優希「うむ! こいつは極上のタコスだじぇー! 腕をあげたな、京太郎!」

京太郎「ハギヨシさんに新しいレシピを教えて貰ったんだ。ありがたく食えよ」

 イチャイチャ



和(……困りました。ここ最近、須賀くんと優希の距離がぐんぐん縮まっているような気がします)

和(これはまずい。このまま行き着く所まで行ってしまったら2人が恋人同士に、なんてことも……)

和(……認めません)

和(……そんなことは、認めません!)

和(だって私は――!)






和(咲さん×優希がジャスティスですから!)

和(何を隠そう、私は百合が大好きです)

和(阿知賀に居た頃から穏乃×憧を始め穏乃×先生、穏乃×玄さん)

和(玄さん×憧といった面々で常日頃百合妄想をしていた程の重症レベル……)

和(そんな私が長野に転校し、出会った2人の友達……咲さんと優希)

和(この2人は、百合妄想が捗るなんて度合いじゃないほどの似合いっぷりじゃないですか!)

和(天真爛漫で明るい優希と、おとなしくて控えめな咲さん……これほど素晴らしい百合王道なカップリングがありますか!?)

和(否! 断じて否! この2人以上にお似合いな存在なんて、存在し得るはずがない!)

和(世界は咲さん×優希を望んでいるのです! 須賀くんには悪いですが――)

和(私の大いなる眼福の為! 優希から手を引いて貰いますよ!)





和「すみません、ちょっといいですか?」

京太郎「ん?」

和「須賀くん、私とデートをしましょう!」

京太郎「……」

京太郎(なんだとぉ!?)

京太郎(和が俺をデートに誘って来ただとぉ!?)

京太郎(そんな馬鹿な! そんな馬鹿な!)

京太郎(和は俺のことを好きだってのか!?)

京太郎(認めねぇ――そんなのは認められねぇ! だって……)チラッ




咲「の、和ちゃん……?」プルプル

優希「嘘、のどちゃんが京太郎を……?」ガタガタ





京太郎(俺は和×咲がジャスティスなんだよ!)

京太郎(最初は邪険な雰囲気だったのに、いつしか1つの目標へ向けて手を取り合う仲へ発展した女の子同士)

京太郎(そしてその友情は固く結ばれ、いつしか恋心へ昇華される)

京太郎(そして2人が創りだす空間は男子禁制の理想郷と成るはずだったのに……!)

京太郎(その和がっ、なんで俺をデートに誘う!?)

京太郎(百合男子である俺をデートに誘う暇があったら咲を誘ってくれよ!)

京太郎(そして妄想させてくれよっ!)

京太郎(……いや、待て)

京太郎(そうだ! このピンチをチャンスに変える手段がまだあった!)

京太郎(百合男子を舐めんなよ――和!)

京太郎「デートって、おいおい。遊びに行くのを英語にする必要はないだろ、ハハッ」

和「――なっ!?」

京太郎(このごまかし方は正直無理があるかもしれんが、勢いで押し通す!)

京太郎「なあ咲、和が遊びに誘ってくれたんだが、一緒にいかないか?」

咲「へっ?」

京太郎「なっ、行こうぜ! みんなで行ったほうが楽しいって!」

京太郎(これだ! これがベストだ! ここで咲をデートに巻き込む! そして俺は当日風邪を引いたとか適当な理由でぶっち!)

京太郎(そうなれば咲と和は2人で遊ぶしかなくなる! そして完成する和×咲という究極のカップリング!)

咲「えぇ、でも……」チラッ

和(くっ!? どういうことですかこれは!? 何故須賀くんはここで咲さんを――!?)

京太郎「頼むよ―」

和(……まさか須賀くん、咲さんのことが好きなのですかぁ!?)

和(なんてことですか! これは予想外です! 2人は純粋に仲のいい幼なじみくらいだと考えていたのに!)

和(これは計画を練り直す必要がありますね――! 百合の邪魔はさせませんよ、須賀くん!)



咲(なに、どういう状況なのこれ!?)

咲(いきなり和ちゃんが京ちゃんをデートに誘ったと思ったら、京ちゃんが私も来いって……)

咲(困るよそんなの! 2人のデートに私が行くのも困るし、それ以前に和ちゃんと京ちゃんのデートなんて認められないよ!)

咲(だって私は――)

咲(優希ちゃん×京ちゃんがジャスティスなんだよ!?)

咲(口ではツンツンなところもあるけどその態度は実際デレッデレな優希ちゃん!)

咲(それに口答えしつつも満更でもない京ちゃん!)

咲(まさに青春! まさに王道!)

咲(世界よ、これが日本のカップルだ!)

咲(……ひょっとしたら、和ちゃんは京ちゃんのことが好きなのかもしれない)

咲(友達として、応援してあげるのが筋ってもんなのかもしれない)

咲(だけど私は優希×京派!)

咲(――だから、私は!)

咲「いいよ。だったら優希ちゃんも一緒にね!」

優希「じぇ?」

咲(優希ちゃんの背中を押す! 悪いけど邪魔はさせないよ、和ちゃん!)ゴッ

京太郎(なんだとぉ!?)

和(咲さん×優希キマシタワー!)

優希「え、私も?」

咲「うん、京ちゃんもみんなでいった方が楽しいって言ってたもん!」

咲「遊ぶなら、私もみんなで遊びたいな」

咲(これっ! これっきゃない! 優希ちゃんもデートに巻き込むんだ!)

咲(そしてデート当日、私は出来るだけ和ちゃんを拘束して、優希ちゃんと京ちゃんのイチャイチャを見守る!)

咲(どうしようどうしようどうしよう、メリットしかないよこれ!)ハァハァ

優希「う、うーん……」

優希(うわあああああん、なんか私も誘われちゃったじぇー!)

優希(……はっ!? けどこれはこれで美味しいんじゃ?)

優希(いきなり和ちゃんが京太郎をデートに誘って)

優希(和ちゃんが京太郎を好きなのかも知れない、って考えてたら気が動転しちゃってたけど……)

優希(これは――あの2人の背中を押すチャンスだじぇ!)

優希(なぜなら私は――!)




優希(京太郎×咲ちゃんがジャスティスなのだから!)

優希(2人はとっても仲のいい幼なじみ!)

優希(面倒見もよくってちょっと嫉妬もしちゃう咲ちゃん!)

優希(一見チャラいけど実は優しい京太郎!)

優希(旗からみれば理想のおしどり夫婦だじぇ!)

優希(今までは私が京太郎にちょっかいだして咲ちゃんに危機感を持ってもらって)

優希(出来るだけはやくカップルになって貰おうと画策してたけど)

優希(一向に進展する気配なし。むしろ私が京太郎と仲良くなっちゃった体たらく)

優希(だったらもうここで行くしかない! あの2人の中を、デートで発展させる!)

優希「よっしゃー! 私も行くじょ!」

優希(咲×京太郎は復活するんだ。悲しみの弔鐘はもう鳴り止んだ。)

優希(お前たちは輝ける人生の、その一歩を、再び踏み出す時が来たんだじぇ!)

咲「やった! みんなで楽しもうね!」

咲(わーい! 優希ちゃんが乗ってきた! 京優! 京優!)

和「し、仕方ありませんね。みんなで行きましょう」

和(優希いいいいいいいいいいぃ! やっぱりあなたは最高です! 咲優! 咲優!)

京太郎「だな。じゃあ遊びにいく場所でも決めるか」

京太郎(やべぇ、これじゃ咲と和がイチャイチャするかわからねぇ! 俺も参戦して暗躍するしかねぇな! 和咲! 和咲!)

優希「遊園地がいーじぇー!」

優希(待っててくれよ咲ちゃん! 京太郎! 今私が恋のキューピッドになってやるじぇ! 咲京! 咲京!)


咲(この集団デートで!)

和(決めます!)

京太郎(絶対に!)

優希(徹底的に!)




咲(理想のカップルを成立させるよ!)

和(理想のカップルを成立させます!)

京太郎(理想のカップルを成立させるんだ!)

優希(理想のカップルを成立させるじぇー!)




4人「「「「あははははは!」」」」



カン