よく来たねぇ京太郎。
うん。お邪魔します、トシばぁちゃん。
さて、まずはご飯にしようか。
ばぁちゃんの飯は美味しいから好きだよ。
嬉しいこと言ってくれるねぇ。
本当のことだよ。それじゃぁ、運ぶの手伝うよ。
いいから、座って待ってなさいな。
でも、
いいから、いいから。
ばぁちゃん?
ん?どうしたんだい?
豪勢過ぎない?
久々に京太郎の顔が見れると思って張り切ったのさ。
あぁ、んと、ありがとう。
さて、冷めない内に食べようか。
うん。
『いただきます』
―――ほら、これも食べな。―――これも。―――これは今朝取れたばっかりだから新鮮だよ。
―――もう自分で取れるし、食べれるよ。―――子供じゃないんだから。
―――何言ってるんだい。いくら京太郎が大きくなろうと京太郎は私の孫だよ。―――そして、自慢の子供さ
あぁ。居心地が良すぎるなぁ。
縁側に座って何か考え事かい?
いんや。何も考えてなかったよ。
そうかい。隣失礼するよ。
ん。
久々に膝枕してやろうかい?
ん、じゃぁお願いしようかな。
ゴロン
懐かしいねぇ。京太郎が小さいときはこうして、膝枕してやってたねぇ。ナデナデ
そうだっけ?あんまり覚えてないなぁ。
そうかい。京太郎?
なぁに?
何に悩んでるのかは知らないし、聞きもしない。けど、自分のやりたいようにやりな。そして、胸を張りな。それで、後で笑い話に変えちゃえば良いのさ。
ばぁちゃん。
只の老婆心さね。
ばぁちゃん。
んー?ナデナデ
俺、やりたいようにやってみるよ。あーしとけば良かったなんて後悔しないように。
そうかい。
うん。だから、もうちょっとだけこのままでも良い?
良いよ。ばぁちゃんにたーんと甘えな。
カン
最終更新:2014年05月23日 00:11