部室

京太郎「ふむ……なるほどな」

ガチャ

咲「アレ?京ちゃんだけ?」

京太郎「ああ、今日はみんな来れないってさ」ペラッ

咲「え?聞いてないよ?」

京太郎「メールで聞いた。お前、携帯忘れてきてるだろ?」ペラッ

咲「う……まだ慣れてないだけだよ!」

京太郎「で、掃除当番で遅れて来てこのことを知らないであろう咲に伝えるのが今日の俺の仕事だ。で、今終わった」ペラッ

京太郎「戸締りはしていくから後は帰ってもいいぞ」ペラッ

咲「うーん、どうしようかな。ところで京ちゃん、さっきから何読んでるの?」

京太郎「ああ、麻雀の教本だ。読書の秋だし、たまにはじっくり読み込んでみようと思ってな」ペラッ

咲「へぇ。じゃあ私も何か読んでいこうかな」

京太郎「久しぶりだな文学少女」ペラッ

咲「でも何読もうかな……そうだ。京ちゃん京ちゃん」

京太郎「ん?」

咲「ちょっと本貸してこっち向いて。で、腕を開いて」

京太郎「こうか?」

咲「よいしょ」ストン

京太郎「……おい。なんで俺の膝に座ってんだ」

咲「その本私も読みたくなったし。前に小説でこういう風に二人が一つの本を読んでるシーンがあったからやってみたかったんだ」

京太郎「あのな、読みにくいしそもそもお前が今更そんなの読む必要あるのか?」

咲「でも京ちゃん、一人で読んでわかるの?これはどういう待ち?」

京太郎「……国士無双?」

咲「無いから」

京太郎「分かったよ。そのあたりもお願いしますよ宮永先生」

咲「えへへー。あ、ちょっとバランス悪いからちゃんと抱えててよ」

京太郎「はいはい」ギュ

咲「うん、読書の秋、だね」

京太郎「読書ってか指導だがな。で、ここはどうなんだ?」

咲「これはね……」

咲(本当はね、少し違うんだ)

咲(恋人の二人が、ひとつの本を二人で読むシーンなんだよ)

咲(私達はそういう関係じゃないけど、いつか、ね?)


カンッ!!