なに、いじめ?」

和「いじめだなんてとんでもありません。淡が私のお菓子をくすねたので少し教育をしようかと」

京太郎「仲いいな」

淡「和はお菓子なんかいくらでももらってるでしょうが! チーム牛姫のリーダーなんだから!」

和「そのろくでもないチーム名を口にするなといつも言っているはずですよ。また伸ばしますか」

淡「だって去年は虎姫で優勝したんだからあやかりたいじゃん? それにほら」

和「なっ!?」

淡「こんなに立派なものをぶら下げてちゃ『和牛の原村』なんて通り名がつくのも納得だよね?」

和「ちょっと淡! 須賀くんもガッツポーズしてないで止めさせてください!」

京太郎「俺が言ったって淡は聞きやしないよ。それに部室のオーディエンスたちも期待してるし」

和「渋谷先輩に言いつけますよ」

京太郎「やめるんだ淡! 恵まれない子どもたちだっているんだから気軽におっぱい揉むな!」

尭深「京太郎くんの言う通りだよ」

京太郎「そうとも流石尭深さん、話がわかる! ところでマイハニーはいつからここにいたの?」

尭深「心配しなくてもダーリンが和ちゃんのおっぱいに鼻の下を伸ばしてたのは見てたよ」

京太郎「笑顔でわき腹をつねるのめっちゃ可愛いですよ。やめてくれたらもっと嬉しいですけど」

尭深「ヤキモチ焼きな彼女さん、いいよね」

京太郎「いい……」

和「コホン。お二人とも、部室でイチャイチャするのはあまり褒められたことではありませんよ」

京太郎「よくない……」

尭深「後輩に怒られてしまった」

淡「尭深も来たことだしこれから皆でおやつ食べに行こ? 近ごろ桃パフェ分が足んないからさ」

和「練習は」

淡「だって私と尭深はもう一軍じゃないし、京太郎だってマネージャーじゃん」

和「須賀くんは一軍付きのマネージャーですよ。交流戦も近いんですからあまり気を抜かれては」

淡「須賀くんは私たちチーム牛姫のものです! たとえ恋人でも渋谷先輩や淡には渡しません!」

和「ぶっ殺しますよ。なんですかその裏声」

京太郎「まあまあ淡、原村さんにも事情があるんだよきっと。たしか門限とか結構厳しいんだろ」

和「あ、いいえ。最近はちゃんと連絡すれば少しくらい帰りが遅くなっても怒られたりしません」

京太郎「そうなんだ」

和「麻雀をやめさせるなんて言いつつ白糸台に編入させたり、なんだかんだ父は私に甘いので」

淡「じゃあ決まりだね! 早いとこパパンに連絡しちゃってよ、メールでも電話でもいいからさ」

和「はあ」

淡「和?」

和「わかりましたよ。ただし遊びにいくのはちゃんと部活が終わった後ですからね」

淡「やった! 誠子誠子、今日の部活はこれにて終了ってことでいいよね!」

誠子「え、普通によくないけど。どうしたんだ急に」

淡「そんなこと言わずに部長権限でなんとかしてよ。部活が終わったら皆でパヘしにいくんだ!」

誠子「なんというか、宮永先輩が卒業してからマジでやる気なくなったよねお前」

淡「部内での順位はトップなんだからいいじゃん! ファンの子だっていっぱいいるんだぞう!」

誠子「そうやって才能に胡坐をかいてたら栗まんじゅうの人だっていつかお前を見放すかもだぞ」

淡「バイバインさんは私を裏切ったりしないもん! 一個が二個に二個が四個に増えるんだよ!」

和「バイバインって。応援してくれる学友の名前くらい覚えたらどうですか」

淡「バインバインさんは黙ってて!」

和「本当に私の胸がお気に入りのようですね。いい機会ですからお望み通りにしてあげましょう」

淡「うっわめちゃめちゃ軟らかい、これ絶対窒息死する奴だって! 私が悪かったから放して!」

和「ふはは」

京太郎「…………」

尭深「京太郎くん」

京太郎「みみみみ、見てない! よこしまな目でなんか見てないし羨ましくなんかないですよ!」

尭深「帰りはそのままお部屋にいくから。そのつもりで」

京太郎「Oh...」