中学時代、友達に誘われてハンドボール部に入った

理由は単純。女子にモテる、と聞いたから

しかし、ハンドボール部の練習は厳しかった

先輩達の扱きと一年の役目と押し付けられる雑用は正に地獄

女子にモテるという話も試合に出れればという条件付き

同時期に入った連中は次々辞めていった

最初に自分を誘った友達も辞めた

けど、俺は辞めなかった

なんでかと言われれば…“意地“の一言に尽きる

ただ、辞めたら負けだ!とか、絶対にモテてやる!と思いながら、がむしゃらにやった

その結果…二年の夏にはベンチに入れた

かなりいい加減な理由で始めたハンドボールだったが、気付けば真剣になってた

三年の夏には県予選の決勝まで行った

ここまで来たら全国まで行ってやる!とチーム全員気合いを入れて試合に挑んだ

だけど、その試合で俺は相手チームの選手と強く接触

軽くない怪我を負い、途中退場した

試合はウチが負けたと病院で聞く事になった

ショックだった

自然に涙が流れ、俺はその場で泣いた

燃え尽き症候群にでもなったのか、その後はずっと気持ちが落ち込んでいた

そのまま三年の秋になり、いざ受ける高校を決める!という段になった

俺はどうするか迷っていた

ハンドボールを続けるかどうかで、選ぶ高校も随分変わるからだ

どうしようか考えた

そして、俺は“もう、いいか…“と思った。…思ってしまった

部活の仲間に誘われていた高校を受けない事を俺は決めた

誘ってくれた連中には謝罪した

反応は様々だった

なんでだよ、と怒る奴

仕方ない、と苦笑する奴

気にするな、と笑う奴

もう一度謝罪して、そいつらとの話は終わった

そうして、俺は自分の頭、通学時間、友達、その他色々な要素と相談し、清澄を受験する事にした

合格発表の時は咲、嫁田と待ち合わせして見に行った

全員受かっていた

三人で喜びを共有できて本当に良かった

清澄に入学した後、清澄で何かしたい事があったわけじゃない俺は部活をどうするか迷っていた

運動部からはいくつか勧誘があったが正直そんな気分じゃなかったのでその場でお断りした

だからといってやりたい事が他にある訳でもなく、俺は適当に校舎をうろついていた

そんな時、最上級生の先輩に「君、ウチに来ない?」と言われた

また運動部の勧誘かと最初は思った

しかし、実際は麻雀部だという

正直、意味がわからなかった

俺は麻雀なんて見たことはあってもルールすら知らない正真正銘の素人だ

勧誘される理由が思い当たらなかった

なので正直に聞いたところ

麻雀部は全員女子であり、力仕事をする男手が欲しかった。そんな時、運動部の勧誘を蹴っていた俺を見たから声をかけたとのこと

何だそりゃ?と思った

麻雀部で力仕事って?

っていうか、それってただのパシリだろ

しかも全員女子とか、入りづらいにも程がある

すぐに断ろうとしたが、その前に

何より、あなたのつまらなそうな目が気になったから、と言われ押し黙った

自分では持ち直したと思っていたが、周りからだとまだ落ち込んで見えるのか?

そう考えてしまい、返答が遅れた

その隙に腕を捕まれ「まずは一度見学していきなさい」と引っ張られた

振りほどこうにも、下手にそんなことしたら、先輩に怪我をさせてしまいそうだったので大人しく麻雀部の部室に引っ張られた

この後、巨乳美少女な原村和に出会い、すぐ様入部を決心した

我ながらまたいい加減な理由だと思ったが、やってみると麻雀も面白い

その後、色々あって咲も麻雀部に入部

女子は見事県予選を突破し、全国へと駒を進めた

男子は俺だけなので、俺は個人戦に出場したが、初戦で負けた

悔しかった

始めて二ヶ月ちょっとの素人が何をと思うが、負けたのが悔しくて堪らなかった

ハンドボールの試合で負けた時も似たような悔しさを抱いた

そこで気付いた

ああ、また真剣になれる事が見つかったかもしれない、と

カンッ