京太郎「はぁ…」

純「おう、どうした京太郎!ため息なんかついてさ!」

京太郎「ああ…純さん…いや、ちょっと俺ってハギヨシさんに勝てる要素がないなぁってふと思いまして…」

純「………なんだそれ?」

京太郎「あの人は何でも知っているし、何でもできるし、いくらでも動ける…

    透華さんのどんな無茶振りにも『お任せください』か『かしこまりました』の一言で

    次の瞬間には本当にやってのけてしまう…

    服装は常にピシっとしていて、誰に対しても礼儀正しくマナーは完璧、

    あの人から教わった事は必死で覚えたと思っていても、常に先にハギヨシさんがいる…

    なんだか自信なくなっちゃって……」


純「………

  (コイツ…それ他の執事達に言えるのかよ……

   皆、京太郎の事を『須賀さん』『須賀さん』って呼んでいて、

   京太郎もずっと流していたけどある時…

   『何で俺の事をさん付けで呼ぶんすか?
    俺バイトで来てるだけだし、まだ15歳なんですから呼び捨てでタメ口聞いてくださいよ~』って

   言っちまったもんだから…

   『えぇ!須賀さんってナンバー2執事じゃなかったんですか?!しかも子供?!俺ら子供以下!?
    自信喪失しました、龍門渕の執事やめます…ついでにちゃちゃのんのファンも何の未練もなくやめます』

   って、マジでみんな辞めそうになったんだぞ…?)」


京太郎「ハァ~……」

純「(でも、こいつはこいつなりに真剣に悩んでるんだな…)

  ……なあ、京太郎…あの人だって何でも完璧じゃないさ  
  知らないだろうがヨッシーも『私は京太郎君に絶対勝てないところがあります』って呟いた事があるんだぞ?」


京太郎「えっ!?マジっすか!!……あ、でもどんなところだろ…うーん…!」

純「…また悩んじまったよ、励まそうとしたのにこのクソ真面目が」


…………

京太郎「俺がハギヨシさんに勝っているところ…本当にそんなところあるのか…?

    でもハギヨシさんが言ってるんだから確かなんだろうけど……うむむ」


歩「え~んえんえんえ~~ん…」

京太郎「ややっ、この泣き声は歩さん!どうしたんですか」

歩「お~いおいおい……ぐしゅっ、あっ須賀君…!

  実は…透華様の部屋へ運ぶように言われた壷を落としてしまって……どうしよう」


京太郎「ああ、このかけらが……

    (しかし、これは歩さんが持つには大きすぎたはず…
    きっと他の人が運ぶのを面倒がって歩さんに押し付けたんだな…?
    こうして割ってしまった時の責任をとりたくないから……)


    …歩さん、これはあなたの責任じゃあないですよ、あなたは悪くありません
    いま謝りにいけば大丈夫ですよ、俺も一緒に行きますから…」


歩「ぐしゅっ…須賀君っ、やさしいぃ……ふぇぇ~ん、もうっ、たまにしか変な本描いたりしませ~~ん…!」

京太郎「あはは……(変な本ってなんだろ)」


ハギヨシ「ふふ…」


…………


一「えらいこっちゃえらいこっちゃ…!」

京太郎「おろっ、この声は一さん!どないしよっと?」

一「(博多弁…?)ああ、京太郎!えらいこっちゃなんだよ!ボクの頬見てよ!」

京太郎「…?いつも通りの赤いシールですね」

一「それがマズイんだよ!
  『レディカイノーのパーフェクツ占い』によると、
  今日のラッキーカラーは青で、赤は最悪なのにボクのうっかり屋!!」


京太郎「(う…占いに興味あったのかよ…!)……あー大丈夫、大丈夫っすよ

    今日は九星でいうと六白金星なのでメインカラーが白、今日の一さんの頭のリボンと同じですよ
    だからほっぺたのシールの色ぐらいなんてことないですって」


一「え、そうなの?そうなのかな……でも、京太郎が言うんならそうなんだろうなー

  …ありがとっ!気分が楽になったよ!」

京太郎「いえいえ……ふー、我ながらうまいこと誤魔化せた…」


ハギヨシ「ふふふ…」

…………

智紀「うふふのふ…」

京太郎「あら、この声は智紀さん?機嫌よさそうですね」

智紀「うん……やっと届いたから……どう、わかる?」


京太郎「(お、おいおい…わかる?って服装関係のことか…?でもいつもと何も変わらな……あっ)

    ……眼鏡のフレーム、カ○バンクラインにかえたんですね」


智紀「そう、さすが京太郎……すぐにわかってくれた」

京太郎「機能的かつオシャレ……智紀さんによく似合ってますよ」

智紀「ありがとう、京太郎に褒めてもらうと嬉しい…うふふのふ」

京太郎「(その笑いはなんだろ…)」


ハギヨシ「ふふふふ…」


…………

透華「ハギヨシ、なんでもあなたは以前に京太郎に適わないところがあると呟いたとか…」

ハギヨシ「はい、お嬢様…」

透華「私のみたところ、あなたの執事としての能力はどれも彼より上……一体何が京太郎に劣っていると?」



衣「わははー!京太郎!たまには京太郎に肩車してもらうのもよいものだなー!」

京太郎「あはは、今日はこのまま走ったり回ったりしてみますね」

衣「お……こ、衣は怖くはないが、京太郎は大丈夫か?」

京太郎「大丈夫ですよ、そらっ!」

衣「おっ、おっ、おっ!あははははー!すごいぞ京太郎ー!」


透華「『安心感』……?」

ハギヨシ「左様でございます、彼ほど女性に安心を与えられる男性はいないかと…」

透華「安心感……なるほど…

   ……そろそろお茶の時間ね、準備をお願い、私は皆を呼んできますわ」

ハギヨシ「かしこまりました」



純「オラーお前ら!ドタドタうるせーぞ!昼寝できねーだろうが!」

衣「あはは!純が怒ったー!逃げるぞ京太郎!」

京太郎「アイアイサーキャプテン!」


カンッ