http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1359629361/



    亦野、渋谷入学

    菫「えー、みなさん入学おめでとうございます」



    渋谷「あっ…、テレビで見た弘世先輩だ」ヒソヒソ

    亦野「カッコいいよね。あの人、絶対モテるよね」ヒソヒソ


    菫「えー。部長と監督が、強化合宿に行ってるため副部長の私から白糸台麻雀部の掟について説明させて頂きます」


    亦野「お、掟!?」

    渋谷「仕方ないよ。ここは日本で一番強い麻雀部だから…」

    亦野「…確かにな。厳しい練習と厳しいルールがあるからこそ、名門の麻雀部だよな」

    渋谷「うん、覚悟しとかないとね」

    亦野「まぁ…でも、私は中学の時とか普通に顧問の先生に叩かれたりしてたよ。」



    菫「えー、みなさんも知っての通り。去年の全国大会王者は白糸台麻雀部です」

    菫「今年はもちろん二連覇を狙いますので、厳しい練習と去年より過酷なレギュラー争いになる事は間違いないです」

    渋谷「…」ゴクリ

    菫「みなさんは麻雀の腕に自信があると思います」

    亦野(私は中学ではいい成績残せたし、レギュラーくらい…)

    菫「だが…。甘い。白糸台の二軍は、他の有名麻雀校のレギュラークラス。つまり一軍になるには、かなりの実力が必要になります」

    菫「一年生でレギュラーになれたのは宮永照ただ一人でした。私は今月から昇格しました」

    渋谷「去年の試合で出てませんでしたか?」

    菫「あの時は私が補欠でな。先輩が、たまたま病欠して代わりに出ただけだ」

    菫「部活動は、基本的に月曜日から日曜日まで毎日あります。朝練もする事もあります」

    亦野(中学の時も毎日部活してたし、これくらいはね)

    菫「アルバイトも白糸台高校は禁止です。部活に打ち込むように」

    一年生「はい!」

    菫「そして、もっとも大事なルールが…」



    菫「白糸台麻雀部は恋愛禁止です!異性はもちろん同性との恋愛も全て禁止してます」

    亦野「えぇ~~~!?」


    わざわざ同性も禁止と取り付けるのか・・・
    ・・・何もおかしくないな!



    渋谷「…恋愛禁止。噂には聞いてたけど」ゴクリ

    亦野「せっかく今日から華の女子高生になったのにな…」

    菫「恋愛したいなら、麻雀部を辞めればいい。もしどうしても好きな人が出来たら、麻雀辞める覚悟で恋愛するんだな」

    渋谷「どうして恋愛禁止なんですか?」

    菫「簡単だ。麻雀に専念して欲しいからだ。あと、卒業生で恋愛事で揉めて不祥事が起きた事もある」

    菫「なお、データによると恋愛する前と彼氏または彼女が発覚後で、異能が消えてた現象も存在する」

    亦野「異能が…消えた!?」

    渋谷「私の収穫の時-ハーベストタイムが消えちゃうんですか?」

    菫「かもしれんな。えーと君達は」パラパラ

    菫「亦野誠子に渋谷尭深か…。資料によると異能持ちの期待のルーキーだとか」

    亦野「いやー、それほどでも///」

    菫「まぁ、高校三年間は恋愛を我慢するんだな。なにも一生と言ってるわけではない」

    渋谷「三年間ですか…」ガクッ

    菫「恋愛と麻雀力の関係は小鍛治プロが証明している」

    亦野「世界ランク二位の小鍛治プロですか?」

    菫「そうだ。我々の調査では、麻雀のプロで唯一の年齢=恋人居ない歴の人らしい」

    渋谷「そうなんですか…、だから世界でも通用したんですね…」

    菫「うむ、今年から婚活するのでプロ麻雀の最前線から引退するみたいだな」

    亦野「へぇ…」

    菫「しかし、これだけ言っても毎年必ず、彼氏か彼女を作る輩が出て来る」

    渋谷「…気持ちはわかりますよ。私も恋に憧れますし」

    亦野「女子高生だからね、私達」

    菫「それで去年から、恋愛に対する罰則も加わった」

    渋谷「罰ですか?」カタカタ

    菫「あぁ…、女の大事な髪を…」

    亦野「髪の毛ですか?」

    菫「剃る!丸坊主にする!」

    渋谷「えっ…、切るじゃなくてですか!?」

    亦野「私はベリーショートですから、切る所ないですよ」

    菫「あぁ、切るではなく剃るだ。亦野はバリカンで剃った事はあるのか?」

    亦野「いや、流石に美容院で切って貰ってますよ」

    菫「そうだな。しかし、この罰は私達レギュラーメンバーがバリカンで、恋愛した者を剃る」

    渋谷「えっ…、怖いです…」

    菫「すまないな…。これがここのルールだ。無論、私に恋人が発覚したら、剃るよ」

    亦野「恋愛しなきゃ大丈夫なんですよね?」

    菫「もちろん、365日麻雀の事だけ考えてればいい。去年はバリカンで剃ったのは一人だけだった」

    渋谷「誰ですか?」

    菫「ちょうどいい、紹介しよう。白糸台のエース、宮永照だ」

    照「みなさん、入学おめでとうございます(営業スマイル)」

    亦野「あっ、個人戦も優勝の宮永さんだ!」キラキラ

    亦野「ずっと憧れてました!この髪型、宮永さんを見て真似したんですよ!」

    渋谷「そうなんだ…、何か見た事ある髪型だと思ってたら…」

    照「去年の夏くらいは、私もベリーショートだったね」

    菫「照は、入学してすぐレギュラー取ったんだが恋愛が発覚したんだ」

    亦野「えぇ~!?そうなんですか!」

    照「うん、ケジメつけなきゃと思って自分から志願したの。もう、相手の子には会わないし…」

    渋谷「別れたんですか?」

    照「そうだよ。この前、東京に来たけど追い返した。話もしてない」

    菫「それでいい」ウンウン

    照「おかげで、私は麻雀が強くなった。恋愛は駄目だな。私を弱くする」

    照「私は白糸台のエースとか、最強の高校生とか言われてるけどさ」

    亦野「はい、一年生ながらすごい大活躍でしたね」

    照「恋愛してた頃の私は…、麻雀弱かったんだよ…。いつも負けっぱなし」

    菫「私にも信じられないがな…。どうも本人の話では、恋人より麻雀弱いらしい」

    渋谷「宮永先輩より強い雀士」ゴクリ

    亦野「お相手は…、麻雀のプロの方ですか?瑞原はやりプロとか?」

    照「違うよ。一般の人。しかも年下」

    亦野「ひえぇぇぇぇぇぇ~、もしその人、女に生まれてたら白糸台の三連覇待った無しですね」

    菫「私も思ったよ。男の子じゃなきゃ私が直接スカウトしに行くのになって」

    照(男の子なんて一言も言ってないけどね)

    照「そんなわけで、私も後輩をバリカンで剃りたくない」

    菫「うむ、だから私達に剃らせないでくれ。もし、今、好きな人が居たり、お付き合いしてる人が居るヤツは、退部してくれて構わない」



    渋谷「ど、どうする?」ヒソヒソ

    亦野「私は残るよ。正直、中学の時も女子にしか告白された事無いし…、ここ、女子校だし」ヒソヒソ

    渋谷「私も恋人出来た事ないよ」ヒソヒソ

    亦野「三年くらい大丈夫だろ?白糸台でレギュラー取ったらプロの道も見えて来るしさ…」ヒソヒソ

    渋谷「そうだよね。三年くらい…、大丈夫だよね…」ヒソヒソ

    そして、何事もなく一年が過ぎる


    菫「で、あるからして…。史上初の三連覇を達成するために…」

    淡(恋愛禁止ねー。まぁ、バレなきゃ別にいいっしょ)



    部室

    照「みんな、おはよう」

    亦野「あっ、宮永先輩。これ、友達から預かって来たんですけど…」スッ

    照「手紙?またラブレター?」

    渋谷「相変わらずモテますね」ズズズ

    照「ふぅ~む」パラパラ

    亦野「ど、どうですか?」

    照「うん、一生懸命、私の事を考えて書いたのは伝わった。けど、断っといて。あっ、直接断った方がいい?」

    亦野「いや、いいです。私達が恋愛禁止なのは、全生徒知ってますからね。友達もわかってますし」

    照「頼める?」

    亦野「はい、やんわり断っておきますね」


    バタン

    菫「みんな居るか?」

    渋谷「はい」

    菫「今年は照、私、渋谷、亦野、大星の順番で三連覇を狙う」

    淡「やったー!大将だ!」

    菫「よし、新聞部入れ」

    新聞部「はーい。失礼します」

    淡「この人達、なーに?」

    菫「新聞部だ。調査能力は、そこら辺の週刊誌の新聞記者すら凌ぐ」

    照「調査結果でた?」

    新聞部「はい、勝手に尾行させて貰いましたけど、今の所、誰も恋人らしい人は居ないですね」

    菫「そうか、ならこのメンバーで大丈夫だな」

    亦野「新聞部がこんな活動してたなんて…」

    新聞部「全国大会まで、まだ少し日にちがありますけどね。まぁ、みなさん大丈夫でしょう」

    淡「私が居る以上、白糸台三連覇に待った無しだよ!」



    一方、清澄

    咲「ネット麻雀か…。う~ん、やり方がよくわからない」

    京太郎「おっ、ネット麻雀すんのか?」

    咲「うん、部長に言われてね。まずは、基本登録してアバター作ってプロフィール書いて…、あー!もう!めんどくさいよ~」

    京太郎「あっ、この会社のID、俺が持ってるわ。俺の使うか?」

    咲「え?私が登録しなくても、ネット麻雀出来るの?」

    京太郎「あぁ、ネット麻雀するくらいならな。男になるけど」

    咲「男の人?」

    京太郎「俺、ルルーシュって名前で登録してるから、これでネット麻雀にログイン出来る」

    京太郎「はいはいっと」ポチポチ

    京太郎「ほれ、どうぞ」

    咲「わーい、ありがとう。これでネット麻雀していいの?」

    京太郎「いいぞ。捨てIDだしな。やるよ」

    咲「ありがとう、これでネット麻雀させて貰うね」

    京太郎「あぁ、いいぜ。俺もたまにするから、メンバー紹介しとくよ」


    京太郎「ここの友達一覧って所で…」

    咲「ふむふむ」

    京太郎「虎姫娘さんって人とよく麻雀してる。もし話しかけたい場合は…」



    一週間後

    咲「京ちゃん、IDありがとう」

    京太郎「ん?もういいのか?一週間しか経ってないけど」

    咲「和ちゃんが、須賀君のID使うなんてオカルト許しませんだって」

    京太郎「あぁ、そう」

    咲「和ちゃんが隣で、丁寧にIDの作り方説明してくれたから、新しいの作った」

    咲「これ、私のIDのアネモネちゃん。登録しといたよ」

    京太郎「わかった。また、ネットでログインしてたら話しかけるよ」

    咲「あぁ、虎姫娘さんに色々と教えて貰ってたんだ」

    京太郎「へぇー、そうなのか。あの人、いい人だろ?」

    咲「うん!すごい親切に教えてくれたよ。ついつい毎日メールしちゃってさ」

    京太郎「仲良くなったのか?」

    咲「そうなんだけど、実は困った事があってね…」

    京太郎「ん?言ってみろ」

    咲「お礼しますって…、勝手に言っちゃった」

    京太郎「お礼ねぇ…。まぁ、俺も世話になったし別に代わりにしてもいいけど」

    咲「実はね…」

    ・
    ・
    ・

    亦野『すまない。無理な事、頼んで』

    京太郎「いえいえ、いいですよ。これくらいお安い御用です」

    亦野『け、携帯ゲームに招待したいなんて…///』

    京太郎「最近、スマホに代えたんでいいですよ」

    亦野『釣りドルマスターって言って、可愛いアイドル達と釣りに出かけるんだ』

    京太郎「そうなんですか、アイドルねぇ」

    亦野『うん、10人招待して、バス釣りの春閣下様が貰えるから…。どうしても10人目が見つからなくてね』

    京太郎「登録するだけなら無料ですよね?」

    亦野『そうだな。課金しなければ、無料で遊べるが、まぁ別にしなくてもいいよ』

    京太郎「へぇー、今はこんなゲームが流行ってるんですね」

    亦野『あっ、これ。お互いのメールアドレスと電話番号知らないと友達として、認識されないみたい』

    京太郎「電話番号ですか?今、教えますよ」

    亦野『すまない、私のも教えるから…。悪用しないよ!?絶対にだ!』

    京太郎「わかってますよ」

    ・
    ・
    ・

    京太郎「まさか白糸台のレギュラーの亦野誠子さんだったとは…」

    亦野『私の事を知ってるのか?』

    京太郎「はい、俺、麻雀部の雑用してまして。部長に言われて、白糸台の牌譜とか集めてたんですよ」

    亦野『牌譜ねぇ…。公式戦のでよかったら、送るよ。流石に部活内のは無理だけど』

    京太郎「いいんですか!?」

    亦野『公式戦は調べれば出て来るからね。まぁ、敵に塩を送るみたいなもんだけど』

    京太郎「助かります!」

    亦野『まぁ、どれだけ対策されても今年は負ける気がしないな。宮永先輩に大星、そして私が居る』キリッ

    京太郎「白糸台のフィッシャー!グーグルにも登録されてますよ!」

    亦野『ははは、いやー照れるな///』



    こうしてネットで仲良くなっていく二人

    そして…



    久「え?一日、早く東京に行きたい?」

    京太郎「すいません、友達と釣りしに行く約束してまして…」

    久「東京の?」

    京太郎「はい、どうせ全国大会で東京行くなら、一日早く行ってもいいかなって…」

    久「ふ~ん」ジーーーー

    京太郎「あはは…」

    久「まっ…いいか。普段、雑用任せてばっかりだし、優希と咲には私が適当に誤魔化しておくわ」

    京太郎「た、助かります」

    久「ちなみに部費は出ないけど、どこに泊まる気?」

    京太郎「漫画喫茶とかですかね?」

    久「えぇ…、無計画ねぇ…。はぁ~、まぁいいけど。清澄の仕事はちゃんとしてね」

    京太郎「わかってますよ」


    大星淡の家

    亦野「なぁ…、大星よ…」

    淡「はいはい」モグモグ

    亦野「白糸台の恋愛禁止についてどう思う?」

    淡「ん~と~、バレなきゃいいじゃんって。あと、麻雀と恋愛は関係ない気がするよ。私は、何人恋人居ても最強無敵だし」モグモグ

    亦野「だよな!」ガタッ

    淡「き、急に大声出すとか、びっくりするじゃないですか!?」ビクッ

    亦野「じ、実はだな…」

    淡「おおおおおお、男と釣りに行く約束うぅぅぅぅぅぅぅぅ!?!??!?!??」

    亦野「シィーーーー、声がデカい!新聞部に聞かれたらどうする!?」

    淡「ご、ごめんなさい。にしても驚きました。亦野先輩だけは、彼氏なんか出来るわけないって思ってました」

    亦野「こら…、どう言う意味だよ…」ムニュウゥゥゥゥ

    頬っぺたつねる

    淡「すいましぇん」

    亦野「でだな。お前に相談なんだよ」

    淡「ほぅ、恋愛して100年の私にですか」

    亦野「この前まで中学生だった癖に…」ボソッ

    淡「あー、もう協力しな~い」プクー

    亦野「すまんすまん。シュークリーム食べていいから」パカッ

    淡「やっふー」パクパク

    淡「って言うか、親友のたかみーに相談すればいいんじゃないですか?」

    亦野「あぁ、アイツは駄目だ。隠し事とか出来ないタイプ。弘世先輩に勘付かれて、私の髪の毛が…、はぁ…」ゴシゴシ

    淡「亦野先輩は、一番坊主でもダメージ少ないですよ」ファサ

    亦野「何でお前は、一言多いわけ!?」グリグリ

    淡「あいたたたたた」


    淡「いい案があります」

    亦野「言ってみろ」

    淡「変装しましょう!変装して堂々と、釣りくらい行ってくればいいんですよ」

    亦野「変装ねぇ。バレないもんかね」

    淡「だって、普段、亦野先輩はスッピン、短髪、男っぽい服じゃないですか?」

    亦野「恋愛なんて諦めたから、男っぽい服装のが楽なの」

    淡「だから、逆手に取るんです。まさか、白糸台のフィッシャーマタンゴが、フリフリスカートなんか着ないだろって」

    亦野「い、いや…、絶対似合わないから///」

    淡「似合います!私が、コーディネートしますぜ!姉貴!」

    亦野「う~ん、まぁ一度くらいはチャレンジしてみるか…」


    鏡の前に立つ


    亦野「こ、これが…、わたしか…」ゴクリ

    淡「むふふ…、化粧してスカート履かせただけですよー。そして更に…」カポッ

    亦野「なんだこれ?」

    淡「ウィッグです。これでセミロングヘアーになりましたよ」

    亦野「ふ~む」クルリン

    淡「絶対に気付かれない!これで白糸台で五番目の美少女名乗れますよ!」

    亦野「結局、変装しても五番目かよ!」ゴチン


    イメージは、最後の方のエウレカ

    淡「試しに真・誠子ちゃんの写メをテルーに送ってみます」ポチッ

    亦野「う、うむ」


    数分後

    淡「返事来たよ」

    亦野「お、おぅ…」ドキドキ

    照『誰?芸能人か?銀河の果てまで抱きしめてーってアイドルかな?』

    淡「ねー!気付いてない」ニヤニヤ

    亦野「い、イけるのか!?」

    淡「絶対大丈夫!近くで見ても気が付かない!」

    亦野「よし…、須賀君にはこの姿で会おう…。淡、わかってるな?」

    淡「わかってますよ。秘密だね?二人だけの、ひ・み・つ」ウィンク

    亦野「お前が恋した時に、私が協力する事を誓うよ」

    淡「はいはーい」

    淡(恋か…)

    淡(阿知賀のビデオ見て…、運命的な何かを感じたのは気のせいだよね…)



    そして釣りデート

    京太郎「おっ…、引いてる引いてる」

    亦野「思いっきり引け!」

    京太郎「おおぉぉぉぉぉぉぉ…、超・重・引!」

    亦野「私が後ろから支えるぞ」


    むにょん

    京太郎(ぐっ…、いかんいかん。今は集中集中)

    亦野「って須賀君、力入れてよ」

    京太郎「す、すいません」

    京太郎(あぁーーーーー、もーーーー、いい匂いするな、この人ーーーーー)


    帰り道

    京太郎「釣りって疲れますね」トボトボ

    亦野「普段は、糸たらしてボケーとしてるだけだよ。まぁ、今日はなぜか大物が居た」

    京太郎「そうなんですか…。今日は忙しい日だったのか…」

    亦野「つ、釣りは…。つまんなかったか?」チラッ

    京太郎「いえ、普段麻雀ばっかりやって運動して無いんで、いい運動になりました。長野の釣り場にも行ってみようと思います」

    亦野「ホント!?私にも案内してくれよ!」キラキラ

    京太郎「えぇ、ぜひ」

    亦野「にしても釣った魚、どうするんだ?」

    京太郎「これ食える魚ですよ。前に、調理した事があります」

    亦野「本当に!?君、すごいんだな…。色んな才能持ってて…、正直羨ましい」

    京太郎「俺が才能?よして下さい。何も出来ませんよ。麻雀部に居て、タコス作るのと雑用するだけが取り柄です」

    亦野「うちは二軍の子がやってるからなぁ…。私も去年まで二軍で、色々やったんだけどな」

    京太郎「雑用ですか?」

    亦野「宮永先輩のプリン探しに、コンビニ回ってたりしたよ」ハハハ

    京太郎「何だ白糸台の人達って、生まれ持ってのエリート…つか、住んでる世界が違うと言うか…」

    京太郎「そんな風に考えてましたけど、違うんですね」

    亦野「あぁ、私はそんな天才型じゃないよ。それは、大星だけ…はっ!?」

    京太郎「大星さんですか?」

    亦野「忘れてくれ。いや、いいか。アイツは、すぐ図に乗るから…。天才とか言うのはよくない」

    京太郎「へぇー…、宮永照さんは?」

    亦野「あの人は努力型だよ。もちろん才能もあるけど、麻雀打ってる時間が白糸台で一番長いよ」

    亦野「チャンピオンになっても、部活の下校時間ギリギリまで打ってるし」

    京太郎「みんな頑張ってるんですね…」

    亦野「三連覇がかかってるからね。期待され方も半端無いよ。だから恋愛禁止なんて…」モゴモゴ

    京太郎「恋愛禁止?」

    亦野「あぁ、すまん。それは違う話だった。ほら、今流行りのアイドルユニット」

    京太郎「そうですか。亦野さんは彼氏居ないんですか?めちゃくちゃ美人じゃないですか」

    亦野「じ、女子校だからなぁ…」ポリポリ

    亦野(言えない…。髪の毛は男みたいな短髪で、化粧なんか今日までした事無いし、胸なんか2カップも増量してるとか…)

    京太郎「ところで、キッチン使える宿とか漫画喫茶ってありませんか?」

    亦野「いや、流石にないだろうな…。あってもかなり高いよ」

    京太郎「えぇ…、一万円で足りますかね?」

    亦野「一万円しかないのか…。あぁ、いいよ。私の家で、晩御飯くらい食べて行ったらいいよ」

    京太郎「本当ですか!?俺の魚料理をご馳走しますよ」

    亦野「おおっ…、魚捌ける男子高校生って、SR+くらい貴重だな!」

    京太郎「SR+?」

    亦野「えーあー…、その…、麻雀で言うと倍満くらいの価値って事かな」


    亦野「ふぅー、食った食った」

    京太郎(おもっきり胡坐かいてらっしゃる)


    バババッッ

    亦野「し、しまった。つい癖で」

    京太郎「いいですよ。ここは、亦野さんの家じゃないですか」

    亦野「うぅ~、すまん。私は割とガサツな女なんだ///」

    亦野(しかし部屋の中だと、頭が蒸すなぁ…)

    亦野「…」ソワソワ

    京太郎「そう言えば、髪型変えたんですね?」

    亦野「えっ!?なんでわかるの!」ガタッ

    京太郎「だって、グーグルで亦野誠子って入れたら、画像いっぱい出て来るし」

    亦野(しまった~~~~!?私、一応有名人なのか)

    京太郎「県大会ではショートだったから、それって…、ウィッグってヤツですか?」

    亦野「…そうだ。へ、変かな?」

    京太郎「そんな事無いですよ。いつもは活発そうなイメージだけど、今日はお嬢様風で…。どっちもいいと思います」

    亦野「うーん、髪の毛伸ばしてみようかな。大星みたいに、ふわゆるパーマ当てるとか…」


    亦野「ってか…。もう白状した方がいいな」ガバッ

    亦野「す、すまん!いつもはこんなフリフリの服着てないんだ!あと、化粧とかも適当で…、いや、全てが適当で」



    亦野「女として終わってる女子高生なんだ…」プルプル


    京太郎「辞めて下さいよ。俺なんかに頭下げるとか」

    亦野「しかし、私は君を騙そうとして…」

    京太郎「いやいや、騙すなんてとんでもない。初めて会った時、すげー美人って思いましたよ!」

    亦野「び、美人?今までカッコいいとか言われた事はあるけど…」

    京太郎「麻雀してる時はカッコいいっす。だから、カッコよくもなれるし、美人にもなれるし、ずこい人なんです」

    亦野「なんか照れるな///」

    京太郎「長野にも居ましたよ。カッコいい美人、加治木さんとか井上さんとか」

    亦野「井上純は、去年見たから知ってる…」

    京太郎「だから、亦野さんの恋人になるヤツがすげー羨ましくて…」

    京太郎「あっ、恋愛禁止でしたね」

    亦野「知ってたのか!?」

    京太郎「部長が教えてくれました。恋愛禁止だから、迷惑かけるんじゃないわよって」

    亦野「なるほどなるほど…。全ては私の一人相撲だったか…」

    ・
    ・
    ・

    京太郎「じゃあ、俺はどこか宿を探します」

    亦野「ネットで調べておいたから、ここに行くといいよ」

    京太郎「助かります。清澄と当たった時は手加減するように伝えておいて下さいね」

    亦野「宮永先輩に、先鋒で終わらせるように伝えとくよ」

    京太郎「優希のヤツ、トラウマにならなきゃいいけど…」

    亦野「副将は、あの原村和か。叩き潰してしまって構わないんだろ?」

    京太郎「和が泣いてる顔が想像できません」


    亦野家のすぐ近く

    新聞部「はい、亦野誠子アウトー」


    パシャパシャ




    準決勝先鋒戦

    照(咲ちゃんが東京に居るとか…。こ、こ、この試合も見てるのかな!?)

    照「…」ドキドキ

    照(咲ちゃんが半径10Km圏内に居るかと思うと、緊張する。いつの間にか聴牌だ。もうリーチでいいや)

    照「リーチ」


    怜(ここで来るんか阿知賀)

    玄「リーチ」


    照(咲ちゃん、咲ちゃん、咲ちゃん…)



    和「須賀君が、白糸台の試合見たいなんてどうしたんですか?」

    京太郎「いや、俺も麻雀部の部員だしな。勉強になるだろ」

    優希「明日は雪かじぇ?」



    憧「仮病じゃ無かったんだ」

    穏乃「あっ、和だ」

    玄「和ちゃん?」キュピーン

    京太郎「むっ…」キュピーン


    玄(この人、和ちゃんの視線が私達に移ったのを確認して、おもちチェックしやがりました)

    京太郎(ほぅ…、この美人おもちお姉さん、和の顔を見る前に、和のおもちに視線を…)

    京太郎・玄(なかなかやりおる)




    次鋒戦

    菫(偶然か…。私の矢が外れるなんて)

    宥「ふぅ…」



    菫(松実宥か…。こんな事は初めてだ。私の矢を躱した上に、私より先に上がるとはな)

    宥「…(み、見られてる)」

    菫「…」ジーーーー

    菫「…」ジーーーー

    菫(いかん、集中集中)

    菫「…」チラッチラッ



    控室

    淡「そーいえば、アレ使わなかったんだね」

    照「決勝戦では使ってみせる」

    照(なぜ私のアレが発動しなかったんだ?決勝戦は、アレ発動出来るんだろうか…。一年生の淡の前では、言えない…)

    渋谷「弘世先輩もイマイチ波に乗れませんね」



    中堅戦

    渋谷「収穫の時-ハーベストタイム」

    憧「穏乃の微乳揉みたい」


    副将戦

    マタンゴ携帯「夢心地の朝一番に差し込んだ光と終わってしまう恋♪明日からは別々の道♪」


    亦野「メールだ」パカッ

    京太郎『準決勝見に来ましたよー』



    亦野「…」ビビクン

    亦野「よし!頑張るぞー!カッコいい所見せてやる」

    淡「頑張れー」



    哩「すもももももも!」

    哩「最強○×計画」

    哩「切情!佰火繚乱!」

    亦野「ぎょえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」ビクンビクン



    菫「おいおい…、亦野のヤツどうしたんだ!?」

    照「やりたい放題だね」

    淡「ばばばばばばば、倍満のワゴンセールくらいくれてやる」アワアワ



    亦野「私、本気出したよな?」トボトボ

    亦野「やはり恋愛して弱くなる麻雀の話は本当だったのか!?」バン



    淡「…」ブツブツ

    亦野「淡、お前だけが頼りだ!な!頼むよ!」ドゲザ

    淡「…何とかやってみるよ。獣を越え、人を超え、神の雀士になるから」ブツブツ


    亦野「頼む、頼むぞ…。ここで白糸台が敗退になれば、恋愛禁止なんて騒ぎじゃない」

    亦野「孤島に白糸台専用の麻雀島を立てて、そこに三年間出られなくなるとかもありえる」

    淡「そんなの、やだよー」


    淡(とはいったものの…)


    穏乃「ティヒヒ、役満聴牌してるのはクラスのみんなには、内緒だよ」

    竜華「怜や…、もっと怜を感じるんや。私自身が怜になる事で、アルター怜ちゃんは完成する!」

    竜華「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」ゴゴゴ


    ドローン

    怜「そろそろ混ぜろや」


    姫子「はあぁぁぁぁぁぁぁぁ…、爆ぜろ大星淡!弾けろリザベーション! バニッシュメント・ディス・ワールド」ゴゴゴ


    淡「ひえぇぇぇぇぇぇ…、ダブルリーチ」バン


    穏乃「…」ギロッ

    怜「…」ギロッ

    姫子「…」ギロッ


    淡「早く来て!私の当たり牌!お願い、早く終わらせて!」

    穏乃「ロン」

    淡「えっ…」

    穏乃「6400。一位取ったどーーーーーーー!!!!!!」


    淡「ま、捲られた…」

    淡「そんな…、この私が…」カタカタ

    穏乃「いえーーーーい!魔法も奇跡も大逆転もあるんだよ!」

    竜華「ちぇ、もう少しやったのに」

    姫子「あぁ…、僅差で負けるなんて悔しかーーーー!」



    淡「あわあわわあわあわわあわわわ…」

    穏乃「二位でも通過出来るから、良かったじゃん」ポン

    淡「ぐっ…、絶対にあんたに勝ってみせる。何度繰り返すことになっても、必ずあんたに勝ってやる!」

    穏乃「繰り返す?全国大会は一回しかないよ」



    淡「ただいま…」トボトボ

    亦野「に、二位通過でもよくやった方じゃないかな」

    渋谷「宮永先輩以外、唯一の+収支だし」

    淡「一位じゃなきゃ、負けは負けだーーーーーー!」ジタバタ



    菫「…」ゴゴゴ

    照「…」ゴゴゴ


    菫「…緊急ミーティングを行う。照、バリカンは?」

    照「用意してる」ギュルルルルル




    菫「亦野オォォォォ!」

    亦野「はい!」

    菫「お前は確定だ!この写真、今日の活躍次第では、全国大会終了後に言及しようと思ってた!」バン

    亦野「か、か、返す言葉もありません」ウルウル

    照「この男、どっかで見た事あるような…」

    淡「なになに、亦野先輩、サキーとの三角関係!?」

    亦野「まだ何もしてねーよ!咲って誰だよ!」



    照「…私の大事な人」ボソッ

    菫「妹じゃないのか!?」

    照「血がたまたま繋がってただけ!お姉ちゃんだけど、愛さえあれば関係ないよね!?」

    渋谷「うわっ…」タジタジ

    淡「菫も随分、調子悪かったみたいだけど?」

    菫「うっ…、今日は力を抑えて、よ、様子見て阿知賀対策をだな…」

    亦野「なんで阿知賀限定なんですか?」

    淡「それに次鋒戦終わってから、戻って来るのが随分遅かったし」

    渋谷「連絡先、交換してたよ。阿知賀のマフラーの人と」

    照「菫えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」ギュルルルルルル

    菫「まぁまぁ…、待て!落ち着け!女同士で連絡先を交換するのは、普通だろ!?」

    亦野「確かに」

    照「騙されないで。この女、一年生の時から自分から連絡先を聞いた事ない」

    菫「うっ…、だって無理に知る必要ないし…。今までは大体、向こうから聞いて来るし…」モジモジ

    亦野「もう、辞めましょう。ハッキリさせましょう」

    照「…何が?」

    菫「…えっ」

    淡「…そうだね」


    亦野「私はもう恋心を隠しません。元々、坊主に近いベリーショートです」

    照「いやぁ…、ハリウッド女優とかよくそんな髪型してるし」

    菫「そうだな。そこまで珍しい髪型ではない」

    淡「坊主って…。今時、男の子でもしないし」

    亦野「宣言して下さい。今、ここで」

    照「…」

    菫「…」


    亦野「私は宮永咲を愛して無い。ただの妹だから、それ以上それ以下でもない」

    亦野「私は松実宥さんに、阿知賀女子の研究のために近づいたと」


    亦野「そんな感じで宣言して下さいね。ここには私達、レギュラー五人しか居ませんから」

    亦野「己の心に、嘘偽りがないと言うなら坊主になるのは私だけで構いません!」

    亦野「私は須賀京太郎君にとても興味があります!彼ともっと仲良くなりたい、出来れば友達以上、もし出来る事なら恋人に…」


    亦野「だから、ケジメをつけます!須賀君とは、高校卒業まで何もしません、させません」

    亦野「はぁはぁ…」

    渋谷「卒業後は応援するね」ウィーーーン

    亦野「渋谷、バリカン頼むな」


    照「…」チラッ

    菫「…」チラッ


    淡「はいはーい。私、さっき一目惚れしちゃいましたー」

    照「!?」

    菫「!?」

    淡「なんかねー。もうアイツの事で頭がいっぱいなんだ。すっごい悔しいんだけど、あのバカ猿ともっと麻雀が打ちたいなって」

    渋谷「麻雀打ちたいだけ?」

    淡「いやいや、シズパンを頭に被ったりね」

    亦野「パン?食べ物か?」

    淡「いや、違うよ。まぁ、どうにも性的欲求が抑えられないみたいじゃん、私」

    渋谷「性的欲求なんて難しい単語知ってたんだね」

    淡「ってわけで、大星淡、恋する一年生です」イヤ~ン


    照「…」

    菫「…」


    渋谷「私は誠子ちゃんを剃りますから、お二人のどちらか淡ちゃんを剃って下さい」

    照「咲ちゃんを忘れられるわけがない」

    菫「松実宥、私はどんな手を使っても、あの女を口説き落とす」



    渋谷「はぁ…、四人分剃るのは大変だなぁ…」ジョリジョリー

    恒子「さて、泣いても笑っても最後の決勝戦、今始まります」

    健夜「今年の白糸台は、正直強さを感じません。優勝は臨海、清澄、阿知賀かもしれませんね」

    恒子「最強無敵強靭、高校生麻雀界のブルーアイズホワイトドラゴン伝説、今日で終わってしまうのかあぁぁぁぁぁ!」



    優希「タコスタコスっと…」モグモグ

    智葉「宮永さえ凌げば、後ろが何とかしてくれるか…」

    玄「お、お、お姉ちゃん…、ドラが復活してないんだけど…」カタカタ




    照「みなさん、お待たせしました」ツルリーン


    優希「じょ…」ポロッ

    智葉「な、なんだと…、新手の心理作戦か!?そんなん考慮してないぞ!」

    玄「おもちがないストレスで、ハゲてしまったのですか!?」



    照「おもちが何だって!」ギロッ

    玄「ひょえええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」



    こうして、松実玄のヤキトリ+10万点失点で、白糸台の優勝で全国大会は幕を閉じた
    個人戦も、一位照、二位淡、三位菫だったらしい。



    終わり