小蒔「明日は京太郎さんの誕生日ですね」

春「……早いものでもう半年以上」

巴「何だかんだでこっちに引っ越して来ましたからねー」

霞「ええ。同じ屋根の下で若い男女が一緒……」

初美「霞は若くないですよ-」

霞「……」

初美「…………すいませんでした」

小蒔「霞ちゃんのことはいいんです!今は京太郎さんです」

巴「誕生日でしたっけ?どうします?祝うのはいいんですけど」

春「何の用意もしていない」

初美「これはやばいですよー、京太郎が泣いちゃいますよ-」

小蒔「そんなことはさせません!京太郎さんも大事な家族です、ちゃんと祝わないといけません」

春「でも、どうするの?プレゼントを渡すの?」

巴「ですねぇ。一日で用意できるといえば……」

巴「私達とか?」

霞「!!!」キュピーン

小蒔「????」

初美「…………ぎゅふふー」

春「……」グッ

巴「どうして、身構えるんですか」

霞「そんなことないわよ?」

春「語尾が疑問形。怪しい」

初美「そういうはるるこそ黒糖を手放してどうしたんですー?」

霞「あら。はっちゃんこそどうしたのかしら?そのいやらしい笑顔は?」

小蒔「巴ちゃん……何だか怖いです」

巴「姫様は見なくていいですからね-。あの人達は放っておきましょう」

小蒔「は、はい……」

春「夜這い……既成事実……」

初美「仕方がない……結婚……」

霞「……仲のいい夫婦……幸せな生活」

巴「……浮気……仕方がなかった……薬漬け……獣姦……」

小蒔「巴ちゃん、じゅーかんってなんですか?」

巴「姫様は知らなくていいで……いたっ、痛いですって!ちょっとした冗談ですから!」

霞「冗談に聞こえないから悪いのよ」

春「何だか、私が被害者のような」

初美「気のせいですよー。深く考えたら負けですー」




【翌日!】


京太郎「……うーん、さわやかな目覚めだ」

京太郎(何だか昨日は皆コソコソしていたような……変なことでもあったのか?)

京太郎(もしかすると、仕事でミスとか!?うわぁ……だとしたら申し訳ないなあ)

京太郎(とりあえず、謝りに行くかな。こういうことは先に言っておいた方がいいし)

京太郎「霞さんの部屋に行こう」

京太郎(一応、仕事を取り仕切ってるのは霞さんだし)

京太郎(謝るなら真っ先にするべきだよな!)

京太郎「霞さん、起きてますか~」トントン

霞「わっ!?ちょっ、京君!?」

京太郎「ちょっと、お話したいことがあって来たんですけど。今、大丈夫っすか?」

霞(ど、どうしましょう?今、ここで京君と二人きりのチャンスを手に入れるか!)

霞(抜け駆けはよくないという良心に従うべきか!)

霞(……わ、私は)

霞(ちょ、ちょっとぐらいなら……大丈夫よね)

霞「ええ、入っていいわ」

京太郎「それじゃ、失礼します」

霞「ごめんなさいね、まだ寝起きで」

京太郎「いえ、押しかけたのは俺の方ですし」

霞「ちょっと、待っててね。お茶入れてくるから」

京太郎「そんな、いいですよ!俺が入れるんで!」

霞「いいの!いつも、京君にはお仕事、頑張ってもらってるし。ね?」

京太郎「は、はぁ」

霞「とりあえず、アイスティーしかないけれど、いいかしら?」

京太郎(なぜ、アイスティーなのかは突っ込まないぞ……)

霞「それで、こんな朝早くに何かしら?」

京太郎「えっと、ですね……すんませんでした!」ドゲザー

霞「……へ?」

京太郎「昨日から霞さん達の様子がおかしくて!俺、仕事で何かミスったのかなって!
とりあえず、謝ります!すんませんでした!」

霞「……あのねぇ、京君」

京太郎「」ビクン

霞「別に、京君が仕事でミスをしたからって訳じゃないのよ?」ナデナデ

京太郎「え……?」

霞「はぁ……本当に思いつかないの?」

京太郎「ええ、全く。霞さん達が慌てるなんてよっぽどですよ?」

霞「誕生日、よ。京君。君の誕生日の準備が忙しかったの。
本当は黙っていたかったけれど、隠して変な風に考えられたら困るしね」

京太郎「……ああ!そういえば、俺の誕生日って今日でしたね!」

霞「そ。本人が忘れていちゃ駄目じゃない」

京太郎「それを言われたら困りますね。俺ってあんまり祝われたことなかったんで」

霞「それじゃあ、今日はしっかり祝わないとね」

京太郎「はい!ありがとうございます!」

霞「よろしい。それじゃあ、私から――」チュッ

京太郎「……っ」

霞「……一足早いプレゼントよ。こ、これじゃあ不服かしら?」

京太郎「え、えっ」

霞「これでもすごく勇気を出したのよ」

霞「すごく、すごく……恥ずかしいけど、頑張ったんだからっ」

京太郎(な、何だ……霞さんがすっげー可愛いような……)

京太郎(や、やめろやめろ!落ち着け、俺!)

霞「……何か、言って欲しいんだけど」

京太郎(俺!何か言え!何でもいいから!えーと、え~~と!)

京太郎「その、霞さん……すっごく可愛いです」

霞「~~~~~~~!!」ボンッボンッ

霞「も、もう!そういう恥ずかしい言葉は禁止!禁止よ!」

京太郎「ええ!?何か言えって言ったのは霞さんじゃないですか!」

霞「知らないわよ!馬鹿、京君の馬鹿!」

京太郎「俺、責められる立場ですか!?」

霞「そうよ!人の気も知らないで!」

霞「……そういうこと、言われたら」





「ますます好きになっちゃうじゃない……!」






終われ!