むかーしむかしあるところに

爽「目指せポストはやりん、いや! むしろ打倒か!?」

揺杏「いいねー。やっちゃう?」

由暉子「本気ですか?」

誓子「何だか楽しそうね~」

成香「素敵です」

 トランジスタグラマーな女の子を中心とする

 滑稽な……愉快な集団がいました

 ここに於けるはやりんとは、リッツ帝国最高権力者にして

 唯一絶対皇帝《アイドル》のことを指しています

 彼女に逆らってしまうと帝国内では暮らしてはいけません

由暉子「すみません訂正します。正気ですか」

爽「何とかなるって、私は逆境にこそ強い!」

由暉子「矢面に立つのは私なんですが……」

 これが、獅子原爽プロデュースによる

 全く新しい救世主《アイドル》・真屋由暉子の誕生でした

 その後一行は帝国各地を渡り歩き

姫子「先っぽだけ! 先っぽだけばい!」

揺杏「ごめんね~? アイドルってそういうことダメなんだよ」

 時に悪魔の誘惑を振り払い

絹恵「ウチのせいで姫松がシード落ちに……」

洋榎「唐揚げで胸が大きくなるんは迷信やったんか……」

成香「えっと、あの、気にしすぎるのが一番ダメだと、思います」

 時に面白い姉妹の悩みを解決し

 アイドル世代交代の大切さを教え、アイドルへの愛や

 推し変を許すこと、ドームライブへの道、ファンとしての幸せなどを

 喩え話と真屋由暉子本人の存在で広めて回りました

誓子「気付いたらファンも物凄い数になってるね」

爽「ふっふっふっ……この程度まだまだ序の口よ」

 しかしそんな矢先、彼女らの躍進を快く思わない

 絶対皇帝《アイドル》はやりんは一行に刺客を差し向けます

閑無「なんでアタシが……」

慕「よく分かんないけどお母さんに会えると聞いて!」

爽「ええい、私の覇道を邪魔するでなぁい!」

由暉子「目的がやや行方不明になってますよ……」

 やがて彼女らは元はやりん信者の武人を一行に加えます

 彼は大きなおもちに目がない助平ですが、腕は確かでした

京太郎「……てか俺はこれどういうポジションなの?」

由暉子「推し変したアイドルオタクでいいんじゃないでしょうか」

京太郎「えぇ……」

 帝国をはやりんの追手をかわしながら旅する一行は

 ある時辺境の州都にやって来ました

玄「おもちおもち~おもちを差し出すのです!」

 その街では人々が近くの吉野山に棲む竜が吐く言葉で

 風紀が汚染され恐怖していたのです

仁美「なんもかんも政治が……うん、政治が悪い」

美子「完全に巻き添えなんだけど……」

 竜をなだめるため日に羊を2頭生贄に捧げていましたが

智葉「くっ」

菫「殺せ!」

 そのうちすぐにおもち持ち2人になったそうです

玄「PADに用はねえですのだ」

菫「!?」

 生贄はくじで選ばれていましたが

小蒔「皆さんのためなら、この身喜んで捧げます……!」

 次の生贄にお嬢様の神代小蒔が選ばれてしまい

由暉子「流石にこれ以上不埒な輩の被害を増やすわけにはいきません」

揺杏「てかこれユキの力で解決したことにすればよくない?」

爽「それいただいた。じゃあ後は頼んだよ京太郎!」

京太郎「オレェ!?」

 須賀京太郎は真屋由暉子のアイドル雀士力で彼女を助けると約束しました

京太郎「押し付けられたの間違いでは!?」

由暉子「頑張ってくださいっ、京太郎君」ムニュン

京太郎「よーしお兄さん頑張っちゃうぞー!」

 件の竜に負けず劣らずおもち好きな須賀京太郎であった

京太郎「ほらほらほら~、玄さんの大好物ですよ~」

玄「ふぉおおおおお!!! まだ見ぬ未知のおもち達ではありませんか!」

 須賀京太郎は真屋由暉子のお風呂ポスター

 神代小蒔の側近で帝国屈指の魔乳を持つ石戸霞のお宝写真で

 竜の視線を釘付けにし

宥「あったか~い」

 竜の姉のマフラーでぐるぐる巻きにしておとなしくさせ

京太郎「いいですか玄さん、おもちの素晴らしさを……」

煌「すばらっ!」

成香「素敵です!」

灼「こけし大明神」

揺杏「誰だ今の」

由暉子「話が進みませんね……」

玄「おぉ~ユキちゃんもなかなかになかなか」

京太郎「アスカロンチョップ!」

玄「」

 悪さをしないよう説得して、念のため一行に加えました

 竜の脅威が完全に去ったことに街の人々は感謝をあらわし

 同じ日に1万5千人が真屋由暉子のファンになったそうです

爽「完全に計算通りだな」

揺杏「ねえ私ってば天才? 天才?」

京太郎「うぜぇ……」

誓子「あはは……」

 一行は街を去る際に、お礼がしたいとお屋敷に招かれました

小蒔「しかしこれほどの恩義、金銀だけではお返ししきれません」

小蒔「斯くなる上はこの身を京太郎様に捧げて――」

京太郎「ま、マジっすか!?」ゴクリ

由暉子「…………」ジットリ

京太郎「すみません小蒔さん。俺はアイドル・ユキ一筋なんです」キリッ

 一行は褒美を貧しい人々やファンに還元しながら旅を続けたという

 その後須賀京太郎の武勇を聞き及んだ皇帝はやりんが直接誘惑しに来たり

 意外にも彼が真屋由暉子一筋宣言を律儀に守って

 闇の住人《アラフ・オー》たちに監禁されたりするのは、また別の話



和「咲さん、なんですかこれ」

咲「えっと、今度の文化祭でやる劇なんだけど――」

和「書き直してきてください」

咲「えっ」

和「書き直してきてください」

咲「(´・ω・`)」


カンッ!