慕「あ、京太郎くん。おまたせ、待ったかな?」

京太郎「いえ、俺も今来たところですよ」

慕「そうなんだ、よかった。ところで大事な話があるって言ってたけど……」

京太郎「ええ、その、俺……俺は……」

慕「ん?」

京太郎「慕さんのことが好きです!!俺と、俺の恋人になってください!!」

慕「え……好き?えっと……」

京太郎「俺の気持ちはそれだけです……返事、聞かせてもらえませんか?」

慕「……」

京太郎「……」

慕「……その、京太郎くんの気持ちはすごく嬉しいかな」

京太郎「じゃあ!」

慕「でも、その……私、おじさんのことが……耕介さんのことが一人の男性として好きだから……」

京太郎「……っ」

慕「だから、ごめんなさい……」

京太郎「…………じゃ、ない……ですか」

慕「……ん?」

京太郎「叔父と姪じゃないですか!!貴女と白築さんは!!」

京太郎「確かに実は血の繋がりが無かったとか!!それは知ってますよ!!」

京太郎「でも!!貴女と白築さんは叔父と姪の関係であることは事実なんですよ!!」

京太郎「そんなの!!間違っている!!どう考えても!!」

京太郎「どう考えても……間違ってるだろ……クソッ」

慕「……ごめんなさい」ダッ

京太郎(逃げられた……慕さんの後姿がどんどん小さくなっていくよ…………)

京太郎「ははっ、フラれた……あは、ふふっ、あははっ…………白築、耕介ッ」ギリッ

――――――
――――
――


――それから三年後……。

――白築家前

慕(ケーキの準備よし!手料理用の材料もよし!)

慕(えっと、その他、いろいろの準備もよし…………なんて、なんて(/////)

慕「……えへへ(/////)」

慕「記念日かぁ……」

慕(おじさん……じゃなかった。耕介さんと付き合い始めて、もう三年も経つんだね……)

慕(幸せって、こんなにも時間が早く感じるんだなぁ……ふふっ)

慕「さて、おじさん……じゃなかった。まだ、おじさんのことおじさんって言うクセが抜けないなぁ」

慕「ふふっ……さて、耕介さんが帰る前に早く料理作らないとね!」カチャ

慕「あれ?扉の鍵が開いてる……耕介さん、帰ってきてるのかな?でも、家の中が暗い」ガチャ

慕「…………ただいまー、耕介さん帰ってる?」

「――――っ」「~~~~さ」

「そんな――――」

慕「耕介さんの声……話し声?」

慕「耕介さん、やっぱり帰ってたんだ。もう、せっかく、帰ってくる前に準備して驚かそうと――――」

「あぁ、お帰りなさい。慕さん」

慕「――――えっ」ガサガサ

京太郎「……慕さん、駄目じゃないですか。せっかく、荷物……落としてますよ?ね?」

耕介「……」

慕「ど、どうして……な、なんで、京太郎くんがここに?」

京太郎「それはもちろん、ね?耕介さん」

耕介「……」

慕「なんで、どうして……どうして!!どうして、おじさんと京太郎くんが!!どうして!!」

慕「なんで!!どうして!!どうして……どうしてなの?」

慕「私の幸せ、奪わないでよ……取らないでよ……」

京太郎「どうして?あぁ、最初は慕さんへの復讐だったんですが……」

慕「お願いだから、耕介さんは……私の……私のたった一つの幸せなのに……嫌だよ……」

京太郎「どうも耕介さんと相性がよかったみたいでね……気に入ったので慕さんから奪っちゃいました」

京太郎「だから、諦めてくだ――――」

――カァット!!

咲「京ちゃん、演技が下手すぎ!」

京太郎「そう言われてもなぁ……」

京太郎「そもそも、この脚本が現実味ねぇよ!!ありえねぇだろ!!現実的に考えて!!」

咲「小鍛治プロ作『幸せの境界線で』?私はいいと思うんだけどなぁ……」

咲「ほら、すれ違った男女二組のカップルが大切なモノを再確認してより強い絆になって復活!」

咲「なんて、シナリオは王道中の王道だよ?」

京太郎「いや、それでも何か違うだろ……」

咲「そうかな?でも、ほら!白築さんと白築プロを見てみて!すごく、仲良くなってるよ」

京太郎「うそぉん?」


慕「うわぁああああああん!!わ、私のおじさんがぁあああ!!」

耕介「ちょっ、慕!?な、泣くなって!?」

慕「びえーん!!」

耕介「だ、大丈夫だから!俺、慕一筋だからな!うん!こんな未来にはならないから!」

慕「…………ホント?」

耕介「ホント、ホント。お前が俺の手離さないみたいに俺もお前の手を絶対に離さないから、な?」

慕「おじさん……おじさん!」ガバ

耕介「おわっ!?」抱きつかれ

慕「……」イチャイチャ耕介「……」イチャイチャ

咲「ね?」

京太郎「嘘だろ……おい、あんなB級どころか、C級映画もびっくりな駄脚本で……」

咲「それにね……」

咲「私も、京ちゃんが白築プロに告白したシーンとか、すごく嫌だったから……」

京太郎「咲……」

咲「京ちゃん……京ちゃんは……京ちゃんは、私一筋なの?」

京太郎「はぁ……馬鹿だな、咲は。そんなこと心配しなくても、俺はお前しか愛せないっての」

京太郎「俺の隣は今も、昔も、これからも宮永咲。お前だけって決まってるの」

咲「京ちゃん……」

京太郎「だから……受け取って欲しいんだ」スッ

咲「え、これって……指輪……」

京太郎「ホントは撮影が終わってから渡そうと思ってたんだけどな……」

京太郎「俺と結婚しよう」

咲「京ちゃん……うんうん!」

咲「私の隣も京ちゃんだけだよ!」

京太郎「咲ーー!!」咲を抱きしめる

咲「京ちゃーーん!!」京太郎を抱きしめる

京太郎「……」イチャイチャ咲「……」イチャイチャ

はやり「……」ゴゴゴゴゴゴ←少し離れた所で

はやり(慕ちゃんや宮永さんの頼みで引き受けた映画監督という仕事……)

はやり(まさか、撮影中にバカップルのイチャイチャを見せ付けられるとは思わなかった……)

はやり(しかも、ダブルで!!)


耕介「シノー!!」イチャコライチャコラ慕「コ-スケサーン!!」イチャコライチャコラ

京太郎「サキー!!」イチャコライチャコラ咲「キョーチャーン!!」イチャコライチャコラ


はやり「…………」

はやり(もう、帰ろうかなぁ……)

カン!

※まだ、ちょっとだけ続きます

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――

出演:宮永咲、白築慕

友情出演:須賀京太郎、白築耕介

脚本:小鍛治健夜

監督:瑞原はやり

そして、撮影協力はあの龍門渕透華!!
龍門渕透華!!龍門渕!!透華!!透華!!透華!!透!!華!!
※注意:本人の希望による演出

~~幸せの境界線で~~

20XX年冬全国ロードショー

――この冬、あなたは大人の恋に涙する――



――20XX年冬……。
――上映終了後の映画館

閑無「……」

杏果(……え、何このC級映画?)

閑無「……」フルフルフル

閑無「C級映画とか駄作以下のクソ映画だし!!」バッ

閑無「クソがァーーーーーー!!」ダッ

今度こそ、カン!ナ!